君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

文字の大きさ
45 / 62
5章 反撃の序章

44 学園の解術

しおりを挟む



 学園の長期休暇が終わって、今日からまた学園!
 アルは3日前に王城に帰った。

 アルは今日の始業式で、レイラ様の魔術にかかっている人たちの解術をするって言ってたけど、、、本当に全員まとめてやって大丈夫かな?

 あっ、もう到着だね。
 まずは教室に向かうか………。


――――――――――――――――


「ラストル様、お久しぶりでございます!」
「ラストル様、お休みはどのように───」
「相変わらず麗しい!」
「ラストル様~~~!」

「………お早うございます?」

『『『キャ━━━!!』』』

 あ~~……この感じも久しぶりだな………。

 アルやトーマスは、、、あっ! いた。
 カミラ様も一緒みたいだね。

「ラストル~ 久しぶりだね」

「お久しぶりでございますわ」

「カミラ様、お久しぶりでございます」

「あれ~?僕には~?」

「………さっき助けてくれなかったんだもん」

 いつも思うけど、僕の友人は何で僕が困ってるのを傍観してるんだろうね?
 まぁ、いっか…………

「トーマスも久しぶり!………ちょっと、アルと話して来てもいい?」

「かまいませんわ」
「どうぞ~」


 アルと二人で廊下に出て、人の少ない場所に移動する。

「───アル、本当にこの後の始業式でまとめてやるの?」

「あぁ、心配しなくても大丈夫だぞ?」

「ならいいけど…………。あと、〈聖〉属性の魔術って解術される対象者が光に包まれるでしょ? 誤魔化したりした方がいいのかな?」

「それについても任せてくれ! 考えがある」

「………頼りにしてるね」

 ……アルの笑顔は何で、こんな不安になるんだろう?
 すごく頼もしいけど、、いい笑顔じゃあない気がするよ、、、


 
―――――――――――――



「────であるからして、この学園で勉学に励むことは人生の誉れともなり得る。よって、今後もたゆまぬ努力をする事を願う…………。そして貴殿らが、レイラ様のような功績をあげることを期待している。」

 やっと学園長の挨拶が終わったか………。
 ………どの世界でも偉い人の話って長いよね、、、
 しかも、まだ魔術にかかった状態だから『レイラ様が~』って話が長いんだよね。

 ………そろそろアルが解術の〈聖〉魔術 を使うと思うんだけど、、、本当に一気にやっちゃって大丈夫かな?


「「「「!!!」」」」

「うわっ!」
「な、なんだ、この光は!?」
「眩しいですわ!?」
「キャッ、何ですの!?」
「誰か私を助けろ!」



 …………やっぱりこうなるよね。
 皆、突然の光に悲鳴をあげてる。

 始業式は全ての生徒が入れる広いホールでやるんだけど………教員がいる所と、3年生が集まっている所が神々しい光に包まれた。
 1、2年生がいる場所でも少し光が発生してるから、何人かレイラ様の魔術にかかっていた人がいたのか………。

「───皆、落ち着け!」

 おぉ~!
 流石は王太子、騒動の中でもよく響く声で事態の鎮静化を図ってるね。
 アルは皆の前に出て声を張っている。
 それに続いて冷静に戻ったのは学園長か、、年の功かな?

「おぉ、アルバート殿下、、これは一体……」

「うむ、私から説明しよう、、今の光は王家の秘術である。この場に国を混乱へといざなう火種が多数あったために秘術用いた!」

「………『国を混乱へといざなう火種』とは?」

「国家機密であるため、詳細を明かすことは出来ない………が、貴殿は学園長であり、事の詳細を知る権利がある。よって、国王陛下の元に赴くように」

「承知いたしました」

 ………すごい、、
 これが、としてのアルか………。
 アルは普段、学生として教員には敬語を使っているし、僕の父様に対しても敬語だ、、
 でも今は上に立つ者としての威厳があって、有無を言わせない………。

 ただ………〝王家の秘術〟〝国家機密〟ってだけじゃあ、変に詮索されちゃいそうだよね?
 まぁ、大丈夫だろうし、説得力はありそうだね。
 嫌な予感がした割には丸く収まりそ───

「お待ち下さい!」

 ………ダメだったか、、、
 ていうか、アルの有無を言わせない雰囲気に対して発言するってある意味すごいね。
 2年生っぽいけど、誰だろう?

「………どうした、マグナス」

「はい、学園の生徒である以上、我々にも知る権利はあるかと! それに、先程光に包まれた者とそうでない者の違いは何ですか!?」
 
 うわぁ………。
〝国家機密〟って言われたのに、知りたいって、、めちゃくちゃだ。
 だけど、他の生徒も『自分たちも知る権利があるのでは』って考え始めちゃってるな、、、
 アルの知り合いっぽいけど……。

「……〝国家機密〟だと言っただろう?」

「それでもです! 学園長だけが知るのはあまりに不公平かと──」

「国王陛下の決定に逆らうのか?」

「い、いえ、私は当然の権利を主張しただけです」

「学園長はこの学園のトップであり、知る必要があるが、お前は一生徒に過ぎない。少なくともここではな」

「それを言うならば、王太子殿下もここではただの生徒ではありませんか!」

 ………この人ヤバいね。
 王太子の決定ないし国王陛下の意志に反発するなんて、、、
 しかも大衆の面前で。

「───これ以上の話は必要ないな、、レイン侯爵に報告しておこう」

「なっっ!」

「私からは以上だ! 始業式もここまでとし、皆教室に戻るように」

 


    





しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた

たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。 女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。 そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。 夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。 だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……? ※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません…… ※他サイト様にも掲載始めました!

【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。

なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。 本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!

《完結》悪女と噂されたわたくしのざまぁ

ヴァンドール
恋愛
悪女と噂のわたくしとの結婚なら、どれほど軽んじても問題はないと思っていた旦那様。 ところが……。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

妹の身代わりだった私に「本命は君だ」――王宮前で王子に抱き潰され、溺愛がバレました。~私が虐げられるきっかけになった少年が、私と王子を結び付

唯崎りいち
恋愛
妹の身代わりとして王子とデートすることになった私。でも王子の本命は最初から私で――。長年虐げられ、地味でみすぼらしい私が、王子の愛と溺愛に包まれ、ついに幸せを掴む甘々ラブファンタジー。妹や家族との誤解、影武者の存在も絡み、ハラハラと胸キュンが止まらない物語。

【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています

きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...

転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。 ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!! スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。 ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!? 氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。 このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。

処理中です...