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俺で良かった ダニー視点
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ジェダイナ公爵を少し離れた場所から観察する。
正直に言えばもう少し近づきたかったが公爵の近くには次々に人が集まっていたためそうもいかなかった。
公爵には黒い噂が常にあったが、それでも近づきたい人間は多数いる。
だがそれも現役の時の話で今はそれ程でもない。
それでも今なお人が集まるのは…さっきの騒動の真相が知りたい人間がそれだけいるということだ。
遠目に見ているだけなら愛想の良い紳士に見えるが俺の今いる場所からは公爵の青筋が見える。
当たり障りなく返してはいるが端々に怒りが見える。
それもそのはずだ。
自分の主宰している夜会で予期せず可愛い孫の醜聞を披露することになったのだから。
シャーロット・レナイトの妊娠について遠回しに聞かれるのはさぞ堪えるだろう。
何よりも公爵にとって辛いのは邪魔者であるイオ…ネイオウミ・レナイトの存在についても聞かれていることだ。
あのやり取りではシャーロット・レナイトが意地悪をされていたと言っていたが、実際は真逆であることは誰が見ても明らかだ。
特にイオにサミュエル公爵家の後ろ盾があるであろう事が何よりも大きいだろう。
あのハル兄が女性に騙されているとは考えにくい上に、今までもシャーロット・レナイトと仲を深めているなん噂は全くなかった。
もちろんお互い公爵家の人間だから人しれずなんてこともなくはないだろうが、公爵家だからこそ隠れて親交を深める必要はないだろう。
つまりはシャーロット・レナイトは嘘をついている。
妊娠騒動だけではなく今は侯爵家の令嬢が公爵家に…王弟のしかも王位継承権を持った人間にだ。
ジェダイナ公爵が怒りを抑えられなくても仕方ないだろうな。
まぁ俺はこのまま様子を見させてもらおうかな。
ん?シオドア・ラグデル?イザベル嬢と一緒にいないで公爵に会いに来た?
気付かれないように近くで聞くか。
2人に見られないように近づいていく。
「………も……ているが………だ。」
もう少し近づかないと聞こえないな。
ジリジリと気付かれないように近づく。
こんなに緊張するのは初めてかもしれない。
慎重に近づくとやっと2人の話し声がはっきり聞こえてくる。
「奴は信用できない。だから私の信用できる手のものに追わせている。」
公爵が近くに置いているのに信用できない人物…アイザック・ジョセフか?断定するのは早すぎるかな?
でも追わせているってイオを探させているって事か?
だとしたらイオが危険じゃないか?
ハル兄が聞いていたら暴れたかも…
「そうですか。僕は彼女が生きていようと死んでいようと構わないのですがシャーロット嬢の行動のせいでイザベル嬢との縁談が流れそうなんですよ。彼女には僕の傀儡になってもらいたかったのですが…どうにもうまくいかないものですね。」
俺が言うのもあれだけど、シオドア・ラグデルは最低だな。
っていうかこの会話を聞いてるのが俺で良かったぁ。
エド兄だったらどうしていたか……会場半壊とかしかねないかも…いや、それは言い過ぎかもしれないけど…言い過ぎじゃないかも…とにかく危険を知らせないと。
それか一か八か計画を早めに進めてもらうか。
俺はその後の会話も気なったがその場を後にした。
俺がここで深追いして情報を集めた結果、危険を知らせることができない方が俺達が負うリスクが大きすぎるからな。
俺はその場を静かに後にした。
正直に言えばもう少し近づきたかったが公爵の近くには次々に人が集まっていたためそうもいかなかった。
公爵には黒い噂が常にあったが、それでも近づきたい人間は多数いる。
だがそれも現役の時の話で今はそれ程でもない。
それでも今なお人が集まるのは…さっきの騒動の真相が知りたい人間がそれだけいるということだ。
遠目に見ているだけなら愛想の良い紳士に見えるが俺の今いる場所からは公爵の青筋が見える。
当たり障りなく返してはいるが端々に怒りが見える。
それもそのはずだ。
自分の主宰している夜会で予期せず可愛い孫の醜聞を披露することになったのだから。
シャーロット・レナイトの妊娠について遠回しに聞かれるのはさぞ堪えるだろう。
何よりも公爵にとって辛いのは邪魔者であるイオ…ネイオウミ・レナイトの存在についても聞かれていることだ。
あのやり取りではシャーロット・レナイトが意地悪をされていたと言っていたが、実際は真逆であることは誰が見ても明らかだ。
特にイオにサミュエル公爵家の後ろ盾があるであろう事が何よりも大きいだろう。
あのハル兄が女性に騙されているとは考えにくい上に、今までもシャーロット・レナイトと仲を深めているなん噂は全くなかった。
もちろんお互い公爵家の人間だから人しれずなんてこともなくはないだろうが、公爵家だからこそ隠れて親交を深める必要はないだろう。
つまりはシャーロット・レナイトは嘘をついている。
妊娠騒動だけではなく今は侯爵家の令嬢が公爵家に…王弟のしかも王位継承権を持った人間にだ。
ジェダイナ公爵が怒りを抑えられなくても仕方ないだろうな。
まぁ俺はこのまま様子を見させてもらおうかな。
ん?シオドア・ラグデル?イザベル嬢と一緒にいないで公爵に会いに来た?
気付かれないように近くで聞くか。
2人に見られないように近づいていく。
「………も……ているが………だ。」
もう少し近づかないと聞こえないな。
ジリジリと気付かれないように近づく。
こんなに緊張するのは初めてかもしれない。
慎重に近づくとやっと2人の話し声がはっきり聞こえてくる。
「奴は信用できない。だから私の信用できる手のものに追わせている。」
公爵が近くに置いているのに信用できない人物…アイザック・ジョセフか?断定するのは早すぎるかな?
でも追わせているってイオを探させているって事か?
だとしたらイオが危険じゃないか?
ハル兄が聞いていたら暴れたかも…
「そうですか。僕は彼女が生きていようと死んでいようと構わないのですがシャーロット嬢の行動のせいでイザベル嬢との縁談が流れそうなんですよ。彼女には僕の傀儡になってもらいたかったのですが…どうにもうまくいかないものですね。」
俺が言うのもあれだけど、シオドア・ラグデルは最低だな。
っていうかこの会話を聞いてるのが俺で良かったぁ。
エド兄だったらどうしていたか……会場半壊とかしかねないかも…いや、それは言い過ぎかもしれないけど…言い過ぎじゃないかも…とにかく危険を知らせないと。
それか一か八か計画を早めに進めてもらうか。
俺はその後の会話も気なったがその場を後にした。
俺がここで深追いして情報を集めた結果、危険を知らせることができない方が俺達が負うリスクが大きすぎるからな。
俺はその場を静かに後にした。
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