俺は貴女の不死の騎士〜【不死】の魔法を使う俺は騎士団に捨てられて(愛の重い)悪の女幹部に捕まったけど、溺愛されて楽しく暮らしてます〜

平田直人

文字の大きさ
18 / 23
第二章

第4話 新たな力

しおりを挟む
 窓から日差しが入り込み、外からは小鳥の囀りが聞こえる。
 どうやら、クオンを抱きしめながら寝るという苦行なのか褒賞なのかわからない時間を過ごした俺はいつの間にか眠ってしまっていたようだ。
 
 やや痺れている左腕からは人肌の温かさと控えめな重さを感じ、右腕からは柔らかな肌の感触が伝わってくる。
俺は一晩たっても未だにクオンを抱きしめたままらしい。

 目を開けると、既に目を覚ましていたクオンと目が合う。
 慈しむように俺を見つめていたが、目が覚めたのがわかり微笑みかけてくる。

「おはよう」

「先に起きてたのか」

「ええ、ずっとあなたの寝顔を見ていたわ、とてもかわいかったわよ?」

 悪戯っぽく笑いながらからかってくる。
 その表情がとても可愛く見えて、照れてしまう。

「ほら、早く起きるぞ」

 そういって抱きしめていた手を離し、クオンの頭の下から腕を抜く。
 名残惜しそうなクオンの表情にまたしても心が揺れ動き、俺は必死に抑え込む。

「顔、先に洗ってきて良いわよ」

「そうさせてもらうよ」

 俺はそういって風呂場に向かう。
 出来るだけ早くこの気持ちを鎮めたかった。

 きっと顔を洗って目が覚めればこの鼓動の速さもおさまるはずだ。



顔を洗いリビングに着くと、既に朝食が出来上がっていた。
トーストとベーコンエッグが机に並んでいて、かなり豪勢だ。

「紅茶は欲しい?」

「頂くよ」

 そう言うと、高そうな白いティーポットから紅茶を注いでくれる。
何から何まで至れり尽くせりでなんだかいたたまれなくなるな……。

「わざわざ悪いな」

「ルイスのためにするなら寧ろご褒美みたいなものよ」

 そう言って目の前の椅子に座る。
 本当にこれでいいんだろうか?
 なんだかこのままだとダメ人間になってしまうような気がする……。

 考えてみたら、会ったばかりの女に飯を作らせて住む場所も提供させてその上なんの対価も払わないって男として相当まずいのでは……?

「ほら、早く食べて?」

「あ、ああ」

 俺は促されるままに朝食を口にする。
 相変わらずとても美味しい。

「やっぱりクオンは料理が上手だな。本当に美味しいよ」

 俺が褒めると、クオンが小さくガッツポーズをしながら小声で「よし!」と言っているのが見える。

「そう言えば、ルイスは料理とかするの?」
 
「ああ、するよ。寧ろ俺が家事全般を担当してた」

 あの家で居場所を作るために必死で練習したものだ。
 今ではかなりの腕前になったと自負している。

「じゃあ、今度何か作ってくれない? ルイスの料理、食べてみたいわ」

「それなら今夜は俺が作るよ」

 半ば無理矢理ここに住まわされているとはいえ、流石にこのまま何もせずに居座るのは具合が悪すぎる。
 料理やら家事が出来るなら寧ろ願ったりだ。

「本当? 楽しみにしておくわね」

 嬉しそうに笑うクオンの顔を見ていると、よりやる気がわいてくる。
 俺が出来る一番美味しい料理を作ってやりたいところだ。

「材料とかはあるのか?」

「大抵の食材は地下の保管庫に置いてあるわ、どうしてもなかったらナギサを呼んで市場に買いに行かせるわ」

 ……ナギサって、あの夜俺達が戦った小さな子か。
 とんでもない強さだったのを思い出し、少し体が震えてくる。

「大丈夫、ナギサは味方よ」

 俺が小刻みに震えているのを見て心配したのか声をかけてくる。

「ああ、わかってるよ」

 クオンの味方なら俺を襲うことはないだろう。
 何より、別にあの子が凶暴な子には見えなかった。
 ……信じられないくらい強かったけど。

「ところで、家事はルイスが担当してたって言ってたわよね?」

 クオンが訝しげな顔をする。
 ……なにか引っかかるところだったか?

「そうだけど、それがどうかしたか?」

「ルイスって誰と住んでいたの? ご両親は?」

 食事の手を止め、真剣な眼差しでこちらを見つめてくる。

「いや、両親はだいぶ前に死んだんだ。それからずっとエレノアの家で暮らしてた」

「へ、へー……そう、なのね」

 今まで見たことないくらい動揺しているのがみてとれる。
 そのまま俯いてぶつぶつと何か独り言を呟いている。

「ど、どうした?」

「一緒に住んでいたって、二人暮らしってこと?」

 先ほどよりも更に真剣な目をしている。

「いや、エレノアのお母さんも一緒だったよ」

 クオンが深く息を吐く。だいぶ安心した様子だ。

「そ、それならいいのだけど……」

「何をそんなに焦ってたんだ?」

 クオンが恥ずかしそうに目をそらす。
 なんだろう、気になるな……。
俺がしばらく見つめ続けると、観念した様に話し始める。

「二人暮らしだったのかもって、思ったのよ」

「別に、そうだとしても良くないか?」

 主従が二人で暮らすなんて、割とよくある話だ。
 主の身の回りの世話をしなければいけないし、一番効率がいい。
 もちろん、手を出したりするのは赦されないが……。

「だ、駄目よ! 不健全だわ!」

 物凄い剣幕で立ち上がりテーブルを叩く。

「それなら俺達が一緒に住むのもやっぱり駄目じゃないか」

「うっ……」

 図星を突かれややうろたえる。
 そのまま頭を抱えて小さく唸っている。

 ……意外な一面が見れて少し得した気分だ。
 ややすると、言い訳を思いついたのか顔を上げて髪をかき上げる。

「私は不健全でも構わないわ」

 クールに言い放つが、内容が割と酷い。

「俺が構うよ……」

「いつまでそう言っていられるかしら」

 うーん、実際昨日はかなり危なかった。
 いつまでもと答えたいところだが、ちょっと怪しいかも知れないと不安な自分もいる。

「しばらくは大丈夫だよ」

 取り敢えずあいまいに返事をする。
 あまり納得していない様子だが、幸いなことにそれ以上の追及はなかった。



 朝食を食べ終わった俺は、リビングのソファで一休みしていた。
 ちなみに食器なんかは目を離した瞬間に綺麗に片づけられていた。
 飯を作らせ片づけまでさせる。

 ……余りにも酷いな、あとでせめて片づけだけはやらせてほしいって頼んでみるか。

「隣、座るわよ」

 ネグリジェから黒いワンピースに着替えたクオンがリビングにやって来る。
 相変わらず黒色が好きだな、【漆黒の悪魔】って二つ名に合わせてるのか?

「どーぞ」

 リビングは白と黒のコントラストが描かれた絨毯が敷いてあり、その上に向かい合った二つのソファが置いてあるシンプルな部屋だ。

 二人掛けのソファは意外と小さく、お互いの肩が触れ合っている。

「向かいに座らないのか?」

「出来るだけ近くにいたいのよ」

「お、おう」

 そういわれたらもう黙るしかない。
 
「ルイスの状態について説明していないことがあったから、今から簡単に説明するわね」

 俺が黙っていると、クオンが割と重要そうなことを言い出す。
 俺の状態……?

「スライム、なんだよな? 殆ど自覚はないけど」

「ええ、そうよ。今は私の魔法で出来なくしてあるけれどスライムに姿を変えることもできるわ」

 あんまり変えたいとは思わないな……。

「なんで出来なくしてるんだ?」

「だって、逃げられちゃうじゃない」

 ……確かに、俺の想像する形のスライムになれるなら簡単に逃げ出すことができるだろう。

「まあ、確かにな」

「でしょう? けど、全部を封じているわけではないの」

「というと?」

 部分的にならスライムになったりするのか?

「あなたは今、自分をルイス=シュスラーであると定義することによってその形をしているの」

「そう言ってたな」

「その応用であなたが誰かを取り込めば、あなたはその人の魔法や、能力、姿形を再現することもできるのよ」

 魔法を再現する……?

「それって、例えばクオンを取り込めば時魔法を使えるようになるのか?」

 もしそうなら、とんでもないぞ。
 場合によってはいくつもの魔法を使いこなせるってことだ。

「完全に、とはいかないまでも私を全て取り込めば七割位なら再現できるはずよ。……それに、別にすべてを取り込む必要はないの」

「体の一部ってことか?」

「そう。腕や足でもいいし、体液とかでも多少なら使えるはずよ。もちろん、取り込む量によって使える回数とか質は変わってくると思うけど」

 クオンが立ち上がり俺の目の前へとやってくる。

「試してみましょうか」

 そう言うと、懐から取り出したナイフで右手の甲を切る。
 瞬く間にクオンの白く小さな手の甲に赤い一本の線が出来る。

「舐めなさい」

 血の滴る右手を俺の口元に突き出し、舐めるように促してくる。
手の甲を伝って中指から滴り落ちるクオンの血液が、俺の膝の上へと落ちていく。

俺は促されるままに血の滴る中指を舐める。
鉄の味が口の中に広がり、喉の奥まで流れていく。

俺は出来るだけクオンの体液だと思わないように、ただ無心で中指を舐め続け血液を体内へと運んでいく。

ふとクオンの顔を見ると、頬が赤く染まり愉快そうに顔を歪ませている。
それは普段の笑顔とは違う妖しい表情で、淫靡な雰囲気を纏っている。

「……そろそろ大丈夫だろ?」

俺がそういうと、名残惜しそうに右手を下げる。

「……」
 
 そのまま無言で自分の右手を見つめ、中指を口に含む。

「おい」

「あ、ごめんなさい。つい……」

 慌てて右手をハンカチで拭き取る。
 いや今更遅いよ……。

「まあいいけど……」

「それで、どう? 変わった感じはする?」

 正直なところ、何も変わった気がしない。
 このままでは昼間からちょっと特殊なプレイをしただけで終わってしまう。

「そう……。ちょっと試しに行ってみましょうか」

「どこに?」

 外に出られるんだろうか?
 そろそろ陽の光を浴びたいし、もしそうならありがたい。

「訓練スペースがあるの、ついてきて」

 そんなところがあるのか……。
 出来れば外であって欲しいと願いながら、俺は立ち上がりクオンの後をついて歩き出した。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。 ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!! スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。 ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!? 氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。 このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。

出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた

黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆ 毎日朝7時更新! 「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」 過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。 絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!? 伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!? 追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!

処理中です...