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1章 出会い
4 私の『前』の世界
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残酷描写がありますので
苦手な方はご注意下さい
~~~~~~~~~~~
サン侯爵家の次女である私には『前世』の記憶があります。自分は名前も姉のように慕っていた子の名前も、恋人の名前も…………覚えていません。
記憶があるだけです。
━━━ その記憶を思い出したのは2年前、5歳の頃。
最初は突然入ってきた大量の情報に戸惑い、怖くなりました。
その『記憶』について、少しお話ししましょう。
私のその『記憶』の中の世界は魔術という不思議な力がありました。 魔術にはいくつかの属性があって、人によって使える力が違うのですが、私は〈空間〉という非常に珍しい属性でした。
そのため、私は幼い頃から、魔術研究所で、〈空間〉属性の研究に協力していましたが、それが不幸と苦しみの原因になるなんて━━━━
私は唯、魔術の発展のために協力したのに、それを羨んであの子があんなことをするなんて──
――――――――――――――――
〇〇〇〇、4歳
────貴方はとても珍しい〈空間〉の属性の魔術が使えます。魔術の発展のために研究に協力してくれますか?
────私が役に立てるなら、喜んでご協力します!
私は嬉しかったのだ、自分が他の人の役に立てることが、
あの子も誉めてくれた、応援してくれた。
〇〇〇〇、16歳
私より6歳年上のあの子は研究所の研究員になった。
────妹の〇〇〇〇が頑張っているんだもん!私も協力するわ!
と言って。その時の私にはあの子の優しさしか見えなかった。
私には恋人も出来た。私をとても大切にしてくれる。
でも、彼はあの子を警戒していた。私が「あの子はお姉ちゃんみたいで優しいんだよ」って言っても━━━
あぁ、あの時、彼の話をちゃんと聞いていたら、結果は違っただろうか…………
私は毎日、魔術の元となると魔力を提供している。少し前にあの子から個人的な研究のための魔力が欲しいと言われ、喜んで差し出した。
あの子が研究員になって半年、私の周りに異変が見られた。
あの子以外の研究員、小さい頃からの友達、そして彼…………
みんなが私を睨み付ける。
あの子を見て、頬を染める
あの子はみんなから好かれる容姿に性格だから、頬を染めるのはわかる気がする。
でも、彼まで━━━━
私に話しかけるのは、あの子だけになった。
━━━━この時、周りの異変について調べていれば…
「ねぇ〇〇〇〇、私の研究室に来てくれない?〈空間〉属性の研究に協力して欲しいの」
優しいあの子の頼みに私は考えることなく頷いた。
研究室に着くと、 あの子は水を差し出した。
「まず、これを飲んで」
私はすぐに飲んだ。
すると、意識が薄れ、ボヤける視界に細く笑むあの子が見えた。
目を覚ますと、手錠をつけられて地下牢のような場合にいた。
「あら?起きたの?」
あの子はいつも通りの笑顔で優しく私に語りかける。
そこで私は、魔術が使えないこと、喋れないことに気が付いた。
「あぁ、気が付いた?この牢は特殊なの!すごいでしょ!?
私、ずっとあなたが嫌いだったのよ〇〇〇〇、いつも、みんなに大切にされて、愛されて……何であんたばかり!!!
私は魔術の才能がないのにあんたは………………殺してやるっ!!!」
狂っていた。
恐怖で震える━━━━
あの子のあんな表情、今まで見たことがなかった。
私は恨まれ、妬まれていたのか…………
「彼、私が作った魔術が効かなかったの。
少しは効いてたみたいだけど、もうじき解けて、ここに来るでしょうね………」
周りの人がおかしかったのは魔術のせいだったの?
彼は、私を嫌いになったんじゃなかったんだ………!
私はホッとした。
「とりあえず、すぐには殺さないわ」
そう言って、長い管をを取り出したあの子は鍵を開けて牢に入ってきたのだ
あの子に管の先の鋭い針を突き刺された。
特殊な牢のせいで悲鳴も上がらない。
「あなたの悲鳴を聞けないのは残念ね………この管はねぇ、私の研究成果の一つよ。あなたがくれた魔力のおかげで完成したわ」
あの子の説明では、私に突き刺した針から体内に直接魔力をいれるらしい
魔力は属性によって質が違う。彼女は、私が提供した魔力を参考にから〈空間〉の魔力と一番相性が悪い魔力になるようにいくつかの魔力を混ぜたのだという。
体に激痛が走った。
涙が溢れる、大好きだったのに…………
優しいお姉ちゃんだと思っていたのに…………
「それじゃあ、せいぜい苦しんでね~ 3時間くらいで死ねるはずだから
私は彼を殺して来るわ!」
あの子は弓と矢を持っていなくなった。
どれくらいの時間が経っただろうか………
大きな音がしたけどもう何も考えられない
彼は大丈夫だろうか?
あぁ、彼の声が聞こえる─────────
―――――――――――――――
こうして、『前世』の私の人生は幕を閉じました。
信頼していたあの子に裏切られたので、人を信じられません…………
今世は幸せに生きたいです。
~~~~~~~~~~~~~~
読んでいただきありがとうございます("⌒∇⌒")
本作では不思議な力を“魔法”ではなく“魔術”と表現していますが、魔術の定義が「根拠や理論に基づいて、それを行使することで起こる現象」、魔法の定義が「現実ではあり得ない不思議なことを起こす力」となっており、作中の世界では理論が確立しているからだと考えていただければと思います_(..)_
次もイリス視点です。
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