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中二病 異世界ニートになる
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そして―――
「現在。 ビギナーランクの方々が大量にこちらの街へと押し寄せてきまして…その~登録していただいてなんなんですが、雑用の依頼すら…あの…申し訳ありません!!」
と、受付嬢らしき方が深々と俺に頭を下げた。
なんでも、20名程の団体が一斉にギルドへやってきた後…依頼を全てかっさらっていってしまったしい。
なんというタイミングの悪さ。 そして何という事なのだろうか。
「成程。 解った、俺はひとまずこの場を去るとしよう。 何かあればこの宿へ伝手を飛ばしてくれ。 雑用から魔物の討伐までなんでも引き受ける」
「は、はい…そ、それと…あの! い、一度握手させていただいても?」
「握手?」
俺にだけ聞こえる様に耳打ちしてきた女性はニッコリとほほ笑んだ。
「は、はい…や、闇魔法に適正がある方なんて初めて拝見したので。 是非とも」
「ん? あぁ、いいだろう。 では、よろしく頼むぞ」
「は、はい! お任せ下さい!!」
なにやら妙な雰囲気を感じるが、まぁ気にする程の事でもないだろう。
こうして俺は異世界に来ていながらも、結局地球に居た頃とは変わらない神からの仕送りでニート生活を送るのであった。
宿へ戻った俺は1階のカウンターに座り、オレンジジュースを飲んでいた。
え? オレンジジュースだ。 牛乳はちょっとな…おれ、腹が弱くて下しそうだから嫌なんだよな。
すると後ろの方から何やら話声が聞こえてくる。
「おい、聞いたかよ。 なんでも勇者御一行がこの街へやってきたらしいじゃねぇか」
「あぁ。聞いたよ。 結構な数が居たらしいじゃねぇか、もはや軍隊かよってな」
「しっかし、まぁ。 そこまでして勇者様を召喚した理由はなんのかね?」
「確かに、魔族共はここ数年現れてねぇし。 こっちも至って平和だよな。 もしかして、何かの前触れか?」
多少なりとも後ろの連中の話に興味は沸いたが、俺とは関係のない話だな。
なんせ、条約により俺は緊急時以外は基本的に介入を禁止されている身だ。
あいつらがどうなろうと知ったことではない。
「ただまぁ、魔族って連中は気になるな」
『カタカタカタ…』
だろう? そこらへんは調べておいた方がよさそうに思える。
後から巻き込まれても面倒だし、ちょっくら教会の方にでも足を運ぶとするか。
夕食を終え、薄暗い路地を進んで行く俺は気配を消して教会を目指した。
いや、なに。 変な連中に目を付けられても面倒だし、俺は細々と生きなくてはならない!
故に”きれいなお姉さん”が見えたら気配を表そうかとおもう訳だ。
結果。
「まぁ、そんな事はない!」
無事に教会の目の前へ到着した俺はそう呟いた。
それにしても、この世界の人間は余程神への信仰性が高いのか微量ながらにも神々の力を感じる。
とはいえ、邪悪なる存在に守れられる位でそれ程に強い能力があるわけでもないけど。
教会の中へと入った俺は周りを見渡す、そこにはこんな時間であっても老若男女問わず結構な人数の人間が祈りを捧げに来ていた。
全く。 この世界の神はどんな存在なんだ? 折角だから一度拝みに行ってやるとしよう。
椅子に座る事なく、丁度中央に立つ石造の前へ立った俺は溜息をこぼす。
「なんだよ。 あんたか…まぁいいか」
誰にも聞こえない様に石造の前で俺は小さくこうつぶやいた。
「我、神々の使いなる存在」
――――――――――――――――その瞬間。 俺の目の前は真っ暗になった。
「現在。 ビギナーランクの方々が大量にこちらの街へと押し寄せてきまして…その~登録していただいてなんなんですが、雑用の依頼すら…あの…申し訳ありません!!」
と、受付嬢らしき方が深々と俺に頭を下げた。
なんでも、20名程の団体が一斉にギルドへやってきた後…依頼を全てかっさらっていってしまったしい。
なんというタイミングの悪さ。 そして何という事なのだろうか。
「成程。 解った、俺はひとまずこの場を去るとしよう。 何かあればこの宿へ伝手を飛ばしてくれ。 雑用から魔物の討伐までなんでも引き受ける」
「は、はい…そ、それと…あの! い、一度握手させていただいても?」
「握手?」
俺にだけ聞こえる様に耳打ちしてきた女性はニッコリとほほ笑んだ。
「は、はい…や、闇魔法に適正がある方なんて初めて拝見したので。 是非とも」
「ん? あぁ、いいだろう。 では、よろしく頼むぞ」
「は、はい! お任せ下さい!!」
なにやら妙な雰囲気を感じるが、まぁ気にする程の事でもないだろう。
こうして俺は異世界に来ていながらも、結局地球に居た頃とは変わらない神からの仕送りでニート生活を送るのであった。
宿へ戻った俺は1階のカウンターに座り、オレンジジュースを飲んでいた。
え? オレンジジュースだ。 牛乳はちょっとな…おれ、腹が弱くて下しそうだから嫌なんだよな。
すると後ろの方から何やら話声が聞こえてくる。
「おい、聞いたかよ。 なんでも勇者御一行がこの街へやってきたらしいじゃねぇか」
「あぁ。聞いたよ。 結構な数が居たらしいじゃねぇか、もはや軍隊かよってな」
「しっかし、まぁ。 そこまでして勇者様を召喚した理由はなんのかね?」
「確かに、魔族共はここ数年現れてねぇし。 こっちも至って平和だよな。 もしかして、何かの前触れか?」
多少なりとも後ろの連中の話に興味は沸いたが、俺とは関係のない話だな。
なんせ、条約により俺は緊急時以外は基本的に介入を禁止されている身だ。
あいつらがどうなろうと知ったことではない。
「ただまぁ、魔族って連中は気になるな」
『カタカタカタ…』
だろう? そこらへんは調べておいた方がよさそうに思える。
後から巻き込まれても面倒だし、ちょっくら教会の方にでも足を運ぶとするか。
夕食を終え、薄暗い路地を進んで行く俺は気配を消して教会を目指した。
いや、なに。 変な連中に目を付けられても面倒だし、俺は細々と生きなくてはならない!
故に”きれいなお姉さん”が見えたら気配を表そうかとおもう訳だ。
結果。
「まぁ、そんな事はない!」
無事に教会の目の前へ到着した俺はそう呟いた。
それにしても、この世界の人間は余程神への信仰性が高いのか微量ながらにも神々の力を感じる。
とはいえ、邪悪なる存在に守れられる位でそれ程に強い能力があるわけでもないけど。
教会の中へと入った俺は周りを見渡す、そこにはこんな時間であっても老若男女問わず結構な人数の人間が祈りを捧げに来ていた。
全く。 この世界の神はどんな存在なんだ? 折角だから一度拝みに行ってやるとしよう。
椅子に座る事なく、丁度中央に立つ石造の前へ立った俺は溜息をこぼす。
「なんだよ。 あんたか…まぁいいか」
誰にも聞こえない様に石造の前で俺は小さくこうつぶやいた。
「我、神々の使いなる存在」
――――――――――――――――その瞬間。 俺の目の前は真っ暗になった。
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