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16【出会うまでの話】
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大方の話が終わると、不動だったバルトルトが組んでいた腕を下ろした。手を膝に置き、「なるほど、それでか」と呟く。マレクが首を傾げると、「いや、話を続けてくれ」と言われた。
「森を出た後、家に帰ろうと思ったんだけど、プローポス家は取り潰しになってた。父が不敬罪で告発されたんだ。父と兄は逃げるように領地を去ったらしい。行方はわからない。民も領地を追われて、そこは荒れ地になったんだ」
屋敷の外観は残っているようだが、見る影もない。内部の調度品は盗まれて、壁も床も荒れ果てていると聞いた。領土にあった湖の小屋は健在で、行き場がないときには、そこで過ごしている。
「独り立ちするまで、オルジフっていう元執事によくしてもらってた。主に食料とかだけど。子供の僕にはとても助かったよ」
オルジフを思い出すと穏やかな気持ちになる。マレクは微笑を浮かべていた。バルトルトは対象的に拳を強く握って、何かに耐えるように構えていた。
「身体が育ってからは傭兵として戦地に行ったりしてた。暇があれば、父と兄の行方も探して、色んなとこに行った。
その最中に、風の噂で、国境付近で誰かが捕まったらしいって話を聞いたんだ。さすがに詳しいことは噂話でも流れてこないからね。もしかしたら、行方のしれない父と兄かもしれないと思った」
バルトルトは眉間にシワを寄せる。眉根がくっついてしまいそうなほど、寄せている。
「看守として潜り込んだら、敵国の騎士団長だって知って驚いたよ。実際、会ったら、殴られても怯むことなく睨みつける姿がかっこいいなぁって。男が男に惚れるって、きっとこういうことだよね」
瞼裏に浮かべてみても、バルトルトは牢獄のなかで堂々としていた。足枷や手枷で繋がれていても意味はない。服はボロ着だとしても、全身から威厳は保たれていた。
「俺と共に来るか?」と問われたとき、実は答えに詰まった。その手を取って一緒に行けたらどんなにいいかと、一度は考えた。
悩む時間が十分になかったのは、追手の声のせいだった。反射的にこの人を助けたいと身体が動いた。今ここで、バルトルトが逃げられるまでの時間稼ぎをしたい。その一心で提案を突っぱねて、約束じみた話をした。
マレクの揺れた心情は言葉にしなかった。それよりも気になるのは、目の前の聞き手のことだ。
バルトルトは椅子に座りながら、どこか心ここにあらずで呆けている。
「惚れたのか? この俺に?」
たずねたというよりかは、独り言のように呟く。
惚れたというのは色恋ではもちろんない。男として惚れるのは憧れに近い。一応、うなずくが、マレクは言いそびれた。
理由もそれだけではない。
「ルジェク兄さんが騎士を目指してたんだ。バルトルトのどこに身を置いても何者にも屈しない感じが、ちょっと兄さんに似てた。だから、初めて対面したとき、笑っちゃったんだ。
あの時、兄さんを助けられなかったけど、今の僕の力で、バルトルトを助けられるって思ったんだ」
ルジェクを死なせたことに、ずっと後悔の念を感じていた。側にいるだけで何もできない、自分のせいだと思ってきた。
父と次兄なら真相を知っている。きっと、母とルジェクの死に、関わっているはずだ。
死の森に捨てられるまでに植え付けられた恐怖は傷となって、刻まれている。顔を合わせたら過去の傷が疼き出すだろう。
しかし、マレクはもう子供ではない。ねじ伏せる力もある。ふたりを見つけたら、すべてを問い詰めてやりたい。
バルトルトは静かに聞いていたが、「話はわかった」と締めた。椅子から立ち上がると、マレクに近づいてくる。大きな体は堂々して威圧感があった。
「俺のところに来たのは、感謝だけではないな」
一言で図星をつかれて、明らかにマレクの肩がびくっと上がった。さすがにバルトルトを相手に、騙せそうにはなかった。琥珀色の目は真っ直ぐで、心まで見通そうとしてくる。
「大方、父と次兄の居場所がグロッスラリア王国にあると突き止めたからだろう。ここに来て街を探ってみたが、亡命者の居場所がわからない。もしや城に匿われているかもしれない。そう算段して俺に近づいた」
バルトルトが長々と話すのは珍しい。などと見物根性ではいられなかった。話は続く。
「わざとらしく抱き着いてみせたり、惚れたと言って人の心を弄んだり。噂を広めて国王陛下にまで伝えるように仕向けた。すべて計画のうちか?」
それらは絶対に違った。大きく頭を振ると、太い指がマレクの顎を捉えた。これ以上、首を振らせまいという強い意志を感じる。顎を持たれていて、あまり上手く言葉が出てこない。
「計画したことじゃないよ。僕の知らないとこで勝手にそうなっているだけだから」
手を取った。顎を掴むのをやめてもらう。指を両手で握り込むと、まるで心外とでも言うように、バルトルトの眉が上がった。このままだと誤解される気がした。
「確かにバルトルトの言う通り、父と兄を追って、ここに来た。ふたりの居場所を探すために、バルトルトに近づいたのも間違いないよ」
グロッスラリアでは何もツテがなくて、真っ先に浮かんだのがバルトルトの顔だった。
「脱獄を手伝った恩をちらつかせてでも、屋敷に置いてもらおうと思ったんだ」
結果は違っていた。むしろ、歓迎を受けた。日当たりのいい部屋も、服も、用意されていて、戸惑った。うっかり自分の目的を忘れそうになるほどに浮かれていたのだ。
「バルトルトを信頼してるから、自分の身の上話をしたんだ。その気持ちだけは信じてほしい」
偽りなく語っているつもりだが、バルトルトの顔色は変わらない。ここで話を切ったら、怖気づいて言葉が出てこない気がした。
「これからお城に行って、拝謁するんだよね。だったら、その時に、奴隷でも何でもいいから、バルトルトに囲われてるってことにしてもらえないかな」
「奴隷だと?」
やっと口を開いたかと思えば、バルトルトの声が強くなる。低く気分を害したような声に、マレクは戸惑うしかなかった。
「こんなにしてもらって、タダなわけないよね? バルトルトも僕に何かを求めてるはず。だから、奴隷でも何でも……」
バルトルトが口や鼻を塞ぐように、マレクの頭を胸板に押しつけた。訓練を終えた後は必ず、身体を清めているためか、風の中に立っているような、まっさらな香りがした。
「お前を奴隷にする気はない」
きっぱりと放たれた言葉が胸を打つ。どんな顔で言ったのか気になるのに、顔は固い胸板に抑えつけられて、窒息気味だ。背中を叩こうと手を伸ばしたら、腕の力が緩まった。
「もう考えるのはやめた。お前を俺のものにする」
言葉の真意をたずねる前に、バルトルトは腰を落とす。「えっ、わわ」という声にも鼻で笑われる。マレクの両足を腕で抱えると、肩に担いで立ち上がった。
軽々と持ち上げるのも驚いたが、それ以上に緊張していた。これから何が待ち受けるのだろうか。期待のような不安のような感情が入り混じっている。
バルトルトは隣の自室を器用に開けると、真っ先に大きな寝台に向かった。
マレクが戸惑っている間にも、寝台に優しく降ろされた。大きな身体が影を落としてくる。見下ろしてくる琥珀色の目は、真っ直ぐとマレクだけを射抜いてくる。どくどくと心音が耳奥を駆け巡った。
「俺の妻になれ。いや、夫でも構わんが」
「また、その話?」マレクは笑ってしまう。
バルトルトは眉間にシワを寄せて、明らかに不機嫌になった。そのくせ、顔を近づけてくる。まるで枷をつけられたかのように身動きが取れない。
「本気だ。俺のそばにいろ」
マレクをすっぽりと覆い包んでしまった。
「森を出た後、家に帰ろうと思ったんだけど、プローポス家は取り潰しになってた。父が不敬罪で告発されたんだ。父と兄は逃げるように領地を去ったらしい。行方はわからない。民も領地を追われて、そこは荒れ地になったんだ」
屋敷の外観は残っているようだが、見る影もない。内部の調度品は盗まれて、壁も床も荒れ果てていると聞いた。領土にあった湖の小屋は健在で、行き場がないときには、そこで過ごしている。
「独り立ちするまで、オルジフっていう元執事によくしてもらってた。主に食料とかだけど。子供の僕にはとても助かったよ」
オルジフを思い出すと穏やかな気持ちになる。マレクは微笑を浮かべていた。バルトルトは対象的に拳を強く握って、何かに耐えるように構えていた。
「身体が育ってからは傭兵として戦地に行ったりしてた。暇があれば、父と兄の行方も探して、色んなとこに行った。
その最中に、風の噂で、国境付近で誰かが捕まったらしいって話を聞いたんだ。さすがに詳しいことは噂話でも流れてこないからね。もしかしたら、行方のしれない父と兄かもしれないと思った」
バルトルトは眉間にシワを寄せる。眉根がくっついてしまいそうなほど、寄せている。
「看守として潜り込んだら、敵国の騎士団長だって知って驚いたよ。実際、会ったら、殴られても怯むことなく睨みつける姿がかっこいいなぁって。男が男に惚れるって、きっとこういうことだよね」
瞼裏に浮かべてみても、バルトルトは牢獄のなかで堂々としていた。足枷や手枷で繋がれていても意味はない。服はボロ着だとしても、全身から威厳は保たれていた。
「俺と共に来るか?」と問われたとき、実は答えに詰まった。その手を取って一緒に行けたらどんなにいいかと、一度は考えた。
悩む時間が十分になかったのは、追手の声のせいだった。反射的にこの人を助けたいと身体が動いた。今ここで、バルトルトが逃げられるまでの時間稼ぎをしたい。その一心で提案を突っぱねて、約束じみた話をした。
マレクの揺れた心情は言葉にしなかった。それよりも気になるのは、目の前の聞き手のことだ。
バルトルトは椅子に座りながら、どこか心ここにあらずで呆けている。
「惚れたのか? この俺に?」
たずねたというよりかは、独り言のように呟く。
惚れたというのは色恋ではもちろんない。男として惚れるのは憧れに近い。一応、うなずくが、マレクは言いそびれた。
理由もそれだけではない。
「ルジェク兄さんが騎士を目指してたんだ。バルトルトのどこに身を置いても何者にも屈しない感じが、ちょっと兄さんに似てた。だから、初めて対面したとき、笑っちゃったんだ。
あの時、兄さんを助けられなかったけど、今の僕の力で、バルトルトを助けられるって思ったんだ」
ルジェクを死なせたことに、ずっと後悔の念を感じていた。側にいるだけで何もできない、自分のせいだと思ってきた。
父と次兄なら真相を知っている。きっと、母とルジェクの死に、関わっているはずだ。
死の森に捨てられるまでに植え付けられた恐怖は傷となって、刻まれている。顔を合わせたら過去の傷が疼き出すだろう。
しかし、マレクはもう子供ではない。ねじ伏せる力もある。ふたりを見つけたら、すべてを問い詰めてやりたい。
バルトルトは静かに聞いていたが、「話はわかった」と締めた。椅子から立ち上がると、マレクに近づいてくる。大きな体は堂々して威圧感があった。
「俺のところに来たのは、感謝だけではないな」
一言で図星をつかれて、明らかにマレクの肩がびくっと上がった。さすがにバルトルトを相手に、騙せそうにはなかった。琥珀色の目は真っ直ぐで、心まで見通そうとしてくる。
「大方、父と次兄の居場所がグロッスラリア王国にあると突き止めたからだろう。ここに来て街を探ってみたが、亡命者の居場所がわからない。もしや城に匿われているかもしれない。そう算段して俺に近づいた」
バルトルトが長々と話すのは珍しい。などと見物根性ではいられなかった。話は続く。
「わざとらしく抱き着いてみせたり、惚れたと言って人の心を弄んだり。噂を広めて国王陛下にまで伝えるように仕向けた。すべて計画のうちか?」
それらは絶対に違った。大きく頭を振ると、太い指がマレクの顎を捉えた。これ以上、首を振らせまいという強い意志を感じる。顎を持たれていて、あまり上手く言葉が出てこない。
「計画したことじゃないよ。僕の知らないとこで勝手にそうなっているだけだから」
手を取った。顎を掴むのをやめてもらう。指を両手で握り込むと、まるで心外とでも言うように、バルトルトの眉が上がった。このままだと誤解される気がした。
「確かにバルトルトの言う通り、父と兄を追って、ここに来た。ふたりの居場所を探すために、バルトルトに近づいたのも間違いないよ」
グロッスラリアでは何もツテがなくて、真っ先に浮かんだのがバルトルトの顔だった。
「脱獄を手伝った恩をちらつかせてでも、屋敷に置いてもらおうと思ったんだ」
結果は違っていた。むしろ、歓迎を受けた。日当たりのいい部屋も、服も、用意されていて、戸惑った。うっかり自分の目的を忘れそうになるほどに浮かれていたのだ。
「バルトルトを信頼してるから、自分の身の上話をしたんだ。その気持ちだけは信じてほしい」
偽りなく語っているつもりだが、バルトルトの顔色は変わらない。ここで話を切ったら、怖気づいて言葉が出てこない気がした。
「これからお城に行って、拝謁するんだよね。だったら、その時に、奴隷でも何でもいいから、バルトルトに囲われてるってことにしてもらえないかな」
「奴隷だと?」
やっと口を開いたかと思えば、バルトルトの声が強くなる。低く気分を害したような声に、マレクは戸惑うしかなかった。
「こんなにしてもらって、タダなわけないよね? バルトルトも僕に何かを求めてるはず。だから、奴隷でも何でも……」
バルトルトが口や鼻を塞ぐように、マレクの頭を胸板に押しつけた。訓練を終えた後は必ず、身体を清めているためか、風の中に立っているような、まっさらな香りがした。
「お前を奴隷にする気はない」
きっぱりと放たれた言葉が胸を打つ。どんな顔で言ったのか気になるのに、顔は固い胸板に抑えつけられて、窒息気味だ。背中を叩こうと手を伸ばしたら、腕の力が緩まった。
「もう考えるのはやめた。お前を俺のものにする」
言葉の真意をたずねる前に、バルトルトは腰を落とす。「えっ、わわ」という声にも鼻で笑われる。マレクの両足を腕で抱えると、肩に担いで立ち上がった。
軽々と持ち上げるのも驚いたが、それ以上に緊張していた。これから何が待ち受けるのだろうか。期待のような不安のような感情が入り混じっている。
バルトルトは隣の自室を器用に開けると、真っ先に大きな寝台に向かった。
マレクが戸惑っている間にも、寝台に優しく降ろされた。大きな身体が影を落としてくる。見下ろしてくる琥珀色の目は、真っ直ぐとマレクだけを射抜いてくる。どくどくと心音が耳奥を駆け巡った。
「俺の妻になれ。いや、夫でも構わんが」
「また、その話?」マレクは笑ってしまう。
バルトルトは眉間にシワを寄せて、明らかに不機嫌になった。そのくせ、顔を近づけてくる。まるで枷をつけられたかのように身動きが取れない。
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