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新しい出会い
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千冬ちゃんの家に住み始めて一ヶ月くらいが経った。
相変わらず、蒼は千冬ちゃんに懐こうとしない。
千冬ちゃんは明るく振舞ってるけどやっぱりどこか悲しそうで。
そんな千冬ちゃんから今朝、今日は幼馴染を連れてくると聞いた。
少し不安だけど千冬ちゃんはどこか嬉しそうだったから我慢する。
蒼は聞いてるか聞いてないかもよく分からない態度だったから千冬ちゃんが言ったことをもう一度言ってみた。
「今日は千冬ちゃんの幼馴染が来るんだって」
「……ちゃんと聞いてたよ」
「そっか……ねぇ、蒼」
「何?」
「幼馴染って何だと思う?食べ物かな?」
「……食べ物ではない。小さい頃から一緒にいる奴のことだよ」
「へぇ!じゃあ、僕たちみたいなものだね!」
「……違う。俺たちは血が繋がってるから兄弟。幼馴染は血が繋がってなくて小さい頃から一緒にいる奴」
「ふーん……何がどう違うの?」
「……つまり、幼馴染は赤の他人ってことだよ。もう説明するの面倒臭いから聞いてくるなよ」
「え!?う、うーん……まだよく分かんないけど蒼が物知りだってことはよーく分かった!」
「……そうかよ。俺は寝るから。起こすなよ。後、今日は悪戯するな」
そう言うと蒼は寝た。
悪戯を禁止され話し相手は寝てしまったので部屋の中を徘徊する。
千冬ちゃんは僕たちに危ないものは全て上の方に置くようにしていて床には遊び飽きた玩具ばかりが散らかっていた。
そう言えば、前に千冬ちゃんのお母さんが来たときは千冬ちゃん大慌てで玩具とか片付けてたな……
よし!今日は僕が片付けよう!
そう意気込んで玩具を片付け始める。
しかし、玩具を持って歩くと音が鳴ったりと面白くてつい遊んでしまった。
それでもハッと我に返り片付けを再開するが続けている内に玩具箱に入れられなくなる。
何とか入れようと試みたら玩具箱をひっくり返してしまい片付け始める前より部屋が散らかった。
どうしようと慌ててると玩具箱をひっくり返した音で起きたのか蒼が呆れた顔で僕を見ていて。
「……悪戯するなって言ったのに」
「ち、違うよ!これは事故!僕は片付けようとして……っ!」
僕がそう言った瞬間、玄関のドアが開く音がする。
慌てて蒼を見ると寝たフリをしていた。
僕は蒼に飛び掛かる。
「寝たフリするなーっ!!」
その瞬間、千冬ちゃんと幼馴染と思われる金髪黒眼で耳に変な何かを付けてる知らない男が入ってきた。
恐る恐る千冬ちゃんの方を振り返ると千冬ちゃんはすごく怒っていて。
「……こんなに部屋を散らかしたのは光?」
そう聞かれて僕はどうしようかと悩む。
確かに散らかしたのは僕だけど僕は散らかす気なんかなくて。
蒼に助けを求めようと見てもまだ寝たフリを続けていた。
僕は渋々怒られる覚悟を決めて返事をしようとすると幼馴染(仮)が遮る。
「千冬。コイツ、片付けようとしてたんじゃないの?」
「え?」
「どうせ千冬のことだから玩具買い過ぎて玩具箱に入り切らなかったんだろ。それをどうにかこうにか入れようとした結果がこれなんじゃないの?」
幼馴染(仮)にそう言われ千冬ちゃんは慌てて玩具を玩具箱に片付ける。
玩具を全部入れてみると箱には収まり切らなかった。
「あぁっ!ごめんね!光!一生懸命片付けてくれようとしてたんだね?なのに、私、叱ろうとしちゃって……本当にごめんね!」
そう言って僕を抱き上げて頭を撫でてくれる。
僕は分かってくれたのが嬉しくて千冬ちゃんに頬擦りをした。
その様子を見た蒼がわざと欠伸をして起きたフリをする。
「あ!蒼、起きたの?」
そう言って僕を蒼の隣に降ろすと幼馴染(仮)と一緒に僕たちの目線までしゃがむ。
「紹介するね?この人が今朝話した私の幼馴染。聖って言うの」
「よろしくな。光、蒼」
そう言って聖と名乗った幼馴染は僕たちの頭を優しく撫でる。
千冬ちゃんはいつもよりニコニコしながら仲良くしてあげてねと言って。
それが何となく嫌で幼馴染から離れて千冬ちゃんに抱き付く。
「きゃっ!どうしたの?光?ほら、聖と仲良くしてあげて?」
そう言って僕を幼馴染に預けようとする。
嫌嫌と首を振ると二人が困った顔をして。
「あれ~?おかしいな……お母さんには飛びついたのに」
「無理に懐かせようとしなくていいよ。光は千冬が大好きなんだろ」
「そうかな?」
千冬ちゃんが首を傾げていると今まであまり動かなかった蒼が幼馴染に抱き付く。
「うわっ!?」
「えっ!?蒼!?」
蒼は幼馴染の腕の中で甘えていた。
「……えっと……これは?」
「え、たぶん、懐いたんだと思うんだけど……蒼のこんな姿見るの初めて……」
二人が茫然としてる中、僕は蒼に怒鳴る。
「なんで千冬ちゃんには懐いてあげないのに初めて会ったソイツなんかに懐くの!?」
「俺、聖、気に入った。千冬より安心出来る」
それを聞いてさらに腹を立てた僕は言い返そうとすると千冬ちゃんに止められた。
「こーら!喧嘩は駄目だって言ってるでしょ!」
千冬ちゃんに止められたら仕方がない……
渋々返事をすると蒼はつんっとそっぽ向いて。
それを見た幼馴染はいきなりパンッと大きい音を立てる。
「こら。飼い主の言うことはちゃんと聞かなきゃ駄目だろ」
幼馴染がそう言うと蒼はちゃんと返事をして。
千冬ちゃんは驚く。
「聖、すごい!蒼がちゃんと返事した!」
「は?どういうこと?」
「蒼は怒っても返事してくれないし滅多に悪いことしないから怒らなかったの」
千冬ちゃんがそう言うと幼馴染はため息を吐いた。
「……千冬。絶対に蒼に嘗められているよ。だから、怒っても返事しないんだ。甘やかさないでちゃんと言うこと聞かせろ」
「うっ……ごめんなさい……」
千冬ちゃんが苛められてると思った僕は幼馴染に飛び掛かる。
「うわっ!?」
僕は千冬ちゃんを苛めるな!と言う思いを込めて頬にパンチした。
ところが幼馴染は僕のパンチを難なく避ける。
それを見た千冬ちゃんは慌てて僕を幼馴染から引き離す。
「こ、こら!光!なんてことするの!聖!?大丈夫!?怪我とかしてない!?」
「平気。ちょっと驚いたけど避けたし。本当に光は千冬が大好きなんだな」
「そう言う問題じゃないでしょ!怪我がなかったから良かったものの……もし聖の顔に傷なんか付いたら私……」
「心配するなって。そう簡単に顔に傷は作らないから。俺、強いし?」
「も、もう!人が心配してるのに!」
「自分の?」
「馬鹿!もう知らない!」
千冬ちゃんはふんっとそっぽを向いて。
幼馴染はクスクス笑いながら蒼を退かして立ち上がった。
「それじゃあ、そろそろ帰るな」
「えっ!?ご飯くらいご馳走するよ!」
「あー……またの機会にするよ。今日はこれから用事があるし。また明日な?」
「あ、うん……また、ね」
そう言って幼馴染は帰っていった。
見送った千冬ちゃんはどこか寂しそうで。
でも、僕の視線に気付くとすぐに笑顔になる。
「よーし!ご飯の支度しよう!でも、光も蒼も悪い子だったから罰としてあんまり食べてくれないご飯にするからね!」
それを聞いた僕たちはガックリ肩を落とした。
八つ当たりの如く聖の髪の色は変!耳にも変なの付けてるし!と言うと蒼が耳に付いてるのはピアスと言うもので痛いものらしいと教えてもらう。
髪のことは蒼にも分からなかったみたいで何も言わなかった――――
相変わらず、蒼は千冬ちゃんに懐こうとしない。
千冬ちゃんは明るく振舞ってるけどやっぱりどこか悲しそうで。
そんな千冬ちゃんから今朝、今日は幼馴染を連れてくると聞いた。
少し不安だけど千冬ちゃんはどこか嬉しそうだったから我慢する。
蒼は聞いてるか聞いてないかもよく分からない態度だったから千冬ちゃんが言ったことをもう一度言ってみた。
「今日は千冬ちゃんの幼馴染が来るんだって」
「……ちゃんと聞いてたよ」
「そっか……ねぇ、蒼」
「何?」
「幼馴染って何だと思う?食べ物かな?」
「……食べ物ではない。小さい頃から一緒にいる奴のことだよ」
「へぇ!じゃあ、僕たちみたいなものだね!」
「……違う。俺たちは血が繋がってるから兄弟。幼馴染は血が繋がってなくて小さい頃から一緒にいる奴」
「ふーん……何がどう違うの?」
「……つまり、幼馴染は赤の他人ってことだよ。もう説明するの面倒臭いから聞いてくるなよ」
「え!?う、うーん……まだよく分かんないけど蒼が物知りだってことはよーく分かった!」
「……そうかよ。俺は寝るから。起こすなよ。後、今日は悪戯するな」
そう言うと蒼は寝た。
悪戯を禁止され話し相手は寝てしまったので部屋の中を徘徊する。
千冬ちゃんは僕たちに危ないものは全て上の方に置くようにしていて床には遊び飽きた玩具ばかりが散らかっていた。
そう言えば、前に千冬ちゃんのお母さんが来たときは千冬ちゃん大慌てで玩具とか片付けてたな……
よし!今日は僕が片付けよう!
そう意気込んで玩具を片付け始める。
しかし、玩具を持って歩くと音が鳴ったりと面白くてつい遊んでしまった。
それでもハッと我に返り片付けを再開するが続けている内に玩具箱に入れられなくなる。
何とか入れようと試みたら玩具箱をひっくり返してしまい片付け始める前より部屋が散らかった。
どうしようと慌ててると玩具箱をひっくり返した音で起きたのか蒼が呆れた顔で僕を見ていて。
「……悪戯するなって言ったのに」
「ち、違うよ!これは事故!僕は片付けようとして……っ!」
僕がそう言った瞬間、玄関のドアが開く音がする。
慌てて蒼を見ると寝たフリをしていた。
僕は蒼に飛び掛かる。
「寝たフリするなーっ!!」
その瞬間、千冬ちゃんと幼馴染と思われる金髪黒眼で耳に変な何かを付けてる知らない男が入ってきた。
恐る恐る千冬ちゃんの方を振り返ると千冬ちゃんはすごく怒っていて。
「……こんなに部屋を散らかしたのは光?」
そう聞かれて僕はどうしようかと悩む。
確かに散らかしたのは僕だけど僕は散らかす気なんかなくて。
蒼に助けを求めようと見てもまだ寝たフリを続けていた。
僕は渋々怒られる覚悟を決めて返事をしようとすると幼馴染(仮)が遮る。
「千冬。コイツ、片付けようとしてたんじゃないの?」
「え?」
「どうせ千冬のことだから玩具買い過ぎて玩具箱に入り切らなかったんだろ。それをどうにかこうにか入れようとした結果がこれなんじゃないの?」
幼馴染(仮)にそう言われ千冬ちゃんは慌てて玩具を玩具箱に片付ける。
玩具を全部入れてみると箱には収まり切らなかった。
「あぁっ!ごめんね!光!一生懸命片付けてくれようとしてたんだね?なのに、私、叱ろうとしちゃって……本当にごめんね!」
そう言って僕を抱き上げて頭を撫でてくれる。
僕は分かってくれたのが嬉しくて千冬ちゃんに頬擦りをした。
その様子を見た蒼がわざと欠伸をして起きたフリをする。
「あ!蒼、起きたの?」
そう言って僕を蒼の隣に降ろすと幼馴染(仮)と一緒に僕たちの目線までしゃがむ。
「紹介するね?この人が今朝話した私の幼馴染。聖って言うの」
「よろしくな。光、蒼」
そう言って聖と名乗った幼馴染は僕たちの頭を優しく撫でる。
千冬ちゃんはいつもよりニコニコしながら仲良くしてあげてねと言って。
それが何となく嫌で幼馴染から離れて千冬ちゃんに抱き付く。
「きゃっ!どうしたの?光?ほら、聖と仲良くしてあげて?」
そう言って僕を幼馴染に預けようとする。
嫌嫌と首を振ると二人が困った顔をして。
「あれ~?おかしいな……お母さんには飛びついたのに」
「無理に懐かせようとしなくていいよ。光は千冬が大好きなんだろ」
「そうかな?」
千冬ちゃんが首を傾げていると今まであまり動かなかった蒼が幼馴染に抱き付く。
「うわっ!?」
「えっ!?蒼!?」
蒼は幼馴染の腕の中で甘えていた。
「……えっと……これは?」
「え、たぶん、懐いたんだと思うんだけど……蒼のこんな姿見るの初めて……」
二人が茫然としてる中、僕は蒼に怒鳴る。
「なんで千冬ちゃんには懐いてあげないのに初めて会ったソイツなんかに懐くの!?」
「俺、聖、気に入った。千冬より安心出来る」
それを聞いてさらに腹を立てた僕は言い返そうとすると千冬ちゃんに止められた。
「こーら!喧嘩は駄目だって言ってるでしょ!」
千冬ちゃんに止められたら仕方がない……
渋々返事をすると蒼はつんっとそっぽ向いて。
それを見た幼馴染はいきなりパンッと大きい音を立てる。
「こら。飼い主の言うことはちゃんと聞かなきゃ駄目だろ」
幼馴染がそう言うと蒼はちゃんと返事をして。
千冬ちゃんは驚く。
「聖、すごい!蒼がちゃんと返事した!」
「は?どういうこと?」
「蒼は怒っても返事してくれないし滅多に悪いことしないから怒らなかったの」
千冬ちゃんがそう言うと幼馴染はため息を吐いた。
「……千冬。絶対に蒼に嘗められているよ。だから、怒っても返事しないんだ。甘やかさないでちゃんと言うこと聞かせろ」
「うっ……ごめんなさい……」
千冬ちゃんが苛められてると思った僕は幼馴染に飛び掛かる。
「うわっ!?」
僕は千冬ちゃんを苛めるな!と言う思いを込めて頬にパンチした。
ところが幼馴染は僕のパンチを難なく避ける。
それを見た千冬ちゃんは慌てて僕を幼馴染から引き離す。
「こ、こら!光!なんてことするの!聖!?大丈夫!?怪我とかしてない!?」
「平気。ちょっと驚いたけど避けたし。本当に光は千冬が大好きなんだな」
「そう言う問題じゃないでしょ!怪我がなかったから良かったものの……もし聖の顔に傷なんか付いたら私……」
「心配するなって。そう簡単に顔に傷は作らないから。俺、強いし?」
「も、もう!人が心配してるのに!」
「自分の?」
「馬鹿!もう知らない!」
千冬ちゃんはふんっとそっぽを向いて。
幼馴染はクスクス笑いながら蒼を退かして立ち上がった。
「それじゃあ、そろそろ帰るな」
「えっ!?ご飯くらいご馳走するよ!」
「あー……またの機会にするよ。今日はこれから用事があるし。また明日な?」
「あ、うん……また、ね」
そう言って幼馴染は帰っていった。
見送った千冬ちゃんはどこか寂しそうで。
でも、僕の視線に気付くとすぐに笑顔になる。
「よーし!ご飯の支度しよう!でも、光も蒼も悪い子だったから罰としてあんまり食べてくれないご飯にするからね!」
それを聞いた僕たちはガックリ肩を落とした。
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