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Ⅰ 子安啞純編
②能力の芽生え
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明日香神社にたどり着いた3人は、混雑する中を通り抜け、拝殿前でお賽銭を入れ参拝をする。
パンッパンッ
美香と加奈子が手を叩く音を聞いて、啞純も急いでそれに合わせ手を叩く。
パンッパンッ
(今年は私にとって、最高でハッピーな年になりますように…!!)
なんとも抽象的で強欲なお願いをした後、なんとなく体の中に光が駆け抜けるような温かみなある感覚を味わった。
(なんだろう、、なんだか、あったかい)
一礼を終えると、その感覚はスーッと消えていくような感じがした。
それと同時に、隣にいた加奈子がハッとなった様子でこちらを見る。
「ね、ねずちゃん、なにそれ、、?!」
「え?」
青ざめた様子の加奈子の目線は啞純のお尻の方だ。
「し、、尻尾?」
啞純も加奈子の目線の先のお尻の方に目を配ると_____確かにネズミの尻尾のようなものが生えている。
(はぇえぇえええぇえぇええぇ?!?!??)
心の中で叫んで驚き、お尻にキュッと力が入ると、その尻尾は引っ込んだ。
(え、、あれ、、?!)
啞純と加奈子は顔を見合わせ、目をパチクリさせる。
「加奈子、啞純、なにやってんだ?次の人待ってるから行くぞ!」
美香の声に2人はハッとなり、列の横の方へ移動する。
「み、見間違い、、??」
恐る恐る、こっそりと加奈子が啞純に尋ねる。
「み、みみ、見間違いだよー!!!」
啞純は頭が混乱し、わけもわからず咄嗟にそう答えた。
すると加奈子はホッとしたような顔に戻り、
「そうだよね。ヒモか何かだったよね。」
そう言われるとそうだったのか?と啞純は考え、安堵するようにお尻と全体の力を緩める。
すると、ピロンっとお尻の方から何かが出る感覚があった。
目線をやると、やはり尻尾が生えている。
(ど、どどど、どいうことーーー?!?!?)
頭の中は大パニックだが、何となくこれは人に知られてはいけないと思い、再度お尻にキュッと力を込め、尻尾を引っ込める。
さらに、啞純は身体に違和感を覚える。
顔の口元がムズムズし、前のめりになって手足で歩きたくなる衝動に駆られる。
「ごめん、ちょっとトイレに行ってくるね!」
なにか危機のような物を感じた啞純は、ダッシュでトイレへと駆け込む。
「はぁっ、はぁっ」
鏡の前に立ち、まじまじと自分の顔を見つめる。
すると、ぴょこんっと口元からヒゲが生えた。
ばくっばくっ…と心臓の鼓動が大きくなる。
(な、なな、なんで、、なんでネズミみたいなヒゲが生えてるの…?!)
サーっと顔が青ざめる。
「チュウ」
何かの鳴き声が聞こえた。
ゆっくりと目線をその音のした方へ向けると_______
そこには1匹のネズミがいた。
「うわぁぁあぁぁああぁ!!!」
啞純は猫以外の動物で久しぶりに驚いた。
「やぁ。僕の声聞こえる?」
なんと、ネズミが話しかけてきた。
「この声は君に能力が芽生えていないと聞こえないんだけど、どう?もう聞こえてるかな?」
ベラベラと喋るネズミに啞純は言葉がでない。
「聞こえてないのかな?おーーい!」
「ネズミが喋ったぁぁぁぁ!!」
啞純は涙目で甲高い声で叫ぶしかなかった。
「しーーっ。他の人には聞こえないんだから、君が変に思われちゃうよ?」
心臓が先程よりさらに増してバクバクと音が鳴っている。
「君は今生えてる尻尾やヒゲを消したい。そうじゃない?」
真っ直ぐこちらを見つめるネズミの言葉に、咄嗟にたくさん頷く。
「あそこに明日香神社のお清めの水が流れてるでしょ?あれを汲んで飲むんだ。そうしたら消えるよ。」
啞純はゆっくりチロチロと流れているお清めの水場に目をやる。
「ほ、ほんとなの、、?」
恐る恐る尋ねる。
「僕を信じないの?君は選ばれた僕のパートナーなのに。」
「パートナーって?」
「その説明は君が家に帰ってからゆっくりしてあげるよ。」
啞純はごくりと唾を飲み込む。
とりあえず、このネズミの言うことを信じてみよう。
清めの水場まで移動し、周りの視線を確認してから手に水を汲む。
手から汲んだ水を飲むと、スーッと身体のムズムズが治る感じがした。
もう一度トイレに駆け込み鏡を見ると、ヒゲは消えており、尻尾ももう力を抜いても生えてこない。
「これは、一体、、?」
さっきのネズミの方に目をやると、ネズミはニカッと笑ってこう言った。
「説明は帰った後してあげるよ。」
啞純は胸の鼓動が高鳴るばかりだった。
パンッパンッ
美香と加奈子が手を叩く音を聞いて、啞純も急いでそれに合わせ手を叩く。
パンッパンッ
(今年は私にとって、最高でハッピーな年になりますように…!!)
なんとも抽象的で強欲なお願いをした後、なんとなく体の中に光が駆け抜けるような温かみなある感覚を味わった。
(なんだろう、、なんだか、あったかい)
一礼を終えると、その感覚はスーッと消えていくような感じがした。
それと同時に、隣にいた加奈子がハッとなった様子でこちらを見る。
「ね、ねずちゃん、なにそれ、、?!」
「え?」
青ざめた様子の加奈子の目線は啞純のお尻の方だ。
「し、、尻尾?」
啞純も加奈子の目線の先のお尻の方に目を配ると_____確かにネズミの尻尾のようなものが生えている。
(はぇえぇえええぇえぇええぇ?!?!??)
心の中で叫んで驚き、お尻にキュッと力が入ると、その尻尾は引っ込んだ。
(え、、あれ、、?!)
啞純と加奈子は顔を見合わせ、目をパチクリさせる。
「加奈子、啞純、なにやってんだ?次の人待ってるから行くぞ!」
美香の声に2人はハッとなり、列の横の方へ移動する。
「み、見間違い、、??」
恐る恐る、こっそりと加奈子が啞純に尋ねる。
「み、みみ、見間違いだよー!!!」
啞純は頭が混乱し、わけもわからず咄嗟にそう答えた。
すると加奈子はホッとしたような顔に戻り、
「そうだよね。ヒモか何かだったよね。」
そう言われるとそうだったのか?と啞純は考え、安堵するようにお尻と全体の力を緩める。
すると、ピロンっとお尻の方から何かが出る感覚があった。
目線をやると、やはり尻尾が生えている。
(ど、どどど、どいうことーーー?!?!?)
頭の中は大パニックだが、何となくこれは人に知られてはいけないと思い、再度お尻にキュッと力を込め、尻尾を引っ込める。
さらに、啞純は身体に違和感を覚える。
顔の口元がムズムズし、前のめりになって手足で歩きたくなる衝動に駆られる。
「ごめん、ちょっとトイレに行ってくるね!」
なにか危機のような物を感じた啞純は、ダッシュでトイレへと駆け込む。
「はぁっ、はぁっ」
鏡の前に立ち、まじまじと自分の顔を見つめる。
すると、ぴょこんっと口元からヒゲが生えた。
ばくっばくっ…と心臓の鼓動が大きくなる。
(な、なな、なんで、、なんでネズミみたいなヒゲが生えてるの…?!)
サーっと顔が青ざめる。
「チュウ」
何かの鳴き声が聞こえた。
ゆっくりと目線をその音のした方へ向けると_______
そこには1匹のネズミがいた。
「うわぁぁあぁぁああぁ!!!」
啞純は猫以外の動物で久しぶりに驚いた。
「やぁ。僕の声聞こえる?」
なんと、ネズミが話しかけてきた。
「この声は君に能力が芽生えていないと聞こえないんだけど、どう?もう聞こえてるかな?」
ベラベラと喋るネズミに啞純は言葉がでない。
「聞こえてないのかな?おーーい!」
「ネズミが喋ったぁぁぁぁ!!」
啞純は涙目で甲高い声で叫ぶしかなかった。
「しーーっ。他の人には聞こえないんだから、君が変に思われちゃうよ?」
心臓が先程よりさらに増してバクバクと音が鳴っている。
「君は今生えてる尻尾やヒゲを消したい。そうじゃない?」
真っ直ぐこちらを見つめるネズミの言葉に、咄嗟にたくさん頷く。
「あそこに明日香神社のお清めの水が流れてるでしょ?あれを汲んで飲むんだ。そうしたら消えるよ。」
啞純はゆっくりチロチロと流れているお清めの水場に目をやる。
「ほ、ほんとなの、、?」
恐る恐る尋ねる。
「僕を信じないの?君は選ばれた僕のパートナーなのに。」
「パートナーって?」
「その説明は君が家に帰ってからゆっくりしてあげるよ。」
啞純はごくりと唾を飲み込む。
とりあえず、このネズミの言うことを信じてみよう。
清めの水場まで移動し、周りの視線を確認してから手に水を汲む。
手から汲んだ水を飲むと、スーッと身体のムズムズが治る感じがした。
もう一度トイレに駆け込み鏡を見ると、ヒゲは消えており、尻尾ももう力を抜いても生えてこない。
「これは、一体、、?」
さっきのネズミの方に目をやると、ネズミはニカッと笑ってこう言った。
「説明は帰った後してあげるよ。」
啞純は胸の鼓動が高鳴るばかりだった。
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