33 / 215
不安な心
しおりを挟む
~ネイオウミ~
最近の私はとても楽しく過ごしています。
ダニー様は私に色々な遊びを教えてくれます。
今までそういった機会がなかったから新しいことを知る度にワクワクしてしまうのです。
カードゲームをした時は声を出して笑ってしまったんです。
ダニー様と居ると私もあんな風に笑うことが出来るんだなって思います。
ハル様は私の好きな本の中でも読んだ事のない本をたくさん教えて下さいます。
好きなものを共感できるのは嬉しくて、私自身を認めてもらえたようで心がフワフワした気持ちになります。
青空の下で本を一緒に読んだ時もピックニックみたいにしてくださってとても楽しくて温かい気持ちになりました。
ハル様と居るとずっと抱えていたものが溶けていくようです。
エド様は私を義妹として大切にして下さいます。
私もお義兄様が出来たようで嬉しいです。
色んな話をしてくれて、私の話も嫌な顔をせず聞いてくれる頼もしく優しい人です。
ただエド様と居るとどこか懐かしくて、そして苦しくなることがあります。
それはエド様が私が一方的に慕っているお義姉様に似ている所があるからです。
私はやっぱり嫌われているとしても…義妹として家族として見られていないとしてもお義姉様が好きなのです。
何故エド様と居るとお義姉様を思い出すのか不思議でなりません。
~エド~
イオは弟しかいない俺にとって大切な義妹になっていた。
イオの事を知らなかった時は追い返そうとしていたのに現金だよな…
でもあんな辛い目に遭っても笑っていられるイオの強さが彼女に似ていると思ってしまうんだよな…
それに俺のバカみたいな話に真剣に付き合ってくれて、イオも思った事を話してくれるのは正直に言ってすごく嬉しく思っている。
だがその反面…最近では不安に思う事も増えてきている。
その一つに俺がきっかけとなったあの話がある。
そうイオと初めて会ったあの日…
『分かった。とりあえず伯父が諦めるまでこの話は進めよう。だが俺は貴女を妻にする事はない。だから私の事は選ばないと約束してくれ。』
そう俺が言ってしまった事で…
『それいいなエド。俺もネイオウミ嬢を伴侶にすることはない。だから俺の事も選ばないと約束してくれ。』
ハルも…
『俺は別に好きなってもらっても構わないよ。でも俺が愛する事はないから結婚もしない。まぁ約束するのと変わらないと思うよ。』
ダニーも…
『分かりました。国王陛下が飽きられてくださるまで皆様と過ごします。そして皆様を愛さないと約束いたします。』
そしてイオまでも親父の前で約束した。
親父は納得してないし、その約束をそもそも認めていない。
でも、俺たちはイオと"約束"してしまった…。
この間イオが俺に話してくれた話題に約束が"嫌い"だという話があった。
イオは今まで苦手なものについて話す事はあったが嫌いだと明確に言ったのは初めてだと思う。
いつも約束しては破られてきた…約束なんてしても守ってもらえないから…と。
そんなイオと俺達は約束をしてしまった…俺は本心だったし気持ちは変わらない。
変わらないけど…
俺は最近になって気付いてしまった、ある事に頭を抱えている。
最近の私はとても楽しく過ごしています。
ダニー様は私に色々な遊びを教えてくれます。
今までそういった機会がなかったから新しいことを知る度にワクワクしてしまうのです。
カードゲームをした時は声を出して笑ってしまったんです。
ダニー様と居ると私もあんな風に笑うことが出来るんだなって思います。
ハル様は私の好きな本の中でも読んだ事のない本をたくさん教えて下さいます。
好きなものを共感できるのは嬉しくて、私自身を認めてもらえたようで心がフワフワした気持ちになります。
青空の下で本を一緒に読んだ時もピックニックみたいにしてくださってとても楽しくて温かい気持ちになりました。
ハル様と居るとずっと抱えていたものが溶けていくようです。
エド様は私を義妹として大切にして下さいます。
私もお義兄様が出来たようで嬉しいです。
色んな話をしてくれて、私の話も嫌な顔をせず聞いてくれる頼もしく優しい人です。
ただエド様と居るとどこか懐かしくて、そして苦しくなることがあります。
それはエド様が私が一方的に慕っているお義姉様に似ている所があるからです。
私はやっぱり嫌われているとしても…義妹として家族として見られていないとしてもお義姉様が好きなのです。
何故エド様と居るとお義姉様を思い出すのか不思議でなりません。
~エド~
イオは弟しかいない俺にとって大切な義妹になっていた。
イオの事を知らなかった時は追い返そうとしていたのに現金だよな…
でもあんな辛い目に遭っても笑っていられるイオの強さが彼女に似ていると思ってしまうんだよな…
それに俺のバカみたいな話に真剣に付き合ってくれて、イオも思った事を話してくれるのは正直に言ってすごく嬉しく思っている。
だがその反面…最近では不安に思う事も増えてきている。
その一つに俺がきっかけとなったあの話がある。
そうイオと初めて会ったあの日…
『分かった。とりあえず伯父が諦めるまでこの話は進めよう。だが俺は貴女を妻にする事はない。だから私の事は選ばないと約束してくれ。』
そう俺が言ってしまった事で…
『それいいなエド。俺もネイオウミ嬢を伴侶にすることはない。だから俺の事も選ばないと約束してくれ。』
ハルも…
『俺は別に好きなってもらっても構わないよ。でも俺が愛する事はないから結婚もしない。まぁ約束するのと変わらないと思うよ。』
ダニーも…
『分かりました。国王陛下が飽きられてくださるまで皆様と過ごします。そして皆様を愛さないと約束いたします。』
そしてイオまでも親父の前で約束した。
親父は納得してないし、その約束をそもそも認めていない。
でも、俺たちはイオと"約束"してしまった…。
この間イオが俺に話してくれた話題に約束が"嫌い"だという話があった。
イオは今まで苦手なものについて話す事はあったが嫌いだと明確に言ったのは初めてだと思う。
いつも約束しては破られてきた…約束なんてしても守ってもらえないから…と。
そんなイオと俺達は約束をしてしまった…俺は本心だったし気持ちは変わらない。
変わらないけど…
俺は最近になって気付いてしまった、ある事に頭を抱えている。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完】まさかの婚約破棄はあなたの心の声が聞こえたから
えとう蜜夏
恋愛
伯爵令嬢のマーシャはある日不思議なネックレスを手に入れた。それは相手の心が聞こえるという品で、そんなことを信じるつもりは無かった。それに相手とは家同士の婚約だけどお互いに仲も良く、上手くいっていると思っていたつもりだったのに……。よくある婚約破棄のお話です。
※他サイトに自立も掲載しております
21.5.25ホットランキング入りありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います
りまり
恋愛
私の名前はアリスと言います。
伯爵家の娘ですが、今度妹ができるそうです。
母を亡くしてはや五年私も十歳になりましたし、いい加減お父様にもと思った時に後妻さんがいらっしゃったのです。
その方にも九歳になる娘がいるのですがとてもかわいいのです。
でもその方たちの名前を聞いた時ショックでした。
毎日見る夢に出てくる方だったのです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる