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30【世話焼き騎士】
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マレクが微睡みから目を覚ますと、隣にはバルトルトの寝顔があった。肩や腰に太い腕を巻き付けて、逃さないようにと固定している。
寝ているときは眉間のシワもなく、頬が緩んでいる。あどけない表情は、隣にいるマレクにだけ許されていると思うと、喜ばしい。頬を擦りつけたり、むにゃむにゃと寝言を言ったりする。
この時間がマレクのお気に入りだった。
愛おしさが溢れてきて、眉間に唇を寄せると、くすぐったいのか、シワが寄った。マレクは手を丸めて、忍び笑いをした。
怪我の具合も良くなった。うつ伏せに寝ていた体も、仰向けで寝られるようになった。
怪我の初期のときには、母直伝の薬を傷に塗ろうとした際に、バルトルトが「俺がやる」と買って出てくれた。
背中を晒すのは恥ずかしかったが、他でもないバルトルトが塗ってくれるのは嬉しかった。
「あの野郎は何度殺しても足りんな」
刺された箇所が傷になっていたからだろう。塞がっていても痛々しく見えたのかもしれない。
顔だけで後ろを振り返れば、痛みを分かち合うように、バルトルトも苦しそうな顔をしてくれる。それだけで嬉しい。
「ありがと」
バルトルトは意図がわからないのか、「あ、ああ、いや」と戸惑ったようにうなずくだけだった。
あの時はおかしかったと思い出し笑いをしていると、瞼に隠されていた琥珀色の瞳が現れた。ぼんやりと焦点が合っていないのは、寝ぼけているからかもしれない。
「おはよ、バル」
「バル」と愛称で呼ぶと、ますます心の距離が近づいたように思う。バルトルトがやわらかく目元を細めて笑う。
「おはよう、マレク」
バルトルトは腕の力を込めてマレクを引き寄せると、愛おしそうに背中を撫でてくれた。
◆
先日、マレクの処遇についての話し合いが設けられた。国王、宰相、各大臣、有力な侯爵家など、発言権を持つ者が集まった。
死神事件に居合わせたバルトルトの証言が大きかった。フベルトに襲われたため、やむを得ず反撃した。他の死神も同じ理由で、自分の命を守るための行動だとされた。
ホンザとフベルトの悪行はすべて晒されて、同情の余地はなかった。アラバンドでのことも、王弟を匿っていたことも。
表立った反発はなく、満場一致の様相で、マレクの罪は不問にされた。
アラバンドの王弟の処遇はまだ決まっていない。引き続き、取り調べは続くという。
ホンザは人知れず、処刑された。マレクは見届けることもしなかった。牢獄の中でどんなことを思い、最後に死んでいったのか。それはマレクの知るところではない。
王妃主催の個人的な茶会に招かれたのは、マレクの怪我がすっかり治った頃合いだった。
目が覚めた際には、バルトルトがすぐに報告を上げた。王妃はたいへん喜び、日を待たずして書簡を送ってきた。
それに加えて、花や菓子なども連日届いた。マレクは送られるたびに、御礼状を書いた。
おかげで毎日、違う花の香りが部屋を満たした。そのことも顔を見て礼を言えば、王妃は泣き笑いで応えた。
「心配で、心配で夜も眠れなかったわ。本当によかった」
隣の国王は王妃の肩を抱きながら、慈しむように目を細めていた。
「王妃のためにも、マレクが目を覚ましてくれてよかった」
「ご心配をおかけして申し訳ありません」
様々な人が自分の容態で心を砕いていたと思うと、頭を下げるしかできなかった。
もちろん、平然と座っているバルトルトにも感謝しきれない。眠っている間も、体が冷えないように擦っていてくれたこと、水を浸した布を唇に当ててくれたこと。後で執事から聞かされた。
目が覚めてからも、食事であーんをしてくれたり、起き上がるときにも手を貸してくれる。なぜか、風呂に入るときもついてきたり、着替えるときにもいたが、「心配だからだ」と言われると反論もできなかった。
今も、膝の上のマレクの左手をバルトルトの右手が包み込んでいる。おかげで寂しさを感じることはほぼない。
「それで、マレクにあの話をしたのか? アラバンドの復興の話を」
聞き覚えのない話に、マレクはバルトルトを反射的に見た。
「どういうこと?」
「いや、話す機会が無くて……」
歯切れの悪いバルトルトに代わって、国王が説明する。それはマレクにとって、驚きとともに嬉しい話だった。
侯爵家に生まれたからには、領地や領民を守るのが矜持だとして、政略結婚をする者も多い。
一部では、おのれの私利私欲を優先させる貴族もいるだろう。
マレクは確実に前者だった。子爵として、いつか、ホンザとフベルトを追い出し、理想的な領地を治めたかった。
しかし、壮観だった農地は荒れ果て、人々が築き上げた建物は朽ちていった。
結局、領民のために人生をまっとうできなかった。ずっと後悔していた。
マレクは平民になっても、かつて領地だった場所に通った。
そして、王を失ったアラバンドは統率が取れていない。ならず者たちが溢れ、王都までもが荒れ果てているという。
それをバルトルトと共に復興させようというのだ。
道のりはきっと、遠く険しい。それでも、マレクには選択の余地はなかった。
「僕もバルトルトと共に行きます」
力強く言うと、包まれていた手が一層、固く握られた。見上げると、バルトルトの温かい眼差しがマレクに注がれていた。王妃は「美しいわ」と、ため息をこぼす。
「マレク、あなたと離れ離れになるのは寂しいけれど、向こうに行っても、お手紙をちょうだいね」
「もちろんです、殿下」
細い指がマレクに伸びたが、国王が横から手を出してきて阻んだ。バルトルトもマレクの手を離してくれない。ふたりは困った男たちに呆れながらも、顔を見合わせて笑った。
◆
一日の終わりに、ふたりは同じ寝台で眠っている。マレクが怪我をしてからは、手を握ったり、口づけを交わすことはあっても、それ以上の睦み合いはなかった。
湯浴みを済ませた後で、体が冷めないうちに寝台に横たわる。布団をかけてしまえば、もう寝るだけだ。軽く口づけを交わして、名残惜しそうに視線をやっても、バルトルトは体を離してしまう。
今夜こそは言うつもりだった。背中の怪我も治ったし、触れたいし、触れられたい。そんな欲望がマレクにもあることに気づいてほしい。
意を決して口を開くと、突然、手を握られた。期待で鼓動が走り出したが、バルトルトはそのまま動かなかった。どうも雰囲気的には違うらしい。
恋人同士の繋ぎ方ではなく、迷子になりたくないというような必死さを感じた。
「マレクには、伝えなければならないことがある」
「僕に?」
「ああ」とうなずいたバルトルトは、マレクを見ていなかった。真剣な面持ちで天井を見つめたままだった。
「明日、連れていきたい場所がある」
「ここでは話せないの?」
「話だけではなく、きちんとお前の目で見てもらいたい」
緊張をはらんだ声に、マレクはさすがに空気を察した。触って欲しいなどとは、言えない。
「わかったよ」と答えると、隣の肩が力を抜いた。余程、緊張していたらしい。いつもなら抱き締めてくれる体は、仰向けになっていて、こちらを向いてくれない。
マレクは胸騒ぎがした。もしかしたらバルトルトは、はじめからマレクに触る気など、ないのかもしれない。「愛している」も親愛の意味で、マレクと同じように胸を焦がすような感情ではないのかもしれない。
ひとつの綻びを見つけると、すべての網目が簡単に解かれていくようだ。マレクの心がどんどん疑心暗鬼になっていく。暗闇の中で、明日を迎えるのが急に怖くなって、バルトルトの服の裾をつまんだ。
寝ているときは眉間のシワもなく、頬が緩んでいる。あどけない表情は、隣にいるマレクにだけ許されていると思うと、喜ばしい。頬を擦りつけたり、むにゃむにゃと寝言を言ったりする。
この時間がマレクのお気に入りだった。
愛おしさが溢れてきて、眉間に唇を寄せると、くすぐったいのか、シワが寄った。マレクは手を丸めて、忍び笑いをした。
怪我の具合も良くなった。うつ伏せに寝ていた体も、仰向けで寝られるようになった。
怪我の初期のときには、母直伝の薬を傷に塗ろうとした際に、バルトルトが「俺がやる」と買って出てくれた。
背中を晒すのは恥ずかしかったが、他でもないバルトルトが塗ってくれるのは嬉しかった。
「あの野郎は何度殺しても足りんな」
刺された箇所が傷になっていたからだろう。塞がっていても痛々しく見えたのかもしれない。
顔だけで後ろを振り返れば、痛みを分かち合うように、バルトルトも苦しそうな顔をしてくれる。それだけで嬉しい。
「ありがと」
バルトルトは意図がわからないのか、「あ、ああ、いや」と戸惑ったようにうなずくだけだった。
あの時はおかしかったと思い出し笑いをしていると、瞼に隠されていた琥珀色の瞳が現れた。ぼんやりと焦点が合っていないのは、寝ぼけているからかもしれない。
「おはよ、バル」
「バル」と愛称で呼ぶと、ますます心の距離が近づいたように思う。バルトルトがやわらかく目元を細めて笑う。
「おはよう、マレク」
バルトルトは腕の力を込めてマレクを引き寄せると、愛おしそうに背中を撫でてくれた。
◆
先日、マレクの処遇についての話し合いが設けられた。国王、宰相、各大臣、有力な侯爵家など、発言権を持つ者が集まった。
死神事件に居合わせたバルトルトの証言が大きかった。フベルトに襲われたため、やむを得ず反撃した。他の死神も同じ理由で、自分の命を守るための行動だとされた。
ホンザとフベルトの悪行はすべて晒されて、同情の余地はなかった。アラバンドでのことも、王弟を匿っていたことも。
表立った反発はなく、満場一致の様相で、マレクの罪は不問にされた。
アラバンドの王弟の処遇はまだ決まっていない。引き続き、取り調べは続くという。
ホンザは人知れず、処刑された。マレクは見届けることもしなかった。牢獄の中でどんなことを思い、最後に死んでいったのか。それはマレクの知るところではない。
王妃主催の個人的な茶会に招かれたのは、マレクの怪我がすっかり治った頃合いだった。
目が覚めた際には、バルトルトがすぐに報告を上げた。王妃はたいへん喜び、日を待たずして書簡を送ってきた。
それに加えて、花や菓子なども連日届いた。マレクは送られるたびに、御礼状を書いた。
おかげで毎日、違う花の香りが部屋を満たした。そのことも顔を見て礼を言えば、王妃は泣き笑いで応えた。
「心配で、心配で夜も眠れなかったわ。本当によかった」
隣の国王は王妃の肩を抱きながら、慈しむように目を細めていた。
「王妃のためにも、マレクが目を覚ましてくれてよかった」
「ご心配をおかけして申し訳ありません」
様々な人が自分の容態で心を砕いていたと思うと、頭を下げるしかできなかった。
もちろん、平然と座っているバルトルトにも感謝しきれない。眠っている間も、体が冷えないように擦っていてくれたこと、水を浸した布を唇に当ててくれたこと。後で執事から聞かされた。
目が覚めてからも、食事であーんをしてくれたり、起き上がるときにも手を貸してくれる。なぜか、風呂に入るときもついてきたり、着替えるときにもいたが、「心配だからだ」と言われると反論もできなかった。
今も、膝の上のマレクの左手をバルトルトの右手が包み込んでいる。おかげで寂しさを感じることはほぼない。
「それで、マレクにあの話をしたのか? アラバンドの復興の話を」
聞き覚えのない話に、マレクはバルトルトを反射的に見た。
「どういうこと?」
「いや、話す機会が無くて……」
歯切れの悪いバルトルトに代わって、国王が説明する。それはマレクにとって、驚きとともに嬉しい話だった。
侯爵家に生まれたからには、領地や領民を守るのが矜持だとして、政略結婚をする者も多い。
一部では、おのれの私利私欲を優先させる貴族もいるだろう。
マレクは確実に前者だった。子爵として、いつか、ホンザとフベルトを追い出し、理想的な領地を治めたかった。
しかし、壮観だった農地は荒れ果て、人々が築き上げた建物は朽ちていった。
結局、領民のために人生をまっとうできなかった。ずっと後悔していた。
マレクは平民になっても、かつて領地だった場所に通った。
そして、王を失ったアラバンドは統率が取れていない。ならず者たちが溢れ、王都までもが荒れ果てているという。
それをバルトルトと共に復興させようというのだ。
道のりはきっと、遠く険しい。それでも、マレクには選択の余地はなかった。
「僕もバルトルトと共に行きます」
力強く言うと、包まれていた手が一層、固く握られた。見上げると、バルトルトの温かい眼差しがマレクに注がれていた。王妃は「美しいわ」と、ため息をこぼす。
「マレク、あなたと離れ離れになるのは寂しいけれど、向こうに行っても、お手紙をちょうだいね」
「もちろんです、殿下」
細い指がマレクに伸びたが、国王が横から手を出してきて阻んだ。バルトルトもマレクの手を離してくれない。ふたりは困った男たちに呆れながらも、顔を見合わせて笑った。
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「マレクには、伝えなければならないことがある」
「僕に?」
「ああ」とうなずいたバルトルトは、マレクを見ていなかった。真剣な面持ちで天井を見つめたままだった。
「明日、連れていきたい場所がある」
「ここでは話せないの?」
「話だけではなく、きちんとお前の目で見てもらいたい」
緊張をはらんだ声に、マレクはさすがに空気を察した。触って欲しいなどとは、言えない。
「わかったよ」と答えると、隣の肩が力を抜いた。余程、緊張していたらしい。いつもなら抱き締めてくれる体は、仰向けになっていて、こちらを向いてくれない。
マレクは胸騒ぎがした。もしかしたらバルトルトは、はじめからマレクに触る気など、ないのかもしれない。「愛している」も親愛の意味で、マレクと同じように胸を焦がすような感情ではないのかもしれない。
ひとつの綻びを見つけると、すべての網目が簡単に解かれていくようだ。マレクの心がどんどん疑心暗鬼になっていく。暗闇の中で、明日を迎えるのが急に怖くなって、バルトルトの服の裾をつまんだ。
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