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【06】始まりの終わり(下)
13 悪魔に強制召喚されました(後)
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〝ゲート〟。
それは「帝国」にとって、宇宙に開いた〝地獄の門〟である。
三百年以上昔、「連合」の五大星系の一つ・ザイン星系の調査船が発見したその不可思議なワープトンネルは、「帝国」の建国前もその後も、ザイン星系が「帝国」を侵攻するためにしか使われていない。
「……もしこの世に〝ゲート〟がなければ、か。それは私だけでなく、『帝国』の人間なら一生に一度は考えるだろう」
そのザイン星系の軍人だったドレイクに〝ゲート〟のことを言い出され、さすがにアーウィンも面食らったようだったが、すぐに冷静に切り返した。
「しかし、どれだけ考えても、この世にあの〝ゲート〟はあったし、今もある。たらればの話などするだけ時間の無駄だ」
「そりゃそうですよね。どうもすみません。馬鹿な質問をしてしまいました」
決まり悪そうにドレイクは笑ったが、アーウィンは気分を害した様子もなく、むしろ期待するような眼差しをドレイクに向けている。
アーウィンもわかっているのだろう。ドレイクのあの唐突な問いかけは短い前振りで、これから話すことが本題だと。
「それでは、ワンモアチャンスでお願いします」
「別に何度訊いてもかまわないが。……何だ?」
「どうしたらあの〝ゲート〟をなくせるか、殿下は考えたことありますよね?」
手持ち無沙汰でコーヒーを飲んでいたヴォルフは思わずむせた。
ドレイクとアーウィンが、無言でヴォルフを凝視する。
「ヴォルくん。会議のときはポーカーフェイスできるのに、どうして今はできないの?」
「どうしてって……今する必要あるか?」
不思議そうに訊ねてきたドレイクに、ヴォルフは意味がわからず問い返したが、アーウィンはいいところで話の腰を折りやがってと言わんばかりにヴォルフを睨みつけていた。
アーウィンの気持ちはわかる。しかし、アーウィンもコーヒーを飲んでいたら、ヴォルフと同じ反応をしていたのではないだろうか。たらればの話はしたくないそうだから、あえて口には出さないけれども。
「そうか。ヴォルくんはそう考えてるんだね。それならそれでいいんだけど」
なぜかドレイクは苦笑いすると、自分もコーヒーを飲んだ。アーウィンは断固として手をつけていないが、ドレイクはちょっとだけ薄い分にはかまわないらしい。
「……何を根拠に、私が考えたことがあると思った?」
早々にヴォルフからドレイクに視線を戻したアーウィンは、さも愉快そうに笑っていた。
ヴォルフがむせた理由はまさにそれだ。そして、いまアーウィンが笑っているのも同じ理由だろう。
「単純ですよ」
ドレイクはにこにこしながら平然と答えた。
「俺が考えたことを、殿下が考えなかったはずがない」
これにはさすがにアーウィンも眉をひそめて両腕を組んだ。
根本的には似た者同士だが――無駄を嫌うところが特に――アーウィンはドレイクに何度も裏をかかれている。その最たるものがあの〝告白言い逃げ〟だ。ドレイクが生きて帰ることを優先していなければ、あのとき、〈フラガラック〉にも攻撃できた。
「買いかぶりだ。……と言いたいところだが」
アーウィンは観念したように溜め息をついた。
「〝ゲート〟を使えなくする方法なら、考えたことはある」
「ほら、やっぱり」
したり顔でドレイクは目を細める。
「殿下なら絶対あると思ってた。じゃあ、具体的にどんな方法を?」
「おまえは?」
「考えようとしましたが無理でした」
ドレイクはおどけて両手を掲げてみせた。
絶対に考えていそうだが、こういうときのドレイクは絶対に口を割らない。
経験則からそうとわかっているアーウィンは、再び溜め息を吐き出した。
「……あくまで仮説だ。あの〝ゲート〟に過負荷を与えれば消滅する」
「過負荷。……具体的にどんな?」
「あの〝ゲート〟を一日で通過できる艦艇の上限はおまえも知っているな?」
「それはもちろん。あそこをいちばん利用していたのは、あの基地では俺らでしたからね」
「連合」時代、戦闘終了後の宙域で〝回収業〟に従事していた男は、何のてらいもなく笑った。
「約三〇〇〇隻。それを超えると、今度は何日かかるかわからなくなる。少なくとも、一日以上は必ずかかる」
「そうだ。だから、あえてその上限を破ってみる」
「破ってみる?」
ドレイクが鸚鵡返しすると、アーウィンは少しだけ口元を緩めた。
「たとえばだ。こちら側から三〇〇〇隻以上の艦艇を〝ゲート〟に突入させる。そして、通過中に全艦自爆させる」
「なるほど。その手がありましたか。では、具体的に何千隻?」
「そこがわからん。一万隻かもしれないし、もしかしたら三〇〇〇隻以下で済むかもしれない。それこそ、やってみなくてはわからない」
ドレイクはしばらく考えてから、からかうようににやりと笑った。
「殿下。殿下は実験好きなのに、どうして今までやらなかったんですか?」
そう言われるのは予想していたのか、アーウィンは苦々しそうにドレイクを見すえた。
「それがおまえの対応策か?」
「そうです。もしあの〝ゲート〟が使えなくなったら、『連合』の攻撃頻度は激減するでしょう?」
「そのかわり、今度は三〇〇〇隻という縛りもなくなる。おまえが今までこの話を私にしなかったのは、うちでは三〇〇〇隻以上の艦艇に対処する能力がないと判断していたからではないのか。なぜ今になってする気になった?」
「さすがは殿下」
ドレイクはにんまりして、コーヒーを一口飲んだ。
「こう言ったら何ですが、やはりアルスター大佐が〝栄転〟したからです。元アルスター大佐隊は、きっとまたパラディン大佐がうまく〝調教〟してくれるでしょう。今なら敵が三〇〇〇隻以上になっても対応できると思いますよ。でもまあ、無人艦の数は大幅に増やさないといけませんけど」
それで、とドレイクは続けた。
「〝ゲート〟、潰せますか?」
「あくまで仮説と言っただろう」
ドレイクがパラディンを評価しているのが面白くなかったのだろう。アーウィンは不愉快そうに眉根を寄せた。
「仮に十万隻を突っこませて自爆させたとして、あの〝ゲート〟が本当に消滅するかどうかはわからない」
「まあ、それはそうですね。十万隻も注ぎこんで肝心の〝ゲート〟が消滅しなかったら、こっちは戦力の無駄遣いになる」
無駄が嫌いなドレイクは、大真面目な顔をして、自分の顎を撫でた。
「そのとおりだ。だが、たとえその方法で〝ゲート〟を消滅できたとしても、その後何が起こるかわからないのもネックとなっている。最悪、また別の場所に〝ゲート〟ができてしまう可能性もないではないからな。今度は〝帝都〟のすぐ近くに」
「そいつは確かに最悪ですね」
ドレイクが顔をしかめたそのとき、タイミングを見計らったようにキャルが戻ってきた。
銀のトレーに乗っているのは、なぜか濃紺のマグカップである。白いコーヒーカップでは不正解のものと見分けがつかないとでも思ったのだろうか。
「けっこう時間かかったね。淹れるの、難しかった?」
ドレイクが笑いながらマグカップを受け取ると、キャルは無表情のまま首をかしげた。
「いえ。淹れるのは難しくありませんでしたが、何に淹れてお出しするかでかなり迷いました」
「そんなに迷うことかなあ……」
「とにかく飲め」
アーウィンはドレイクの対応策より、コーヒーの合否のほうが気になるらしい。
護衛艦隊の司令官がそれでいいのかとヴォルフは思ったが、すぐにそんなことは今さらかと我に返った。
アーウィンがドレイクにした〝ゲート〟の話は、無論、ヴォルフも知っている。
しかし、ドレイクからその話に触れてくるとは、はっきり言って想定外だった。
(結局のところ、アーウィンしだいというわけか。あれでも対応策っていうのかねえ……)
ヴォルフがそんな疑問を抱いている間に、ドレイクは自分の副官のレシピによるコーヒーを飲んだ。
「そうそう、この味、この味なんですよ」
相好を崩して力説する。
それを見てアーウィンはようやくコーヒーに口をつけ、この味か……とまた自分に言い聞かせるように呟いた。
なお、ヴォルフも飲んだが違いはまったくわからなかった。やはりドレイクのコーヒーは素人には難しい。
それは「帝国」にとって、宇宙に開いた〝地獄の門〟である。
三百年以上昔、「連合」の五大星系の一つ・ザイン星系の調査船が発見したその不可思議なワープトンネルは、「帝国」の建国前もその後も、ザイン星系が「帝国」を侵攻するためにしか使われていない。
「……もしこの世に〝ゲート〟がなければ、か。それは私だけでなく、『帝国』の人間なら一生に一度は考えるだろう」
そのザイン星系の軍人だったドレイクに〝ゲート〟のことを言い出され、さすがにアーウィンも面食らったようだったが、すぐに冷静に切り返した。
「しかし、どれだけ考えても、この世にあの〝ゲート〟はあったし、今もある。たらればの話などするだけ時間の無駄だ」
「そりゃそうですよね。どうもすみません。馬鹿な質問をしてしまいました」
決まり悪そうにドレイクは笑ったが、アーウィンは気分を害した様子もなく、むしろ期待するような眼差しをドレイクに向けている。
アーウィンもわかっているのだろう。ドレイクのあの唐突な問いかけは短い前振りで、これから話すことが本題だと。
「それでは、ワンモアチャンスでお願いします」
「別に何度訊いてもかまわないが。……何だ?」
「どうしたらあの〝ゲート〟をなくせるか、殿下は考えたことありますよね?」
手持ち無沙汰でコーヒーを飲んでいたヴォルフは思わずむせた。
ドレイクとアーウィンが、無言でヴォルフを凝視する。
「ヴォルくん。会議のときはポーカーフェイスできるのに、どうして今はできないの?」
「どうしてって……今する必要あるか?」
不思議そうに訊ねてきたドレイクに、ヴォルフは意味がわからず問い返したが、アーウィンはいいところで話の腰を折りやがってと言わんばかりにヴォルフを睨みつけていた。
アーウィンの気持ちはわかる。しかし、アーウィンもコーヒーを飲んでいたら、ヴォルフと同じ反応をしていたのではないだろうか。たらればの話はしたくないそうだから、あえて口には出さないけれども。
「そうか。ヴォルくんはそう考えてるんだね。それならそれでいいんだけど」
なぜかドレイクは苦笑いすると、自分もコーヒーを飲んだ。アーウィンは断固として手をつけていないが、ドレイクはちょっとだけ薄い分にはかまわないらしい。
「……何を根拠に、私が考えたことがあると思った?」
早々にヴォルフからドレイクに視線を戻したアーウィンは、さも愉快そうに笑っていた。
ヴォルフがむせた理由はまさにそれだ。そして、いまアーウィンが笑っているのも同じ理由だろう。
「単純ですよ」
ドレイクはにこにこしながら平然と答えた。
「俺が考えたことを、殿下が考えなかったはずがない」
これにはさすがにアーウィンも眉をひそめて両腕を組んだ。
根本的には似た者同士だが――無駄を嫌うところが特に――アーウィンはドレイクに何度も裏をかかれている。その最たるものがあの〝告白言い逃げ〟だ。ドレイクが生きて帰ることを優先していなければ、あのとき、〈フラガラック〉にも攻撃できた。
「買いかぶりだ。……と言いたいところだが」
アーウィンは観念したように溜め息をついた。
「〝ゲート〟を使えなくする方法なら、考えたことはある」
「ほら、やっぱり」
したり顔でドレイクは目を細める。
「殿下なら絶対あると思ってた。じゃあ、具体的にどんな方法を?」
「おまえは?」
「考えようとしましたが無理でした」
ドレイクはおどけて両手を掲げてみせた。
絶対に考えていそうだが、こういうときのドレイクは絶対に口を割らない。
経験則からそうとわかっているアーウィンは、再び溜め息を吐き出した。
「……あくまで仮説だ。あの〝ゲート〟に過負荷を与えれば消滅する」
「過負荷。……具体的にどんな?」
「あの〝ゲート〟を一日で通過できる艦艇の上限はおまえも知っているな?」
「それはもちろん。あそこをいちばん利用していたのは、あの基地では俺らでしたからね」
「連合」時代、戦闘終了後の宙域で〝回収業〟に従事していた男は、何のてらいもなく笑った。
「約三〇〇〇隻。それを超えると、今度は何日かかるかわからなくなる。少なくとも、一日以上は必ずかかる」
「そうだ。だから、あえてその上限を破ってみる」
「破ってみる?」
ドレイクが鸚鵡返しすると、アーウィンは少しだけ口元を緩めた。
「たとえばだ。こちら側から三〇〇〇隻以上の艦艇を〝ゲート〟に突入させる。そして、通過中に全艦自爆させる」
「なるほど。その手がありましたか。では、具体的に何千隻?」
「そこがわからん。一万隻かもしれないし、もしかしたら三〇〇〇隻以下で済むかもしれない。それこそ、やってみなくてはわからない」
ドレイクはしばらく考えてから、からかうようににやりと笑った。
「殿下。殿下は実験好きなのに、どうして今までやらなかったんですか?」
そう言われるのは予想していたのか、アーウィンは苦々しそうにドレイクを見すえた。
「それがおまえの対応策か?」
「そうです。もしあの〝ゲート〟が使えなくなったら、『連合』の攻撃頻度は激減するでしょう?」
「そのかわり、今度は三〇〇〇隻という縛りもなくなる。おまえが今までこの話を私にしなかったのは、うちでは三〇〇〇隻以上の艦艇に対処する能力がないと判断していたからではないのか。なぜ今になってする気になった?」
「さすがは殿下」
ドレイクはにんまりして、コーヒーを一口飲んだ。
「こう言ったら何ですが、やはりアルスター大佐が〝栄転〟したからです。元アルスター大佐隊は、きっとまたパラディン大佐がうまく〝調教〟してくれるでしょう。今なら敵が三〇〇〇隻以上になっても対応できると思いますよ。でもまあ、無人艦の数は大幅に増やさないといけませんけど」
それで、とドレイクは続けた。
「〝ゲート〟、潰せますか?」
「あくまで仮説と言っただろう」
ドレイクがパラディンを評価しているのが面白くなかったのだろう。アーウィンは不愉快そうに眉根を寄せた。
「仮に十万隻を突っこませて自爆させたとして、あの〝ゲート〟が本当に消滅するかどうかはわからない」
「まあ、それはそうですね。十万隻も注ぎこんで肝心の〝ゲート〟が消滅しなかったら、こっちは戦力の無駄遣いになる」
無駄が嫌いなドレイクは、大真面目な顔をして、自分の顎を撫でた。
「そのとおりだ。だが、たとえその方法で〝ゲート〟を消滅できたとしても、その後何が起こるかわからないのもネックとなっている。最悪、また別の場所に〝ゲート〟ができてしまう可能性もないではないからな。今度は〝帝都〟のすぐ近くに」
「そいつは確かに最悪ですね」
ドレイクが顔をしかめたそのとき、タイミングを見計らったようにキャルが戻ってきた。
銀のトレーに乗っているのは、なぜか濃紺のマグカップである。白いコーヒーカップでは不正解のものと見分けがつかないとでも思ったのだろうか。
「けっこう時間かかったね。淹れるの、難しかった?」
ドレイクが笑いながらマグカップを受け取ると、キャルは無表情のまま首をかしげた。
「いえ。淹れるのは難しくありませんでしたが、何に淹れてお出しするかでかなり迷いました」
「そんなに迷うことかなあ……」
「とにかく飲め」
アーウィンはドレイクの対応策より、コーヒーの合否のほうが気になるらしい。
護衛艦隊の司令官がそれでいいのかとヴォルフは思ったが、すぐにそんなことは今さらかと我に返った。
アーウィンがドレイクにした〝ゲート〟の話は、無論、ヴォルフも知っている。
しかし、ドレイクからその話に触れてくるとは、はっきり言って想定外だった。
(結局のところ、アーウィンしだいというわけか。あれでも対応策っていうのかねえ……)
ヴォルフがそんな疑問を抱いている間に、ドレイクは自分の副官のレシピによるコーヒーを飲んだ。
「そうそう、この味、この味なんですよ」
相好を崩して力説する。
それを見てアーウィンはようやくコーヒーに口をつけ、この味か……とまた自分に言い聞かせるように呟いた。
なお、ヴォルフも飲んだが違いはまったくわからなかった。やはりドレイクのコーヒーは素人には難しい。
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