高校水泳部のちょっとエッチな物語

Zucker

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第七章

最終話 夏の終わり

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 楽しかった夏休みが静かに過ぎ去ろうとしていた。リナは高校生活最後の夏を振り返り、ユウとの大切な思い出が心の中に鮮やかに浮かび上がる。花火大会やスイーツ店での笑い声、そして何気ない日常の中で交わした言葉の数々。それらが彼女の心に幸せな余韻を残していた。受験勉強が本格化する中、リナは以前のような激しい心の切なさを感じることは少なくなっていた。意地を張らずにいる自分に気づき、少しずつ成長していることを実感する。ユウとの関係も、自然体でいられるようになった。彼の声が聞きたくなれば、迷わず電話をかける。〈勉強の合間に話せたら、少し気持ちが楽になるかも〉と思いながら。
 ユウもまた、リナの頑張りを見守り、丁度いい距離感でサポートしていた。彼は彼女の強さを尊重しつつ、必要な時に優しい言葉をかける。リナが疲れている時には〈大丈夫、無理しないで〉と励まし、彼女の心にやすらぎをもたらしていた。そして、夏休みが終わりに近づくにつれ、リナは少しの寂しさを感じていた。〈もうすぐ夏が終わるんだ…〉と呟くと、心の中に小さな切なさが広がる。それでも、彼女はこの夏の思い出を大切にしながら、前を向いて進もうとしていた。
 ユウはそんなリナの様子に気付き、少し考えを巡らせていた。〈そろそろリナのちょっとした息抜きでも計画しようかな〉と心に決める。邪魔にならない程度に、彼女がリフレッシュできる時間を作りたいと思った。何か特別なことをするのではなく、彼女が安心できるような小さなサプライズを考えていた。
 数日が過ぎ、ユウはリナに久しぶりに電話をかける。彼の心には、彼女の様子が気になって仕方なかった。
『りな、久しぶり。どう…無理してない?』と、優しい声が電話越しに響く。リナは少し沈んだ気持ちで、電話を受け取る。
『ゆう、久しぶり。元気してた?』と返すが、その声には少し疲れが滲んでいた。日々の受験勉強のプレッシャーが彼女の心を重くしていたのだ。ユウはそんなリナの様子に気づき、
『リフレッシュしない?』と提案する。リナの心のどこかで、彼女はその言葉を待っていた。
『そろそろ、頭も体も鈍って来てるでしょ…!ちょっと泳ぎに行こう!! 』と、明るい声で誘い出す。
 ユウの言葉に、リナの心は少しずつ軽くなる。絶妙なタイミングで彼の優しさが身に染み、胸が熱くなる。
『いいね、うん、行くいく!』と、彼女の声は弾んだ。久しぶりの再会に、心の中で期待が膨らんでいく。そこで二人は市内にあるスポーツ施設の前で待ち合わせを約束し、電話を切る。リナはその瞬間、心が晴れやかになった。急いで水泳の用意をしながら、彼女の心にはワクワクする気持ちが広がっていく。
 一方、ユウもリナの喜びの声を聞いて、〈誘ってよかった〉と安堵する。彼の心には、再会への期待が膨らみ、足取りも自然と軽くなる。リナを笑顔にするために、自分も楽しもうと心に誓った。数日ぶりの再会。リナの笑顔を見るのが待ち遠しくてたまらない。ユウはその思いを胸に、急ぎ足でスポーツ施設へと向かう。リナとの楽しい時間が、彼の日常に再び色を加えてくれることを期待して。
 約束の時間よりも早く着いてしまったリナは、スポーツ施設の前で待機していた。心の中は期待でいっぱいなのに、周りの景色がどこかぼやけて見える。ちらちらと周囲を気にしながら、ユウの姿を待つその表情には落ち着きがなかった。〈まだかな…〉と心の中で呟き、リナは何度も時計を確認する。彼女の心は、ユウとの再会を待ちわびる気持ちでいっぱいだった。周りの人々が楽しそうに過ごす中、リナはその笑顔が自分のものになることを想像して、ドキドキが止まらない。
 その時、遠くから駆け足で近づいてくるユウの姿を見つける。リナは思わず目を輝かせ、大きく手を振りながら
『ゆう!』と呼びかけた。ユウが息を切らしながら近づくその姿に、リナの心はますます高鳴る。ユウがリナの元に辿り着くと、彼女は思わずギュッと抱きしめた。
『会いたかった』と一言だけ漏らす。その声は心からの言葉で、ユウには彼女の気持ちがしっかり伝わってきた。ユウはリナの温もりを感じながら、もう一度〈やっぱり誘ってよかった〉と深く安堵する。彼女の顔には期待と喜びが溢れていて、その瞬間、彼もまた彼女と過ごす時間がどれほど貴重で大切なものかを再確認した。二人はしばらくそのまま抱き合い、お互いの存在を感じていた。周囲の喧騒が遠くに感じられ、二人の世界だけが特別な空間として広がっていた。リナの心の中の不安や緊張が、ユウの温もりによってすっと溶けていくのを実感する。
『お待たせ』とユウは息を切らしながら言い、リナの頭を優しくポンポンと叩いた。その瞬間、リナは笑顔がこぼれ、心の緊張がほぐれる。
『久しぶりだね』とユウが再び声をかけると、リナはその声に温かさを感じ、心の中にあった不安がすっかり消えていく。
『久しぶり!』とリナも明るく返し、彼の優しい仕草に心が温まった。ユウの存在が、彼女の心を包み込むように安心感を与えてくれる。彼の笑顔を見るだけで、数日の間に感じていた重さが軽くなった。
『さあ、入ろう』とユウが言い、二人は玄関に向かって歩き出す。リナはユウの隣を歩きながら、彼の背中を見つめ、その頼もしい姿に心が躍る。久しぶりの再会に、どこか特別な気持ちが胸に広がっていた。玄関のドアが開くと、スポーツ施設の明るい雰囲気が二人を迎え入れる。リナは〈今日は楽しい一日になるに違いない〉と、期待が胸を膨らませる。そして二人、別々の更衣室へと消えてゆく。
 二人の共通点は競泳である。その競泳を通じてリナのリフレッシュを考えたユウは、着替えを始めながら過去の部活動を思い返していた。プールサイドでの練習風景や、仲間たちと笑い合った日々が次々と蘇る。いつも楽しげなリナの姿が目に浮かび、自然と笑みがこぼれる。しかし、心の奥には寂しさが忍び寄っていた。もうすぐ夏が終わり、部活にリナの姿は見られなくなってしまう。彼女がプールで泳ぐ姿や、練習後の疲れた顔を見られなくなることを想像すると、胸が締め付けられる。〈今日はそんなリナの競泳姿をしっかり目に焼き付けよう〉と、ユウは心に決めた。
 一方、リナも同じように感じていた。夏が終われば、自分は部活の引退を迎える。ユウとの楽しかった競泳活動も終わりを迎えてしまうことに、心の中に小さな寂しさが広がる。「だから今日はユウとの競泳を楽しもう」と、彼女は心に決めながら着替えを進めていた。リナは水着に袖を通しながら、思い出に浸る。プールの水しぶき、仲間との笑い声、ユウの励ましの言葉。それらが彼女の心を支えてきたことを実感する。〈今日は、少しでもその思い出を大切に、心に刻もう〉と彼女は心を整える。ユウも水着に着替えながら、リナに何か特別なことができないかと考えていた。彼女が引退する前に、何か思い出に残る瞬間を作りたい。その気持ちが彼の心をさらに強くした。〈今日は全力で楽しもう〉と、ユウは意気込む。
 準備が整った二人は、プールサイドで互いに目を合わせ、笑顔を交わす。これから始まる競泳の時間が、二人にとって特別な思い出になることを願いながら、プールへと足を踏み入れる。

『今日は思いっきり泳ぐよ!覚悟してね、ユウ』とリナは元気に宣言した。彼女の目はキラキラと輝き、挑戦する気持ちが溢れている。ユウもその enthusiasm に応え、
『臨むところだ!』と強気の姿勢で返す。二人の間には、これからの競泳を楽しむという特別な期待感が漂っていた。こうして二人は何かを断ち切るかのように夢中で泳ぎ始めた。水の抵抗を感じながら、リナの優雅なストロークが美しく、ユウもそれに負けじと全力で泳ぐ。水しぶきが舞い上がり、青いプールが二人の熱気で満たされていく。清々しい気持ちが心に広がり、彼らはその瞬間を存分に楽しんでいた。しばらくして、流石に疲れを感じた二人はプールから上がり、並んで椅子に座って休憩をする。水滴が肌を滑り落ち、心地よい空気が二人の髪を揺らす。リナは息を整えながら、満足そうに微笑む。
『やっぱり泳ぐのは最高だね!』と彼女が言うと、ユウも頷き、彼女の言葉に共感する。そんな時も、二人は手を繋いだまま指を絡めていた。その仕草は自然で、お互いの存在を強く感じさせる。周りの目から見ても、すごく仲のいいカップルにしか見えないほどだった。リナはその瞬間に幸せを噛みしめながら、ユウの温もりを感じていた。たわいのない会話が二人の間に交わされ、プールサイドに響き渡る。
『次はどんな泳ぎ方をしようか?』とユウが尋ねると、リナは
『今度はもっと速く泳ぐよ!』と目を輝かせる。その言葉にユウも笑顔を浮かべ、二人の楽しい時間は続いていく。リナの声がユウの心を軽やかにし、彼女の笑顔が彼の疲れを癒す。競泳を通じて築かれたこの関係が、二人にとってかけがえのないものだと再確認する。彼らは、競泳を離れるリナの悲しみを断ち切るかのように、心から楽しむことに集中していた。二人はクタクタになるまで泳ぎ続け、プールサイドに腰を下ろした。リナは息を整えながら、
『たまにはいいね、こういうの』と満足そうに言った。ハードな部活での練習を思い返し、ユウも
『そうだね、なんだか懐かしい』と笑い合う。彼らの間に流れる温かな空気が、心をほぐしてくれた。
『そろそろ帰ろっか』とリナが言い、リフレッシュタイムの終わりを告げる。ユウは心の中で〈もう少し一緒にいたい〉と思ったが、リナの決めた〈次への心の切り替え〉を強く感じ、その意思に従うことにした。彼女が前を向くために必要なステップだと理解していたからだ。
『ゆう…今日はどうもありがとう。いいリフレッシュになったよ』と、リナは少し寂しげだけど、精一杯の笑顔で振る舞う。その笑顔には、彼女の心に秘めた強さが感じられた。まるで〈私はもう大丈夫だよ、ゆう〉と言っているかのようだった。ユウもまた、そんなリナの姿を見て、〈分かったよ。いつも見守っているから〉と心でエールを送った。リナの強さと決意が、自分にとっても励みになる。彼は、
『リナ、辛くなったら連絡ちょうだい』とだけ返した。シンプルな言葉の中に、彼の深い思いやりが込められていた。二人は互いに微笑み合い、心の中で通じ合っているのを感じた。リナはその瞬間、少しだけ不安が和らぎ、次のステップを踏み出す勇気をもらった。ユウは、彼女の背中を押すようにそっと見守りながら、二人の関係がこれからも続いていくことを信じていた。
 帰り際、ちょっと無口になりながら足を進める二人。周囲の静けさが、彼らの心の中の複雑な思いを映し出している。すると、リナはふと足を止め、
『ちょっと待って、ユウ』と声をかけた。
『どうしたの?』とユウが尋ねると、リナはバックの中から何かを探し始めた。彼女の表情には少し緊張が見え隠れしている。
『これ』と言って、彼女が取り出したのは、きちんと畳まれたリナの競泳水着だった。その水着は、二人をずっと繋いできた特別なものであり、思い出が詰まっていた。リナとお揃いの競泳水着を受け取ったユウはその瞬間、心の中に温かさが広がる。
『これ、この前、渡しそびれちゃったから…持ってて』と、リナは目を潤ませながらユウを見つめた。
 そんなリナの姿に、今までずっと我慢していたユウの気持ちは崩壊した。彼はリナを強く抱きしめ、思わず涙が溢れ出る。
『ありがとう。ずっと持ってるよ』と彼は声を震わせながら言った。水着を通じて、リナの存在を感じられることが、彼にとってどれほどの支えになるかを実感していた。
『これで寂しくない。リナを感じられるから』とユウは伝え、〈いつも一緒に居られる喜び〉をあらわにした。リナはその温もりを感じながら、心の中の不安が少しずつ和らいでいくのを実感する。
『寂しくなったら、これを私だと思って着てね」と茶化しながら、リナは舌をぺろっと出した。その頼もしい笑顔に、ユウは思わず笑みを浮かべる。二人の間に流れる温かな空気が、周囲の静けさを打ち消していく。再び歩き出す二人
 最後に、二人は微笑みながらまた足を進める。心の中でお互いを支え合いながら、未来に向かって歩き出す。リナの水着を持つことで、彼はリナとの絆を感じ続けることができると確信していた。〈リナが頑張っているから、俺も頑張らないと〉とユウは自分自身に言い聞かせる。二人の未来には、受験を乗り越えた先にある新しい景色が待っている。そのことを思うと、彼の心は少し明るくなった。
 こうして二人の短い夏は終わりを迎え、季節は秋、冬へと進んで行く。二人はずっと一緒に….

 ここでこの物語は一旦終わりにしようかと思います。二人のつづきはまた違う物語で続けようと思っています。ここまでお付き合いいただき有難う御座いました。二人の物語はまだ続きます…….
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