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試される絆 IV
しおりを挟むヒタリ
ヒタリ
ヒタリ
生命を吸い取るかのような、水滴のしたたる音が鼓膜に響く。
鉄が錆びれた臭いに混じり、冷たい雨上がりのような湿っぽい空気がイリスの体を包み込む。
起きなければいけない。そう思って、瞼を開けようとする。しかし、鉛を乗せたように重かった。
口からは掠れた声しか出ない。かろうじて、手は丸められた。それでも頑丈な縄が後ろに結ばれ、自由が制限されている。全身は動く事を忘れてしまったかのように、薄い反応しか示さなかった。
何か、即効性の薬を盛られた。しかも、効き目の濃いものを。
鈍器で殴られたような頭痛を感じながら、イリスはやっとのことで、ぐたりと垂れた首を上にあげた。
そして、ゆっくりと、目を開く。広がった世界を見て、イリスは呆気にとられた。
「――闘、人場……?」
そのとき、慣れ親しんだ足音がイリスの耳を掠める。この三年間、ずっとそばで守ってくれた人。信じられない思いが込み上げた。
「気が、ついたか」
覚醒して、すぐに思い出す。突如ルドに押さえ付けられ、薬を盛られたこと。そして混乱の最中、ルドが心底詫びるように謝っていたことを。
目の前には、槍を持ったルドが強張った表情で立っていた。
イリスは、瞬時に状況を判断する。何かしらの目的で、エドームまで連れ去られたのだと。
かすかに記憶に残るのは、リースを片手に抱いたルドの気配で……イリスは蒼くなり、冷たいものが背中を駆け巡った。
「リースを、返して……!」
「それは出来ない」
無機質な声が返ってきて、イリスは絶望する。
素早く右から左へ視線を移し変えるが、ルドの他に誰も姿は確認できない。人気はなかった。イリスは唇を引き結び、ルドを睨みつけた。
「……取り乱さないんだな」
「いつか、こんな日がくると思っていたけれど……想像は、したくなかったわ……ルド。一体、何が目的なの?」
焦り出す心を落ち着かせ、イリスはルドを見つめる。
通り過ぎていく一分一秒が、勿体ないような気がした。きっと今、自分の知らない所で、様々な問題が生じている。そして今、すべてが動き出している。
そう考えたら、怖くて、どうにかなりそうだった。
「こっちも時間がねぇ。仲間の大半がやられたからな。捨て身覚悟の、苦肉の策だ」
すぅっと息を吸い込み、ルドは静かに、この三年間の意味を語り出した。
「――…なぜ俺が、姫様に仕えようと思ったのか。それは、姫様を利用するため。亡き父上の夢を叶えるためだ」
「バロン、様の……?」
イリスは目を大きく開き、体を震わせた。
「大方、気づいてんだろ。父上は正義心に熱い人だった。どんな不正でさえも、許さなかった。そしてエドームの格差社会を批判し、奴隷身分の撤廃を、強く求めていた」
イリスは、サァッと全身の血が逆流していく。絡まる思惑のすべてが、一つに繋がろうとしていた。
「俺は剣奴として生きて、やっと、父上の成し遂げようとした夢を理解した。
下層で生きる者の苦悩、怒り、憎しみ…そして何より、同じ人間として生かされない不条理。なぜ自分が、こんな理不尽な目に合わなければいけないのか。なぜ自分が、死体のように転がっても見向きもされないのか。
考えても考えても答えは出ない。それでも、辿りつく結論はひとつだけだ。こんな身分制度が存在するからこそ、苦しむ人がいる。だからこそ、こんな馬鹿馬鹿しい身分制度を、失くさなければいけない」
そこで区切ったルドは、目に揺るがぬ闘志を秘め、血管が浮くほどに拳を握る。イリスは胸が締め付けられ、つらそうにぎゅっと眉根を寄せた。
「ずっと、人生の意味を求めていた。でも、心のどこかでは自分さえ良ければそれでいいと思っていた…あいつに、説得されるまでは」
「あいつ…?」
イリスは思わず聞き返す。しかしルドが、その人物に触れることはなかった。
「ここまでくれば、もう分かるか…俺は、テオと約束を交わした。必ず、エドームの奴隷身分を撤廃させると。何もかも、変えてみせると。
俺たちが受けてきた傷は生易しいものじゃない。癒されるものでもない。もう誰も、こんな思いはしなくていいように――…
だから俺は、姫様に近づいた。ライアン様と姫様を監視し、内部から情報を集めるために。その間、テオはエドームの裏から仲間を募った。テオは、俺よりも指導者としての才覚を持っていた。だからこそ、ここまで抵抗運動を広げられた。だからこそ、支持する人も集まった。
俺たちは、ただ一つの信念のために、正義のために、動いた。どれだけ罵られようが、馬鹿にされようが、構わない。尊厳を踏みにじられ、貧困に喘ぎ、疫病に苦しむ人がいなくなるのなら、これからも俺は、どんな卑怯な手だって使う」
そして、冷たいルドの手が、イリスへと伸びていった。
「――…なんて、な。姫様だけは、傷つけたくない」
甚振るかのように伸びたルドの手は、固唾を飲んで見守っていたイリスから、ゆっくりと離れていった。
緊張感に縛られていたルドの顔に、小さな緩みが生まれる。全てに諦めがついたような、踏ん切りがついたような、そんな清々しさが浮かんでいた。
「今更、何をしたって遅い。姫様と赤ん坊を人質に撤廃を求めても、望みが叶うわけでもない。もともと勝機なんて、あってないようなものだった」
ルドの自嘲的な笑みを見て、イリスは心が揺さぶられた。
この三年間、ルドはずっとそばで支えてくれた。何度助けられたか分からないほど、己の身を盾にして、守ってくれた。
不器用な優しさに、偽りは何一つない。ルドはいつでも、自分の事を考えてくれていた。何よりも優先してくれた。今までの行動はすべて、慈しみと労わりで溢れていた。
しかしその中で、どれほどの苦しみや葛藤と戦っていたのか。
最後に襲われた時、ルドが呟いた身を切るような謝罪の言葉が、痛いほど胸に響く。
決して、こんなことをしたかったわけではなかったのに。ただ、自分の信念を貫いただけなのに――。どうにもならない思いを、全身で、叫んでいるかのようだった。
「エドームにカモーアの援軍が合流してからすぐに、テオとの連絡も途切れた。そうなれば、最悪な事しか想像できねぇ。分かるか……俺にはもう、何の手段も残っていないんだよ」
なぁ姫様…とかすれた声で呟き、ルドはイリスのそばで膝を曲げて座る。
「俺は、あんたを憎んでいたわけじゃない。実際、サイの王が放火を命令したファンシー家の事件でも、裏から誘導したのはエドームだ。疎ましかった父上を都合良く処分できたから、サイの兵を極秘に入国させたんだ……」
切なそうに、ルドは唇を曲げる。
「正直俺は、憎しみの対象なんて、誰でも良かった。ただそれが、ここまでを突き動かす原動力になっていた」
体を震わすイリスは、聞きたくないとばかりに大きく首を振った。
「ルド。もう、やめましょう……降伏、して…私が、貴方を死なせない。ルドの声を、想いを、願いを、必ず無駄にはさせないから…!だから、お願い…!」
懸命に訴えかけるイリスの目の端には、薄い涙の膜が張っていた。
ルドはそんなイリスを愛おしげに見つめ、壊れ物を扱うかのように、細く繊細な指を頬に添える。そして、微風に紛れて消えていきそうに、ゆっくりと微笑んだ。
「――…好きだったよ、姫様の笑顔が。頑固なところも、無垢なところも、一途なところも。何もかもが、愛おしかった。最後に一度くらい、抱きたかった…」
ルドはそうささやくと、強い力で、噛みしめるようにぐっと、イリスを抱き締めた。
「いや…嫌、よ…私は貴方に、まだ何も、返せていないのに。まだ何も、伝えられていないのに……どうして、最後だなんて、言うの…!」
涙が溢れて、仕方がなかった。まるで、最後の別れのような言葉に、嗚咽が零れた。
「いいんだよ…もう、いいんだ。俺は、俺の道を生きる……巻き込んで、悪かった。ただ、姫様だけには、俺の姿を焼き付けておいてほしい」
もうすぐ、姫様の一番大事な奴がくるから。ルドの儚い声が、イリスの頭に何度も反響した。
「私の元から、去っていかないで……あの時、そう、約束したのに…!」
イリスは声を絞り出しながら、歯痒そうにルドの胸に顔を沈めた。
「ああ……いつかに、姫様は言ったな。俺は鳥のような奴だと。自由に飛び回ることが出来てはじめて本当の力を発揮する、と。だから俺は言い返した。姫様が俺の空になればいい、ってな…」
ルドはどこか懐かしむような顔で、手探りの過去に思いを馳せる。そして静かに、埋まっていたイリスとの隙間を広げていった。
「真実、姫様の空は、何よりも綺麗だった」
淡く笑ったまま、遠くから聞こえた音にピクッと反応したルドは槍を持ち、拘束していたイリスの縄を切る。
虚ろな体から生まれる自由に、イリスは瞬きを繰り返す。代わりに口へ布を押し込まれる。何をするのと言葉を出すことができず、イリスは放心してルドを見上げた。
「姫様」
強く、芯の通った声で、ルドは呼びかける。
「自分の思いを、真っ直ぐに貫け。これから先、何が起こっても迷うな。姫様らしく、ただ前を向いて生きろ。俺から言えるのは、それだけだ」
ルドの声が、合図だと、いうように。
静寂を打ち破るかのような強烈な破壊音が、空気を波立たせる。
ルドの後ろを突っ切って――…まるで、光の中から飛び込んできたかのような人影に、イリスは一瞬にして目を奪われた。
「イリス!」
ああ、と全身が震えた。
ずっと、求めていた。ずっと、待っていた。ずっと、思っていた。
望んだのはこの人だと、呼吸をするように、ひたと思い知る。何度時間が引き裂けようと、何度距離が遠ざけようと、もうディルだけしか見れないのだと、イリスは胸が苦しくなった。
「来た、か」
ルドは瞬時に表情を切り替えると、冷涼とした、挑発的な笑みで迎える。
幾度となく敵を屠ってきた槍を空気のように構え、煽るようにディルと向かい合った。
上下に息を乱すディルは、堪え切れない怒りを溢れ出させ、ルドに応えるかのように真紅の血を浴びた剣を持ち直し、低く体勢を整える。
ジリリ、と探り合う両者の足音が響く。やがてルドが先手を切って、大きく地面を蹴った。
駈け出したルドは左足の軸を使い、最初の攻撃を大きく横に半回転させたかと思えば、すぐに旋回させ、自在な動きでディルの右胸を突いた。
冷静だったディルは僅かに半身を反らし、見切った流れを避けると、ルドの持っていた槍の先から中央部分にかけて火花を散らせながら、目も止まらぬ速さで剣を滑らす。
へぇと賞賛するかのようにルドが唇を吊り上げ、ディルの剣が自分の体に接触する前に頭を低くさせて、今度はディルの足を目掛けて前に槍を突き出す。
危険を悟ったディルは紙一重で跳躍して難を逃れると、秒の間を切り裂いてルドの頭に剣を打ちつける。
しかしそこにルドの姿はなく、電光石火の動きでディルの背後に迫っていた。
まずいとディルは肝を冷やしたが、培った本能で、ルドの息遣いと槍の気配で角度を読み取り、繰り出された槍撃の間を潜り抜ける。
空振りに終わったルドはすぐに体制を作り直すと、息つく間もなく、ディルの頭、胸、腹に向け、全身を使って強度を増した、大三回転をぶつける。
それでもルドの槍がディルに命中することはない。先を予測していたディルは、一瞬の隙にルドの攻撃範囲から間合いを取っていた。
数秒睨み合いが続くと、仕切り直しとばかりにディルから攻撃を再開させた。
そんな素人がついていける速さではない戦いを、イリスは震えながら見ていた。
やめて!と大きく叫ぼうとしても、口に詰められた布のせいで言葉にならない。今すぐ立ち上がり体を張って止めに入りたいのに、盛られた薬の影響か、這っていくことしかできなかった。
自分の無力さを呪い、なぜこんなことにと嘆いても、止める術は見つからない。
徐々にルドがおされていき、血が伝った切り傷が増えていくのが分かる。ディルは今まで見せたことのないような技を打ち出し、ルドの急所を狙い続けた。
イリスへの想いを乗せるかのように、ディルは年上のルドを圧倒した。イリスの目からは冷たい雫ばかりが散っていき、激闘を繰り広げる二人を、ただ見届けるしかできないでいた。
そして、決定的な攻撃がルドに迫る。
ディルが右斜めから振り下ろされた槍の軌跡を受け流すと大きく体を捻り、渾身の力を込めて、両の手で踏み出した剣で、深々とルドの胸を貫いた。
そのときルドは、穏やかな表情を見せていた。後悔のない一生を見つめ直すかのように、晴々としたいつもの笑みを滲ませる。
ディルは皮膚を裂いた感触に、目を見開いて驚いた。今の攻撃なら、ルドは平気でかわすことができたはず。なのになぜ、自ら進んで攻撃を受けたのかと疑問が湧いた。
「――…絶対、幸せにしろよ」
ルドがディルの剣をぐっと掴み、さらに自分の元へ引き寄せた。ルドの細められた視線の先には、はっきりとイリスが映し出されていた。
ささやかな愛しさが込められたルドの目元を見て、ディルは悟った。ルドが、わざと自分に勝利を譲ったのだと。もともと、勝つ気など、なかったのだと。
「あ……っ!」
全てを見ていたイリスから、くぐもった息を喉から吐き出すような、小さな声が漏れた。
悲しみを悲しみだと受け入れることができない程の痛みが、イリスに突き刺さる。
信じたくない光景から目を離せず、力なく地へ崩れ去っていくルドの体に、臓器をえぐり取られたような、堪え切れない程の苦しみを感じた。
身を裂くような悲劇に、イリスの世界の均衡は小さな欠片となり、滑り落ちた硝子がパリンと割れるように、すべての感情が粉々に砕け散る。
ディルはルドの真意を読み取り、複雑そうに顔を歪めた。瞼を閉じて冷たい眠りについた彼を悲しそうに見下ろす。
幸せに、しろ。その意味に、ぐっと唇をかみしめる。
初めからこうするつもりだった。故意に煽ったのも、全力で戦わなかったのも、すべてはイリスのため。
いや、ルド自身の願いとして、最期はイリスに見守って欲しかったのか。いずれにせよ、呼吸が止まるそのときまでイリスを思い、生を全うした。その未来が光り輝くように、自らを犠牲にした。
彼が横たわるそばでは、ルドの人生を示すかのように、小さなルドべキアが黄色い花を咲かせていた。
外では雨が降っているのか、しきりに闘人場の屋根を叩いている。イリスの嘆きを増幅させ、空を埋め尽くす矢のように、一粒一粒、まるで誰かの涙のように、大きな音を立てて降り注いでいた。
すると、カツ、カツ、カツと一定の足音が響く。
「……死んだか」
ディルより遅れて闘人場へ入ってきたライアンが今の状況を悟り、全身に雨を浴びた状態で呟く。その身には幾筋も服が裂かれた跡があり、解放軍との戦いの惨劇を示していた。
小さく息をつくライアンは、泣き震えるイリスまで歩いていき、口に詰まれた布を取ってやる。
久しぶりの再会の安堵と、ルドに訪れた終焉で、あらゆる感情が綯い交ぜになり、イリスは何も声に出せなかった。そんなイリスに寄り添うように、ライアンは金髪を優しく撫でた。
そして、ルドの命を絶った剣を持つディルへと、視線を移し変える。
「――…どうやら俺たちも、決着をつけなければいけない時がきたようだな」
その言葉に、イリスはハッとなって顔を上げる。またこんな苦しみが繰り返されるのかと絶望し、やめてと縋るようにライアンを見上げた。
しかしライアンは、流れるような動作でディルと向かい合う。
抗えぬ、避けられない運命だと叩きつけるかのように、伸ばすイリスの手を突き離した。
「お前も、分かっているはずだ。どちらかの命が尽きるまで、俺たちは戦う宿命にあると。一人の女を奪い合う。それがどんなに愚かな理由だとしても、それこそが命を懸ける理由になる。今だけは、己が背負う地位や責任など放り投げて、同じ女を愛した男として、ここで決着をつけるぞ」
「ああ」
ここに辿り着いたのなら、ディルに断る選択肢などなかった。
どこまでも平行線に続く二つの想いの果てが、もし交わりを見せるのなら、それはどちらかが息の根を止めるということ。
一人の未来に、二人が笑って隣にいることはできない。生か、死か。残酷なほど、明確に示された道だった。
しかし、これ以上の救いは何処にも存在しない。だからこそ、お互いの手で、この結末を迎えるべきだった。それは、ディルもライアンも分かり切っていた。
ライアンが一歩、前に進み出る。青光りする剣を抜き、誘発するように切っ先の鋭い刀身をディルへ差し向けた。
すべての答えを、導き出すかのように。
ディルも澄み切った透明な心を表し、一点の曇りもない凛とした表情で、ライアンに応じる。
息さえ出来ないような緊張が、二人の間を駆け抜けていった。
一瞬も逸らすことなど許されないイリスは今、自分の鼓動の音すら感じられなかった。戦いの火蓋が切られるのを、ただじっと見つめているだけだった。
ディルとライアンが、さらに距離を詰める。
あと数秒もすれば、どちらかが動き出す、
そんな瞬間が、待ち構えていた、とき――…
ヒュン
イリスの横を、一閃、切り裂くような光が、飛び出していった。
何の前触れも、なく。
矢だと認識できたのは、ライアンの左胸に、それが貫通したときだった。追い打ちをかけるように、ライアンの脇腹、そして脚に、容赦なく矢が刺さっていく。
目を、疑った。何が起きたのだと、世界が止まった。信じられないような思いで、イリスは崩れ去ったライアンの元へ這い寄る。
麻痺した五感の中で、頭を膝に乗せると、掠れた声で小さくライアンの名を呼び掛ける。
そして、ライアンを狙った犯人を、見た。
その、人物は。
亡国の王子、ウィールだった。
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