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トラウマ
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~エドのトラウマ~
ピヨの人生が壮絶な事を知り、守るべき存在だと思う。
伴侶には迎えられなくても義妹として守ことは出来るだろう。
俺はピヨに同情しているというより共感しているのだと思う。
俺は頭が良くない。
それは勉強をしてこなかったからだ。
小さい頃についた家庭教師が父への嫉妬心を俺にぶつけていた。
小さい頃の俺は気が小さく、問題を間違う度に暴力を振るわれ恐怖に支配された。
幸い両親が気づいてくれたが…その時にはもうトラウマになっていた。
本を開くだけでも吐くようになった。
今は本を読むくらいは…たぶん出来るようになったが、勉強をしてこなかった俺は頭が悪いままだ。
成長するにつれ体格の良くなった俺は騎士になる事にした。
それは幼い頃に出会ったあの女の子の言葉があったからでもある。
『私は弱くても守れる人になるの。大切な人を守れる強い人になるの。』
弱くても守れる強い人…あの頃の俺には正に理想だった。
俺の生きる道を示してくれたその子の言葉を思い出しピヨを守ろうと決める。
~ハルのトラウマ~
義妹に髪を切られたって言うのがまさか本当だったとはな…しかも階段から突き落とされるなんて…
ネイオウミ嬢は本気で修道女になるつもりだったんだろう。
俺達の中の誰かに取り入る事なんて考えてもいなかったんだろうな。
恐らく俺と同じで人を信じられないのかもな。
ただ俺と違うのは俺は他人が信じられなくて彼女は家族が信じられないのだろう。
俺は幼い頃に誘拐された…しかも2度もだ。
子供だったから大人に力でかなうはずもなかった。
1度目は3日間、2度目は1週間程だったが知らない場所に閉じこめられたあの日々を俺は今も忘れられない。
1度目はエドが助けてくれて、2度目は見知らぬ女の子が助けてくれた。
犯人は公爵家の財産目当てと親父の失脚を狙う者の犯行だった。
要は赤の他人だ。
助けてくれた子も他人だったが…俺は家族以外に対しての恐怖心が大きくなり邸を出ることが怖くなった。
両親は邸から出られない俺に人体学や帝王学に護身術と心理学など興味のあるものを手当たり次第に身につけさせてくれた。
知識を身につけるに従って…他人に冷たく接する事を覚えそうして身を守る事で徐々に外に出られるようになった。
両親は俺が冷たい人間になった事を心配している事は知っている…が変えられないんだ。
とにかく俺を支えてくれたのが家族だった。
俺にとってそういう存在の家族を、彼女は信じられないなんて…今までよく耐えてきたと思う。
…少しは優しくしてやっても良いのかもな。
~ダニーのトラウマ~
地味な侯爵令嬢の理由が分かった。
俺が知らないはずだ。
女だから地位や金に目が眩んで俺達に寄ってくるのだと思い込んでいた。
だって実際に俺の周りにはそんな女ばかりだったし。
でもネイオウミ嬢は違うんだろうな…
侯爵家を捨てる覚悟をして、きっと誰も傷付けずに生きていく事に決めたんだよな。
俺には選べなかった生き方だ。
俺は10歳の時に襲われた。
その日は伯父に…国王夫妻に招かれてのパーティーがあって俺達も参加した。
兄貴達に側を離れるなと言われていたのに、やんちゃだった俺は1人離れて行動した。
そして女に…俺よりも10歳…いや15歳以上は歳の離れた女に襲われた。
何をされているか訳もわからずにいた。
女の体も化粧も香水も何もかもが悍ましかった。
兄貴達が助けてくれるまで、その行為は行われた。
俺は女が怖くなった。
それでも俺達の地位に目が眩んだ女どもはすり寄ってくる。
俺は"あの女"と変わらない"女"に復讐する事にした。
俺に惚れさせては捨てる…この先を期待させては捨てる…そんな事を繰り返した。
女を抱く事も覚えた。
必要であればそうした。
ネイオウミ嬢とは違い、俺は傷付ける事で現実から逃げたんだ。
誰も傷付けずに逃げる彼女は何て強いんだろう…
ネイオウミ嬢は俺の知ってる女共とは違うのかもしれないな…
ピヨの人生が壮絶な事を知り、守るべき存在だと思う。
伴侶には迎えられなくても義妹として守ことは出来るだろう。
俺はピヨに同情しているというより共感しているのだと思う。
俺は頭が良くない。
それは勉強をしてこなかったからだ。
小さい頃についた家庭教師が父への嫉妬心を俺にぶつけていた。
小さい頃の俺は気が小さく、問題を間違う度に暴力を振るわれ恐怖に支配された。
幸い両親が気づいてくれたが…その時にはもうトラウマになっていた。
本を開くだけでも吐くようになった。
今は本を読むくらいは…たぶん出来るようになったが、勉強をしてこなかった俺は頭が悪いままだ。
成長するにつれ体格の良くなった俺は騎士になる事にした。
それは幼い頃に出会ったあの女の子の言葉があったからでもある。
『私は弱くても守れる人になるの。大切な人を守れる強い人になるの。』
弱くても守れる強い人…あの頃の俺には正に理想だった。
俺の生きる道を示してくれたその子の言葉を思い出しピヨを守ろうと決める。
~ハルのトラウマ~
義妹に髪を切られたって言うのがまさか本当だったとはな…しかも階段から突き落とされるなんて…
ネイオウミ嬢は本気で修道女になるつもりだったんだろう。
俺達の中の誰かに取り入る事なんて考えてもいなかったんだろうな。
恐らく俺と同じで人を信じられないのかもな。
ただ俺と違うのは俺は他人が信じられなくて彼女は家族が信じられないのだろう。
俺は幼い頃に誘拐された…しかも2度もだ。
子供だったから大人に力でかなうはずもなかった。
1度目は3日間、2度目は1週間程だったが知らない場所に閉じこめられたあの日々を俺は今も忘れられない。
1度目はエドが助けてくれて、2度目は見知らぬ女の子が助けてくれた。
犯人は公爵家の財産目当てと親父の失脚を狙う者の犯行だった。
要は赤の他人だ。
助けてくれた子も他人だったが…俺は家族以外に対しての恐怖心が大きくなり邸を出ることが怖くなった。
両親は邸から出られない俺に人体学や帝王学に護身術と心理学など興味のあるものを手当たり次第に身につけさせてくれた。
知識を身につけるに従って…他人に冷たく接する事を覚えそうして身を守る事で徐々に外に出られるようになった。
両親は俺が冷たい人間になった事を心配している事は知っている…が変えられないんだ。
とにかく俺を支えてくれたのが家族だった。
俺にとってそういう存在の家族を、彼女は信じられないなんて…今までよく耐えてきたと思う。
…少しは優しくしてやっても良いのかもな。
~ダニーのトラウマ~
地味な侯爵令嬢の理由が分かった。
俺が知らないはずだ。
女だから地位や金に目が眩んで俺達に寄ってくるのだと思い込んでいた。
だって実際に俺の周りにはそんな女ばかりだったし。
でもネイオウミ嬢は違うんだろうな…
侯爵家を捨てる覚悟をして、きっと誰も傷付けずに生きていく事に決めたんだよな。
俺には選べなかった生き方だ。
俺は10歳の時に襲われた。
その日は伯父に…国王夫妻に招かれてのパーティーがあって俺達も参加した。
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それでも俺達の地位に目が眩んだ女どもはすり寄ってくる。
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必要であればそうした。
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