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伯父様は国王様
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突然、夜会の会場に国王様がいらっしゃいました。
私が国王様を見るのはこの日が初めてでした。
物語の国王様しか知らなかった私にとって初めて拝見する国王様は…思っていたよりもお若く見えました。
その…物語の国王様はお髭が長くて、少しお体もふくよかなイメージでしたので失礼だと思っていてもジッと見てしまいました。
実際の国王様にはお髭もなく、お腹も出ていなかったです。
「イオ。そんなに伯父を…国王様を見つめるのは、あまり良くないよ。」
ハル様にそう言われてハッとして慌てて頭を下げました。
ハル様に注意されるまで見つめていたことに恥ずかしさが込み上げてきます。
恐らく私の顔は真っ赤になってしまっていることでしょう。
確かに国王様のイメージが私の思っていたお姿と違う事で見ていたのもありますが、お母様のお兄様であると聞いてしまってので伯父様なのだと思い見てしまっていたのもあります。
ですがあまりにも凝視していたのですね…
「くすっ…大丈夫だよ。ただあまり見つめ続けるのは俺が嫌だったから。」
ハ、ハル様?私、今息が止まりました。
どうしたのですか?何ですか?だってハル様が言ったのに…
『俺もネイオウミ嬢を伴侶にすることはない。だから俺の事も選ばないと約束してくれ。』
ってそう言ったのに…なんで好きだとか今みたいなこととか…本気ですか?信じていいのですか?
「国王様…私がこの国の王だなどとご冗談でも過ぎますぞ。それに私を裁くとはどういう意味ですか?」
「どういう意味?分かっているのに聞くのか?」
私があたふたしていると国王様とジェダイナ公爵様がお話の続きを始められたのです。
正直に言いましてお二人の話もとても気になるのですが、私の心はハル様に支配されていました。
「何も分かりませんな。裁くと言うことは私が何か悪事に手を染めているとでも言うのですか?」
「そうだと言ったら証拠でもあるのか?と聞くのだろう?もちろんあるさ。」
「それこそご冗談を…私は国のために尽くしてきました。国王様もご存知でしょう?」
「国のために尽くしたと言うが私服を肥したことはないと断言できるか?」
「…もちろんです。」
「ラグデル家とは随分と懇意にしているそうだな。」
「それはもちろんでございます。私の孫であるイザベルの婚約者はラグデル家の長男であるシオドア・ラグデルですので。」
「だから懇意にしていると?」
「左様でございます。」
「成る程…婚約者になった事でいい隠れ蓑になったわけか。」
「隠れ蓑などと…」
「人身売買…」
「…………………!!?」
「…は我が国では禁止しているが、それについて公爵はどう思っている?」
国王様は急に話を変えられました。
何かあるのでしょうか?
「………そうですな。人身売買などは同じ人間として許せない悪行ですな。売るものも買うものも生涯、極寒の地か灼熱の地で幽閉でもさせるのが良いでしょうな。」
「そうか。ではラグデル家の者は灼熱の地での幽閉が良いか。」
会場が響めきます。
「何を仰っているのですか?」
「公爵も私と同じ意見で非常に参考になったよ。ラグデル家は人身売買の罪で灼熱の地で幽閉を命ずる。」
「…………………!!?ラグデル家の人間がそんなことをした証拠があるのですか?」
「あるさ。そうでなければ言うわけがないであろう。」
国王様の言葉に会場の響めきが更に大きくなりました。
私が国王様を見るのはこの日が初めてでした。
物語の国王様しか知らなかった私にとって初めて拝見する国王様は…思っていたよりもお若く見えました。
その…物語の国王様はお髭が長くて、少しお体もふくよかなイメージでしたので失礼だと思っていてもジッと見てしまいました。
実際の国王様にはお髭もなく、お腹も出ていなかったです。
「イオ。そんなに伯父を…国王様を見つめるのは、あまり良くないよ。」
ハル様にそう言われてハッとして慌てて頭を下げました。
ハル様に注意されるまで見つめていたことに恥ずかしさが込み上げてきます。
恐らく私の顔は真っ赤になってしまっていることでしょう。
確かに国王様のイメージが私の思っていたお姿と違う事で見ていたのもありますが、お母様のお兄様であると聞いてしまってので伯父様なのだと思い見てしまっていたのもあります。
ですがあまりにも凝視していたのですね…
「くすっ…大丈夫だよ。ただあまり見つめ続けるのは俺が嫌だったから。」
ハ、ハル様?私、今息が止まりました。
どうしたのですか?何ですか?だってハル様が言ったのに…
『俺もネイオウミ嬢を伴侶にすることはない。だから俺の事も選ばないと約束してくれ。』
ってそう言ったのに…なんで好きだとか今みたいなこととか…本気ですか?信じていいのですか?
「国王様…私がこの国の王だなどとご冗談でも過ぎますぞ。それに私を裁くとはどういう意味ですか?」
「どういう意味?分かっているのに聞くのか?」
私があたふたしていると国王様とジェダイナ公爵様がお話の続きを始められたのです。
正直に言いましてお二人の話もとても気になるのですが、私の心はハル様に支配されていました。
「何も分かりませんな。裁くと言うことは私が何か悪事に手を染めているとでも言うのですか?」
「そうだと言ったら証拠でもあるのか?と聞くのだろう?もちろんあるさ。」
「それこそご冗談を…私は国のために尽くしてきました。国王様もご存知でしょう?」
「国のために尽くしたと言うが私服を肥したことはないと断言できるか?」
「…もちろんです。」
「ラグデル家とは随分と懇意にしているそうだな。」
「それはもちろんでございます。私の孫であるイザベルの婚約者はラグデル家の長男であるシオドア・ラグデルですので。」
「だから懇意にしていると?」
「左様でございます。」
「成る程…婚約者になった事でいい隠れ蓑になったわけか。」
「隠れ蓑などと…」
「人身売買…」
「…………………!!?」
「…は我が国では禁止しているが、それについて公爵はどう思っている?」
国王様は急に話を変えられました。
何かあるのでしょうか?
「………そうですな。人身売買などは同じ人間として許せない悪行ですな。売るものも買うものも生涯、極寒の地か灼熱の地で幽閉でもさせるのが良いでしょうな。」
「そうか。ではラグデル家の者は灼熱の地での幽閉が良いか。」
会場が響めきます。
「何を仰っているのですか?」
「公爵も私と同じ意見で非常に参考になったよ。ラグデル家は人身売買の罪で灼熱の地で幽閉を命ずる。」
「…………………!!?ラグデル家の人間がそんなことをした証拠があるのですか?」
「あるさ。そうでなければ言うわけがないであろう。」
国王様の言葉に会場の響めきが更に大きくなりました。
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