君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

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6章 全ての始まりと終わり

52 準備完了

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 学園入学後のラストルの髪型に関する記述がなかったので、すでに投稿していた話を少し改稿させていただきましたm(__)m
 ラストルの髪は背中の中程の長さです。
 本人は切りたいと思っていますが、イリスやオパール、母親に止められています。


~~~~~~~~~~~


 
 ………今日は建国記念パーティー当日。
 
 と、いうことで朝から磨かれた。
 いや、、男が何するんだよって思ったんだけど爪の手入れとか、髪に香油を塗り込んだりとか、、「男に必要ないだろ!?」ってことを色々してた。
 髪切ろうかな………?
 いや、イルが怒るかな………。

 パーティーに出席しないオパールはもちろん、父様とカイル兄様も何もしてなかったのに!
 正確に言うと父様は準備を始めようとするメイドから、仕事を理由に逃げてて、カイル兄様は…………うん、、


「ラストル様、お疲れ様でした。 あとはご出発の前に致しますので、私共は失礼させていただきます」

「うん、ありがとう」 


 う~ん、、どうしようかな。
 イルは僕以上に準備が大変だろうし、、



――――――――――――――――




 ────コンコンコン


「父様、ラストルです」

「あぁ、入りなさい」

 どうしようか悩んだが、父様の執務室に行くことにした。
 用事もあったし、オパールの部屋に行ったらオパールのメイドから「オパール様は旦那様の執務室に行かれました」って言われたし………。
 父様、仕事はいいのかな?
 以前は家族との時間を作るのも難しいくらい忙しかったのに……。


「ラストルお兄様、髪の毛がいつにも増して輝いていますね!」

「………ご苦労だったな」

 父様が憐れみの籠った眼差しを向けてきた。
 ………まぁ、僕自身は何もせず座っているだけなんだけど。

「父様も苦労されたのですね、、」

「………昔は逃げ方を知らなかったからな」  

 父様って言っちゃってるし、、
 そういえば、父様は随分と表情豊かになったなぁ、、


「お父様? ラストルお兄様?」

「あぁ、ゴメンねオパール。褒めてくれてありがとう」

「オパールもパーティーに行きたかったです……」

 確かに、家族で一人だけ家に残るのは可哀想かな……。
 でも、オパールは年齢的にも幼いし、今日は何があるか分からないからね、、
 父様もオパールの気持ちが分かるのか苦笑している。

「オパール、もう少し大きくなったら一緒に行こう」

「は~い……」


「それで、ラストルはどうしたんだ?」

「今日の建国記念パーティーのことで少しお話がありまして」

「フム……オパール、すまないが、部屋に戻っていてくれないか?」

「ムゥ……わかりました」







「話というのは?」

「今日、パーティーが終わったら少し時間をいただいてもよろしいですか? お話ししなければならないことがありまして」

「………今ではだめなのか?」

「いえ、ダメではないのですが、少し長い話になるかも知れないので」

 今日のパーティーが終わったら、改めてイルにも確認しなきゃだけど、今はするべきじゃない話は ───

「……わかった、屋敷に帰ったら時間をとろう」

「ありがとうございます」

「まずは、一番良い結果のために動け」

「はい! …………そういえば、グレンはどこに?」

 執務室に入った時から気になってたけど、グレンが見当たらなかった。
 父様が仕事をしている時はいつも側に控えているのに……。

「用事があると言っていてな。あいつにしては珍しく慌てていたから行かせた。何をするのかは話さなかったが、グレンは私達のマイナスになることは決してしない。案ずるな」

「………そうですね」 

 グレンが慌てるなんて、、何か問題があったのかな………。
 決着の舞台パーティーを目前にして暗雲が出てきた感じがするな……。

 「………そう思い詰めるな。パーティーでは私も側にいて協力してやれるからな」

「ハハッ、そうですね」

 やっぱり“父”の存在は大きいな………。
 今から神経を尖らせてても建国記念パーティーまで数時間後あるし、一人だと思って挑むとと同じになっちゃうもんね。


「───父様はまだ準備をされないのですか?」

「私はあと二時間程経ってからでいい」

 ……僕は朝からだったのに、、 

「そんなに睨むんじゃない……。何事も経験だ」

「……すいません」

「そろそろ、夜に備えて少し休んでおきなさい」

「分かりました。話を聞いてくだってありがとうございます」

 



―――――――――――――――




 さてと………メイド達が出発に向けて最終準備をしてくれたけど、、変じゃないかな?
 僕の服はイルのドレスに合わせて基本白だけど、イルのドレスよりはクリーム色に近いかな?
 ロングジャケットには蒼色の糸で植物の葉が刺繍されていて、髪は黒い髪紐で弛くまとめて背中に流している。
 
 蒼と黒はいうまでもなくイルの髪と瞳の色です。
 イルのドレスにも僕の色が施されているしね。

「端から見て変じゃない?」

「完っ璧です!!」
「大変お似合いです、まさに神の化身です!!」
「素敵ですよ! 早くイリス様にお見せしなくては!」

「ありがとう、じゃあ、、イルの様子を見に行って来るね」




――――――――――――――




 ────コンコンコン

「イル、準備できた?」

「ラス! えぇ、準備万端よ」


 イルの部屋に入ると、女神がいた。
 この間試着した時は服だけだったけど、今日は髪に編み込みがしてあって、うっすらと化粧もしてるから………。

「ラス、とっても素敵ね! まるで王子様だわ!!」

「ありがとう、でもイルは本物の王子にも会ったことあるでしょ?」

「フフッ、そうだったわね」

「………イルも前に着た時よりさらに綺麗だよ」

「これで貴方の隣に立てるかしら?」

「もちろんだよ! 僕の方が不安なくらい」

 もう少し話していたいけど、時間かな?
 少し気取った感じで手を差し出す

「では、参りましょう。イリス嬢、お手をどうぞ?」

「よろしくお願い致します、ラストル様」














~~~~~~~~~~~~


 読んでくださりありがとうございます(^^)
 さて、そろそろ物語終盤です!
 最後までお楽しみいただければと思います。



※作者は服飾、ファッションの知識が皆無ですので、礼服等の設定で気になる点もあるかと思いますが、暖かい目で見ていただければと思いますm(__)m








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