79 / 101
聖女の幸せ
しおりを挟む
「うふふふ……♡」
ノルンはろくでもない事を考えている表情のまま、防御陣ふぁんとむで殴り飛ばした竜王グリアモスの元へ歩いていきます。
「ノ、ノルン。いったい、何をするつもりなんですか?」
私がこの状況に戸惑いながら尋ねると、ノルンは笑いながら言いました。
「ぼくねえ、ちょっと前まではお料理するのってめんどくさいから好きじゃなかったんだよねえ。おばーちゃんに仕込まれたから出来るだけで」
「は?な、なぜ今そんな話を……?」
「でもね。好きな人が出来て、ぼくが作ったごはんを美味しいって食べてもらえるようになって、料理するの好きになってきたんだよ。他の人はどうか知らないけど、ぼくは好きな人の為にごはんを作れる事に女の子の幸せみたいなのを感じるようになったの」
「は、はあ……」
「だーりんが喜んでくれるから、いろんな美味しいごはんを作ってあげたいのよね。でもさあ、中々手に入らない材料とかあるんだよねえ」
さっきから、いったい何を言ってるんですか……?
この子が何を言ってるのか、私はさっぱり理解出来ません……。
「前に邪神討伐の旅してた時にね。だーりんのおばーちゃんに会った事があるの。その時にすっごく美味しい物を食べさせてもらったんだあ。それ、だーりんの大好物なんだって」
「は、はあ」
「ぼくって超ラッキーだよね♡もうすぐ疲れて帰ってくるだーりんに大好物を食べさせてあげられるんだもん♡」
「ま、まさか、ノルン……?」
嫌な予感がします!!
ノルンはご機嫌な笑顔で私に言いました。
「ドラゴンステーキ♡滅多に見つからないドラゴンのお肉が手に入るなんて、今日はツイてるよぉ♡」
嫌な予感が的中しました!!
「まさか、竜王グリアモスを狩るつもりなんですか!?」
「そうだよ?」
ノルンは何でもないことのように平然とそう答えました。
「無茶言わないでください!!ノルン一人でどうやってあれを倒すつもりなんですか!?」
私がそう叫ぶと、ものすごい速さで竜王グリモアスがこちらに飛んできました。
「おのれ!!よくも小癪な真似をしてくれたな小娘があああっ!!」
顔面を殴り飛ばされた事で激怒しているグリアモスの口内に、灼熱の炎が溢れ出します。
「ノルン!!炎のブレスが来ます!!」
「防御陣」
「モガアッ!?」
私の言葉に被せるようにノルンが防御陣を発動させ、グリアモスの口内に防御陣の塊が発生しました。
口の中いっぱいに防御陣の塊を詰め込まれたグリアモスは、目を見開き何とか口内の防御陣を吐き出そうとします。
短い手で何とか口内の防御陣を取ろうとするその姿は、どこか滑稽です。
「な、なるほど!!あれなら炎のブレスを封じ込められますね!!ですが竜の鱗を破壊する手段がありませんよ!?」
「そうだね。多分八つ裂き防御陣でも切れないかも。あれけっこう高位の竜みたいだし」
「じゃあどうするんですか?このままノルドさんが来るまで持ちこたえるのですか?」
「パパの出番はないよ。防御陣ふぁんとむ!!」
「んごおふっ!!」
質量を付与された高速回転する防御陣製の拳が振り下ろされ、ズドンッとものすごい音を立てて、グリアモスの頭を地面に叩きつけました。
一度ならずニ度までも殴られたグリアモスが、土ぼこりの中から殺意を込めた視線を向けながら立ち上がると、こちらに向かってその太いしっぽを鞭のようにしならせ攻撃してきました。
「防御陣はんど」
巨大な防御陣で出来た手がグリアモスのしっぽをがっちりと掴み取ります。
「すごい……」
「別にどうってことないよ。竜なんて、ブレスを吐くかしっぽを振る位しか攻撃手段ないじゃない。どんな攻撃が来るのかわかってれば防ぐのなんて簡単だよ。それにぼく、動体視力には自信あるからね」
ノルンは私にそう答えます。
「それにね。刃物が通らないなら、こうすればいいんだよ。リライザ」
ノルンがグリアモスのしっぽを掴んだ防御陣はんどを動かします。
ぐるんぐるんと何度も何度もグリアモスの巨体を振り回します。
「防御陣石畳!!」
地面に防御陣で出来た床が張られ、ノルンはそこ目がけてグリアモスを叩きつけました。
「ぐほああっ!!」
ぽーんっとグリアモスの口内に詰められていた防御陣の塊が、衝撃で吐き出されどこかに飛んでいきます。
「お、おのれ…!?」
防御陣はんどが再び、ぐんっとグリアモスを勢いよく振り上げ、また防御陣石畳に叩きつけました。
「ぐはあっ!!」
びたーん!!びたーん!!びたーん!!と何度も何度もグリアモスは防御陣石畳に叩きつけられています。
「刃物が通らないなら、質量を込めた打撃攻撃をすればいいだけだよ。鱗が無事でも内臓への衝撃とかは吸収出来ないよね」
ノルンはそう言って、何度も何度もグリアモスを叩きつけます。
バキィッと音を立てて、グリアモスの角が折れ空中を舞い、地面に突き刺さりました。
「竜のツノゲットー♪これでハンコとか作ってプレゼントしたらおじーちゃん喜んでくれるかなあ」
ノルンは笑いながら、異次元ポケットに新しく作った防御陣はんどで角を掴んで放り込みます。
「お、おのれ……。よくも我の角を……」
「防御陣はんまーぱんち!!」
グリアモスの頭を防御陣はんまーぱんちが殴りつけて黙らせます。
「防御陣ピーラー」
皮むき器の形をした防御陣が作り出され、グリアモスの首の鱗が一周分剥ぎ取られました。
「ウギャアアっ!!」
「中々いい鱗だよ、リライザ。これ護符とかの素材に最適だね」
剥ぎ取った鱗を異次元ポケットにしまいながら、ノルンはそんな事を口にします。
「こ、殺す……。殺してやる……」
グリアモスが怨嗟の声を上げますが、ノルンはまったく意に介さず再びグリアモスを防御陣石畳に叩きつけます。
「ぐはあああっ!!」
力の差は圧倒的でした。
よくよく考えたら、この竜は私を手に入れる前のノエルに封じ込められる程度の相手なんですよね…。
私を手にし、異界の最高神グラウディオス様のご加護をも持つ、今のノルンに敵うはずがありません。
更にノルンには切り札としてグレートラインハルトと、邪神さえ封じ込める封印魔法がある訳ですし。
その気になれば闇のオーブを使うという手もあります。
「下ごしらえはこんなものかなあ。もうかなりお肉柔らかくなったはず」
前世のトラウマとか因縁等まったく意に介さず、ノルンはそう呟きました。
「ノ、ノルン……。本気で言ってるんですか?大体、こんなのどうやってお肉にするつもりなんですか?」
「ん?リライザ知らないの?竜を締めるなんて鶏を締めるのとほぼやり方おんなじだよ。首を落として血抜きをしたら、鱗を全部剥いでね、お腹を切り開いて内臓を取ってあとは部位事に切り取るだけ。血と内臓は毒があるから浄化魔法で無害化してから廃棄しなきゃいけないけどね。
あと、骨は万が一にもアンデッド化しないように全部粉々に砕いてから焼却。角と爪と牙と鱗と心臓にある宝石ドラゴンハートは貴重な素材だから回収。これだけだよ。まあ、全部だーりんのおばーちゃんに教わった事の受け売りだけどね」
「え、えぐいことを平気な顔で言わないでください……」
いったい、どこの世界に竜をソロ狩りして、解体して食肉と素材にする聖女がいるんですか……。
ノルンはろくでもない事を考えている表情のまま、防御陣ふぁんとむで殴り飛ばした竜王グリアモスの元へ歩いていきます。
「ノ、ノルン。いったい、何をするつもりなんですか?」
私がこの状況に戸惑いながら尋ねると、ノルンは笑いながら言いました。
「ぼくねえ、ちょっと前まではお料理するのってめんどくさいから好きじゃなかったんだよねえ。おばーちゃんに仕込まれたから出来るだけで」
「は?な、なぜ今そんな話を……?」
「でもね。好きな人が出来て、ぼくが作ったごはんを美味しいって食べてもらえるようになって、料理するの好きになってきたんだよ。他の人はどうか知らないけど、ぼくは好きな人の為にごはんを作れる事に女の子の幸せみたいなのを感じるようになったの」
「は、はあ……」
「だーりんが喜んでくれるから、いろんな美味しいごはんを作ってあげたいのよね。でもさあ、中々手に入らない材料とかあるんだよねえ」
さっきから、いったい何を言ってるんですか……?
この子が何を言ってるのか、私はさっぱり理解出来ません……。
「前に邪神討伐の旅してた時にね。だーりんのおばーちゃんに会った事があるの。その時にすっごく美味しい物を食べさせてもらったんだあ。それ、だーりんの大好物なんだって」
「は、はあ」
「ぼくって超ラッキーだよね♡もうすぐ疲れて帰ってくるだーりんに大好物を食べさせてあげられるんだもん♡」
「ま、まさか、ノルン……?」
嫌な予感がします!!
ノルンはご機嫌な笑顔で私に言いました。
「ドラゴンステーキ♡滅多に見つからないドラゴンのお肉が手に入るなんて、今日はツイてるよぉ♡」
嫌な予感が的中しました!!
「まさか、竜王グリアモスを狩るつもりなんですか!?」
「そうだよ?」
ノルンは何でもないことのように平然とそう答えました。
「無茶言わないでください!!ノルン一人でどうやってあれを倒すつもりなんですか!?」
私がそう叫ぶと、ものすごい速さで竜王グリモアスがこちらに飛んできました。
「おのれ!!よくも小癪な真似をしてくれたな小娘があああっ!!」
顔面を殴り飛ばされた事で激怒しているグリアモスの口内に、灼熱の炎が溢れ出します。
「ノルン!!炎のブレスが来ます!!」
「防御陣」
「モガアッ!?」
私の言葉に被せるようにノルンが防御陣を発動させ、グリアモスの口内に防御陣の塊が発生しました。
口の中いっぱいに防御陣の塊を詰め込まれたグリアモスは、目を見開き何とか口内の防御陣を吐き出そうとします。
短い手で何とか口内の防御陣を取ろうとするその姿は、どこか滑稽です。
「な、なるほど!!あれなら炎のブレスを封じ込められますね!!ですが竜の鱗を破壊する手段がありませんよ!?」
「そうだね。多分八つ裂き防御陣でも切れないかも。あれけっこう高位の竜みたいだし」
「じゃあどうするんですか?このままノルドさんが来るまで持ちこたえるのですか?」
「パパの出番はないよ。防御陣ふぁんとむ!!」
「んごおふっ!!」
質量を付与された高速回転する防御陣製の拳が振り下ろされ、ズドンッとものすごい音を立てて、グリアモスの頭を地面に叩きつけました。
一度ならずニ度までも殴られたグリアモスが、土ぼこりの中から殺意を込めた視線を向けながら立ち上がると、こちらに向かってその太いしっぽを鞭のようにしならせ攻撃してきました。
「防御陣はんど」
巨大な防御陣で出来た手がグリアモスのしっぽをがっちりと掴み取ります。
「すごい……」
「別にどうってことないよ。竜なんて、ブレスを吐くかしっぽを振る位しか攻撃手段ないじゃない。どんな攻撃が来るのかわかってれば防ぐのなんて簡単だよ。それにぼく、動体視力には自信あるからね」
ノルンは私にそう答えます。
「それにね。刃物が通らないなら、こうすればいいんだよ。リライザ」
ノルンがグリアモスのしっぽを掴んだ防御陣はんどを動かします。
ぐるんぐるんと何度も何度もグリアモスの巨体を振り回します。
「防御陣石畳!!」
地面に防御陣で出来た床が張られ、ノルンはそこ目がけてグリアモスを叩きつけました。
「ぐほああっ!!」
ぽーんっとグリアモスの口内に詰められていた防御陣の塊が、衝撃で吐き出されどこかに飛んでいきます。
「お、おのれ…!?」
防御陣はんどが再び、ぐんっとグリアモスを勢いよく振り上げ、また防御陣石畳に叩きつけました。
「ぐはあっ!!」
びたーん!!びたーん!!びたーん!!と何度も何度もグリアモスは防御陣石畳に叩きつけられています。
「刃物が通らないなら、質量を込めた打撃攻撃をすればいいだけだよ。鱗が無事でも内臓への衝撃とかは吸収出来ないよね」
ノルンはそう言って、何度も何度もグリアモスを叩きつけます。
バキィッと音を立てて、グリアモスの角が折れ空中を舞い、地面に突き刺さりました。
「竜のツノゲットー♪これでハンコとか作ってプレゼントしたらおじーちゃん喜んでくれるかなあ」
ノルンは笑いながら、異次元ポケットに新しく作った防御陣はんどで角を掴んで放り込みます。
「お、おのれ……。よくも我の角を……」
「防御陣はんまーぱんち!!」
グリアモスの頭を防御陣はんまーぱんちが殴りつけて黙らせます。
「防御陣ピーラー」
皮むき器の形をした防御陣が作り出され、グリアモスの首の鱗が一周分剥ぎ取られました。
「ウギャアアっ!!」
「中々いい鱗だよ、リライザ。これ護符とかの素材に最適だね」
剥ぎ取った鱗を異次元ポケットにしまいながら、ノルンはそんな事を口にします。
「こ、殺す……。殺してやる……」
グリアモスが怨嗟の声を上げますが、ノルンはまったく意に介さず再びグリアモスを防御陣石畳に叩きつけます。
「ぐはあああっ!!」
力の差は圧倒的でした。
よくよく考えたら、この竜は私を手に入れる前のノエルに封じ込められる程度の相手なんですよね…。
私を手にし、異界の最高神グラウディオス様のご加護をも持つ、今のノルンに敵うはずがありません。
更にノルンには切り札としてグレートラインハルトと、邪神さえ封じ込める封印魔法がある訳ですし。
その気になれば闇のオーブを使うという手もあります。
「下ごしらえはこんなものかなあ。もうかなりお肉柔らかくなったはず」
前世のトラウマとか因縁等まったく意に介さず、ノルンはそう呟きました。
「ノ、ノルン……。本気で言ってるんですか?大体、こんなのどうやってお肉にするつもりなんですか?」
「ん?リライザ知らないの?竜を締めるなんて鶏を締めるのとほぼやり方おんなじだよ。首を落として血抜きをしたら、鱗を全部剥いでね、お腹を切り開いて内臓を取ってあとは部位事に切り取るだけ。血と内臓は毒があるから浄化魔法で無害化してから廃棄しなきゃいけないけどね。
あと、骨は万が一にもアンデッド化しないように全部粉々に砕いてから焼却。角と爪と牙と鱗と心臓にある宝石ドラゴンハートは貴重な素材だから回収。これだけだよ。まあ、全部だーりんのおばーちゃんに教わった事の受け売りだけどね」
「え、えぐいことを平気な顔で言わないでください……」
いったい、どこの世界に竜をソロ狩りして、解体して食肉と素材にする聖女がいるんですか……。
0
あなたにおすすめの小説
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
追放された聖女は旅をする
織人文
ファンタジー
聖女によって国の豊かさが守られる西方世界。
その中の一国、エーリカの聖女が「役立たず」として追放された。
国を出た聖女は、出身地である東方世界の国イーリスに向けて旅を始める――。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる