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12【騎士の食卓】
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朝の訓練を終えたバルトルトはまず身体を清めた。清潔なシャツに着替えてから、マレクの部屋の前に立つ。まだ誰とも声を交わしていないために(執事には頷くだけにとどめた)、軽く咳をして声の調子を整えた。
ノックをする。しばらく待っても返事は来ない。断りをいれつつ、部屋の中に踏み込むと、すぐに目当てのものを寝台の上で見つけた。
マレクは端の方で寝ている。中央で寝るのは抵抗があるのか、それとも寝相が少し悪いのか。
もう一度、寝返りを打つと、台の上から落ちてしまうかもしれない。だから、台の縁に腰掛けた。防壁になりながら、寝顔を見下ろした。
ただ安らかに呼吸を繰り返している顔なのに、こうも見ていられるのはなぜだろう。同じ男なのに髭が薄いのも不思議でたまらない。
手を伸ばしかけたところで、自力で膝の上に引き戻す。許可なく触れてはならない。貴族の服を纏ったマレクは、他の虫どころか、歴戦の軍人でさえ触れがたい存在になっている。
触れたいのに触れられない。食べたいのに食べられない。欲望が果たせないのはどれも同じだ。
触れられない代わりに顔を合わせると、小言を言いたくなってしまう。小言ばかりか、柄にもない行動までする始末だ。おかげで印象は最悪だろう。
昨日は、厳ついおじさんは恋愛対象にもならないと言われた。あれは落ち込んだ。よかったと、心にもない強がりを言った。
どうにか平常心を装って、部屋の外で待っていた。あそこでマレクを放置する選択肢はなかった。
執事に案内を任せても差し支えなかったが、部屋を見せたときの反応を直に見たかった。だから部屋まで案内した。
用意させた部屋は恐縮しながらも、こうして使ってくれている。
文机の上に本が重なっていた。これは昨日、マレクからの要望を受けて、貸した本だ。グロッスラリアの歴史や文化に興味があるというので、バルトルトの自室の棚から持ち出した。
マレクをつぶさに監視していたが、目を輝かせながら本を読み漁っていた。机の椅子に腰を掛けて、本のページをめくる音だけがした。妙に心地の良い空間だった。
時折、マレクは本から顔を上げて、バルトルトに質問してきた。騎士団の成り立ちや制度について、説明できる範囲で答えた。
逆にアラバンド王国についてたずねると、マレクは淀みなく教えてくれた。これまでよく勉強してきたのだろう。
本を読んでいるのを壁際で見ているだけで、午後は更けていった。
ろうそくの明かりが必要になる頃合いに、一階の食卓へと場所を移した。
普段はひとりきりで長テーブルを使うのは、馬鹿馬鹿しい気がしていた。三又の燭台に明かりが灯されるのも、ろうそくの無駄。団長室や自室で、作法を気にせずに軽食を取るだけでも十分だと思っていた。
しかし、斜め前に着いたマレクの顔を見た時、気が変わった。目が輝いている。まだ何も出てきていないのに、口元が緩んでいる。楽しみを隠しきれていない。
バルトルトの合図で食事が運ばれてきた。
マレクとの約束を違わないよう、料理人にグロッスラリア国一、美味しい食事を提供するよう言った。
口に入るものは皆同じ。そう宣っていた主人の変わりように、料理人は涙ぐんでいた。
別にバルトルト自身が変わったわけではなく、マレクが食べたいと言っていたからだが、喜んでいるのならそのままでいいだろう。
名物の肉と乳で作ったスープは濃厚で美味しい。グロッスラリアの山脈で取れるきのこをソースに使い、良い香りを鼻腔に運んでくる。
美味しい料理というのは、口や舌、鼻奥にまで旨味を伝えてくる。当然ながら胃も満たしてくれるらしい。
そのことに気がついたのは、マレクが事細かに感想を述べたからだ。
従騎士になる前のバルトルトは、血と肉を食らって生きてきた。臭覚と味覚といえば、その肉が腐っているか否かを判別するためのものだった。マレクのように手放しで「美味しい」とは言えなかった。
しかし、こうやって誰かと食べるのも悪くないと思えてきた。初めて「美味しい」と言えるかもしれない。
バルトルトの口から自然とこぼれた時、料理人はまたしても涙ぐんだ。ますます励むと、決意を新たにしたことだろう。
執事はマレクの作法に何度もうなずいていた。何にも話を振っていないのにだ。この執事が満足したときによくやる仕草である。おそらく、執事の厳しい目にも、食事の作法が完璧に映ったのだろう。
確かに、バルトルトの甘い目から見ても、マレクの振る舞いは洗練されていた。椅子に腰を落ち着かせている姿もスプーンを口元に運ぶ仕草も、どこを見ても無駄な動きがない。子供の頃から作法を叩き込まなければ、こういった姿にはならないだろう。
貴族の姿をしていると、粗があれば目立つが、それがない。
バルトルトは王都に来るまで、手づかみで食べてきた。スープなど皿に口をつけて飲み干していたが、すべて騎士見習いのときに叩き込まれた。それでも意識していないと、スプーンを噛んでしまう。
「バルトルト? お腹すいたの?」
絵画のように美しい作法に見惚れ、悪い癖が出ていた。マレクに笑われて気づいた。スプーンを口から離す。執事の冷たい視線を感じたが、知らん振りを通した。
「いや、卑しく食べていないかどうか確かめていた」
「それって、僕を見ていたってこと?」
飲み下そうとしたスープが吹き出しそうになった。
「そういうわけではない。作法があまりにも完璧で驚いた」
どうにか喉に通して、目尻をかく。
「作法は子供の頃に習ったよ」
マレクは、ずっと楽しそうに運んでいたスプーンを置いた。目線も落として、回想しているように瞼を閉じた。
「食事の時間は、あまりいい思い出がないんだ。僕の父は作法に厳しくてね。少しでも不備があると、食事は抜きだった。広いテーブルの上でひとり食べていたこともある。豪華だったけど、こんなに美味しくなかったよ」
聞いてはいけないことを聞いてしまった。マレクは顔を上げたときには笑って誤魔化したが、バルトルトは軽く流せなかった。ずっと淀んだ泥のように心の奥底に残った。
◆
昨晩の記憶を振り払うように、頭を振る。今にしても聞くべきではなかった。しかし謎が多すぎる。未だに、マレクの出生の報告は来ていない。
身動ぐ気配がして、バルトルトは上官を迎える騎士のように立ち上がった。
マレクは目を擦りながら、間延びした挨拶を告げると、あくびもした。ぱちぱちと瞬きをしてから、バルトルトをようやく見て、微笑んだ。
「バルトルト、今日は何する?」
休暇はまだ六日もある。そのうちの一日は用事があって、屋敷を離れなくてはならないが、それまではマレクを監視し続けるつもりだ。絶対に離れない。
「朝飯の後に、街に出るか。興味はあるだろう?」
「ある! ある!」
両手を握りしめて喜ぶ男を見たのは初めてだった。飛び上がらん勢いで寝台から降りると、バルトルトに抱き着いてきた。
ためらいもなく、恥じらいもない。単なる感謝の想いを込めてだろう。太い首に細腕を巻き付けた。
バルトルトは反射的に上げた両腕をそのままに、固まっていた。目を見開いて、首筋にかかる吐息を受けた。肩の力を抜いて、両腕を下げる。できれば、自分からも抱き締め返したかったが、加減がわからないのでやめた。
「ごめんね、抱き着いたりして」
マレクは恥じたように苦笑して腕を離すと、バルトルトを置いて部屋を出ていこうとする。昨日の案内で部屋の位置は把握したらしい。鼻歌を歌いながら、部屋を出ていくマレクを、バルトルトはしばし惚けたように見送っていた。
ノックをする。しばらく待っても返事は来ない。断りをいれつつ、部屋の中に踏み込むと、すぐに目当てのものを寝台の上で見つけた。
マレクは端の方で寝ている。中央で寝るのは抵抗があるのか、それとも寝相が少し悪いのか。
もう一度、寝返りを打つと、台の上から落ちてしまうかもしれない。だから、台の縁に腰掛けた。防壁になりながら、寝顔を見下ろした。
ただ安らかに呼吸を繰り返している顔なのに、こうも見ていられるのはなぜだろう。同じ男なのに髭が薄いのも不思議でたまらない。
手を伸ばしかけたところで、自力で膝の上に引き戻す。許可なく触れてはならない。貴族の服を纏ったマレクは、他の虫どころか、歴戦の軍人でさえ触れがたい存在になっている。
触れたいのに触れられない。食べたいのに食べられない。欲望が果たせないのはどれも同じだ。
触れられない代わりに顔を合わせると、小言を言いたくなってしまう。小言ばかりか、柄にもない行動までする始末だ。おかげで印象は最悪だろう。
昨日は、厳ついおじさんは恋愛対象にもならないと言われた。あれは落ち込んだ。よかったと、心にもない強がりを言った。
どうにか平常心を装って、部屋の外で待っていた。あそこでマレクを放置する選択肢はなかった。
執事に案内を任せても差し支えなかったが、部屋を見せたときの反応を直に見たかった。だから部屋まで案内した。
用意させた部屋は恐縮しながらも、こうして使ってくれている。
文机の上に本が重なっていた。これは昨日、マレクからの要望を受けて、貸した本だ。グロッスラリアの歴史や文化に興味があるというので、バルトルトの自室の棚から持ち出した。
マレクをつぶさに監視していたが、目を輝かせながら本を読み漁っていた。机の椅子に腰を掛けて、本のページをめくる音だけがした。妙に心地の良い空間だった。
時折、マレクは本から顔を上げて、バルトルトに質問してきた。騎士団の成り立ちや制度について、説明できる範囲で答えた。
逆にアラバンド王国についてたずねると、マレクは淀みなく教えてくれた。これまでよく勉強してきたのだろう。
本を読んでいるのを壁際で見ているだけで、午後は更けていった。
ろうそくの明かりが必要になる頃合いに、一階の食卓へと場所を移した。
普段はひとりきりで長テーブルを使うのは、馬鹿馬鹿しい気がしていた。三又の燭台に明かりが灯されるのも、ろうそくの無駄。団長室や自室で、作法を気にせずに軽食を取るだけでも十分だと思っていた。
しかし、斜め前に着いたマレクの顔を見た時、気が変わった。目が輝いている。まだ何も出てきていないのに、口元が緩んでいる。楽しみを隠しきれていない。
バルトルトの合図で食事が運ばれてきた。
マレクとの約束を違わないよう、料理人にグロッスラリア国一、美味しい食事を提供するよう言った。
口に入るものは皆同じ。そう宣っていた主人の変わりように、料理人は涙ぐんでいた。
別にバルトルト自身が変わったわけではなく、マレクが食べたいと言っていたからだが、喜んでいるのならそのままでいいだろう。
名物の肉と乳で作ったスープは濃厚で美味しい。グロッスラリアの山脈で取れるきのこをソースに使い、良い香りを鼻腔に運んでくる。
美味しい料理というのは、口や舌、鼻奥にまで旨味を伝えてくる。当然ながら胃も満たしてくれるらしい。
そのことに気がついたのは、マレクが事細かに感想を述べたからだ。
従騎士になる前のバルトルトは、血と肉を食らって生きてきた。臭覚と味覚といえば、その肉が腐っているか否かを判別するためのものだった。マレクのように手放しで「美味しい」とは言えなかった。
しかし、こうやって誰かと食べるのも悪くないと思えてきた。初めて「美味しい」と言えるかもしれない。
バルトルトの口から自然とこぼれた時、料理人はまたしても涙ぐんだ。ますます励むと、決意を新たにしたことだろう。
執事はマレクの作法に何度もうなずいていた。何にも話を振っていないのにだ。この執事が満足したときによくやる仕草である。おそらく、執事の厳しい目にも、食事の作法が完璧に映ったのだろう。
確かに、バルトルトの甘い目から見ても、マレクの振る舞いは洗練されていた。椅子に腰を落ち着かせている姿もスプーンを口元に運ぶ仕草も、どこを見ても無駄な動きがない。子供の頃から作法を叩き込まなければ、こういった姿にはならないだろう。
貴族の姿をしていると、粗があれば目立つが、それがない。
バルトルトは王都に来るまで、手づかみで食べてきた。スープなど皿に口をつけて飲み干していたが、すべて騎士見習いのときに叩き込まれた。それでも意識していないと、スプーンを噛んでしまう。
「バルトルト? お腹すいたの?」
絵画のように美しい作法に見惚れ、悪い癖が出ていた。マレクに笑われて気づいた。スプーンを口から離す。執事の冷たい視線を感じたが、知らん振りを通した。
「いや、卑しく食べていないかどうか確かめていた」
「それって、僕を見ていたってこと?」
飲み下そうとしたスープが吹き出しそうになった。
「そういうわけではない。作法があまりにも完璧で驚いた」
どうにか喉に通して、目尻をかく。
「作法は子供の頃に習ったよ」
マレクは、ずっと楽しそうに運んでいたスプーンを置いた。目線も落として、回想しているように瞼を閉じた。
「食事の時間は、あまりいい思い出がないんだ。僕の父は作法に厳しくてね。少しでも不備があると、食事は抜きだった。広いテーブルの上でひとり食べていたこともある。豪華だったけど、こんなに美味しくなかったよ」
聞いてはいけないことを聞いてしまった。マレクは顔を上げたときには笑って誤魔化したが、バルトルトは軽く流せなかった。ずっと淀んだ泥のように心の奥底に残った。
◆
昨晩の記憶を振り払うように、頭を振る。今にしても聞くべきではなかった。しかし謎が多すぎる。未だに、マレクの出生の報告は来ていない。
身動ぐ気配がして、バルトルトは上官を迎える騎士のように立ち上がった。
マレクは目を擦りながら、間延びした挨拶を告げると、あくびもした。ぱちぱちと瞬きをしてから、バルトルトをようやく見て、微笑んだ。
「バルトルト、今日は何する?」
休暇はまだ六日もある。そのうちの一日は用事があって、屋敷を離れなくてはならないが、それまではマレクを監視し続けるつもりだ。絶対に離れない。
「朝飯の後に、街に出るか。興味はあるだろう?」
「ある! ある!」
両手を握りしめて喜ぶ男を見たのは初めてだった。飛び上がらん勢いで寝台から降りると、バルトルトに抱き着いてきた。
ためらいもなく、恥じらいもない。単なる感謝の想いを込めてだろう。太い首に細腕を巻き付けた。
バルトルトは反射的に上げた両腕をそのままに、固まっていた。目を見開いて、首筋にかかる吐息を受けた。肩の力を抜いて、両腕を下げる。できれば、自分からも抱き締め返したかったが、加減がわからないのでやめた。
「ごめんね、抱き着いたりして」
マレクは恥じたように苦笑して腕を離すと、バルトルトを置いて部屋を出ていこうとする。昨日の案内で部屋の位置は把握したらしい。鼻歌を歌いながら、部屋を出ていくマレクを、バルトルトはしばし惚けたように見送っていた。
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