美しく優秀な次女がいるのなら、私は必要ありませんよね? 〜家を捨てた私は本当の姿に戻り、追いかけてきた皇子と街で暮らす〜

夜野ヒカリ

文字の大きさ
11 / 57
2章 街で幸せに

11 二度目の街と……

しおりを挟む



2章開始です!
 感想、誤字報告等よろしくお願いします_(..)_


~~~~~~~


 ウィリアム様と一緒に働き始めて2週間が経ちました。
 ウィリアム様はとしてすっかり街に馴染み、街の人と仲良くなりました。
 今も最近よく来店されるようになった女性のお客さんと話をされています。

 ─── ウィリアム様は私を『慕っている』と言ってくれましたが、その返事はまだ出来ていません、、

 ……ウィリアム様は整ったお顔立ちだからか、女性たちに凄い人気なのです、、
 よく分かりませんが、あまり良い気分ではないです……。
 
 今も──

「リーナ、そのような顔をしてどうした?」

 そう、ウィリアム様はたった2週間ですっかり馴染んでしまったんのです。威厳は消せていないのですが。
 それでも私に対して砕けた態度で接してくださることが多くなったように感じます。
 ……『そのような顔』とは?

「いえ、何でもありません」

「はは、本当か?」

「し、仕事してください!」

 さっきまで、女の子達と楽しそうに話してたのに……!
 最近、ウィリアム様が私以外の女性と話しているのを見るとモヤモヤします、、ウィリアム様も仕事をされているだけですのに……。
 私はどうしたのでしょうか……?


* * *


「さ、今日はこれで終わりだね!」

「はい、お疲れ様でした」

 なんやかんやありましたが、今日のお仕事も終了しました。

「リーナもお疲れ、、この後だが、私と一緒に街に出掛けないか?2人で」

 ウィリアム様と街に?
 そういえば、街には一回しか出掛けたことがありませんでしたが……。
 もちろん、また行きたいとは思っています。前回は常連客の皆様にお声がけいただいたのに、見回るだけになってしまいましたし。

「いいじゃないか。リーナ、アンタもたまには息抜きしておいで」

 マチルダさんに言われてしまっては断れませんよね?

「はい、ご一緒させてください」

「リーナ、一緒に楽しもう!」

「そう、ですね」

 ……ウィリアム様、性格まで変わりましたかね?


* * *


 久しぶりに街に来ましたが、前回と同じように賑わっています。

「リーナ、あの店に寄ってみないか?」

「!行きたいです」

 ウィリアム様の視線の先にあったのは、アクセサリーを売っているお店でした。
 カトル公爵家を出てから、アクセサリーの類いを付けていませんでしたが、私も女ですので興味はあります。

「あら、リーナさんにウィルさんお揃いで!……デートですか?」

「あぁ……そんなところかな」

「ウ、ウィル、、何を言っているのですか!?」

 ウィリアム様から、人前では“”と呼ぶように言われていますが、未だに慣れません……。もしかして私、順応力が低いのでしょうか?

 声を掛けてくださった方のいるお店の従業員は、ほとんどの方がマチルダさんの食堂に来たことのある方なのですが、、
 デ、デートだなんて……!
 それに、ウィリアム様は何で否定しないんですか!?
 いくら私に、、こ、告白をしていても……! 

「リーナ、、違うのか?」

「うぅ……」

 私も嫌いではないのですが、ウィリアム様に対する感情が〝恋〟なのか〝尊敬〟なのか〝友情〟なのか……自分でもよく分からないんです……。

「えっ……まだ付き合っていなかったんですか?」

「残念ながら彼女から返事が貰えなくてね」

「えぇ!? リーナさん、他の女の人に取られちゃいますよ?」

「そうは言いましても……」

 よく分からないんですもの、、

「……まぁ、気長に待つさ」

 申し訳ないです、、ウィリアム様はこんな私に真っ直ぐな好意を寄せてくれていますのに……。

「あっ! リーナ、これはどうだ?」

 ウィリアム様が指を差していたのはクローバーの髪飾りでした。白い花と緑の葉のバランスがよくて可愛らしいです。あっ、葉の中には四つ葉の形をしたものもあるみたいです!

「まぁ、可愛いですね!」

「おっ、リーナさんに似合いそうですね! 買われますか?」

 う~ん、どうしましょう……?

「もちろん買おう」

「えっ、ウィル!?」

「君にプレゼントさせてくれないか?」

「……ありがとうございます」

 ウィリアム様は買った髪飾りをさっそく付けてくださいました。
 嬉しいですが、恥ずかしいです、、ウィリアム様の笑顔が眩しいですね……。
 私の顔が赤くなっていないといいのですが。
 確か、クローバーの花言葉は……っっ! う、ウィリアム様は花言葉などご存知ないでしょうし!

「あぁ、よく似合ってる」

「そ、そんな……」


「──またのお越しをお待ちしてます!」

「あぁ、ありがとう」

「ありがとうございました」

「(早く付き合っちゃえばいいのに……)」

 ?……今、何か言われた気がしたのですが、、


* * *

 
 アクセサリーの買ったあともウィリアム様と様々なお店に行きました。一緒に本を見たり、カフェで休憩したり、、とても楽しかったですが、もう日が傾いています。そろそろ帰らなければなりませんね。

「……ウィルが行きたい所はないのですか?」

 今日行ったのはアクセサリーのお店、可愛いカフェに雑貨屋さん、本屋さん、、私が好むような場所にばかりです。

「ん? ……私が行きたい場所は君が喜んでくれる場所だからな」

 なっっっ!
 私が俯いてしまったのも、仕方がないと思います………!

「リーナ、どうした?」

「な、何でもないですっ!」

 絶対に分かって言ってますよね!?
 私の顔真っ赤になっていると思いますっ………!

「ウィルは────」


「よぉ、お嬢ちゃん久しぶりぃ~」

「おぅ、会いたかったぜぇ、嬢ちゃん」

「前は邪魔されたが、今はそのヒョロっとした男しかいないもんなぁ?」

 !!……前回、街に来た時に絡んできた怪しい方々ですね、、私はもう会いたくありませんでした……。
 今回はウィリアム様もいますが、皇子だった方に戦闘なんて無理でしょうし……。

「……この者たちは知り合いか?」

「いえ、、以前街に来た時にも声を掛けてきた方々です」

「リーナに?、、そうか……お引き取り願えるか?」

「あぁん? 誰だ、お前ぇ」

「男に用はねぇんだ! そのお綺麗な顔を潰されたくなかったら消えた方がいいぜぇ?」
 
「バイバ~イ」

 私は勉強は得意でしたが、武術は嗜む程度しか出来ませんし、、
 
 ───周りに人は……?
 
 必死になって辺りを見回していると、ウィリアム様が私を背中に庇ってくれました。

「大丈夫だ。リーナは私が守るから」

 そんな、、無理はして欲しくありません……。
 ウィリアム様が怪我をするのは嫌です……!

「あの、ウィル……無理しないでくださいっ!」

「大丈夫だ、、私を誰だと思っている?」

 ………元第二皇子、ウィリアム殿下ですよね?
 剣術や他の武術がどの程度なのかは知りませんが、学園に通っていた頃は私と同じように勉強ばかりしていたはずです。

「……あの、武術はどれ程?」

「まぁ、安心して見ていてくれ」

 ウィリアム様は3人の動向に注意を払いながら近づいて行きますが……大丈夫でしょうか?

「はっ! 俺らに歯向かうってのか!?」

「彼女の前で恥かくぜ?」

「逃げりゃあいいのにねぇ」

 あぁっっ!
 3人も拳を鳴らしながらウィリアム様に近づいていきますっ………!
 さっきまであんなに人がいたのに、何で周りに人がいないんですか!?




~~~~~~~~

 読んでくださりありがとうございます!

 白いクローバーの花言葉は“幸運”や“私を思って”、
四つ葉のクローバーは“私のものになって”などがあります。
 まぁ、たくさんありますので“約束”や“復讐”なんて意味もありますが……。ウィリアム君が花言葉を知っていたかどうかは後程。





しおりを挟む
感想 132

あなたにおすすめの小説

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」 「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」 いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。 「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と…… 私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。 「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」 「はい、お父様、お母様」 「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」 「……はい」 「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」 「はい、わかりました」 パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、 兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。 誰も私の言葉を聞いてくれない。 誰も私を見てくれない。 そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。 ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。 「……なんか、馬鹿みたいだわ!」 もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる! ふるゆわ設定です。 ※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい! ※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇‍♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ! 追加文 番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。

いや、無理。 (完結)

詩海猫(8/29書籍発売)
恋愛
細かいことは気にせずお読みください。 もはや定番となった卒業パーティー、急に冷たくなって公の場にエスコートすらしなくなった婚約者に身に覚えのない言い掛かりをつけられ、婚約破棄を突きつけられるーーからの新しい婚約者の紹介へ移るという、公式行事の私物化も甚だしい一連の行動に、私は冷めた瞳をむけていたーー目の前の男は言い訳が終わると、 「わかってくれるだろう?ミーナ」 と手を差し伸べた。 だから私はこう答えた。 「いや、無理」 と。

冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

シリアス
恋愛
冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結保証】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。 だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。 失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。 どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。 「悪女に、遠慮はいらない」 そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。 「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。  王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」 愛も、誇りも奪われたなら── 今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。 裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス! ⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

悪役断罪?そもそも何かしましたか?

SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。 男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。 あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。 えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。 勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。

処理中です...