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召喚聖女とジュエルの貴公子②
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学園には王宮からラファーガ様と馬車で通っている。ラファーガ様が召喚した召喚聖女とはいえ、毎朝のことに各方面から嫉妬と羨望の眼差しを注がれる。学園に着くとそこに側近たちも加わるのだから、私のことをよく思わない令嬢も多い。その筆頭は、ラファーガ様の婚約者、ミナリーナ様。
身分でいえば、私は王族と同格だから、あちらも弁えていれば私に手出しはできない。マナーも当然守る。この学園は貴族専用だから、ひとつの失態が命取りになりかねない。それでも、チマチマした嫌がらせとかネチネチした嫌味は常にある。それをどう対処し、あしらうかは私の力量次第。それが好感度とも直結している。
わたしは、それらを上手くかわしていると思っていた。社長令嬢として培った巧みな話術と優雅な身のこなしを存分に発揮していた。すべては、順調だ。マナーも振る舞いも手本になるほどの完璧な令嬢。召喚聖女として、学園の令嬢たちを纏めあげていると、そう思っていた。
編入から1年と数ヶ月。あと半年もすれば、卒業だ。メインイベントは、卒業式後の夜会。ここからは、学園の外、郊外学習がキーになるイベントの始まりだ。
さて、時は少し遡り・・・・。
「お嬢様、本日は孤児院への慰問がございます」
「わかったわ・・・・」
わたくし、ミナリーナは、第一王子殿下の婚約者とはいえ、すでに公務の一端を担っていて、常に忙しい。これまでは、殿下を支えて、あの方を王太子のとすべく頑張ってきました。ですが・・・・。先日、側近との会話をたまたま聞いてしまったのです。
その日は、会う予定はありませんでしたが、急遽、殿下に2日後のお茶会への出席をお願いするために、学園の殿下専用の部屋へと急いでおりました。殿下を王太子にと押す方だけでなく、どちらにも付いていない中立派の令嬢が多数出席するため、殿下に出来るだけ顔繋ぎしてほしかったのです。最近は、あの召喚聖女様に入れあげているため、どのようにお願いするのが適当か考えを巡らせながら歩いておりました。そのせいで、お恥ずかしながらその部屋を通りすぎるところでしたの、少しだけ開いた扉から、殿下と側近たちの声がしなければ。
「まりあに王妃になるつもりはないかと問うたのだ。だが、この世界に家族のいない自分では後ろ楯にはなれないからと」
「まりあさまは、とても謙虚で聡明でいらっしゃるから。私も同じ理由で断られましたよ」
「おまえ、抜け駆けしたな!」
「いえいえ、皆さま、一度は求婚されていると思いますよ?マナーも振る舞いも完璧。それなのに奢ったところもなく、我々のような者にもお優しい。殿下もうかうかしていると、誰かに持っていかれますよ」
「・・・・。そうだな。しかし、ブラックローズ家の後ろ楯は確かに捨てがたい。さて、どうするかな。まりあを側室にして、執務はミナリーナにさせるか。まあ、まだ時間はある」
「ゆっくりして、俺たちに靡いても知らんぞ」
「そうですね。私もまだ諦めるつもりはありませんよ」
「おい、王族の私に向かってそれを言うか?」
ハハハハハ。
まだ、談笑は続いていましたが、わたくしは、自身のあまりの扱いに絶句し、気づかれないように、そっとそこを離れました。殿下は召喚聖女様と親しくしておられても、わたくしを蔑ろにはしませんでした。学園では、常に召喚聖女様と連れだっておいででしたが、夜会へはきちんとエスコートしてくださいましたし、わたくしの話も聞いてくださいました。
でも、それは表の顔だったのですね。わたくし達は所詮、政略ですから、愛情など望めなくても仕方ありません。ですが、信頼され、お互いに戦友として尊重しあえていると思っておりました。まさか、いいように扱える駒としか見られていなかったなんて。きっと、側近の方々も同じでしょう。今までのわたくしの努力は何だったのでしょうね?
あの方達は召喚聖女様を手放しで称賛おられますが、女王のように学園に君臨しているあの方のことをわたくし達良家の令嬢は悉く嫌っています。完璧な令嬢?とんでもない!ご自分の言動に酔っているただのお花畑さんですわ。
さて、どうやって穏便に婚約解消してもらいましょうか?他の皆さまにもお教えて差し上げねばなりませんね。お父様は許してくださるかしら?
ボーッと外を見ているうちに孤児院へ着いたようです。わたくしの行動範囲はそれほど広くはありません。慰問先の孤児院は、王家やブラックローズ家が多額の寄付をしているところです。ですから、その動向は知っておく必要があります。この慰問もその一貫なのです。
「ようこそお越しくださいました、ミナリーナ様」
馴染みの孤児院長に案内され、よく見知った部屋に通されました。いつもここでお茶をいただきながら、院長から孤児院の様子を聞くのがわたくしの役目です。孤児たちに会うことはありません。
しかし、今日は違いました。
「院長先生!大変だよ!」
バタバタと廊下を走る音が聞こえたと思ったら、バタン!と勢いよく扉が開けられました。
「お行儀が悪いですよ。ここへは来ないように申し付けてあったでしょう?申し訳ございません、ミナリーナ様」
院長は慌てて子供達を制し、謝罪してこられました。それでも、子供達はめげずに声をあげます。
「ディルクが屋根から落ちたんだ!」
院長の顔が分かりやすく青くなりました。どうすべきか、おろおろとしています。わたくしがいる手前、様子を見に行きたくても行けないのでしょう。
「院長、わたくしも御一緒致しますので、様子を見に行きましょう」
「いえ、ミナリーナ様のお心遣いはありがたいのですが、躾の行き届かぬ子供ばかりですから、ご不快でしょう。子供を見てくれる大人がおりますから、心配はご無用です」
「わたくしが行くと何か不都合でも?」
「とんでもございません。ですが、お目汚しになりますので・・・・」
「さあ、案内してくださいな」
どうしても、わたくしを連れていきたくない院長は放っておいて、最後は、ここに来た子供達へ向けました。きっと、快く案内してくれるでしょう。この時、何故行こうと思ったかはわかりません。
「お嬢様?!」
慌てる護衛と侍女を従えて、子供達の後を追いました。
「こっちだよ」
そこには、たくさんの子供達とわたくしと同じくらいの男女がひとりずつ、誰かを取り囲んでいました。子供の中には、耳と尻尾がピョコンとついている子供も幾人か見受けられます。
あー、なるほど・・・・。院長の態度が腑に落ちました。わたくしは、人族至上主義派の筆頭である第一王子殿下の婚約者ですものね。いくら、他種族との交流を始めたとはいえ、知られたくなかったのでしょう。
「ミナリーナ様、これはその・・・・」
青い顔で言い訳を始める院長を制するように手を軽くあげました。
「子供は大丈夫なのですか?」
「は、はい!様子を見てきます」
ハァ、別にブラックローズ家は、人族至上主義ではありません。我が家は、昔から実力主義です。実力と忠誠心さえあれば、種族は問わないのです。現にわたくしの護衛と侍女は、獣人ですから。それを許容できない者は我が家ではやっていけません。わたくしが第一王子殿下の婚約者になったのも第二王子殿下よりも優位に立つために我が家が選ばれただけのこと。王妃様たっての願いで断れなかっただけです。ですが、周りからはそう見られているのでしょうね。院長がほっとした顔で戻ってきました。
「軽い怪我はしているようですが、無事でした」
「そうですか。それは、幸いでしたわね。・・・・ですが、面倒を見る者の中に、獣人はいるのですか?」
「いえ、あの、その・・・・」
「獣人は、わたくし達とは体質も寿命も違いますから、居ないのであれば、雇いなさい。雇用費が必要ならば、都合します」
「あの、ミナリーナ様は、私を咎めないのですか?」
院長は驚いたように目を見開いています。やはり、勘違いされていたようです。
「わたくしは、獣人に対して偏見はありません。第一王子殿下は、違いますが。わたくしの護衛と侍女も獣人です」
獣人の耳や尻尾、それに獣化した姿はもふもふで、何度触りたいと思ったことでしょう。尊厳に関わりますから、致しませんが。あっ、子供なら許されるかもしれませんね。帰ったら、聞いてみましょう。
院長はほっとしたようです。顔色が戻りました。
「大丈夫です。ひとりおりますから」
「そう。いつからですの?」
「10年前に奴隷商人から逃げ出した獣人の子供を2人保護したことがきっかけです。あまりにかわいくて。当時は人族至上主義が当たり前でしたから見つからないように、尻尾はズボンに隠し、耳は包帯をぐるぐる巻きにして隠しました。もちろん、その子達にも言い含めて。半年ほど経ったときに、獣人の冒険者の方がまたまたここを訪れ、その子達を引き取っていかれました。それ以来、逃げ出した子どもを見つけては保護してきました」
「そうですか。今は、人族至上主義は廃止されたとはいえ、まだ根強く残っています。もし、他の厄介な方に見つかったときは、わたくしとブラックローズの名を出して構いません。そうですね。奴隷として働ける年齢まで、ここで育てるように申し遣ったとでも言えばいいわ。さて、そろそろ、わたくしはお暇致しますわ」
「はい、お気遣いありがたくお受けします。どうぞお気を付けてお帰りください」
ハァ・・・・。
馬車の中で思わず溜め息が出てしまいます。第一王子殿下の婚約者ということが、こんなところに影響していたとは・・・・。あー、あの方が王太子になると言うことは、そういうことですわね。数年前まで人族至上主義でしたからそこまで考えが及びませんでした。今までと変わりないだろうと。大間違いでしたわ。これは、本格的に婚約解消していただかなければなりませんね。そして、第二王子殿下に王太子になってもらわなくては。ふふ、あの方の裏の顔を知った後でよかったわ。心置きなく取り組めますもの。まずは、あの腹黒王子に接触してみましょうか。
身分でいえば、私は王族と同格だから、あちらも弁えていれば私に手出しはできない。マナーも当然守る。この学園は貴族専用だから、ひとつの失態が命取りになりかねない。それでも、チマチマした嫌がらせとかネチネチした嫌味は常にある。それをどう対処し、あしらうかは私の力量次第。それが好感度とも直結している。
わたしは、それらを上手くかわしていると思っていた。社長令嬢として培った巧みな話術と優雅な身のこなしを存分に発揮していた。すべては、順調だ。マナーも振る舞いも手本になるほどの完璧な令嬢。召喚聖女として、学園の令嬢たちを纏めあげていると、そう思っていた。
編入から1年と数ヶ月。あと半年もすれば、卒業だ。メインイベントは、卒業式後の夜会。ここからは、学園の外、郊外学習がキーになるイベントの始まりだ。
さて、時は少し遡り・・・・。
「お嬢様、本日は孤児院への慰問がございます」
「わかったわ・・・・」
わたくし、ミナリーナは、第一王子殿下の婚約者とはいえ、すでに公務の一端を担っていて、常に忙しい。これまでは、殿下を支えて、あの方を王太子のとすべく頑張ってきました。ですが・・・・。先日、側近との会話をたまたま聞いてしまったのです。
その日は、会う予定はありませんでしたが、急遽、殿下に2日後のお茶会への出席をお願いするために、学園の殿下専用の部屋へと急いでおりました。殿下を王太子にと押す方だけでなく、どちらにも付いていない中立派の令嬢が多数出席するため、殿下に出来るだけ顔繋ぎしてほしかったのです。最近は、あの召喚聖女様に入れあげているため、どのようにお願いするのが適当か考えを巡らせながら歩いておりました。そのせいで、お恥ずかしながらその部屋を通りすぎるところでしたの、少しだけ開いた扉から、殿下と側近たちの声がしなければ。
「まりあに王妃になるつもりはないかと問うたのだ。だが、この世界に家族のいない自分では後ろ楯にはなれないからと」
「まりあさまは、とても謙虚で聡明でいらっしゃるから。私も同じ理由で断られましたよ」
「おまえ、抜け駆けしたな!」
「いえいえ、皆さま、一度は求婚されていると思いますよ?マナーも振る舞いも完璧。それなのに奢ったところもなく、我々のような者にもお優しい。殿下もうかうかしていると、誰かに持っていかれますよ」
「・・・・。そうだな。しかし、ブラックローズ家の後ろ楯は確かに捨てがたい。さて、どうするかな。まりあを側室にして、執務はミナリーナにさせるか。まあ、まだ時間はある」
「ゆっくりして、俺たちに靡いても知らんぞ」
「そうですね。私もまだ諦めるつもりはありませんよ」
「おい、王族の私に向かってそれを言うか?」
ハハハハハ。
まだ、談笑は続いていましたが、わたくしは、自身のあまりの扱いに絶句し、気づかれないように、そっとそこを離れました。殿下は召喚聖女様と親しくしておられても、わたくしを蔑ろにはしませんでした。学園では、常に召喚聖女様と連れだっておいででしたが、夜会へはきちんとエスコートしてくださいましたし、わたくしの話も聞いてくださいました。
でも、それは表の顔だったのですね。わたくし達は所詮、政略ですから、愛情など望めなくても仕方ありません。ですが、信頼され、お互いに戦友として尊重しあえていると思っておりました。まさか、いいように扱える駒としか見られていなかったなんて。きっと、側近の方々も同じでしょう。今までのわたくしの努力は何だったのでしょうね?
あの方達は召喚聖女様を手放しで称賛おられますが、女王のように学園に君臨しているあの方のことをわたくし達良家の令嬢は悉く嫌っています。完璧な令嬢?とんでもない!ご自分の言動に酔っているただのお花畑さんですわ。
さて、どうやって穏便に婚約解消してもらいましょうか?他の皆さまにもお教えて差し上げねばなりませんね。お父様は許してくださるかしら?
ボーッと外を見ているうちに孤児院へ着いたようです。わたくしの行動範囲はそれほど広くはありません。慰問先の孤児院は、王家やブラックローズ家が多額の寄付をしているところです。ですから、その動向は知っておく必要があります。この慰問もその一貫なのです。
「ようこそお越しくださいました、ミナリーナ様」
馴染みの孤児院長に案内され、よく見知った部屋に通されました。いつもここでお茶をいただきながら、院長から孤児院の様子を聞くのがわたくしの役目です。孤児たちに会うことはありません。
しかし、今日は違いました。
「院長先生!大変だよ!」
バタバタと廊下を走る音が聞こえたと思ったら、バタン!と勢いよく扉が開けられました。
「お行儀が悪いですよ。ここへは来ないように申し付けてあったでしょう?申し訳ございません、ミナリーナ様」
院長は慌てて子供達を制し、謝罪してこられました。それでも、子供達はめげずに声をあげます。
「ディルクが屋根から落ちたんだ!」
院長の顔が分かりやすく青くなりました。どうすべきか、おろおろとしています。わたくしがいる手前、様子を見に行きたくても行けないのでしょう。
「院長、わたくしも御一緒致しますので、様子を見に行きましょう」
「いえ、ミナリーナ様のお心遣いはありがたいのですが、躾の行き届かぬ子供ばかりですから、ご不快でしょう。子供を見てくれる大人がおりますから、心配はご無用です」
「わたくしが行くと何か不都合でも?」
「とんでもございません。ですが、お目汚しになりますので・・・・」
「さあ、案内してくださいな」
どうしても、わたくしを連れていきたくない院長は放っておいて、最後は、ここに来た子供達へ向けました。きっと、快く案内してくれるでしょう。この時、何故行こうと思ったかはわかりません。
「お嬢様?!」
慌てる護衛と侍女を従えて、子供達の後を追いました。
「こっちだよ」
そこには、たくさんの子供達とわたくしと同じくらいの男女がひとりずつ、誰かを取り囲んでいました。子供の中には、耳と尻尾がピョコンとついている子供も幾人か見受けられます。
あー、なるほど・・・・。院長の態度が腑に落ちました。わたくしは、人族至上主義派の筆頭である第一王子殿下の婚約者ですものね。いくら、他種族との交流を始めたとはいえ、知られたくなかったのでしょう。
「ミナリーナ様、これはその・・・・」
青い顔で言い訳を始める院長を制するように手を軽くあげました。
「子供は大丈夫なのですか?」
「は、はい!様子を見てきます」
ハァ、別にブラックローズ家は、人族至上主義ではありません。我が家は、昔から実力主義です。実力と忠誠心さえあれば、種族は問わないのです。現にわたくしの護衛と侍女は、獣人ですから。それを許容できない者は我が家ではやっていけません。わたくしが第一王子殿下の婚約者になったのも第二王子殿下よりも優位に立つために我が家が選ばれただけのこと。王妃様たっての願いで断れなかっただけです。ですが、周りからはそう見られているのでしょうね。院長がほっとした顔で戻ってきました。
「軽い怪我はしているようですが、無事でした」
「そうですか。それは、幸いでしたわね。・・・・ですが、面倒を見る者の中に、獣人はいるのですか?」
「いえ、あの、その・・・・」
「獣人は、わたくし達とは体質も寿命も違いますから、居ないのであれば、雇いなさい。雇用費が必要ならば、都合します」
「あの、ミナリーナ様は、私を咎めないのですか?」
院長は驚いたように目を見開いています。やはり、勘違いされていたようです。
「わたくしは、獣人に対して偏見はありません。第一王子殿下は、違いますが。わたくしの護衛と侍女も獣人です」
獣人の耳や尻尾、それに獣化した姿はもふもふで、何度触りたいと思ったことでしょう。尊厳に関わりますから、致しませんが。あっ、子供なら許されるかもしれませんね。帰ったら、聞いてみましょう。
院長はほっとしたようです。顔色が戻りました。
「大丈夫です。ひとりおりますから」
「そう。いつからですの?」
「10年前に奴隷商人から逃げ出した獣人の子供を2人保護したことがきっかけです。あまりにかわいくて。当時は人族至上主義が当たり前でしたから見つからないように、尻尾はズボンに隠し、耳は包帯をぐるぐる巻きにして隠しました。もちろん、その子達にも言い含めて。半年ほど経ったときに、獣人の冒険者の方がまたまたここを訪れ、その子達を引き取っていかれました。それ以来、逃げ出した子どもを見つけては保護してきました」
「そうですか。今は、人族至上主義は廃止されたとはいえ、まだ根強く残っています。もし、他の厄介な方に見つかったときは、わたくしとブラックローズの名を出して構いません。そうですね。奴隷として働ける年齢まで、ここで育てるように申し遣ったとでも言えばいいわ。さて、そろそろ、わたくしはお暇致しますわ」
「はい、お気遣いありがたくお受けします。どうぞお気を付けてお帰りください」
ハァ・・・・。
馬車の中で思わず溜め息が出てしまいます。第一王子殿下の婚約者ということが、こんなところに影響していたとは・・・・。あー、あの方が王太子になると言うことは、そういうことですわね。数年前まで人族至上主義でしたからそこまで考えが及びませんでした。今までと変わりないだろうと。大間違いでしたわ。これは、本格的に婚約解消していただかなければなりませんね。そして、第二王子殿下に王太子になってもらわなくては。ふふ、あの方の裏の顔を知った後でよかったわ。心置きなく取り組めますもの。まずは、あの腹黒王子に接触してみましょうか。
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