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好きな人
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「お、お義姉様…なぜハロルド様ですか?」
「好きなのでしょう?」
「わ、分かりません…お義姉様はエド様の事をどうして好きだと分かったのですか?」
「エドガード様のおかげで私は弱い私を受け入れられたのよ。」
「弱いお義姉様?」
「強がっていた私に弱くて良いって教えてくれたの。そのお陰で強くなれたの。私が私を認めてあげられたのよ。ネイオウミを守れない愚かな姉から、妹を弱くても守れる強い姉になろうってね!」
「そうだったんですね…それでどうしてエド様が好きだと分かったのですか?」
「ん~目を瞑るとエドガード様の姿が思い浮かんで…エドガード様の事を考えるとドキドキして…温かい気持ちになるの。それからエドガード様に意識されてないと思うと苦しくて…エドガード様に好きな人がいたらと思ったら辛くて…ネイオウミは?」
エド様を思い浮かべて話すお義姉様はキラキラしていてとても可愛く見えます。
「私は…」
お義姉様に言われて、そっと目を閉じると浮かんだのは……ハル様だった。
ハル様の事を思うとドキドキします…大丈夫って言われると温かい気持ちになって本当に大丈夫になっていきます。
もしハル様に好きな人がいるとしたら…
ポロっ
「ネ、ネイオウミ?」
「お、お義姉様…ぅっふっ…」
私はハル様が好きなのです…
本当はお義姉様に聞く前から分かっていました…でも認めたくなかったんです…だって…私はハル様と約束してしまったから…好きにならないと…
「ど、どうしたの?もしかして私が言ったようにハロルド様に好きな人がいる所でも想像した?あれは例えばなんだから…そんなに泣かないで…」
「ち、違うのです…ふぅっ私…ひっ…好きになっちゃいけな…うぅ」
「何で?どうしてそんな事言うの?さっき言ってた修道女の話?そうなの?あれだってどういう事?」
お義姉様は質問しながらも私を抱きしめ慰めて下さいます。
でも私はお義姉様の質問に答える事が出来ませんでした。
ハル様が好きだと…初めて好きだと思った人は好きになってはいけない人だと…その事だけが心を占めてしまっていたのです。
「お義姉様…」
「何?ネイオウミ…」
「約束は…うっ守らなくては…っく…いけないですよね?」
「えっ約束?まぁそうね。約束は守った方が良いわね。でも何で?」
そうですよね…あの日私は自分で約束したのですから…
『………分かりました。国王陛下が飽きられてくださるまで皆様と過ごします。そして皆様を愛さないと約束いたします。』
そう自分で言ったのに…ハル様も言ってたじゃない…
『契約成立。約束は守れよ!』
って言ってたじゃない。
約束は守らなくては…お母様も約束は破ってなかったもの…だってハル様は私を好きにはならない…ハル様の隣にはお義姉様のように美しい人が立つのだから…
「どうしたのよ…ネイオウミ…」
「お義姉様…ふっうぅ…」
誤魔化さなきゃ…絶対に私がハル様を好きになったとは知られちゃいけないわ…
「うっうぅ…誰も思い浮かびませんでした…」
「えっ?」
「誰も思い…浮かばなかったんです…」
「ネイオウミ…分かったわ。だから泣き止んで~」
恐らくお義姉様は分かっていて誤魔化されて下さいました。
「ありがとうございます…お義姉様~」
そうです。
お義姉様と会えただけで、こんな風に過ごせるだけで充分なんです。
「好きなのでしょう?」
「わ、分かりません…お義姉様はエド様の事をどうして好きだと分かったのですか?」
「エドガード様のおかげで私は弱い私を受け入れられたのよ。」
「弱いお義姉様?」
「強がっていた私に弱くて良いって教えてくれたの。そのお陰で強くなれたの。私が私を認めてあげられたのよ。ネイオウミを守れない愚かな姉から、妹を弱くても守れる強い姉になろうってね!」
「そうだったんですね…それでどうしてエド様が好きだと分かったのですか?」
「ん~目を瞑るとエドガード様の姿が思い浮かんで…エドガード様の事を考えるとドキドキして…温かい気持ちになるの。それからエドガード様に意識されてないと思うと苦しくて…エドガード様に好きな人がいたらと思ったら辛くて…ネイオウミは?」
エド様を思い浮かべて話すお義姉様はキラキラしていてとても可愛く見えます。
「私は…」
お義姉様に言われて、そっと目を閉じると浮かんだのは……ハル様だった。
ハル様の事を思うとドキドキします…大丈夫って言われると温かい気持ちになって本当に大丈夫になっていきます。
もしハル様に好きな人がいるとしたら…
ポロっ
「ネ、ネイオウミ?」
「お、お義姉様…ぅっふっ…」
私はハル様が好きなのです…
本当はお義姉様に聞く前から分かっていました…でも認めたくなかったんです…だって…私はハル様と約束してしまったから…好きにならないと…
「ど、どうしたの?もしかして私が言ったようにハロルド様に好きな人がいる所でも想像した?あれは例えばなんだから…そんなに泣かないで…」
「ち、違うのです…ふぅっ私…ひっ…好きになっちゃいけな…うぅ」
「何で?どうしてそんな事言うの?さっき言ってた修道女の話?そうなの?あれだってどういう事?」
お義姉様は質問しながらも私を抱きしめ慰めて下さいます。
でも私はお義姉様の質問に答える事が出来ませんでした。
ハル様が好きだと…初めて好きだと思った人は好きになってはいけない人だと…その事だけが心を占めてしまっていたのです。
「お義姉様…」
「何?ネイオウミ…」
「約束は…うっ守らなくては…っく…いけないですよね?」
「えっ約束?まぁそうね。約束は守った方が良いわね。でも何で?」
そうですよね…あの日私は自分で約束したのですから…
『………分かりました。国王陛下が飽きられてくださるまで皆様と過ごします。そして皆様を愛さないと約束いたします。』
そう自分で言ったのに…ハル様も言ってたじゃない…
『契約成立。約束は守れよ!』
って言ってたじゃない。
約束は守らなくては…お母様も約束は破ってなかったもの…だってハル様は私を好きにはならない…ハル様の隣にはお義姉様のように美しい人が立つのだから…
「どうしたのよ…ネイオウミ…」
「お義姉様…ふっうぅ…」
誤魔化さなきゃ…絶対に私がハル様を好きになったとは知られちゃいけないわ…
「うっうぅ…誰も思い浮かびませんでした…」
「えっ?」
「誰も思い…浮かばなかったんです…」
「ネイオウミ…分かったわ。だから泣き止んで~」
恐らくお義姉様は分かっていて誤魔化されて下さいました。
「ありがとうございます…お義姉様~」
そうです。
お義姉様と会えただけで、こんな風に過ごせるだけで充分なんです。
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