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第二章
第3話 きっとまだ大丈夫
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「檜風呂、気に入ってもらえたようでよかったわ」
長風呂をして上がると、クオンが嬉しそうに話しかけてきた。
初めて入る檜風呂は確かに石造りの風呂とは全然違う気持ちよさがあり、俺はたいそう気に入ってしまい三十分以上浸かってしまっていた。
「ああ、最高だったよ」
毎日入るのが楽しみになるくらいにはハマってしまった。
「他にも色々とあるから、暫くは暇をさせないと思うわ」
「それはよかった、これから何もせずずっと家にいるんじゃ流石に気が滅入るだろうしな」
家から出しては貰えるんだろうか?
買い物くらいはしたいものだが……。
「それじゃあ私も入ってくるわ」
そう言うと、すぐに目の前からクオンが消える。
そして例のごとく数秒後には風呂上がりといった様子のクオンが目の前に現れる。
黒色のネグリジェに身を包み、髪がやや濡れていて頬が赤く上気しているのがとても煽情的で俺の理性を刺激する。
正直、とても綺麗で、今晩俺が耐えきれるのか心配になるほどだ。
「流石に魔力を無駄遣いし過ぎじゃないか?」
変な雰囲気にならないように、必死に話題を変える。
「だって、出来るだけルイスと一緒にいたいから……」
クオンが自分の手を腰のあたりで握り、恥ずかしそうに俯きながらそうつぶやく。
……信じられないくらい可愛い。
未だかつて俺の人生でこんなにもストレートに思いを伝えられたことはなかったので、俺の心が揺れ動き鼓動がどんどん早くなってくる。
「さ、そろそろ寝ましょう?」
クオンが近づき俺の手を引く。
その小さな白い手の温度を感じるだけで、俺の感情がどんどんと高ぶってしまう。
「ね、寝るってもしかして一緒にか……?」
あのやたらでかい天蓋付きのベッドを思い出す
流石にそれはまずいぞ、どう考えてもやばい。
「ええ、もちろんよ? そのためにあのベッドを買ったんだから」
「いやいや、それは流石に……!」
やっぱりか……!
おかしいとは思ってたんだ、あのベッドは明らかに一人で寝るには大きすぎる。
「駄目よ、一緒じゃないとルイスがどこかにいなくなってしまうんじゃないかって不安で眠れないわ」
確かに夜に一人で眠れば逃げるチャンスはありそうだが、ここがどこなのかもわからないのにそんなことはしない……!
「俺の理性がもたなくて襲うかもしれないぞ」
脅す方向で進めてみよう。
クオンは案外初心なところがあるしいけるかもしれない。
「むしろ大歓迎よ?」
……駄目だった!
こいつ、まるで気にしてないようにサラッと言いやがる。
「初対面みたいなものだろ? そういう事は順序をだな……」
諦めずに説得する。
どうにかしないと本当にまずい……。
そういう事をする言質まで取れてしまってはいよいよ俺、もたないぞ……?
「私、あなたにならどんなことをされても平気よ? 身体だけを見て心を見てくれなくても、それでも私はあなたが近くにいるっていうそれだけで幸せなの」
むしろ心が問題なんだが……?
正直に言ってしまえば、現時点で心がほだされそうになっているのにこの上身体の繋がりなんて持ってしまったら自分を押しとめる自身が無くなってしまう。
「そ、そんな不純な事許されるわけないだろ……」
「誰が許さないの? ここには私とあなたしかいないわよ?」
クオンが俺の耳元で妖しくささやき目を見つめてくる。
その艶めかしい声と、吸い込まれるような瞳に心を奪われる。
「ね、私を心配させないで……?」
クオンに手を引かれ、ベッドまで向かう。
……流されてしまった。
まずい、こんな事ならせめて脅す方向で進めるのは辞めるべきだった。
完全に逆効果だ、このままでは来年にはここに新しい家族が出来てしまう……。
「ほら、入ってきて?」
先にベッドに入ったクオンが誘ってくる。
その仕草が妙に可愛らしく見えてしまい、いよいよ自分の気持ちが高ぶっているのが分かる。
……こんな時だけ魔法を使わないのもいじらしい。
せめて魔法で無理矢理、とかなら言い訳もたつのに、
「わ、わかってる。けど、手は出さないからな?」
「私はどちらでも構わないわよ? もちろん、ルイスが求めてくれるならそれ以上の事は無いけれど」
上半身を起こしてベッドに横になっているクオンを見つめる。
顔は心なしか先ほどよりも赤く、ベッドに入ったからかネグリジェがややはだけている。
はだけた服に隠れて見えそうで見えない胸の膨らみが、決してささやかとは言えない存在感を主張している。
……まずい、どうしても体に目が行ってしまう。
仕方ない、さっさとベッドに入ってせめて視界からの情報を遮断しよう。
「やっと来てくれたのね……。『火よ 消えろ』」
俺がベッドに入るとクオンがすぐに部屋の灯りを消す。
「おやすみなさい」
……何もしてこない。
案外素直だ、いきなり抱き着かれたりしてもおかしくないと思っていたが。
い、いや期待してたわけではないぞ?
「おやすみ」
月明かりに照らされた部屋を静寂が包む。
俺はクオンを見ないように反対側を向き必死に眠ろうとする。
*
一時間ほど横になっているが、全く眠れる気がしない。
緊張で心臓の鼓動が一向に遅くならない。
クオンはもう寝ているだろうか……?
「まだ起きてるでしょう?」
そんな事を考えていると、クオンが話しかけてくる。
「……なんでわかった?」
「寝息がしなかったもの」
確かに、よく考えてみたらクオンの寝息も聞こえていなかった。
「クオンも起きてたんだな、寝れないのか?」
「ルイスが隣にいると思うと、どうしても緊張するの」
全く同じ理由で眠れていないのはなんだか恥ずかしい……。
「……ごめんなさい」
ふいに、クオンが謝ってくる。
「……何が?」
「あなたを勝手に人の体で無くしてしまったことよ」
「別に、そこまで怒ってないよ」
これは本当だ。
俺の中では、人間だとクオンに認めてもらったその時から心の折り合いはついている。
「けど……」
「俺だって、お前を殺そうとして出会ったんだ。そんな俺がお前に何をされても文句は言えないよ」
これも本音だ。
俺は明確な殺意を持ってクオンに出会った。
ならば殺されたって文句を言える立場ではない。
「それは……そうだけど」
あまり納得いっていない様子だ。
理屈では理解できても、感情では理解できないのだろう。
クオンに人間と認められたとはいえ、俺も何故こんなにも自然に受け入れられているのかわからない。
「一度しか言わないぞ」
俺はそういってクオンの方を向く。
不安そうなクオンと目が合い、驚いた表情をする。
「な、なに?」
「命を救ってくれてありがとう」
俺の本心を伝える。
クオンの瞳に涙が浮かび、やがてそれは堰を切ったようにとめどなく流れていく。
「な、なんで泣くんだよ」
突然の涙に動揺してしまう。
「ごめんなさい……。私のしたことは一生許されないって、そう覚悟してたから」
普段の透き通るような綺麗な声と違い、嗚咽交じりの声でそう言うと手で涙を拭いこちらをみる。
「私、あなたを好きになれて本当に良かったわ」
その言葉は、今までクオンから聞いたどんな言葉よりも強く俺の心を揺れ動かす。
「すべてを許したわけじゃないぞ? 今だって、騎士団に返してくれない事には怒ってるからな!」
自分に言い聞かせるように強く言ったつもりだったが、想像よりも遥かに冗談めかして発してしまい後悔する。
「それはだめ、あなたは絶対に私のものにしてみせるわ。そのためなら、私のすべてを捧げても構わない」
クオンが微笑みながら言い切る。
「ねえ、ルイス」
クオンがねだるような甘い声を出す。
その声は、どんな願いでも叶えてあげたくなるほどに魅力的だ。
「……なんだよ」
努めて強めに返事をする。
……せめてもの抵抗だ。
「今日だけ、私を抱きしめて眠って?」
子猫のような甘えた瞳でとんでもない事をねだってくる。
断りたいが、つい先ほどのクオンの涙を思い出し憚られる。
「わかった、今日だけだぞ」
……今日だけなら、きっと理性も持つはずだ。
俺は自分に言い聞かせる。
「ありがとう……!」
弾けるような笑顔を浮かべると、すぐに抱き着いてくる。
俺も、クオンの首を支えるように手を回す。
腕にサラサラとした髪の感触がする。
クオンが俺の胸に顔を埋め、足を絡ませる。
吐息がこそばゆい。
全身を俺の体に当ててくるせいで、エレノアよりも存在感のある胸の感触が体に伝わり体の一部に血が回っていくのがわかる。
「……あっ」
クオンが小さく声を上げ少し体を震わすと、小さな吐息と共に更に体を押し付けてくる。
「……いいのよ?」
胸に埋めていた顔をこちらに向け、意を決した様に囁く。
何が?と言えるほど俺も初心ではない。
が、俺は首を振り必死に耐える。
「……わかったわ」
小さく微笑むと、又胸に顔を埋める。
大丈夫、まだ俺はほだされてない……。
俺の心はエレノアに忠誠を捧げている。
俺は自分に言い聞かせるように心の中でそう呟きながら、クオンを抱きしめ眠りについた。
長風呂をして上がると、クオンが嬉しそうに話しかけてきた。
初めて入る檜風呂は確かに石造りの風呂とは全然違う気持ちよさがあり、俺はたいそう気に入ってしまい三十分以上浸かってしまっていた。
「ああ、最高だったよ」
毎日入るのが楽しみになるくらいにはハマってしまった。
「他にも色々とあるから、暫くは暇をさせないと思うわ」
「それはよかった、これから何もせずずっと家にいるんじゃ流石に気が滅入るだろうしな」
家から出しては貰えるんだろうか?
買い物くらいはしたいものだが……。
「それじゃあ私も入ってくるわ」
そう言うと、すぐに目の前からクオンが消える。
そして例のごとく数秒後には風呂上がりといった様子のクオンが目の前に現れる。
黒色のネグリジェに身を包み、髪がやや濡れていて頬が赤く上気しているのがとても煽情的で俺の理性を刺激する。
正直、とても綺麗で、今晩俺が耐えきれるのか心配になるほどだ。
「流石に魔力を無駄遣いし過ぎじゃないか?」
変な雰囲気にならないように、必死に話題を変える。
「だって、出来るだけルイスと一緒にいたいから……」
クオンが自分の手を腰のあたりで握り、恥ずかしそうに俯きながらそうつぶやく。
……信じられないくらい可愛い。
未だかつて俺の人生でこんなにもストレートに思いを伝えられたことはなかったので、俺の心が揺れ動き鼓動がどんどん早くなってくる。
「さ、そろそろ寝ましょう?」
クオンが近づき俺の手を引く。
その小さな白い手の温度を感じるだけで、俺の感情がどんどんと高ぶってしまう。
「ね、寝るってもしかして一緒にか……?」
あのやたらでかい天蓋付きのベッドを思い出す
流石にそれはまずいぞ、どう考えてもやばい。
「ええ、もちろんよ? そのためにあのベッドを買ったんだから」
「いやいや、それは流石に……!」
やっぱりか……!
おかしいとは思ってたんだ、あのベッドは明らかに一人で寝るには大きすぎる。
「駄目よ、一緒じゃないとルイスがどこかにいなくなってしまうんじゃないかって不安で眠れないわ」
確かに夜に一人で眠れば逃げるチャンスはありそうだが、ここがどこなのかもわからないのにそんなことはしない……!
「俺の理性がもたなくて襲うかもしれないぞ」
脅す方向で進めてみよう。
クオンは案外初心なところがあるしいけるかもしれない。
「むしろ大歓迎よ?」
……駄目だった!
こいつ、まるで気にしてないようにサラッと言いやがる。
「初対面みたいなものだろ? そういう事は順序をだな……」
諦めずに説得する。
どうにかしないと本当にまずい……。
そういう事をする言質まで取れてしまってはいよいよ俺、もたないぞ……?
「私、あなたにならどんなことをされても平気よ? 身体だけを見て心を見てくれなくても、それでも私はあなたが近くにいるっていうそれだけで幸せなの」
むしろ心が問題なんだが……?
正直に言ってしまえば、現時点で心がほだされそうになっているのにこの上身体の繋がりなんて持ってしまったら自分を押しとめる自身が無くなってしまう。
「そ、そんな不純な事許されるわけないだろ……」
「誰が許さないの? ここには私とあなたしかいないわよ?」
クオンが俺の耳元で妖しくささやき目を見つめてくる。
その艶めかしい声と、吸い込まれるような瞳に心を奪われる。
「ね、私を心配させないで……?」
クオンに手を引かれ、ベッドまで向かう。
……流されてしまった。
まずい、こんな事ならせめて脅す方向で進めるのは辞めるべきだった。
完全に逆効果だ、このままでは来年にはここに新しい家族が出来てしまう……。
「ほら、入ってきて?」
先にベッドに入ったクオンが誘ってくる。
その仕草が妙に可愛らしく見えてしまい、いよいよ自分の気持ちが高ぶっているのが分かる。
……こんな時だけ魔法を使わないのもいじらしい。
せめて魔法で無理矢理、とかなら言い訳もたつのに、
「わ、わかってる。けど、手は出さないからな?」
「私はどちらでも構わないわよ? もちろん、ルイスが求めてくれるならそれ以上の事は無いけれど」
上半身を起こしてベッドに横になっているクオンを見つめる。
顔は心なしか先ほどよりも赤く、ベッドに入ったからかネグリジェがややはだけている。
はだけた服に隠れて見えそうで見えない胸の膨らみが、決してささやかとは言えない存在感を主張している。
……まずい、どうしても体に目が行ってしまう。
仕方ない、さっさとベッドに入ってせめて視界からの情報を遮断しよう。
「やっと来てくれたのね……。『火よ 消えろ』」
俺がベッドに入るとクオンがすぐに部屋の灯りを消す。
「おやすみなさい」
……何もしてこない。
案外素直だ、いきなり抱き着かれたりしてもおかしくないと思っていたが。
い、いや期待してたわけではないぞ?
「おやすみ」
月明かりに照らされた部屋を静寂が包む。
俺はクオンを見ないように反対側を向き必死に眠ろうとする。
*
一時間ほど横になっているが、全く眠れる気がしない。
緊張で心臓の鼓動が一向に遅くならない。
クオンはもう寝ているだろうか……?
「まだ起きてるでしょう?」
そんな事を考えていると、クオンが話しかけてくる。
「……なんでわかった?」
「寝息がしなかったもの」
確かに、よく考えてみたらクオンの寝息も聞こえていなかった。
「クオンも起きてたんだな、寝れないのか?」
「ルイスが隣にいると思うと、どうしても緊張するの」
全く同じ理由で眠れていないのはなんだか恥ずかしい……。
「……ごめんなさい」
ふいに、クオンが謝ってくる。
「……何が?」
「あなたを勝手に人の体で無くしてしまったことよ」
「別に、そこまで怒ってないよ」
これは本当だ。
俺の中では、人間だとクオンに認めてもらったその時から心の折り合いはついている。
「けど……」
「俺だって、お前を殺そうとして出会ったんだ。そんな俺がお前に何をされても文句は言えないよ」
これも本音だ。
俺は明確な殺意を持ってクオンに出会った。
ならば殺されたって文句を言える立場ではない。
「それは……そうだけど」
あまり納得いっていない様子だ。
理屈では理解できても、感情では理解できないのだろう。
クオンに人間と認められたとはいえ、俺も何故こんなにも自然に受け入れられているのかわからない。
「一度しか言わないぞ」
俺はそういってクオンの方を向く。
不安そうなクオンと目が合い、驚いた表情をする。
「な、なに?」
「命を救ってくれてありがとう」
俺の本心を伝える。
クオンの瞳に涙が浮かび、やがてそれは堰を切ったようにとめどなく流れていく。
「な、なんで泣くんだよ」
突然の涙に動揺してしまう。
「ごめんなさい……。私のしたことは一生許されないって、そう覚悟してたから」
普段の透き通るような綺麗な声と違い、嗚咽交じりの声でそう言うと手で涙を拭いこちらをみる。
「私、あなたを好きになれて本当に良かったわ」
その言葉は、今までクオンから聞いたどんな言葉よりも強く俺の心を揺れ動かす。
「すべてを許したわけじゃないぞ? 今だって、騎士団に返してくれない事には怒ってるからな!」
自分に言い聞かせるように強く言ったつもりだったが、想像よりも遥かに冗談めかして発してしまい後悔する。
「それはだめ、あなたは絶対に私のものにしてみせるわ。そのためなら、私のすべてを捧げても構わない」
クオンが微笑みながら言い切る。
「ねえ、ルイス」
クオンがねだるような甘い声を出す。
その声は、どんな願いでも叶えてあげたくなるほどに魅力的だ。
「……なんだよ」
努めて強めに返事をする。
……せめてもの抵抗だ。
「今日だけ、私を抱きしめて眠って?」
子猫のような甘えた瞳でとんでもない事をねだってくる。
断りたいが、つい先ほどのクオンの涙を思い出し憚られる。
「わかった、今日だけだぞ」
……今日だけなら、きっと理性も持つはずだ。
俺は自分に言い聞かせる。
「ありがとう……!」
弾けるような笑顔を浮かべると、すぐに抱き着いてくる。
俺も、クオンの首を支えるように手を回す。
腕にサラサラとした髪の感触がする。
クオンが俺の胸に顔を埋め、足を絡ませる。
吐息がこそばゆい。
全身を俺の体に当ててくるせいで、エレノアよりも存在感のある胸の感触が体に伝わり体の一部に血が回っていくのがわかる。
「……あっ」
クオンが小さく声を上げ少し体を震わすと、小さな吐息と共に更に体を押し付けてくる。
「……いいのよ?」
胸に埋めていた顔をこちらに向け、意を決した様に囁く。
何が?と言えるほど俺も初心ではない。
が、俺は首を振り必死に耐える。
「……わかったわ」
小さく微笑むと、又胸に顔を埋める。
大丈夫、まだ俺はほだされてない……。
俺の心はエレノアに忠誠を捧げている。
俺は自分に言い聞かせるように心の中でそう呟きながら、クオンを抱きしめ眠りについた。
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