“ゲスな男”は異世界の王道を歩む

三流フラグ設計士 mako17

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第21節 ~掘り出し者~

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エロワルドの選定じゃ埒が明かないという事で、奴隷たちの部屋へとこちらから赴き選定する事になった。
意外にもこういった人間は他にもいるようで、エロワルドはすんなりと提案を許諾した。

「では、女一般奴隷の居る2階をご案内させていただきます」

案内されるままに進み、階段を上がる。
2階へたどり着くと、中央の通路を挟み両側が鉄格子で区切られた2つの大部屋が見えた。
そしてその中に各4人ずつ奴隷の姿が見える。

「全員並ぶように」

エロワルドの指示通り奴隷たちが横並びに並んでいく。
俺はそっと『ステータス』を発動すると、周りの奴隷たちのステータスに目を通していった。

料理系スキル持ちに戦闘スキル持ち、鑑定スキルを持っている者もいる。
しかし総じてLvは低く、また貴重なスキル持ちは見当たらない。

「女性の一般奴隷はこれだけですか?」
「えぇ、そうでございます。あまりお気に召しませんでしたか?」

残念ながら直感的にピンとくる娘は居なかった。
強いて選ぶならば鑑定スキル持ちだろうが、あまり好みではない。

「他となりますと、この上の階層の性奴隷か地下の犯罪奴隷になりますが、性奴隷の方は全員見ていただいておりますので、そうなりますと残るは犯罪奴隷のみになりますが」

エロワルドの言葉に俺は頷いた。

犯罪奴隷は価格が低い分リスクも大きい。
エロワルド曰く、個人に対して犯罪奴隷を売ることはほとんどないらしく、あまりお勧めはしないとのことだった。
まぁ、好んで後ろから刺されたいやつはいない、と言う事だろう。

薄暗い石造りの階段に少しだけ懐かしさを感じつつ、俺はエロワルドの後ろを追う。
地下を照らすのは松明の光のみで、少し蒸し暑い。

「ここからはお気を付けください。万が一と言う事もありますので」

エロワルドの忠告に少しだけ警戒を強めながら俺は『ステータス』を発動した。
部屋の中には10人ステータスが表示されている。

やはりと言うべきか、血生臭い人生を歩んでいる者が多く一般奴隷に比べ全体的に戦闘ステータスが高い。
ただ、それに比例するように称号欄にも物騒なモノが多く並んでいた。
【殺人】を始め、【放火】や【窃盗】などの称号を持った者が大半で、中には【異常者】という称号も一緒に持ったヤバそうな奴までいる。

正直後ろから刺されたくはないので、どれだけすぐれたスキルを持っていようが【異常者】持ちを仲間にしたいとは思わない。
あわよくば掘り出し物がいないかと見に来たが、どうやら外れだったようだ。

「ご説明をいたしますか?」

エロワルドの言葉に俺は横に首を振った。

「そうですか、この11人の中にもいないとなりますと残るは男奴隷しか当館にはおりません」

残念そうにエロワルドが肩を落とす。
そんなエロワルドの言葉に俺は疑問を感じた。

「11人?10人の間違いでしょう?」
「いえ、11人おります。暗くて見難いかもしれませんが、あの左の奥の暗がりに体を小さくして1人隠れていますので」

すぐさま『ステータス』発動して確認するが、その暗がり付近には何も表示されていない。
いや、効果範囲外なのか?

「あ、お客様それ以上は近づかない方が」

エロワルドの引き留める声を無視して、俺は檻のギリギリまで近づく。

いた。

名前  : ニーナ・キャトル
性別  : 女
職業  : 奴隷〔主:無し〕
レベル : 8
HP   : 180/200
MP   : 50/50
ATK  : 20
DFN  : 80
MAT  : 10
MDF  : 60
INT  : 100
AGI  : 30
魔法  : なし
スキル : なし
称号  :【耐え忍ぶ者】【殺人】【親殺し】

ここまで近づいてやっと『ステータス』の効果範囲に入った。
暗がりの中、何かがもぞもぞと動くのが見て取れる。
他の者たち同様みすぼらしい服装に身を包み、牢屋の奥の暗がりからこちらの様子を伺うその少女と目が合った。

「お客様、彼女はあまりお勧めいたしません。見た目は大人しく見えますが“親殺し”の大罪人でして、親しきものでも後ろから躊躇なく刺せる様な者ですのでお供に連れて行くには幾分か不向きと言いますか・・・」
「幾らですか?」
「いや、ですからあの者は」
「幾らなんですか?」

なんとか説得しようと試みるエロワルドを押し返すように俺は値段を聞く。
俺の目を見て観念したのか、エロワルドが渋々と言った感じで口を開いた。

「・・・金貨1枚でございます」

一般奴隷の4分の1の値段か。
性奴隷と比べると8分の1の値段だ。

俺はその場でポケットから金貨を2枚取り出すと、エロワルドの手にそれを握らせる。

「今日連れて帰ります。ある程度身なりを整えてもらってから引き取りたいんですが、できますか?」

俺の言葉に首が取れるのではないかと思うほど早くエロワルドが頷いた。
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