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断れた婚約話 シャーロット視点
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招待状と手紙を送ったのが2日前。
そして今日ハロルド様から返事が来たかと思えば断りの返事だった。
エスコートだけが断られたと思ったらお爺様の所には婚約も断る旨の返事が来ていた。
私はお爺様の邸で与えられた自室で怒りのあまり叫んでいた。
「どうして断るの?ネイオウミ…あの女より私の方が可愛いのに!どうしてハロルド様は断るのよ!」
私はネイオウミよりも劣っているなんて思いたくないし実際そんな事はないと思っているけれど、断られるとは思っていなかったからあの女に負けたような気になってしまう。
「うっ…き、気持ち悪い…」
私は怒りに任せて叫んでいたが急に気持ち悪くなって用意させていたクッキーを頬張る。
実は私は妊娠してしまったらしく、気持ち悪くなってしまう。
食べ物を食べれば治るが急に私の食事の量が増えては怪しまれるから気をつけている。
食事量は増やせないからこうしてクッキーなどで誤魔化している。
夜会の時にハロルド様と事をなせば彼の子として育てられると思った。
だって私に直接会えばハロルド様はきっとあの女より私の方が良いと思うに違いない。
私に手を出さずにはいられないはずだわ。
多分お腹の子供の父親と思われるレイモンドも私にメロメロだったもの。
多分というのは…そういう事だ…
「それにあの男にバレるなんて…」
私が妊娠していることを唯一知っているのがアイザック・ジョセフ。
お爺様のお屋敷で執事として働いているこの男は、なぜか私が妊娠していると気付いた。
お爺様やお母様に報告はされなかった。
それどころかアイザック・ジョセフは私を助けてくれている。
クッキーを用意してくれたりお母様達にバレないように助けてくれる。
一体何の目的があるのかは不明だ。
アイザック・ジョセフは私よりも20ほどは歳上で、お母様と歳は近いと思う。
グレーの髪は光に当たると僅かに青みがかっている事がわかる。
いつもニコニコと笑っていて何を考えているか分からない、私は苦手だ。
そんな男に妊娠している事がバレてしまうなんて…
「それもこれも全部あの女が悪いのよ。あの女がいるから優しいハロルド様は私のエスコートも婚約話も断らなければならなかったのよ。そうよハロルド様が優しい事にあの女はつけ込んだのよ!」
ハロルド様は私があるパーティーで転んだ時に周囲にいた人たちはクスクスと笑って馬鹿にした目で見てきたけれど彼だけは笑わなかった。
顔も好みだったし、公爵家の子息だし、王位継承権も持っている。
皆は彼の事を冷たいというけれど私はそうは思わない。
そうよ!ハロルド様は優しいのよ。
だから仮にもネイオウミが婚約者候補のような存在だから私の誘いを断ったんだわ。
「あの女許せない!私の邪魔をするなんて!そうよあの女のせいなのよ。絶対に許さない!夜会では覚えていなさいよ!…うっ、気持ち悪い…」
怒りと気持ち悪さとを繰り返しながら私は夜会までの日々を過ごした。
そして今日ハロルド様から返事が来たかと思えば断りの返事だった。
エスコートだけが断られたと思ったらお爺様の所には婚約も断る旨の返事が来ていた。
私はお爺様の邸で与えられた自室で怒りのあまり叫んでいた。
「どうして断るの?ネイオウミ…あの女より私の方が可愛いのに!どうしてハロルド様は断るのよ!」
私はネイオウミよりも劣っているなんて思いたくないし実際そんな事はないと思っているけれど、断られるとは思っていなかったからあの女に負けたような気になってしまう。
「うっ…き、気持ち悪い…」
私は怒りに任せて叫んでいたが急に気持ち悪くなって用意させていたクッキーを頬張る。
実は私は妊娠してしまったらしく、気持ち悪くなってしまう。
食べ物を食べれば治るが急に私の食事の量が増えては怪しまれるから気をつけている。
食事量は増やせないからこうしてクッキーなどで誤魔化している。
夜会の時にハロルド様と事をなせば彼の子として育てられると思った。
だって私に直接会えばハロルド様はきっとあの女より私の方が良いと思うに違いない。
私に手を出さずにはいられないはずだわ。
多分お腹の子供の父親と思われるレイモンドも私にメロメロだったもの。
多分というのは…そういう事だ…
「それにあの男にバレるなんて…」
私が妊娠していることを唯一知っているのがアイザック・ジョセフ。
お爺様のお屋敷で執事として働いているこの男は、なぜか私が妊娠していると気付いた。
お爺様やお母様に報告はされなかった。
それどころかアイザック・ジョセフは私を助けてくれている。
クッキーを用意してくれたりお母様達にバレないように助けてくれる。
一体何の目的があるのかは不明だ。
アイザック・ジョセフは私よりも20ほどは歳上で、お母様と歳は近いと思う。
グレーの髪は光に当たると僅かに青みがかっている事がわかる。
いつもニコニコと笑っていて何を考えているか分からない、私は苦手だ。
そんな男に妊娠している事がバレてしまうなんて…
「それもこれも全部あの女が悪いのよ。あの女がいるから優しいハロルド様は私のエスコートも婚約話も断らなければならなかったのよ。そうよハロルド様が優しい事にあの女はつけ込んだのよ!」
ハロルド様は私があるパーティーで転んだ時に周囲にいた人たちはクスクスと笑って馬鹿にした目で見てきたけれど彼だけは笑わなかった。
顔も好みだったし、公爵家の子息だし、王位継承権も持っている。
皆は彼の事を冷たいというけれど私はそうは思わない。
そうよ!ハロルド様は優しいのよ。
だから仮にもネイオウミが婚約者候補のような存在だから私の誘いを断ったんだわ。
「あの女許せない!私の邪魔をするなんて!そうよあの女のせいなのよ。絶対に許さない!夜会では覚えていなさいよ!…うっ、気持ち悪い…」
怒りと気持ち悪さとを繰り返しながら私は夜会までの日々を過ごした。
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