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兄弟①
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私と兄は8つ歳が離れている。
子供の頃から私の相手をしてくれる兄は、国王になってもその態度を変える事はなかった。
それは、大人になった今も変わらない。
「ロビンあの子は元気にしているか?」
「兄さん会う度に聞かないと気が済みませんか?」
「だから聞いているんだ。」
兄は本能に忠実というか何というか…
「はぁぁ、元気ですよ。」
「3人とはどうだ?仲良くやっているか?」
「それなんですが…」
今回の私の息子達の縁談を半ば強引に進めたのも兄だ。
まぁ私も話に乗って実行したから大概なのかもしれないが…
「何だ?何か進展があったか?」
それよりも問題はこの縁談話だ…
子供達が妙な約束をした事は当然だが兄にも伝えている。
その上で兄は進展を望んでいる。
どういう訳かあの子達も兄の希望通り親交を深めていた。
「ヴィッキーが言うには、つい数日前までは良い感じだったらしいんですよ。」
「良い感じ?」
やっぱり兄弟ですね。
私も同じ様にヴィッキーに聞き返しましたよ。
「エドはご存知の通り心に決めた女性を想っているので置いておきますね。」
「エドのその相手は本当にいるのか?」
それは私も教えて欲しいくらいです。
良くない輩を見抜けなかった若い私に怒鳴りたいが、エドは学ぶ機会を阻害されてしまった〔した者には既に制裁を下していますが…〕為にどちらかというと本能的に物事を決める所がある。
エドが直感でその女性を好きだと思ったのだとして、この年齢まで名も知らぬ女性を想い続けるなんて考えもしなかった…
「兄さんエドの事は一旦、置いておきましょう。」
「むぅ、それで?」
気になるのに我慢して下さってる…
「ハルとダニーが予想外と言いますか…イオを大切にしてるんですよ!」
「当然だろう。」
「そうなんですけど。あのハルとダニーですよ?」
これまた若かった私を怒鳴りたい案件ですが…ハルは2度の誘拐〔した者及び画策した者は既に制裁済みですが…〕の末に人間不審に陥り、他人を寄せ付けようとはせず冷徹に振る舞う所があった。
でも、イオには甲斐甲斐しく本を選んでは持っていっている。
しかも、庭で2人だけでティーパーティーをしたそうだ。
ダニーだって兄さんの招待を受け連れてきたパーティーで襲われた〔襲った者は既に制裁済みですが…〕の末に女性不審に陥り、ハルとは逆で無理して背伸びなんかして女性を弄んでは捨てるなんて事をしていた。
その行為について何度も私が窘めても聞く耳を持たなかったのに、イオと会ってからはそんな事もしなくなりダニー自身が年相応になったと思う。
「ロビンが言いたい事は分かってる。アイツら3人共が…いやあの子を含めて4人共が強欲な大人の犠牲者だからな。嫉妬・金・権力・自己顕示欲そんなモノに取り憑かれた奴等のな。で?アイツらが大切にする様になったのが良い感じなら"だった"とは?まさか今は違うのか?」
その目には怒りを灯した熱が宿り、全身からは圧を感じる。
こういう圧を向けられると兄さんはやっぱり国王なんだと実感する。
本能だけで国王は出来ないからな…
「今も大切にしてますよ。ただ、ぎこちないと言えば良いのか…ギクシャクしてると言えば良いのか…とにかく見ていて危うい感じというか…」
「なんだ前進してんじゃねぇか。心配かけるなよな。」
ん?今の話の何処が前進した話でした?
子供の頃から私の相手をしてくれる兄は、国王になってもその態度を変える事はなかった。
それは、大人になった今も変わらない。
「ロビンあの子は元気にしているか?」
「兄さん会う度に聞かないと気が済みませんか?」
「だから聞いているんだ。」
兄は本能に忠実というか何というか…
「はぁぁ、元気ですよ。」
「3人とはどうだ?仲良くやっているか?」
「それなんですが…」
今回の私の息子達の縁談を半ば強引に進めたのも兄だ。
まぁ私も話に乗って実行したから大概なのかもしれないが…
「何だ?何か進展があったか?」
それよりも問題はこの縁談話だ…
子供達が妙な約束をした事は当然だが兄にも伝えている。
その上で兄は進展を望んでいる。
どういう訳かあの子達も兄の希望通り親交を深めていた。
「ヴィッキーが言うには、つい数日前までは良い感じだったらしいんですよ。」
「良い感じ?」
やっぱり兄弟ですね。
私も同じ様にヴィッキーに聞き返しましたよ。
「エドはご存知の通り心に決めた女性を想っているので置いておきますね。」
「エドのその相手は本当にいるのか?」
それは私も教えて欲しいくらいです。
良くない輩を見抜けなかった若い私に怒鳴りたいが、エドは学ぶ機会を阻害されてしまった〔した者には既に制裁を下していますが…〕為にどちらかというと本能的に物事を決める所がある。
エドが直感でその女性を好きだと思ったのだとして、この年齢まで名も知らぬ女性を想い続けるなんて考えもしなかった…
「兄さんエドの事は一旦、置いておきましょう。」
「むぅ、それで?」
気になるのに我慢して下さってる…
「ハルとダニーが予想外と言いますか…イオを大切にしてるんですよ!」
「当然だろう。」
「そうなんですけど。あのハルとダニーですよ?」
これまた若かった私を怒鳴りたい案件ですが…ハルは2度の誘拐〔した者及び画策した者は既に制裁済みですが…〕の末に人間不審に陥り、他人を寄せ付けようとはせず冷徹に振る舞う所があった。
でも、イオには甲斐甲斐しく本を選んでは持っていっている。
しかも、庭で2人だけでティーパーティーをしたそうだ。
ダニーだって兄さんの招待を受け連れてきたパーティーで襲われた〔襲った者は既に制裁済みですが…〕の末に女性不審に陥り、ハルとは逆で無理して背伸びなんかして女性を弄んでは捨てるなんて事をしていた。
その行為について何度も私が窘めても聞く耳を持たなかったのに、イオと会ってからはそんな事もしなくなりダニー自身が年相応になったと思う。
「ロビンが言いたい事は分かってる。アイツら3人共が…いやあの子を含めて4人共が強欲な大人の犠牲者だからな。嫉妬・金・権力・自己顕示欲そんなモノに取り憑かれた奴等のな。で?アイツらが大切にする様になったのが良い感じなら"だった"とは?まさか今は違うのか?」
その目には怒りを灯した熱が宿り、全身からは圧を感じる。
こういう圧を向けられると兄さんはやっぱり国王なんだと実感する。
本能だけで国王は出来ないからな…
「今も大切にしてますよ。ただ、ぎこちないと言えば良いのか…ギクシャクしてると言えば良いのか…とにかく見ていて危うい感じというか…」
「なんだ前進してんじゃねぇか。心配かけるなよな。」
ん?今の話の何処が前進した話でした?
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