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<K09> 友達できたかな~
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††
入学式と皆さんの自己紹介で、午前中がほぼ終了。
ちなみにこの学校での授業は午前中2時限の午後2時限。合計4時限で週に5日の授業があって、1日はお休み、休息日だそうです。
1日足りないって?この世界は日本と違って週7日じゃないのです。
1週間は6日です。
6週間で1ヶ月です。つまり1ヶ月は36日です
10ヶ月で1年です。
年末から年始にかけて迎新週という5日の祭日がありますので、年365日となります。
近場の生徒はこの迎新週を利用して実家に戻るそうです。遠くの生徒は逆に来てくれるとか。
この王国も結構広いですから、5日じゃ往復できない領もあるんです。南のアクシズ辺境伯の領地からですと、王都まで馬車で半年以上かかりますから、来ることも難しいですね。
そんなわけで、日本とはちっとリズム違うんすけど、そうなってるんだから仕方ない。
一般的には休息日は休めって云われているけど、市井の方々は知ったことか、と働いてらっしゃるし、実際休みっていう概念は希薄みたいです。ブラックですね~。
ほとんどが自営業みたいなもんだしね。
ですけどこの学園では施行されているそうです。
あそですか。
しかし1時限は長いけど、1日4時限とか、週だと20時限ですが、それでいいんすかね?日本の半分ですが?
科目が少ないから平気ですか、あそですか。
てことで、お昼休み、ここは生徒用の食堂、その2階部分のテーブル席でお昼中。
上級貴族専用のフロアにて、優雅にお食事をしてます。
因みにお昼は毒殺など謀られたらまずいので、エリーザのお手製。てか学園で毒殺なんてあるの~?
「敵は何処にいるかわかりません。例えご学友であろうと油断はできません。」
エリーザはそういってマリアをチラッと見る。
なるほどね、確かにマリアは私と同じ年なのに、かなりの達人だ。隠密行動も、暗殺だって可能だ。子供でも油断はできないって事か。
「下級貴族や商人であれば滅多に問題は無いでしょうが………」
そですか。でもいいや、エリーザのご飯おいしいから。
てか上級貴族の子たちは、全員侍女のお手製です。やっぱ毒殺を警戒してるんでしょうか。
だったら貴族を一同に集めるなんてことすんじゃ無いっての。
下級貴族や商人のお子様たちは食堂がありまして、そこで作られた食事をお楽しみ中です。私はぽつんと食堂の二階席で侍女とご一緒です。
なんかつまんない。
一階席の方々は、数人集まって楽しそうにお食事タイムだというのに。なんかハブられた気分~。
と思っていたら女の子が近づいてきた。
公爵の娘の赤巻きロール、ベルティユちゃんともう1人、確か公爵家のコリーンちゃん。銀髪の髪が綺麗です。
こらマリア、警戒するんじゃない。殺気を放つな、とゴツンと一発。涙目になってもだめっ!
「アリス様、一緒にお食事させて頂いてもよろしいでしょうか。」
美女っ子2人がおずおずと尋ねて来ます。
わーいなんか嬉しいぞ。
私が2つ返事すると、それでもおずおずしながら椅子に座った。
彼女たちの背後についていた侍女たちが、テーブルに料理を置いていく。
お手製なのですね、うんうん。毒殺怖いもんね~。
てことで3人女が寄れば姦しい、とは言うけれど、彼女たちより私は家格が上なので、ちょっと緊張してるっぽい。
でも将来的なメリットを考えたら、皇女とお付き合いしていれば何かと有利ってことかな~。
こんなお昼のお付き合いも、やはり政治の一環なのです。
それでも最初は硬かったお二人ですけど、食事が終わる頃にはだいぶ打ち解けました。
友達できたかな~?
3人でキャピキャピというか、お淑やかに食事の後のお茶をしていると。
「ご歓談中、失礼致します。」
イケメン男子が2人、私達の席に訪ねてきた。
見上げるとどこかで見た顔、じゃなくて先ほど生徒代表で挨拶の言葉を述べられた、アドレアル様。そしてもう1人は同じクラスのクリフ様でした。
「お初にお目にかかります、ラザロ大公の嫡子アドレアルと申します。」
「これはアドレアル様。初めてお目にかかります。ヴィクリーヌ=アマディス2世の娘、アリス=ルイーザです。」
私は立ち上がり、アドレアル様にご挨拶する。
近くで見ると身長も高いし、金髪碧眼のイケメンさん。嫡子ってことは、この人が長男か。つまり跡取り息子さんですね。
「わ、私はマグダナル公爵の娘ベルティユともうします。」
「サンドリア公爵の娘リリアーヌともうします。」
うん、2人とも良く出来ました。さすが公爵令嬢、幼くてもきちんと挨拶出来て、偉い偉い。って私は保母さんかいぃ?
「こいつ──こちらは皆さんご存知かとおもいますが、皆さんのクラスでご一緒させていただきます、私の弟クリフです。」
お?もしかしてアドレアル様って、割りと、かな。
てかクリフ君、自己紹介で察していたけど、やっぱそうなのか。
「そうですか、それはそれは。これから5年間、是非よろしくお願い致します。」
私はさらっと聞き流して礼をした。
「アリス様、改めてよろしくお願い致します。」
クリフ様がペコリとお辞儀をする。
見たところアドレアル様がお世継ぎ、クリフ様は予備ってところかな。
改めてみると、彼もまたかなりのイケメン──いやぁまだ幼いなぁ。今はまだ美少年ってところかな~。いつか育って欲しいです。
なんか色々楽しそうな学園生活になりそうな予感。
††
入学式と皆さんの自己紹介で、午前中がほぼ終了。
ちなみにこの学校での授業は午前中2時限の午後2時限。合計4時限で週に5日の授業があって、1日はお休み、休息日だそうです。
1日足りないって?この世界は日本と違って週7日じゃないのです。
1週間は6日です。
6週間で1ヶ月です。つまり1ヶ月は36日です
10ヶ月で1年です。
年末から年始にかけて迎新週という5日の祭日がありますので、年365日となります。
近場の生徒はこの迎新週を利用して実家に戻るそうです。遠くの生徒は逆に来てくれるとか。
この王国も結構広いですから、5日じゃ往復できない領もあるんです。南のアクシズ辺境伯の領地からですと、王都まで馬車で半年以上かかりますから、来ることも難しいですね。
そんなわけで、日本とはちっとリズム違うんすけど、そうなってるんだから仕方ない。
一般的には休息日は休めって云われているけど、市井の方々は知ったことか、と働いてらっしゃるし、実際休みっていう概念は希薄みたいです。ブラックですね~。
ほとんどが自営業みたいなもんだしね。
ですけどこの学園では施行されているそうです。
あそですか。
しかし1時限は長いけど、1日4時限とか、週だと20時限ですが、それでいいんすかね?日本の半分ですが?
科目が少ないから平気ですか、あそですか。
てことで、お昼休み、ここは生徒用の食堂、その2階部分のテーブル席でお昼中。
上級貴族専用のフロアにて、優雅にお食事をしてます。
因みにお昼は毒殺など謀られたらまずいので、エリーザのお手製。てか学園で毒殺なんてあるの~?
「敵は何処にいるかわかりません。例えご学友であろうと油断はできません。」
エリーザはそういってマリアをチラッと見る。
なるほどね、確かにマリアは私と同じ年なのに、かなりの達人だ。隠密行動も、暗殺だって可能だ。子供でも油断はできないって事か。
「下級貴族や商人であれば滅多に問題は無いでしょうが………」
そですか。でもいいや、エリーザのご飯おいしいから。
てか上級貴族の子たちは、全員侍女のお手製です。やっぱ毒殺を警戒してるんでしょうか。
だったら貴族を一同に集めるなんてことすんじゃ無いっての。
下級貴族や商人のお子様たちは食堂がありまして、そこで作られた食事をお楽しみ中です。私はぽつんと食堂の二階席で侍女とご一緒です。
なんかつまんない。
一階席の方々は、数人集まって楽しそうにお食事タイムだというのに。なんかハブられた気分~。
と思っていたら女の子が近づいてきた。
公爵の娘の赤巻きロール、ベルティユちゃんともう1人、確か公爵家のコリーンちゃん。銀髪の髪が綺麗です。
こらマリア、警戒するんじゃない。殺気を放つな、とゴツンと一発。涙目になってもだめっ!
「アリス様、一緒にお食事させて頂いてもよろしいでしょうか。」
美女っ子2人がおずおずと尋ねて来ます。
わーいなんか嬉しいぞ。
私が2つ返事すると、それでもおずおずしながら椅子に座った。
彼女たちの背後についていた侍女たちが、テーブルに料理を置いていく。
お手製なのですね、うんうん。毒殺怖いもんね~。
てことで3人女が寄れば姦しい、とは言うけれど、彼女たちより私は家格が上なので、ちょっと緊張してるっぽい。
でも将来的なメリットを考えたら、皇女とお付き合いしていれば何かと有利ってことかな~。
こんなお昼のお付き合いも、やはり政治の一環なのです。
それでも最初は硬かったお二人ですけど、食事が終わる頃にはだいぶ打ち解けました。
友達できたかな~?
3人でキャピキャピというか、お淑やかに食事の後のお茶をしていると。
「ご歓談中、失礼致します。」
イケメン男子が2人、私達の席に訪ねてきた。
見上げるとどこかで見た顔、じゃなくて先ほど生徒代表で挨拶の言葉を述べられた、アドレアル様。そしてもう1人は同じクラスのクリフ様でした。
「お初にお目にかかります、ラザロ大公の嫡子アドレアルと申します。」
「これはアドレアル様。初めてお目にかかります。ヴィクリーヌ=アマディス2世の娘、アリス=ルイーザです。」
私は立ち上がり、アドレアル様にご挨拶する。
近くで見ると身長も高いし、金髪碧眼のイケメンさん。嫡子ってことは、この人が長男か。つまり跡取り息子さんですね。
「わ、私はマグダナル公爵の娘ベルティユともうします。」
「サンドリア公爵の娘リリアーヌともうします。」
うん、2人とも良く出来ました。さすが公爵令嬢、幼くてもきちんと挨拶出来て、偉い偉い。って私は保母さんかいぃ?
「こいつ──こちらは皆さんご存知かとおもいますが、皆さんのクラスでご一緒させていただきます、私の弟クリフです。」
お?もしかしてアドレアル様って、割りと、かな。
てかクリフ君、自己紹介で察していたけど、やっぱそうなのか。
「そうですか、それはそれは。これから5年間、是非よろしくお願い致します。」
私はさらっと聞き流して礼をした。
「アリス様、改めてよろしくお願い致します。」
クリフ様がペコリとお辞儀をする。
見たところアドレアル様がお世継ぎ、クリフ様は予備ってところかな。
改めてみると、彼もまたかなりのイケメン──いやぁまだ幼いなぁ。今はまだ美少年ってところかな~。いつか育って欲しいです。
なんか色々楽しそうな学園生活になりそうな予感。
††
応援ありがとうございます!
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