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リーザロッテの母親と兄、辺境伯夫人と令嬢がライディン王国の王宮に到着した
旅の疲れを取るようにと用意された部屋に案内され、湯浴みで汗を流し服を着替えて体を休めていた公爵夫人の元にリーザロッテが駆け付け、侍女に案内された兄のフィリオが部屋に入ってくると、三人は抱き合ってお互いの無事を喜んだ
「お母様お兄様ご無事で。お父様も元気でいらっしゃいますか」
「お父様は元気に領地を飛び回っていますよ。リーザロッテも大変な目に··········無事で良かったわ·····」
リーザロッテの無事を確認して、母のシャーロットは涙ぐんでいた
「ライディン王国の王太子殿下のご指示で騎士団が守りを固めてくれている。父上も領民の安全を確保する為に走り回っているよ。リーザロッテの無事を聞いて涙を流していた」
フィリオもリーザロッテの髪を慈しむように撫でた
「エルバルト王子殿下達に助けていただいたの。セルドリック王太子殿下にも本当にお世話になりましたの」
扉をノックする音が聞こえて、侍女がエルバルトの訪れを告げた
三人は正式な礼を取ってエルバルトを待つ
部屋に入ってきたエルバルトが頭をあげるように言うと、三人は顔を上げてエルバルトの言葉を待った
「遠路はるばるご苦労であった。ここでは形式張らずに気楽にしてもらえると有り難い」
「有り難きお言葉にございます」
フィリオが公爵代理として代表でエルバルトと言葉を交わす
「聞き及んでいると思うが、この度御令嬢に婚約を申し込み、正式に認められた。急を要する事であったとはいえ、公爵家に断りもなく事を進めてしまい申し訳なかった」
「いえ、誠に光栄な事でございます。あのような状況から妹を救い出していただき、公爵領も助けていただけて」
「間に合って安堵している。ライディン王国の王家に誓って、リーザロッテ嬢を守り、幸せにすると、約束する」
エルバルトが真摯な目でフィリオとシャーロットを見つめ、最後にリーザロッテに微笑みかけると、それまで黙っていたシャーロットが一筋涙を流し
「エルバルト王子殿下、私は、こんなにもいきいきとした娘を見たのは、本当に久しぶりでございます。娘をどうか、どうかよろしくお願い致します」
「任せてください。リーザロッテ嬢は、本当に素晴らしい令嬢です。王宮の講師陣も、教える事は殆どないと申しているくらいです。本当に、こんなにも素晴らしい令嬢を婚約者に迎えられた事が、とても嬉しく幸せな事だと思っている」
褒め殺されるのではないかと思うくらいの賞賛にリーザロッテは顔を真っ赤にしている
「明後日に謁見を予定している。ゆっくりと体を休めてください。リーザロッテも家族と話したい事も沢山あるだろう。お二人の滞在中は家族との時間を大切にするといいよ」
そう言うと、自分がいては休まらないだろうとエルバルトは部屋を後にした
旅の疲れを取るようにと用意された部屋に案内され、湯浴みで汗を流し服を着替えて体を休めていた公爵夫人の元にリーザロッテが駆け付け、侍女に案内された兄のフィリオが部屋に入ってくると、三人は抱き合ってお互いの無事を喜んだ
「お母様お兄様ご無事で。お父様も元気でいらっしゃいますか」
「お父様は元気に領地を飛び回っていますよ。リーザロッテも大変な目に··········無事で良かったわ·····」
リーザロッテの無事を確認して、母のシャーロットは涙ぐんでいた
「ライディン王国の王太子殿下のご指示で騎士団が守りを固めてくれている。父上も領民の安全を確保する為に走り回っているよ。リーザロッテの無事を聞いて涙を流していた」
フィリオもリーザロッテの髪を慈しむように撫でた
「エルバルト王子殿下達に助けていただいたの。セルドリック王太子殿下にも本当にお世話になりましたの」
扉をノックする音が聞こえて、侍女がエルバルトの訪れを告げた
三人は正式な礼を取ってエルバルトを待つ
部屋に入ってきたエルバルトが頭をあげるように言うと、三人は顔を上げてエルバルトの言葉を待った
「遠路はるばるご苦労であった。ここでは形式張らずに気楽にしてもらえると有り難い」
「有り難きお言葉にございます」
フィリオが公爵代理として代表でエルバルトと言葉を交わす
「聞き及んでいると思うが、この度御令嬢に婚約を申し込み、正式に認められた。急を要する事であったとはいえ、公爵家に断りもなく事を進めてしまい申し訳なかった」
「いえ、誠に光栄な事でございます。あのような状況から妹を救い出していただき、公爵領も助けていただけて」
「間に合って安堵している。ライディン王国の王家に誓って、リーザロッテ嬢を守り、幸せにすると、約束する」
エルバルトが真摯な目でフィリオとシャーロットを見つめ、最後にリーザロッテに微笑みかけると、それまで黙っていたシャーロットが一筋涙を流し
「エルバルト王子殿下、私は、こんなにもいきいきとした娘を見たのは、本当に久しぶりでございます。娘をどうか、どうかよろしくお願い致します」
「任せてください。リーザロッテ嬢は、本当に素晴らしい令嬢です。王宮の講師陣も、教える事は殆どないと申しているくらいです。本当に、こんなにも素晴らしい令嬢を婚約者に迎えられた事が、とても嬉しく幸せな事だと思っている」
褒め殺されるのではないかと思うくらいの賞賛にリーザロッテは顔を真っ赤にしている
「明後日に謁見を予定している。ゆっくりと体を休めてください。リーザロッテも家族と話したい事も沢山あるだろう。お二人の滞在中は家族との時間を大切にするといいよ」
そう言うと、自分がいては休まらないだろうとエルバルトは部屋を後にした
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