5 / 13
気付く気持ち
しおりを挟む
初めて千冬ちゃんの幼馴染の聖に会ってから一週間が経った。
あれから結構な頻度で聖は僕たちに会いに来る。
そして、千冬ちゃんに何かアドバイス的なことをしたりしていて。
それで気付いたことが千冬ちゃんの方が聖より小さいと言うこと。
僕たちにとっては大きい千冬ちゃんも聖より少し小さくて。
千冬ちゃんは聖が来るたびに嬉しそうでそれを見るたびに胸の中のモヤモヤが増える。
最近では千冬ちゃんが聖の話をするのもモヤモヤする。
この気持ちはなんだろう……?
胸がズキズキと痛み出してついには食欲までなくなって心配した千冬ちゃんが病院に連れて行ってくれた。
けど、医者には異常はないと言われて。
こんなに胸がモヤモヤしたりズキズキしたりするのに……
どうしてどこも悪くないの?
蒼も流石に心配になったのか声をかけてくれた。
「光、大丈夫か?どこが悪い?」
「胸……モヤモヤしたりズキズキするの」
僕がそう言うと蒼はポカンとして。
「……光、そうなるのはどんなときだ?」
「え?千冬ちゃんが聖と話してるときとか……千冬ちゃんが聖の話をするときとか……僕、悪い病気なのかな……」
それを聞くと蒼はため息を吐いた。
「……なんだ。心配して損した。安心しろ。悪い病気じゃないから」
「え!?どういうこと!?ちゃんと教えてよ!蒼!」
「……光は千冬が好きなんだよ。恋してるんだ」
「え?うん。そうだけど……鯉?魚の?」
今更、何言ってるの?
それと僕のこの変な症状と何の関係があるの?
「……魚じゃない。説明するの面倒臭い。簡単に言うと千冬と結婚したいってことだよ」
「け、けけ、結婚っ!?」
僕と千冬ちゃんが結婚するところを想像する。
あ、いいかも……
って言うか、したい。
うん。
あぁ、この気持ちが恋なのか!
そう分かった瞬間、スッと心が軽くなった。
「蒼!ありがとう!蒼のお陰でスッキリしたよ!そっか!僕は千冬ちゃんに恋してるんだね!」
「……そうだな」
何故か蒼は複雑な顔をして。
僕は不思議に思いながらも蒼に質問する。
「ねぇ、蒼。どうしたら、僕は千冬ちゃんと結婚できるかな?」
「はぁ?そんなのm……」
蒼は何かを言いかけて止める。
少し何かを考えた後、口を開いた。
「……まぁ、自分の特技を見せたり贈り物をしたりすればいいんじゃないか?」
「そっか!僕、頑張るよ!蒼も応援してくれる?」
「え?あ、いや、光、俺たちは……」
蒼が何を言いかけた瞬間、千冬ちゃんが帰ってきた。
僕はすぐ千冬ちゃんに駆け寄り抱き付く。
その日から僕の猛アタックが始まった――――
あれから結構な頻度で聖は僕たちに会いに来る。
そして、千冬ちゃんに何かアドバイス的なことをしたりしていて。
それで気付いたことが千冬ちゃんの方が聖より小さいと言うこと。
僕たちにとっては大きい千冬ちゃんも聖より少し小さくて。
千冬ちゃんは聖が来るたびに嬉しそうでそれを見るたびに胸の中のモヤモヤが増える。
最近では千冬ちゃんが聖の話をするのもモヤモヤする。
この気持ちはなんだろう……?
胸がズキズキと痛み出してついには食欲までなくなって心配した千冬ちゃんが病院に連れて行ってくれた。
けど、医者には異常はないと言われて。
こんなに胸がモヤモヤしたりズキズキしたりするのに……
どうしてどこも悪くないの?
蒼も流石に心配になったのか声をかけてくれた。
「光、大丈夫か?どこが悪い?」
「胸……モヤモヤしたりズキズキするの」
僕がそう言うと蒼はポカンとして。
「……光、そうなるのはどんなときだ?」
「え?千冬ちゃんが聖と話してるときとか……千冬ちゃんが聖の話をするときとか……僕、悪い病気なのかな……」
それを聞くと蒼はため息を吐いた。
「……なんだ。心配して損した。安心しろ。悪い病気じゃないから」
「え!?どういうこと!?ちゃんと教えてよ!蒼!」
「……光は千冬が好きなんだよ。恋してるんだ」
「え?うん。そうだけど……鯉?魚の?」
今更、何言ってるの?
それと僕のこの変な症状と何の関係があるの?
「……魚じゃない。説明するの面倒臭い。簡単に言うと千冬と結婚したいってことだよ」
「け、けけ、結婚っ!?」
僕と千冬ちゃんが結婚するところを想像する。
あ、いいかも……
って言うか、したい。
うん。
あぁ、この気持ちが恋なのか!
そう分かった瞬間、スッと心が軽くなった。
「蒼!ありがとう!蒼のお陰でスッキリしたよ!そっか!僕は千冬ちゃんに恋してるんだね!」
「……そうだな」
何故か蒼は複雑な顔をして。
僕は不思議に思いながらも蒼に質問する。
「ねぇ、蒼。どうしたら、僕は千冬ちゃんと結婚できるかな?」
「はぁ?そんなのm……」
蒼は何かを言いかけて止める。
少し何かを考えた後、口を開いた。
「……まぁ、自分の特技を見せたり贈り物をしたりすればいいんじゃないか?」
「そっか!僕、頑張るよ!蒼も応援してくれる?」
「え?あ、いや、光、俺たちは……」
蒼が何を言いかけた瞬間、千冬ちゃんが帰ってきた。
僕はすぐ千冬ちゃんに駆け寄り抱き付く。
その日から僕の猛アタックが始まった――――
0
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
後宮なりきり夫婦録
石田空
キャラ文芸
「月鈴、ちょっと嫁に来るか?」
「はあ……?」
雲仙国では、皇帝が三代続いて謎の昏睡状態に陥る事態が続いていた。
あまりにも不可解なために、新しい皇帝を立てる訳にもいかない国は、急遽皇帝の「影武者」として跡継ぎ騒動を防ぐために寺院に入れられていた皇子の空燕を呼び戻すことに決める。
空燕の国の声に応える条件は、同じく寺院で方士修行をしていた方士の月鈴を妃として後宮に入れること。
かくしてふたりは片や皇帝の影武者として、片や皇帝の偽りの愛妃として、後宮と言う名の魔窟に潜入捜査をすることとなった。
影武者夫婦は、後宮内で起こる事件の謎を解けるのか。そしてふたりの想いの行方はいったい。
サイトより転載になります。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる