81 / 215
プレゼント①
しおりを挟む
お義姉様はあの後、私が泣き止むまでずっと一緒にいて抱き締めていて下さいました。
泣き止んだ後お義姉様に言われてしまいました。
「修道女にはならないでね。サミュエル公爵様達が仰っていたようにジェダイナ公爵家の事が解決すれば私達は普通の姉妹のように過ごす事が出来るのだから。だから早まらないで…イオの好きな人の話は…」
「そんな人いません…」
「そうね…」
お義姉様は分かっていて私の気持ちを気遣って下さいました。
本当はハル様が好きな事にお義姉様も気付いていらっしゃるのでしょうが、知らないふりをして下さるということでしょう。
良かったです。
ハル様は私を好きになったりしないでしょうから…約束したのに私から破る事になったなんて知られたら…今、優しくして下さっているハル様をがっかりさせてしまいます。
それに先日、慰めて頂いた時に約束は嫌いだと…破られる約束が嫌いだと言ってしまいました。
なのにハル様を好きなんて言えません…この気持ちは無かった事にしなければ…
私が泣き止んだ後は、お義姉様とは一緒に居られることが当たり前に出来るようになったらしてみたい事を話したりしました。
早くそうなれたら良いなと思います。
そうなれたら私はサミュエル公爵家を出て行くことができます。
ハル様にこの気持ちが気付かれる前に離れなくては…
たくさんお義姉様とお話をして談話室に戻った時、エド様とダニー様にジッと見られました。
「何かありましたか?」
「「な、何でもない⁉︎」」
何でしょうか?私、何かしましたでしょうか?
「そうだイオ、晩餐の前にプレゼントを渡したいんだけど良いかしら?」
お義母様は今日から私の事をイオと呼んでくださいます。
嬉しいです。
「ありがとうございます。」
「私からは服をプレゼントするわ。ちょっと選びすぎちゃったから、今イオの部屋にクラレンスが運んでくれているから晩餐の前に気に入ったのを着て頂戴!」
今のお話ですと服は一着ではないのですか?
「あっ遠慮はしないでね?ほら、私には娘がいないから女の子の服を選んでみたかったのよ。楽しくてつい買っちゃったんだけどイオが来てくれなかったら無駄になっちゃうわ。だから遠慮なく着てね?今後も私とのお茶会の時とかに着てくれたら嬉しいわ。」
「あ、ありがとうございます。」
私が遠慮する事を知っていてお義母様が気遣ってくださったことが嬉しくて直ぐにお礼を言いました。
「私からは夜会用のドレスと必要な装飾を一式プレゼントするよ。今度、イオに合わせて仕立ててもらうから今日は渡せなくて申し訳ないんだけど…これも遠慮はいらないからね。なんせ私とレナイト侯爵からなんだからね。こうでもしないと彼はイオにプレゼント出来ないから。」
「ありがとうございます。」
公爵様からだけでも嬉しいのに、お父様からもだなんて…
「ほら貴方達も用意したのでしょう?」
お義母様がそう言うとエド様が私の前にいらっしゃいました。
泣き止んだ後お義姉様に言われてしまいました。
「修道女にはならないでね。サミュエル公爵様達が仰っていたようにジェダイナ公爵家の事が解決すれば私達は普通の姉妹のように過ごす事が出来るのだから。だから早まらないで…イオの好きな人の話は…」
「そんな人いません…」
「そうね…」
お義姉様は分かっていて私の気持ちを気遣って下さいました。
本当はハル様が好きな事にお義姉様も気付いていらっしゃるのでしょうが、知らないふりをして下さるということでしょう。
良かったです。
ハル様は私を好きになったりしないでしょうから…約束したのに私から破る事になったなんて知られたら…今、優しくして下さっているハル様をがっかりさせてしまいます。
それに先日、慰めて頂いた時に約束は嫌いだと…破られる約束が嫌いだと言ってしまいました。
なのにハル様を好きなんて言えません…この気持ちは無かった事にしなければ…
私が泣き止んだ後は、お義姉様とは一緒に居られることが当たり前に出来るようになったらしてみたい事を話したりしました。
早くそうなれたら良いなと思います。
そうなれたら私はサミュエル公爵家を出て行くことができます。
ハル様にこの気持ちが気付かれる前に離れなくては…
たくさんお義姉様とお話をして談話室に戻った時、エド様とダニー様にジッと見られました。
「何かありましたか?」
「「な、何でもない⁉︎」」
何でしょうか?私、何かしましたでしょうか?
「そうだイオ、晩餐の前にプレゼントを渡したいんだけど良いかしら?」
お義母様は今日から私の事をイオと呼んでくださいます。
嬉しいです。
「ありがとうございます。」
「私からは服をプレゼントするわ。ちょっと選びすぎちゃったから、今イオの部屋にクラレンスが運んでくれているから晩餐の前に気に入ったのを着て頂戴!」
今のお話ですと服は一着ではないのですか?
「あっ遠慮はしないでね?ほら、私には娘がいないから女の子の服を選んでみたかったのよ。楽しくてつい買っちゃったんだけどイオが来てくれなかったら無駄になっちゃうわ。だから遠慮なく着てね?今後も私とのお茶会の時とかに着てくれたら嬉しいわ。」
「あ、ありがとうございます。」
私が遠慮する事を知っていてお義母様が気遣ってくださったことが嬉しくて直ぐにお礼を言いました。
「私からは夜会用のドレスと必要な装飾を一式プレゼントするよ。今度、イオに合わせて仕立ててもらうから今日は渡せなくて申し訳ないんだけど…これも遠慮はいらないからね。なんせ私とレナイト侯爵からなんだからね。こうでもしないと彼はイオにプレゼント出来ないから。」
「ありがとうございます。」
公爵様からだけでも嬉しいのに、お父様からもだなんて…
「ほら貴方達も用意したのでしょう?」
お義母様がそう言うとエド様が私の前にいらっしゃいました。
0
あなたにおすすめの小説
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
婚約者の幼馴染って、つまりは赤の他人でしょう?そんなにその人が大切なら、自分のお金で養えよ。貴方との婚約、破棄してあげるから、他
猿喰 森繁
恋愛
完結した短編まとめました。
大体1万文字以内なので、空いた時間に気楽に読んでもらえると嬉しいです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
そんなに義妹が大事なら、番は解消してあげます。さようなら。
雪葉
恋愛
貧しい子爵家の娘であるセルマは、ある日突然王国の使者から「あなたは我が国の竜人の番だ」と宣言され、竜人族の住まう国、ズーグへと連れて行かれることになる。しかし、連れて行かれた先でのセルマの扱いは散々なものだった。番であるはずのウィルフレッドには既に好きな相手がおり、終始冷たい態度を取られるのだ。セルマはそれでも頑張って彼と仲良くなろうとしたが、何もかもを否定されて終わってしまった。
その内、セルマはウィルフレッドとの番解消を考えるようになる。しかし、「竜人族からしか番関係は解消できない」と言われ、また絶望の中に叩き落とされそうになったその時──、セルマの前に、一人の手が差し伸べられるのであった。
*相手を大事にしなければ、そりゃあ見捨てられてもしょうがないよね。っていう当然の話。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる