君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

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2章 謎の記憶

7 夢と気付き

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〈───────れ!〉

〈─────を守れ!〉

 誰かの声が頭の中で鳴り響く。

〈彼女を守れ!〉

〈僕が、どうなろうとも、彼女を守るんだ!〉

 その言葉で僕の意識は覚醒した。
 …………今のは、、夢か?

 いや、夢にしてはリアルだった。
 それに……………僕はこの〝夢〟を知ってる気がするんだ。なぜだ?

 背中に矢が刺さった青年が動かない少女を抱いて泣いていた。

 何故こんな夢を見たんだ?

 
 ─────外はまだ暗い………僕、父様の部屋から帰った後そのまま寝ちゃって、、寝すぎだろ、自分。

 〝魔術〟?についてとか、レイラ様のこととか、屋敷の人たちのこととか………色々考えなきゃダメだろう……


 ……………とりあえず、さっきの夢のことを考えるか


 声のは『彼女』を守れっていってたな………
 あの必死さからして恋人とかそんな感じの人だろうか?18歳くらいな感じだったし、、

 でも、他の人に自分の恋人を任せちゃダメだよね……?
 僕は『彼女』を知らないし………

 何の意味もない夢かもしれないけど、そうは思えないんだよねー……

 が言っていた『彼女』も、〝夢〟も、のことも………全部知っている気がするんだ。

  それに、『彼女』がイルのように感じるんだよね………
 違うと思うけど。

 
  ─────そんなに守りたいなら、自分で守ればいいのに………

 
 仮にイルだとしたら、言われなくても守るけどね!
 何故だかわからないけど、イルを見てると、守らなきゃって衝動に駆られるんだ。

 きっと僕にとって、イルは特別なんだ。
 まだ、一回しか会ったことのない、2歳年下の少女が。
 可愛いらしく、聡明だけど、、どこか陰がある彼女が。



〈───彼女を守れ!〉

 
………また聞こえるこの声は誰なんだろう?

 
 ──安心して、、貴方だけで守りきれないようなら、僕も『彼女』を守る手伝いをしよう。

 だから、安心して見てて……僕がイルも『彼女』も、、守るから!

 夢のが誰かは分からないけど、自分に関係がある人だろうっていう謎の確信があった───────




------------




 午後になって、僕はカイル兄様の部屋に来ている。
 ………少し調べたいことがあったんだ。

 兄様の部屋の前で深呼吸してから、ドアをノックする。

 ────コンコンコン

「カイル兄様、ラストルです。少しよろしいですか?」

「ラストルか、どうした?」

 …………普通だな? いつも通りの兄様だ。

「レイラ様のことでお聞きしたいことがありまして」

「!!あぁ、何だ!?」

 やっぱ違ったー!
 全然いつも通りじゃないじゃん!

 ………兄様のあんな満面の笑み、久しぶりに見たよ、、
 何か目が一瞬で虚ろになったし、、、、

 えっ? 悪化してる?
 レイラ様は今月に入ってからは来てないから、良くなることはあっても、悪くなることはないはずなのに………

 レイラ様が〝魔術〟を使ったんじゃないのか?

「今日もレイラから手紙が届いたんだ!」

 あ、そ、そうゆうことでしたか………
 
 兄様はホクホク顔でレイラ様からの手紙を僕に見せる。

 兄様、正気に戻ってください………!
 学園で優秀な成績をとっていた、しっかり者な兄様はどこに行ったんですか!?

「そ、そうですか………どのようなことが書いてあったのですか?」

「またこの屋敷にきたいっていうのと、また部屋に籠りっきりなイリス…様が心配ってことと、お前のことだ」

 兄様の惚けるような表情も気になるが、それよりも──

「ぼ、僕のことですか?」

 意味がわからない!
 僕はレイラ様がいらっしゃっても、少し挨拶をしたら自室に戻っちゃうから、そんなに話したことないのに………

「そうだ! いつも少ししか話せなくって悲しいからお前のことを教えてくれって! 私のことなら喜んで教えるのに………!」

 これは嫉妬か?
 僕に言わないでくださいよ………
 
 あとは───

「イルは部屋に籠りっきり何ですか?」

「………イル?」

「あっ、イリス様のことです」

「……………そうらしいが?優しいレイラに心配をかけるなんて、、本当に暗い女だな。お前は愛称で呼ぶくらい仲が良いらしいが、ほどほどにしろよ」

 ── なんて酷いことをいうんだ…………

 やっぱり、兄様は変わってしまったのか?

『とても可愛らしく、愛らしい方だぞ』

 半年前、僕がイリス様がどんな方かって質問をした時はそう答えていたのに、、

 やはり、レイラ様が魔術を使っているのか?
 だとしたら、レイラ様はどこで魔術の存在を知ったんだ?

 魔術が原因なのは、間違いない。
 他に、これ程多くの人を狂わせる方法はないはずだから。
 
 父様の話では、魔術の存在していた世界から〝飛ばされて〟きと人がいるらしいから、レイラ様も?

 …………いや、レイラ様は由緒正しいサン侯爵家の令嬢だから、それはあり得ない………「───!」

 レイラ様が何かをしているのは確かだが、魔術を知らないであろうレイラ様には不可能だ。「───トル!」

 だったらどう「───ラストル!」

  
 !!あっ、まだ兄様の部屋にいたんだった!


「カ、カイル兄様、すいません……考えごとをしていて、、どうしました?」

「いや、随分考え込んでいるみたいで心配になってな………大丈夫か?」

 あれ?目がいつも通りの綺麗な緑だ。

 ───!魔術がまだ完璧じゃないのかもしれないっ

「カイル兄様、お話ししてくれてありがとうございました!失礼します!」

「あ、あぁ、またな」

 思わず兄様の部屋を飛び出してしまった。

 

~~~~~~~~~~~


 読んでいただきありがとうございます
(^ー^)

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