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5 勝たなきゃならない
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飛頼は美術室での一件以来校内でのトラブルを見ることがなかった。
「そんなにポンポン出てきても怖いよな~ てかそろそろあのカフェ行こうかな」
そう言って昼休みにうろうろしていると音楽室から綺麗なピアノの音が聴こえてくることに気づく。
「この音楽でトラブルは無いだろうな~」
あまりにも素人のものとは思えないその音楽に飛頼は興味が湧く。
「すげ~なおい どんな子が弾いてるのかな~♪」
飛頼は淡い期待で音楽室内をドアのガラスから覗く。
「え……何だ先生……え!?カフェのマスター!?」
そう言ってドアを開けると優志は振り向く。
「美人生徒じゃなくてごめんね♪」
「ブフォ!」
いきなりの優志のオチャメな言葉に吹き出す飛頼。
「何であなたがここに?許可は?」
「とってあるよ ここの校長はわしの弟でな」
(この人は嘘をつかない それはもう証明されてる 完全に信用したわけではないけど この人が持つ力を考えれば疑っても意味ないしな )
「ちょっとはわしのこと信用してくれたかの?」
「まあ少しは……」
「慎重じゃの それは利口なことじゃ」
「慎重なら今こんな状況になってませんよ」
「ハッハ 確かにの」
優志はピアノの椅子から立ち上がり話し続ける。
「どうだったかの?得た力は」
「まだ使ったとは……まさか監視する力もあるとか!?」
「いやいやそんなプライバシーカンゼンムシーな力は無いし もし仮に使えたとしてもそれこそ相手の人格を無視した行動ではないかな?そんなことはせんよ」
「ふぅ」
「どうした?思春期boy やましいことなんて何一つ無いんじゃよ?そーゆー時期は当然なんじゃ」
「まだ何も言ってないでしょ!」
飛頼はからかわれてムキになるが話を戻す。
「正直楽しかったです 相手の次の動きが丸分かりで全然負ける気がしない そして言っても分からない心が死んだやつらを力で分からせることができる」
「君も彼らと同じと言う訳じゃな?」
「え?彼らって?」
「君の痛ぶった相手二人じゃよ」
「俺は違います 人を助けるためにやったことだ アイツらは自分のため 俺は大和君のために相手を攻撃した 貴方は俺に言いましたよね?近くの理不尽から消してみたら?とね もっと違うやり方でやるべきってことですか?」
「確かに人を助けるために 人のために攻撃したかもな そして残念ながら心に訴えかけても無駄な人間が多いのも事実じゃ しかし君が彼らと同じ点は前回わしと話していた時点で判明しておったよ」
「え?」
「それは相手が自分より弱いことを 不利な状況にあることを知ってからの行動じゃよ その二人組は数で勝り 反抗出来ないと分かった上でその大和君を攻撃 君は自分に力があり 相手が自分に勝てないと分かった上で二人組を攻撃した」
「いや 俺だって100%力があると信じれてなかったし自分も返り討ちで同じ目に合うかと怖かった」
「言ったはずじゃよ 前回の会話で決まっていたと」
優志の言葉に飛頼は前回カフェで話したことを思い出す。
『まあ 俺に力があればですが』
『何人相手でも?』
(確かにな……前回の話だけじゃない 直前もそうだったアイツらの行動を目の当たりにして俺は迷った 勝てなかったら?って 大和君を助けるために行動したのは事実だけど それは俺が相手より強い立場になれると言う話が頭にあったからだ 力が無くてもやったのか?分からない でも……)
「でも俺は力を得ました アイデックが興味を持ったのは俺の考え方に興味を持ったからでしょ?それを有効活用しないと意味がないのでは?」
「そうじゃ 君は誰かのためとか その行動が正しいのか間違っているのかなんて考えるな」
「え?」
「楽しくなったとしても 自分を守るためだとしても何でも良い 理不尽を断ち切るんじゃろ?迷うな その力を最大限発揮して最後には未来を救え この世界もビュートも 人が生きることのできる未来全てを守れ アティスは繁栄のために闘う存在じゃ」
「いや 俺はアティスでは無いし ビュートとかも良く分からないし……」
「わしが見せた未来は必ず来る それでもかの?ビュートの人々が心を削られたら次はここになる」
「だからって俺がどうこうできる問題ですか!?」
「そのアイデックの力を使えば可能じゃよ いや そんなものよりわしが君を強くすると誓おう ビュートにも既に強力なアティスがおる わしが言えば協力してくれる者も出てくるじゃろう 何せわしは顔が広いからの」
飛頼は強く断ったが内心迷っていた。
(この人が俺を強くしてくれて更に今俺が持っているアイデックとか言うプレートの力があれば本当に強くなれるかもしれない でもこのアイデックの力は封印するしかないようなやつの力でそいつは敵なんだろ?どうすんだよ俺がその力に呑まれたら)
迷う飛頼を見ていた優志は口を開く。
「まあ簡単には応えれんじゃろうから1つ提案をしたい」
「何ですか?」
「放課後わしのカフェに来てくれんかの?そこでビュートに実際に行ってみるんじゃ 当然長居させるつもりはないし 帰れるかも分からんような世界には行きたくないじゃろうからすぐ帰れることを証明して見せる どうかの?」
「分かりました カフェに向かえばいんですね?」
「ああ わしも急な話をしてしまったからの 混乱させてしまったことを謝るよ 百聞は一見にしかずっての ではまた」
優志はそう言って音楽室を出て行く。
「結局はいいとこ取りしたいだけなんだよな 全部自分の私利私欲だろ さっき自分で言ったろ『でも俺は力を得ました』『それを有効活用しないと意味がないのでは?』ってな……ハァ……でも怖いもんは怖いんだよ」
そんな飛頼の独り言を一人の生徒が音楽室の前で静かに聞いていたが飛頼はそれに気づかず、音楽室を出る頃にはその生徒の姿はなかった。
「やっぱ校内だけじゃそんなに事件は起きないよな~ まっ事件なんて起きてちゃいけないけどな」
飛頼はそう言って校内を歩き回る内に1つの違和感に気づく。
「何か……上で起きてる?」
飛頼は廊下の天井を見るが何もなく、上の階へ速足で向かう。
「ここも違うか……!?いや……さっきより近くなった?……なってる!」
走って4階にたどり着き飛頼は自分の疲労感に驚く。
「階段ってこんな……キツかった……け……ハァ……」
そしてその疲労の原因が階段ではないことにすぐ気付き、屋上への階段を見る。
(違う カフェで2回も体験したから分かる これはエルガイアだ 屋上に何かあるのか?でもこれ以上は前に行けない マジで誰かに前から押し返されてるみたいだな……ん!?何か聞こえる!)
飛頼はその場で耳を澄まして屋上からのかすかな音を聞き取ろうとする。
(何かがぶつかる音?そして何か話してる?何を話してるんだ?)
飛頼はしばらく耳を澄ましていて自分の体への圧迫感が無くなっていることに気づく。
(あれ?何ともない 今なら行ける!)
飛頼は静かに階段を上がり屋上へのドアの前で耳を傾ける。
「ん?聞こえない まさかもういないとか?」
飛頼は少しだけドアを開けて覗き見る。
(最近の俺ってマジ不審者)
そんな自分に呆れながら覗くが屋上には誰もいなかった。
「何だったんだ?でも確かに聞こえた 多分会話してた 剣か何かをぶつけながら」
そう言って飛頼は辺りを見渡し、ふと我に帰る。
(そいやぁ 俺ってよくこんな違和感だらけの場所に単身で乗り込んだな 前の俺なら先に先生か誰か呼んでたろ まだまだカフェのマスターの守ってくれる力が働いてんのかな?)
そう思うとさっきまでの圧迫感から急に何もないような静けさに寒気を覚える。
「うぅ~ 教室戻ろ」
飛頼は速足で自分のクラスへと戻っていく。
「彼がアイデックの契約者か……」
そう言いながら全身をローブでまとった人物が物陰から出てくる。
「全く あんたが邪魔さえしなければ……」
続いて出てきた人物は見慣れないウェアを来ている。
そしてどちらもフードを深くかぶってローブの人物は仮面で、ウェアの人物はフルフェイスヘルメットで顔を隠している。
「それはそのまま貴様に返す」
「前回あんたとここで闘った時はまだ契約してなかった でもってアイデックを俺が貰っとけば丸く収まったのに」
「貴様に託してどうなる?あれは俺達が無くしたもの 責任も権利も俺達にある」
「責任とか権利とか関係ない 俺はアイデックの本当のヤバさを知ってる」
「まあ良い 結論が出ないからこうして闘ってるわけだしな」
「お互い『正体は明かせない 詳しいことは話せない』んだから結論なんて出ないよね 」
「どうやらあの青年もエルガイアを感じ取れるようになってしまった様子だから場所を変えようか」
「それだけは賛成かな」
二人はそう言うと屋上から隣の建物の屋根へ跳び、それを繰り返して姿を消す。
一方飛頼は5時間目を受け始めながら自分がこの先どうするかを考えていた。
(どうしよ……俺のこの力はもう他へ移せないのか?でも移せば俺はまた何も出来ないままだしな 詳しいことはカフェで聞くしかないか)
飛頼は6時間目とホームルームを終え、帰路につく。
(そう言えばあの急な夕立が全てだよな あれが無ければあのカフェに雨宿りなんてしなかっただろうし……運が良いのか悪いのか……)
そんな考えを巡らせている内に飛頼はカフェに着く。
「こんにちは」
「来たかの では早速見せようか まずこの端末を持ってくれるかの?」
優志はそう言ってスマートフォンを飛頼に渡す。
「カメラを起動してビデオモードにしてもらえるかの?」
「分かりました」
飛頼はビデオモードにして優志に見せる。
「これでOKですか?」
「うんOK わしに貸してくれるかの?」
「どうぞ」
ビデオモードになったスマートフォンを受け取った優志はカウンター内にある優志の後ろのドアを開ける。
「質問1 何が見える?」
「え……通路と……あと棚に並ぶコーヒーの元的なやつです」
「驚いた?」
「何でですか 驚きませんよ」
飛頼はそう言って苦笑いする。
「ふん」
優志はその反応に満足そうに少し笑い、開けたドアを閉めて飛頼に問う。
「質問2 何が見える?」
そう言って再びドアノブに手をかけたが次は開ける前に言葉を放つ。
「ビュートディレクションオープンワールド」
優志はドアを開けて見せた。
「そんなにポンポン出てきても怖いよな~ てかそろそろあのカフェ行こうかな」
そう言って昼休みにうろうろしていると音楽室から綺麗なピアノの音が聴こえてくることに気づく。
「この音楽でトラブルは無いだろうな~」
あまりにも素人のものとは思えないその音楽に飛頼は興味が湧く。
「すげ~なおい どんな子が弾いてるのかな~♪」
飛頼は淡い期待で音楽室内をドアのガラスから覗く。
「え……何だ先生……え!?カフェのマスター!?」
そう言ってドアを開けると優志は振り向く。
「美人生徒じゃなくてごめんね♪」
「ブフォ!」
いきなりの優志のオチャメな言葉に吹き出す飛頼。
「何であなたがここに?許可は?」
「とってあるよ ここの校長はわしの弟でな」
(この人は嘘をつかない それはもう証明されてる 完全に信用したわけではないけど この人が持つ力を考えれば疑っても意味ないしな )
「ちょっとはわしのこと信用してくれたかの?」
「まあ少しは……」
「慎重じゃの それは利口なことじゃ」
「慎重なら今こんな状況になってませんよ」
「ハッハ 確かにの」
優志はピアノの椅子から立ち上がり話し続ける。
「どうだったかの?得た力は」
「まだ使ったとは……まさか監視する力もあるとか!?」
「いやいやそんなプライバシーカンゼンムシーな力は無いし もし仮に使えたとしてもそれこそ相手の人格を無視した行動ではないかな?そんなことはせんよ」
「ふぅ」
「どうした?思春期boy やましいことなんて何一つ無いんじゃよ?そーゆー時期は当然なんじゃ」
「まだ何も言ってないでしょ!」
飛頼はからかわれてムキになるが話を戻す。
「正直楽しかったです 相手の次の動きが丸分かりで全然負ける気がしない そして言っても分からない心が死んだやつらを力で分からせることができる」
「君も彼らと同じと言う訳じゃな?」
「え?彼らって?」
「君の痛ぶった相手二人じゃよ」
「俺は違います 人を助けるためにやったことだ アイツらは自分のため 俺は大和君のために相手を攻撃した 貴方は俺に言いましたよね?近くの理不尽から消してみたら?とね もっと違うやり方でやるべきってことですか?」
「確かに人を助けるために 人のために攻撃したかもな そして残念ながら心に訴えかけても無駄な人間が多いのも事実じゃ しかし君が彼らと同じ点は前回わしと話していた時点で判明しておったよ」
「え?」
「それは相手が自分より弱いことを 不利な状況にあることを知ってからの行動じゃよ その二人組は数で勝り 反抗出来ないと分かった上でその大和君を攻撃 君は自分に力があり 相手が自分に勝てないと分かった上で二人組を攻撃した」
「いや 俺だって100%力があると信じれてなかったし自分も返り討ちで同じ目に合うかと怖かった」
「言ったはずじゃよ 前回の会話で決まっていたと」
優志の言葉に飛頼は前回カフェで話したことを思い出す。
『まあ 俺に力があればですが』
『何人相手でも?』
(確かにな……前回の話だけじゃない 直前もそうだったアイツらの行動を目の当たりにして俺は迷った 勝てなかったら?って 大和君を助けるために行動したのは事実だけど それは俺が相手より強い立場になれると言う話が頭にあったからだ 力が無くてもやったのか?分からない でも……)
「でも俺は力を得ました アイデックが興味を持ったのは俺の考え方に興味を持ったからでしょ?それを有効活用しないと意味がないのでは?」
「そうじゃ 君は誰かのためとか その行動が正しいのか間違っているのかなんて考えるな」
「え?」
「楽しくなったとしても 自分を守るためだとしても何でも良い 理不尽を断ち切るんじゃろ?迷うな その力を最大限発揮して最後には未来を救え この世界もビュートも 人が生きることのできる未来全てを守れ アティスは繁栄のために闘う存在じゃ」
「いや 俺はアティスでは無いし ビュートとかも良く分からないし……」
「わしが見せた未来は必ず来る それでもかの?ビュートの人々が心を削られたら次はここになる」
「だからって俺がどうこうできる問題ですか!?」
「そのアイデックの力を使えば可能じゃよ いや そんなものよりわしが君を強くすると誓おう ビュートにも既に強力なアティスがおる わしが言えば協力してくれる者も出てくるじゃろう 何せわしは顔が広いからの」
飛頼は強く断ったが内心迷っていた。
(この人が俺を強くしてくれて更に今俺が持っているアイデックとか言うプレートの力があれば本当に強くなれるかもしれない でもこのアイデックの力は封印するしかないようなやつの力でそいつは敵なんだろ?どうすんだよ俺がその力に呑まれたら)
迷う飛頼を見ていた優志は口を開く。
「まあ簡単には応えれんじゃろうから1つ提案をしたい」
「何ですか?」
「放課後わしのカフェに来てくれんかの?そこでビュートに実際に行ってみるんじゃ 当然長居させるつもりはないし 帰れるかも分からんような世界には行きたくないじゃろうからすぐ帰れることを証明して見せる どうかの?」
「分かりました カフェに向かえばいんですね?」
「ああ わしも急な話をしてしまったからの 混乱させてしまったことを謝るよ 百聞は一見にしかずっての ではまた」
優志はそう言って音楽室を出て行く。
「結局はいいとこ取りしたいだけなんだよな 全部自分の私利私欲だろ さっき自分で言ったろ『でも俺は力を得ました』『それを有効活用しないと意味がないのでは?』ってな……ハァ……でも怖いもんは怖いんだよ」
そんな飛頼の独り言を一人の生徒が音楽室の前で静かに聞いていたが飛頼はそれに気づかず、音楽室を出る頃にはその生徒の姿はなかった。
「やっぱ校内だけじゃそんなに事件は起きないよな~ まっ事件なんて起きてちゃいけないけどな」
飛頼はそう言って校内を歩き回る内に1つの違和感に気づく。
「何か……上で起きてる?」
飛頼は廊下の天井を見るが何もなく、上の階へ速足で向かう。
「ここも違うか……!?いや……さっきより近くなった?……なってる!」
走って4階にたどり着き飛頼は自分の疲労感に驚く。
「階段ってこんな……キツかった……け……ハァ……」
そしてその疲労の原因が階段ではないことにすぐ気付き、屋上への階段を見る。
(違う カフェで2回も体験したから分かる これはエルガイアだ 屋上に何かあるのか?でもこれ以上は前に行けない マジで誰かに前から押し返されてるみたいだな……ん!?何か聞こえる!)
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(何かがぶつかる音?そして何か話してる?何を話してるんだ?)
飛頼はしばらく耳を澄ましていて自分の体への圧迫感が無くなっていることに気づく。
(あれ?何ともない 今なら行ける!)
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「何だったんだ?でも確かに聞こえた 多分会話してた 剣か何かをぶつけながら」
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(そいやぁ 俺ってよくこんな違和感だらけの場所に単身で乗り込んだな 前の俺なら先に先生か誰か呼んでたろ まだまだカフェのマスターの守ってくれる力が働いてんのかな?)
そう思うとさっきまでの圧迫感から急に何もないような静けさに寒気を覚える。
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そう言いながら全身をローブでまとった人物が物陰から出てくる。
「全く あんたが邪魔さえしなければ……」
続いて出てきた人物は見慣れないウェアを来ている。
そしてどちらもフードを深くかぶってローブの人物は仮面で、ウェアの人物はフルフェイスヘルメットで顔を隠している。
「それはそのまま貴様に返す」
「前回あんたとここで闘った時はまだ契約してなかった でもってアイデックを俺が貰っとけば丸く収まったのに」
「貴様に託してどうなる?あれは俺達が無くしたもの 責任も権利も俺達にある」
「責任とか権利とか関係ない 俺はアイデックの本当のヤバさを知ってる」
「まあ良い 結論が出ないからこうして闘ってるわけだしな」
「お互い『正体は明かせない 詳しいことは話せない』んだから結論なんて出ないよね 」
「どうやらあの青年もエルガイアを感じ取れるようになってしまった様子だから場所を変えようか」
「それだけは賛成かな」
二人はそう言うと屋上から隣の建物の屋根へ跳び、それを繰り返して姿を消す。
一方飛頼は5時間目を受け始めながら自分がこの先どうするかを考えていた。
(どうしよ……俺のこの力はもう他へ移せないのか?でも移せば俺はまた何も出来ないままだしな 詳しいことはカフェで聞くしかないか)
飛頼は6時間目とホームルームを終え、帰路につく。
(そう言えばあの急な夕立が全てだよな あれが無ければあのカフェに雨宿りなんてしなかっただろうし……運が良いのか悪いのか……)
そんな考えを巡らせている内に飛頼はカフェに着く。
「こんにちは」
「来たかの では早速見せようか まずこの端末を持ってくれるかの?」
優志はそう言ってスマートフォンを飛頼に渡す。
「カメラを起動してビデオモードにしてもらえるかの?」
「分かりました」
飛頼はビデオモードにして優志に見せる。
「これでOKですか?」
「うんOK わしに貸してくれるかの?」
「どうぞ」
ビデオモードになったスマートフォンを受け取った優志はカウンター内にある優志の後ろのドアを開ける。
「質問1 何が見える?」
「え……通路と……あと棚に並ぶコーヒーの元的なやつです」
「驚いた?」
「何でですか 驚きませんよ」
飛頼はそう言って苦笑いする。
「ふん」
優志はその反応に満足そうに少し笑い、開けたドアを閉めて飛頼に問う。
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