両思い

瀬戸 朱音

文字の大きさ
1 / 1

両思い

しおりを挟む
─────恋愛感情として好きだった。

 いつも見せてくれる笑顔はまるで太陽のようで、真夜中のように暗かった日々を明るく照らしてくれた君は僕にとって幸せを運んでくれる存在だった。



─────友達という意味で好きだった。

 初めて話した時から、私とは全ったく違う考え方で、新しい世界を見せてくれた。くだらない私の話にも付き合ってくれて、ありのままの自分でいられる君の隣が好きだった。


『好きです。』
人生で初めて勇気を出して言った僕の言葉。
『…僕と付き合ってくれますか?』
心臓がバクバク音をたてて鳴っている。



私はものすごく驚いた。そんなこと思ってもみなかったから。確かに好きだ。でも、君の「好き」少し違うんだ。もし私が「ごめん」と言ったら、君はすごく落ち込むだろう。逆に「私も」と言ったら君に嘘をつくことになる。私の小さな脳をフル回転させて出た答えは…。

「じゃあ、三年後も私のことを好きでいてくれたら、いいよ。」
強がって無理やり作った言い訳と笑顔。引きつってないよね。



いつの間にか静かになった心臓。僕の問の答えは「yes」か「no」だけだと思っていた。きっと、目が丸くなっている。いつもなら笑い返してくれるのに、今日の笑顔は少し違う。








─────それでも、私は君の隣にいたい。
─────それでも、僕は君の隣にいたい。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

2回目の逃亡

158
恋愛
エラは王子の婚約者になりたくなくて1度目の人生で思い切りよく逃亡し、その後幸福な生活を送った。だが目覚めるとまた同じ人生が始まっていて・・・

奪った代償は大きい

みりぐらむ
恋愛
サーシャは、生まれつき魔力を吸収する能力が低かった。 そんなサーシャに王宮魔法使いの婚約者ができて……? 小説家になろうに投稿していたものです

抱きしめて

麻実
恋愛
夫の長期に亘る不倫に 女としての自信を失った妻は、新しい出会いに飛び込んでいく。

処理中です...