114 / 215
王位継承について ロビンとヴィッキーの会話
しおりを挟む
「…という話をしてね、兄さんはイオにまだ話す気はないようだよ。」
「そうなのね。」
「イオが王家の血筋だと分かれば馬鹿なことを考える者は減ると思うんだけどね。」
「でもそれじゃあ膿を出しきれないというフレデリック王の判断なんでしょう?」
「ジェダイナ公爵家も公爵に組みする貴族もこの機会に処罰したいと思っているね。」
「それなら従うしかないわね。ただイオを不用意に傷つけられないよう私達も目を光らせておかなきゃいけないわね。それに王家の血筋だと明かしたら大変な事になるかもしれないわよ。」
「どういうことだい?」
「言ったじゃない。ハルとダニーが見惚れるほど綺麗なのよイオは。それだけでも純粋に貴族から声がかかりそうなのに王家の血筋だと分かったら良からぬ者達からも声がかかるじゃない。」
「それは困るな。」
「大体にしてお義兄さんは王位を誰にするかまだ決めてくれないの?」
「それは…私も言っているんだが言わないんだよ。順当に考えれば長男のエドか、エドが我が家を継ぐとしたらハルになるだろうな。兄さんはダニーの今までの行いをよく思っていないからダニーはないだろうな。」
「ねぇ本当に3人の中から選ぶのかしら?」
「それ以外に誰を選ぶんだ?」
「イオよ。」
「……………。なるほどな。」
「イオが選んだ男性が次期王になる。それでも王家の血筋は繋がるでしょ?」
「兄さんなら考えそうな事だな…。」
「その相手が私たちの息子なら嬉しい事ないけれど、その場合はエドはないわね。あの子はベルと一緒になりたいのだから。」
「そうだな。ハルかダニーか…」
「どうして2人から選ばれると思っているの?」
「なっ⁉︎イオには息子達以外に好きな男がいるのか?」
「そうとは言ってないでしょう?ただ、お義兄さんがイオの選んだ人を次期王に考えている可能性はあるでしょって話をしたの。なのにロビンは2人のどちらかから選ばれると決めつけているんだもの。」
「いや可能性は高いだろう?」
「ロビンから見たらそうなのね。」
「ヴィッキーは違うと思っているのかい?」
「あの子達は約束しているでしょう?」
「あ~そうだった。あの馬鹿げた約束な。」
「結局止めることができなかったんだからロビンだって同罪だと思うけどね。」
「その事をまだ怒っているんだね。確かに止められなかった私が悪いんだけどね…」
「その約束をどうにかできないかしら?」
「そうしたいけど…約束を無効にする方法って何か思いつく?」
「思いつくならとっくに実行しているわよ!」
「だよね~でもこれに関しては約束したあの子達の問題だからね。…ん?どうしてあの約束をどうにかしたいんだいヴィッキー。」
「さぁ?何ででしょうね。」
「そんなヴィッキー教えてくれよ。」
「ふふっ秘密よ。」
「ヴィッキー………」
「そうなのね。」
「イオが王家の血筋だと分かれば馬鹿なことを考える者は減ると思うんだけどね。」
「でもそれじゃあ膿を出しきれないというフレデリック王の判断なんでしょう?」
「ジェダイナ公爵家も公爵に組みする貴族もこの機会に処罰したいと思っているね。」
「それなら従うしかないわね。ただイオを不用意に傷つけられないよう私達も目を光らせておかなきゃいけないわね。それに王家の血筋だと明かしたら大変な事になるかもしれないわよ。」
「どういうことだい?」
「言ったじゃない。ハルとダニーが見惚れるほど綺麗なのよイオは。それだけでも純粋に貴族から声がかかりそうなのに王家の血筋だと分かったら良からぬ者達からも声がかかるじゃない。」
「それは困るな。」
「大体にしてお義兄さんは王位を誰にするかまだ決めてくれないの?」
「それは…私も言っているんだが言わないんだよ。順当に考えれば長男のエドか、エドが我が家を継ぐとしたらハルになるだろうな。兄さんはダニーの今までの行いをよく思っていないからダニーはないだろうな。」
「ねぇ本当に3人の中から選ぶのかしら?」
「それ以外に誰を選ぶんだ?」
「イオよ。」
「……………。なるほどな。」
「イオが選んだ男性が次期王になる。それでも王家の血筋は繋がるでしょ?」
「兄さんなら考えそうな事だな…。」
「その相手が私たちの息子なら嬉しい事ないけれど、その場合はエドはないわね。あの子はベルと一緒になりたいのだから。」
「そうだな。ハルかダニーか…」
「どうして2人から選ばれると思っているの?」
「なっ⁉︎イオには息子達以外に好きな男がいるのか?」
「そうとは言ってないでしょう?ただ、お義兄さんがイオの選んだ人を次期王に考えている可能性はあるでしょって話をしたの。なのにロビンは2人のどちらかから選ばれると決めつけているんだもの。」
「いや可能性は高いだろう?」
「ロビンから見たらそうなのね。」
「ヴィッキーは違うと思っているのかい?」
「あの子達は約束しているでしょう?」
「あ~そうだった。あの馬鹿げた約束な。」
「結局止めることができなかったんだからロビンだって同罪だと思うけどね。」
「その事をまだ怒っているんだね。確かに止められなかった私が悪いんだけどね…」
「その約束をどうにかできないかしら?」
「そうしたいけど…約束を無効にする方法って何か思いつく?」
「思いつくならとっくに実行しているわよ!」
「だよね~でもこれに関しては約束したあの子達の問題だからね。…ん?どうしてあの約束をどうにかしたいんだいヴィッキー。」
「さぁ?何ででしょうね。」
「そんなヴィッキー教えてくれよ。」
「ふふっ秘密よ。」
「ヴィッキー………」
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完】まさかの婚約破棄はあなたの心の声が聞こえたから
えとう蜜夏
恋愛
伯爵令嬢のマーシャはある日不思議なネックレスを手に入れた。それは相手の心が聞こえるという品で、そんなことを信じるつもりは無かった。それに相手とは家同士の婚約だけどお互いに仲も良く、上手くいっていると思っていたつもりだったのに……。よくある婚約破棄のお話です。
※他サイトに自立も掲載しております
21.5.25ホットランキング入りありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います
りまり
恋愛
私の名前はアリスと言います。
伯爵家の娘ですが、今度妹ができるそうです。
母を亡くしてはや五年私も十歳になりましたし、いい加減お父様にもと思った時に後妻さんがいらっしゃったのです。
その方にも九歳になる娘がいるのですがとてもかわいいのです。
でもその方たちの名前を聞いた時ショックでした。
毎日見る夢に出てくる方だったのです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる