5 / 7
5
しおりを挟む
綺麗なオレンジに染る学校の廊下。段々と生徒達も帰る頃僕は空き教室へ足を向ける。
そしてやっとそこで伊代の声が聞こえて、それと同時にピタリと足を止める。
「ら、蘭くん....どうしたの?僕、そろそろ帰らないと....。」
「少しだけ付き合って。」
「少しだけって....ちょっ....待ってっ。」
『はわわわわわわ!!!完全に蘭くん手を出してる!!!!』
予想は的中していた。放課後あまり人の入らない空き教室でやることなんて1つしかない。(妄想)
でも教室に入れない。やっぱり蘭くんは伊代くんの事が好き。それは事実で、余計に僕に振り向いてくれないことも実感した。ただただ教室の外で二人のやり取りを聞くことしか出来ず下唇を噛み締めた。
「伊予は、男と付き合ったことある?」
「なっ!無い!」
「じゃあ、俺と付き合ってみない?意外とハマるかもよ?」
「ひぁぁッ、や、ヤダッ!!!もう、止めてっ!」
「ちょっと待ったー!!!!」
伊代の反応的に明らかに拒否ってた。
完全に嫌がってた。
無理矢理!ダメ!絶対!!!
そういう行為は相手の合意が無いとダメなんだ。
耐え切れずに思わずお助けヒーローの如く教室に入ってしまった。
「うお、夏月。」
「蘭くん!伊代くん嫌がってるよ!無理矢理はダメ!」
よく見れば伊代の目は涙目になっていた。伊代からしたら僕はヒーローだろう。僕としては蘭くんが僕以外に触れて性的行為をするのを止められたことに安心している。
「あ....悪い、つい...。」
「っ....ごめんなさい!!!」
「ちょっ、伊代!!」
僕が来てやっと今の状況を理解出来たのか素直に謝る蘭くんだったが、伊代は深く頭を下げて謝ってから教室を出ていってしまった。
シンと静まり返る気まづい空気にどうしようと悩んでいると先に口を開いたのは蘭くんだった。
「何でここに来たわけ?」
「.....2人がここに行ったって、クラスの子に聞いたから...。」
「お前って、ほんとストーカーだよなぁ。」
そう言って僕に近づく蘭くんに心臓が跳ねた。
ストーカー....。
え、何で知ってるの?ずっとバレてないと思ってたのに。
「俺さ、ずっと気づいてた。」
「な...にを.....ひっ!?」
段々と壁に追い詰められ、遂には壁ドンをされる。普段なら喜ぶところだけど、今はそれどころじゃない。
「だからー、お前が俺の事見てたの。ずっと知ってた。」
「っ......。」
「もしかして、俺の事好きなの?」
すき.....。
すき...すき....すきすきすき.....。
ずっとバレてないと思ってた。バレるのも怖くて、二度と口を聞いてくれないと思ってた。
叶うはずのない恋って分かってたからずっっと心に蓋をしてた。
僕の足と足の間に膝を入れこまれ、更には顎をクイッと上へ持ち上げられてしまう。
「そんなに好きなら、俺の事嫌いになるまで犯してあげよっか?」
その言葉を聞いた瞬間つーっと瞳から涙が零れ、頬を伝った。
そしてやっとそこで伊代の声が聞こえて、それと同時にピタリと足を止める。
「ら、蘭くん....どうしたの?僕、そろそろ帰らないと....。」
「少しだけ付き合って。」
「少しだけって....ちょっ....待ってっ。」
『はわわわわわわ!!!完全に蘭くん手を出してる!!!!』
予想は的中していた。放課後あまり人の入らない空き教室でやることなんて1つしかない。(妄想)
でも教室に入れない。やっぱり蘭くんは伊代くんの事が好き。それは事実で、余計に僕に振り向いてくれないことも実感した。ただただ教室の外で二人のやり取りを聞くことしか出来ず下唇を噛み締めた。
「伊予は、男と付き合ったことある?」
「なっ!無い!」
「じゃあ、俺と付き合ってみない?意外とハマるかもよ?」
「ひぁぁッ、や、ヤダッ!!!もう、止めてっ!」
「ちょっと待ったー!!!!」
伊代の反応的に明らかに拒否ってた。
完全に嫌がってた。
無理矢理!ダメ!絶対!!!
そういう行為は相手の合意が無いとダメなんだ。
耐え切れずに思わずお助けヒーローの如く教室に入ってしまった。
「うお、夏月。」
「蘭くん!伊代くん嫌がってるよ!無理矢理はダメ!」
よく見れば伊代の目は涙目になっていた。伊代からしたら僕はヒーローだろう。僕としては蘭くんが僕以外に触れて性的行為をするのを止められたことに安心している。
「あ....悪い、つい...。」
「っ....ごめんなさい!!!」
「ちょっ、伊代!!」
僕が来てやっと今の状況を理解出来たのか素直に謝る蘭くんだったが、伊代は深く頭を下げて謝ってから教室を出ていってしまった。
シンと静まり返る気まづい空気にどうしようと悩んでいると先に口を開いたのは蘭くんだった。
「何でここに来たわけ?」
「.....2人がここに行ったって、クラスの子に聞いたから...。」
「お前って、ほんとストーカーだよなぁ。」
そう言って僕に近づく蘭くんに心臓が跳ねた。
ストーカー....。
え、何で知ってるの?ずっとバレてないと思ってたのに。
「俺さ、ずっと気づいてた。」
「な...にを.....ひっ!?」
段々と壁に追い詰められ、遂には壁ドンをされる。普段なら喜ぶところだけど、今はそれどころじゃない。
「だからー、お前が俺の事見てたの。ずっと知ってた。」
「っ......。」
「もしかして、俺の事好きなの?」
すき.....。
すき...すき....すきすきすき.....。
ずっとバレてないと思ってた。バレるのも怖くて、二度と口を聞いてくれないと思ってた。
叶うはずのない恋って分かってたからずっっと心に蓋をしてた。
僕の足と足の間に膝を入れこまれ、更には顎をクイッと上へ持ち上げられてしまう。
「そんなに好きなら、俺の事嫌いになるまで犯してあげよっか?」
その言葉を聞いた瞬間つーっと瞳から涙が零れ、頬を伝った。
0
あなたにおすすめの小説
愛などもう求めない
一寸光陰
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
偽物勇者は愛を乞う
きっせつ
BL
ある日。異世界から本物の勇者が召喚された。
六年間、左目を失いながらも勇者として戦い続けたニルは偽物の烙印を押され、勇者パーティから追い出されてしまう。
偽物勇者として逃げるように人里離れた森の奥の小屋で隠遁生活をし始めたニル。悲嘆に暮れる…事はなく、勇者の重圧から解放された彼は没落人生を楽しもうとして居た矢先、何故か勇者パーティとして今も戦っている筈の騎士が彼の前に現れて……。
寂しいを分け与えた
こじらせた処女
BL
いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。
昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。
クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。
とうふ
BL
題名そのままです。
クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる