君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

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5章 反撃の序章

44 学園の解術

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 学園の長期休暇が終わって、今日からまた学園!
 アルは3日前に王城に帰った。

 アルは今日の始業式で、レイラ様の魔術にかかっている人たちの解術をするって言ってたけど、、、本当に全員まとめてやって大丈夫かな?

 あっ、もう到着だね。
 まずは教室に向かうか………。


――――――――――――――――


「ラストル様、お久しぶりでございます!」
「ラストル様、お休みはどのように───」
「相変わらず麗しい!」
「ラストル様~~~!」

「………お早うございます?」

『『『キャ━━━!!』』』

 あ~~……この感じも久しぶりだな………。

 アルやトーマスは、、、あっ! いた。
 カミラ様も一緒みたいだね。

「ラストル~ 久しぶりだね」

「お久しぶりでございますわ」

「カミラ様、お久しぶりでございます」

「あれ~?僕には~?」

「………さっき助けてくれなかったんだもん」

 いつも思うけど、僕の友人は何で僕が困ってるのを傍観してるんだろうね?
 まぁ、いっか…………

「トーマスも久しぶり!………ちょっと、アルと話して来てもいい?」

「かまいませんわ」
「どうぞ~」


 アルと二人で廊下に出て、人の少ない場所に移動する。

「───アル、本当にこの後の始業式でまとめてやるの?」

「あぁ、心配しなくても大丈夫だぞ?」

「ならいいけど…………。あと、〈聖〉属性の魔術って解術される対象者が光に包まれるでしょ? 誤魔化したりした方がいいのかな?」

「それについても任せてくれ! 考えがある」

「………頼りにしてるね」

 ……アルの笑顔は何で、こんな不安になるんだろう?
 すごく頼もしいけど、、いい笑顔じゃあない気がするよ、、、


 
―――――――――――――



「────であるからして、この学園で勉学に励むことは人生の誉れともなり得る。よって、今後もたゆまぬ努力をする事を願う…………。そして貴殿らが、レイラ様のような功績をあげることを期待している。」

 やっと学園長の挨拶が終わったか………。
 ………どの世界でも偉い人の話って長いよね、、、
 しかも、まだ魔術にかかった状態だから『レイラ様が~』って話が長いんだよね。

 ………そろそろアルが解術の〈聖〉魔術 を使うと思うんだけど、、、本当に一気にやっちゃって大丈夫かな?


「「「「!!!」」」」

「うわっ!」
「な、なんだ、この光は!?」
「眩しいですわ!?」
「キャッ、何ですの!?」
「誰か私を助けろ!」



 …………やっぱりこうなるよね。
 皆、突然の光に悲鳴をあげてる。

 始業式は全ての生徒が入れる広いホールでやるんだけど………教員がいる所と、3年生が集まっている所が神々しい光に包まれた。
 1、2年生がいる場所でも少し光が発生してるから、何人かレイラ様の魔術にかかっていた人がいたのか………。

「───皆、落ち着け!」

 おぉ~!
 流石は王太子、騒動の中でもよく響く声で事態の鎮静化を図ってるね。
 アルは皆の前に出て声を張っている。
 それに続いて冷静に戻ったのは学園長か、、年の功かな?

「おぉ、アルバート殿下、、これは一体……」

「うむ、私から説明しよう、、今の光は王家の秘術である。この場に国を混乱へといざなう火種が多数あったために秘術用いた!」

「………『国を混乱へといざなう火種』とは?」

「国家機密であるため、詳細を明かすことは出来ない………が、貴殿は学園長であり、事の詳細を知る権利がある。よって、国王陛下の元に赴くように」

「承知いたしました」

 ………すごい、、
 これが、としてのアルか………。
 アルは普段、学生として教員には敬語を使っているし、僕の父様に対しても敬語だ、、
 でも今は上に立つ者としての威厳があって、有無を言わせない………。

 ただ………〝王家の秘術〟〝国家機密〟ってだけじゃあ、変に詮索されちゃいそうだよね?
 まぁ、大丈夫だろうし、説得力はありそうだね。
 嫌な予感がした割には丸く収まりそ───

「お待ち下さい!」

 ………ダメだったか、、、
 ていうか、アルの有無を言わせない雰囲気に対して発言するってある意味すごいね。
 2年生っぽいけど、誰だろう?

「………どうした、マグナス」

「はい、学園の生徒である以上、我々にも知る権利はあるかと! それに、先程光に包まれた者とそうでない者の違いは何ですか!?」
 
 うわぁ………。
〝国家機密〟って言われたのに、知りたいって、、めちゃくちゃだ。
 だけど、他の生徒も『自分たちも知る権利があるのでは』って考え始めちゃってるな、、、
 アルの知り合いっぽいけど……。

「……〝国家機密〟だと言っただろう?」

「それでもです! 学園長だけが知るのはあまりに不公平かと──」

「国王陛下の決定に逆らうのか?」

「い、いえ、私は当然の権利を主張しただけです」

「学園長はこの学園のトップであり、知る必要があるが、お前は一生徒に過ぎない。少なくともここではな」

「それを言うならば、王太子殿下もここではただの生徒ではありませんか!」

 ………この人ヤバいね。
 王太子の決定ないし国王陛下の意志に反発するなんて、、、
 しかも大衆の面前で。

「───これ以上の話は必要ないな、、レイン侯爵に報告しておこう」

「なっっ!」

「私からは以上だ! 始業式もここまでとし、皆教室に戻るように」

 


    





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