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婚約話 ハル視点
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イオとの自称初デートは散々に終わった。
自称初デートで良かったと思う。
そうでなければ本当に…俺自身の問題と向き合わなければならないんだとしみじみ思う。
イオとももっと話をしなければと思うのに、邸に戻ると更なる問題が待っていた。
「2人共お帰りなさい。」
「おかえりなさいませハロルド様。ネイオウミお嬢様。」
俺達を出迎えてくれたのは母さんとクラレンスだった。
イオの前で坊ちゃん呼びをされなかった事にホッとする自分がいた。
「早速で悪いのだけどロビンがハルに話があるからと執務室で待っているわ。クラレンス、ハルをロビンの元へ連れて行って。イオは私とお話ししましょう。」
どういう事だ?親父がこの時間に帰って来ている?何かあったのか?
イオの方をチラリと見ると不安そうな顔をしている。
イオも思う事が何かあるのだろう…とにかく話を聞かなければ何も言えないな。
「分かりました。クラレンス行こう。イオ、またね。今日は…色々あったけど一緒に出掛けられて嬉しかった。本は…」
そう言いかけてクラレンスを見ると頷いた。
既にイオの部屋に運ばれている様だ。
「もう部屋に運ばれているからね。」
「ありがとうございます。あの…私も一緒に出掛けられて良かったです。」
イオのその言葉を聞き俺は親父のいる部屋に向かった。
クラレンスが扉をノックし親父の指示を聞き扉を開ける。
「ハロルド只今戻りました。」
「戻って直ぐに悪かったな。イオとのデートは楽しめたか?」
「親父も知ってたんだ…途中からマルが何故か合流したんだけど、もしかしなくても親父が?」
「ハハッそうだったのか。会いに行ったか。それは2人に悪い事をしたかな?」
マルが来たのは親父のせいか…
「いや…自分の情けなさを痛感したよ。」
「そうかそうか。さて…」
「どうして俺は呼ばれたの?」
「お前にに婚約話が来ている。」
「俺に?一体何処から?何処からだとしても断る。」
「分かっている。だが相手はジェダイナ公爵家だ。」
「はぁ…聞きたくないけど相手は?」
「シャーロット嬢だ。」
「どうして…どちらにしても断る。」
「分かっている。それを確認するために呼んだ訳じゃない。断るのを少し待たないかという話をするために呼んだんだ。」
「動向を確認するためだったとしても断りたいところだな。」
「因みにこの話をイオにはヴィッキーが伝えている。」
「何で⁉︎」
「イオにも考えてもらうためだ。今は分からなくても良い。だが、イオとイザベル嬢を守るために断らない事を協力して欲しい。…残念な事に王命だ。」
「良いよ。分かった。断るのは暫し待つ。でもどんな状況になっても受けないからな。それからイオにも動向を伺うためだと伝える。」
「協力してくれさえすれば後は好きにして良い。すまんな、直ぐに断れなくて。」
「イオを守るために必要な事なら仕方ない。」
「話は以上だ。」
俺は親父の執務室を出て、そのままイオの元へ向かった。
これ以上イオとの関係が拗れないようにするために。
自称初デートで良かったと思う。
そうでなければ本当に…俺自身の問題と向き合わなければならないんだとしみじみ思う。
イオとももっと話をしなければと思うのに、邸に戻ると更なる問題が待っていた。
「2人共お帰りなさい。」
「おかえりなさいませハロルド様。ネイオウミお嬢様。」
俺達を出迎えてくれたのは母さんとクラレンスだった。
イオの前で坊ちゃん呼びをされなかった事にホッとする自分がいた。
「早速で悪いのだけどロビンがハルに話があるからと執務室で待っているわ。クラレンス、ハルをロビンの元へ連れて行って。イオは私とお話ししましょう。」
どういう事だ?親父がこの時間に帰って来ている?何かあったのか?
イオの方をチラリと見ると不安そうな顔をしている。
イオも思う事が何かあるのだろう…とにかく話を聞かなければ何も言えないな。
「分かりました。クラレンス行こう。イオ、またね。今日は…色々あったけど一緒に出掛けられて嬉しかった。本は…」
そう言いかけてクラレンスを見ると頷いた。
既にイオの部屋に運ばれている様だ。
「もう部屋に運ばれているからね。」
「ありがとうございます。あの…私も一緒に出掛けられて良かったです。」
イオのその言葉を聞き俺は親父のいる部屋に向かった。
クラレンスが扉をノックし親父の指示を聞き扉を開ける。
「ハロルド只今戻りました。」
「戻って直ぐに悪かったな。イオとのデートは楽しめたか?」
「親父も知ってたんだ…途中からマルが何故か合流したんだけど、もしかしなくても親父が?」
「ハハッそうだったのか。会いに行ったか。それは2人に悪い事をしたかな?」
マルが来たのは親父のせいか…
「いや…自分の情けなさを痛感したよ。」
「そうかそうか。さて…」
「どうして俺は呼ばれたの?」
「お前にに婚約話が来ている。」
「俺に?一体何処から?何処からだとしても断る。」
「分かっている。だが相手はジェダイナ公爵家だ。」
「はぁ…聞きたくないけど相手は?」
「シャーロット嬢だ。」
「どうして…どちらにしても断る。」
「分かっている。それを確認するために呼んだ訳じゃない。断るのを少し待たないかという話をするために呼んだんだ。」
「動向を確認するためだったとしても断りたいところだな。」
「因みにこの話をイオにはヴィッキーが伝えている。」
「何で⁉︎」
「イオにも考えてもらうためだ。今は分からなくても良い。だが、イオとイザベル嬢を守るために断らない事を協力して欲しい。…残念な事に王命だ。」
「良いよ。分かった。断るのは暫し待つ。でもどんな状況になっても受けないからな。それからイオにも動向を伺うためだと伝える。」
「協力してくれさえすれば後は好きにして良い。すまんな、直ぐに断れなくて。」
「イオを守るために必要な事なら仕方ない。」
「話は以上だ。」
俺は親父の執務室を出て、そのままイオの元へ向かった。
これ以上イオとの関係が拗れないようにするために。
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