(完)約束嫌いな私がしてしまった、してはいけない約束

奏直

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その頃の談話室⑦

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「何だよイオの秘密って!」

ダニーは気付いてない?

「ダニーお前はイオのことが好きなんだよな?」

「な、何だよ⁉︎」

「本当に一緒にいて気付かなかったのか?」

「だから何にだよ‼︎」

「イオの髪だよ。」

「あ~‼︎そうだよ‼︎イオの髪!」

やっぱり気付いていたか…ったく察しが悪いな…

「あの髪飾り‼︎何だよあれ‼︎抜け駆け?当て付け?見せつけ?」

コイツこんなに察しが悪かったか?

「何だよ髪飾りって。」

「ほら今日イオがつけていただろ!」

「あ~あれか。あれがどうした?」

「ハル兄がプレゼントしたんだって!」

「ハルが⁉︎ハルお前さっきまでイオに好きな男がいるって思っていたよな?それなのにプレゼントした?」

「別に良いだろう?」

「ん?そうか誕生日プレゼントか!今日まで待てなかったのか?」

「それが誕生日プレゼントじゃないんだってさ!」

話が進まないんだが…

「好きな女にプレゼントを渡すのはいけない事か?」

「あ~いy、良いんじゃないか?俺もイザベル嬢に何かプレゼントしよう!」

「エドはダメよ!」

「何でだよ母さん‼︎」

「さっき言ったでしょう?もう忘れたの?ベルには夜会までシオドア・ラグデルの婚約者でいてもらうんだから。それなのに貴方がぷレゼントしたらおかしいでしょ?」

「じゃあハルも我慢しろ!」

何で?意味がわからないんだけど?

「俺はイオに好きな奴がいないなら遠慮する気はない。それよりもイオの髪の話に戻ってもいいか?」

「そうだったな髪の話だったな。」

「だから髪留め「それは今はいい!」……の事じゃないのか?」

「当たり前だろう。何でわざわざイオにプレゼントした話を今しなきゃいけないんだ。」

「じゃあ何だよ。さっさと言えよ!」

「ダニーが勝手に勘違いしたんだろう?」

「なぁヴィッキー…ダニーはイオに恋をして年相応になったのかな?随分と子供に見えるんだが?」
「やだロビンたら。ダニーは子供よ。子供だから大人のフリをしてた。大人のフリをする事で自分の身を守ってた。まぁ、していた事はとても褒められた方法じゃないけど止められなかった私達も同罪よ。」
「そうだな…その事がいつかダニーを苦しめるだろうな…」

ダニーの事は俺だって心配だ。
イオを好きにならなければ助けたんだけどな…

「何だよ俺が悪いっていうのかよ?」

「ダニー落ち着けどうした?」

「ゔ~俺だって子供見たいな癇癪起こしているって分かっているよ…でもイライラするんだよ。」

「それは嫉妬だ。良かったな。」

「何で良かったなんて言うんだよ…」

「本当にイオのことが好きなんだろう?でもな、お前は今までそういう気持ちをバカにしてきただろう?親父達や俺達がいくら言っても無視した。そうだろう?だから少しでもそういう気持ちが分かったんなら成長できて良かったなって事だ。ハル続けてくれ!」

エドはやっぱり兄貴だな…
それに格好いいよ…親父達も言わないことをハッキリ言えるのもエドの良いところだよ…

「イオの髪は俺達と同じだ。」



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