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Scene13 ああ、私ってなんて愚かなの
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「えっ・・だから私、昨日彼に暴力をふるってしまったので、伯爵家に謝罪を・・・」
シャーロットの言葉に文字通り目が点になるセリウスたち。確認したいのかギルバートが誰を殴ったのか聞き返すと、シャーロットはルーカスを殴ったと申し訳なさそうに言った。
「何だ・・てっきり殿下に手を上げたのかと・・・」
ホッと安堵のため息をつくエルウィンたち。しかし直ぐにエルウィンは険しい父親の顔になった。
「シャーロット、理由があるのだろう?」
この言葉にシャーロットは、一瞬躊躇ったものの、昨日の四阿でのことを話し出した。話を聞き終えたレジーナとギルバートは、肩をワナワナと震わせていたが、エルウィンは小さく息を吐くと、真剣な眼差しを娘に向けた。
「シャーロット、理由は分かった。だが、これは許されることじゃないよ。相手も悪いが、それとこれとは話が別だ。それに彼は伯爵家の方だ。我々、子爵家が手を上げてはならないんだよ。まあ、どんな相手でも、暴力はいけない。きちんと謝罪した上で、彼の行いに抗議をするのが筋だね?」
「はい、お父様。分かっております」
シャーロットは素直に認めたが、レジーナとギルバートは納得いかない様子だ。そして不満そうにしている男がもう一人・・セリウスは明らかに憮然とした表情で言った。
「ルーカスには、少しお灸を据えないといけないようだな」
「「えっ!?」」
今日は驚いてばかりだったが、セリウスの言葉にシャーロットたち子爵家の面々は顔を見合わせる。するとそんな彼らにセリウスは、笑みを浮かべて言った。
「大丈夫。もう心配する必要も、シャーロット嬢が謝罪する必要もないよ。子爵も私に全て任せてくれるよね?」
その笑顔の裏に触れてはならない黒いものを感じ取ったシャーロットたちは、ただただコクコクと頷き、はいと了承するしかないのだった。
話が一段落したところで、なぜ両親たちが“シャーロットがセリウスを殴った”などと勘違いをしたのか尋ねると、エルウィンが懐から手紙を出した。広げた手紙を皆で囲んで見ると、その原因がすぐに判明する。
『お父様、お母様、申し訳ございません。私、とんでもないことをしてしまいました。思わず彼に手を上げてしまったのです。どのような理由があろうと、決してしてはならないこと・・・お父様たちにもご迷惑をかけてしまうかもしれません』と書かれていた。
肝心の“誰を”が“彼”と漠然と書かれているだけで、名前が抜けている。どうやらこれが原因らしい。エルウィンたちは、シャーロットの一番近くにいるセリウスが被害者だと思ったのだ。それがまさか婚約破棄したルーカスだとは、誰も思わないだろう。
慌てていたとはいえ、肝心なところをちゃんと書かなかったシャーロットは、再び頭を下げたのだった。
◇◇◇◇◇
エルウィンたちが帰り、セリウスと二人になったシャーロットは、深々と頭を下げる。
「セリウス様、本当にごめんなさい」
それにセリウスは優しい笑顔を返した。
「言っただろう?君が謝る必要はないと・・大体、彼は自らの不貞を棚に上げて、結婚しようなどよく言えたものだな。それより・・・」
そう言いながら、セリウスはシャーロットの手をそっと握る。その突然の行動にシャーロットはドキッとした。
「私との約束破ったことは、お仕置きが必要だね」
「約束・・」とピンときてないシャーロットの様子にセリウスは「覚えていないかい?」と優しく微笑む。そんな彼にシャーロットは、慌てて否定した。
「覚えてるわ。セリウス様との約束。嘘をつかない。名前で呼ぶ。そして他の男性に近づかない・・・最後の約束のことよね?」
それにセリウスは満足そうに頷いたが、すぐに不満そうな顔をした。
「不可抗力とはいえ元婚約者と二人きり・・しかもプロポーズされて」
そう言ってシャーロットの手を握る手に力を込めると、彼女はキョトンとする。
「確かに結婚しようと言われたけど、あれはどう考えても、彼の気が触れてるとしか思えないのよ。だからお医者様に診てもらうよう言ったの。どう考えても正気ではないわ」
その言葉にセリウスは一瞬驚いた顔をしたがすぐに笑顔になり、頭を撫でながら言った。
「クックッ・・“気が触れた”か・・それはいいね」
「?」
首を傾げるシャーロットに、セリウスは笑いを堪えながら言った。
「大丈夫だよ。お仕置きといっても、そこまで酷いことをするつもりはないから。まぁ少しだけ驚かせてしまうかもしれないが・・・」
すると次の瞬間、シャーロットの身体は、セリウスの腕の中にあった。
「・・セリウス様!」
セリウスは、驚くシャーロットをギュッと抱きしめると耳元に口を寄せ囁く。
「少し黙っておいで。せっかくの二人だけのムードを台無しにしたいのかい?」
そう言われれば、シャーロットは大人しくなるしかない。しかし、心臓がドキドキして、とてもじゃないがじっとしていられない。胸の奥がムズムズして、むず痒い。シャーロットか初めて感じる感覚だ。
徐々に頬を染める彼女にセリウスはクスリと笑う。
「フフ・・・可愛いな」
その言葉にシャーロットは、さらに胸の鼓動が速くなるのと同時に、全身から汗が吹き出すのを感じる。
(これがお仕置きなの・・・?メイドの仕事からは明らかに逸脱して・・ああ、だからお仕置きなのね。この凹凸のない棒のような身体を揶揄われているんだわ)
恥ずかしさで消え入りそうになるシャーロットだが、それでも必死に耐えていた。そんな彼女の様子にセリウスは「顔を上げてごらん」と優しく声をかける。それにシャーロットがチラッと上目遣いに彼を見る。
するとセリウスは「顔を上げて」と繰り返すと、シャーロットの顎を優しく持ち上げた。少しだけ強引に視線が上げられると、セリウスの顔がすぐ目の前にあり、すぐそばで視線が合う。今までで一番近い距離に途端に恥ずかしくなったシャーロットは慌てて目を逸らした。
それを面白そうに見つめていたセリウスだったが、急に真剣な表情になると言った。
「私が、こうする意味を考えてくれると、嬉しい・・」
その声にそらした瞳を戻すと、彼の赤い瞳には僅かな懇願の色が滲んでいた。
シャーロットの言葉に文字通り目が点になるセリウスたち。確認したいのかギルバートが誰を殴ったのか聞き返すと、シャーロットはルーカスを殴ったと申し訳なさそうに言った。
「何だ・・てっきり殿下に手を上げたのかと・・・」
ホッと安堵のため息をつくエルウィンたち。しかし直ぐにエルウィンは険しい父親の顔になった。
「シャーロット、理由があるのだろう?」
この言葉にシャーロットは、一瞬躊躇ったものの、昨日の四阿でのことを話し出した。話を聞き終えたレジーナとギルバートは、肩をワナワナと震わせていたが、エルウィンは小さく息を吐くと、真剣な眼差しを娘に向けた。
「シャーロット、理由は分かった。だが、これは許されることじゃないよ。相手も悪いが、それとこれとは話が別だ。それに彼は伯爵家の方だ。我々、子爵家が手を上げてはならないんだよ。まあ、どんな相手でも、暴力はいけない。きちんと謝罪した上で、彼の行いに抗議をするのが筋だね?」
「はい、お父様。分かっております」
シャーロットは素直に認めたが、レジーナとギルバートは納得いかない様子だ。そして不満そうにしている男がもう一人・・セリウスは明らかに憮然とした表情で言った。
「ルーカスには、少しお灸を据えないといけないようだな」
「「えっ!?」」
今日は驚いてばかりだったが、セリウスの言葉にシャーロットたち子爵家の面々は顔を見合わせる。するとそんな彼らにセリウスは、笑みを浮かべて言った。
「大丈夫。もう心配する必要も、シャーロット嬢が謝罪する必要もないよ。子爵も私に全て任せてくれるよね?」
その笑顔の裏に触れてはならない黒いものを感じ取ったシャーロットたちは、ただただコクコクと頷き、はいと了承するしかないのだった。
話が一段落したところで、なぜ両親たちが“シャーロットがセリウスを殴った”などと勘違いをしたのか尋ねると、エルウィンが懐から手紙を出した。広げた手紙を皆で囲んで見ると、その原因がすぐに判明する。
『お父様、お母様、申し訳ございません。私、とんでもないことをしてしまいました。思わず彼に手を上げてしまったのです。どのような理由があろうと、決してしてはならないこと・・・お父様たちにもご迷惑をかけてしまうかもしれません』と書かれていた。
肝心の“誰を”が“彼”と漠然と書かれているだけで、名前が抜けている。どうやらこれが原因らしい。エルウィンたちは、シャーロットの一番近くにいるセリウスが被害者だと思ったのだ。それがまさか婚約破棄したルーカスだとは、誰も思わないだろう。
慌てていたとはいえ、肝心なところをちゃんと書かなかったシャーロットは、再び頭を下げたのだった。
◇◇◇◇◇
エルウィンたちが帰り、セリウスと二人になったシャーロットは、深々と頭を下げる。
「セリウス様、本当にごめんなさい」
それにセリウスは優しい笑顔を返した。
「言っただろう?君が謝る必要はないと・・大体、彼は自らの不貞を棚に上げて、結婚しようなどよく言えたものだな。それより・・・」
そう言いながら、セリウスはシャーロットの手をそっと握る。その突然の行動にシャーロットはドキッとした。
「私との約束破ったことは、お仕置きが必要だね」
「約束・・」とピンときてないシャーロットの様子にセリウスは「覚えていないかい?」と優しく微笑む。そんな彼にシャーロットは、慌てて否定した。
「覚えてるわ。セリウス様との約束。嘘をつかない。名前で呼ぶ。そして他の男性に近づかない・・・最後の約束のことよね?」
それにセリウスは満足そうに頷いたが、すぐに不満そうな顔をした。
「不可抗力とはいえ元婚約者と二人きり・・しかもプロポーズされて」
そう言ってシャーロットの手を握る手に力を込めると、彼女はキョトンとする。
「確かに結婚しようと言われたけど、あれはどう考えても、彼の気が触れてるとしか思えないのよ。だからお医者様に診てもらうよう言ったの。どう考えても正気ではないわ」
その言葉にセリウスは一瞬驚いた顔をしたがすぐに笑顔になり、頭を撫でながら言った。
「クックッ・・“気が触れた”か・・それはいいね」
「?」
首を傾げるシャーロットに、セリウスは笑いを堪えながら言った。
「大丈夫だよ。お仕置きといっても、そこまで酷いことをするつもりはないから。まぁ少しだけ驚かせてしまうかもしれないが・・・」
すると次の瞬間、シャーロットの身体は、セリウスの腕の中にあった。
「・・セリウス様!」
セリウスは、驚くシャーロットをギュッと抱きしめると耳元に口を寄せ囁く。
「少し黙っておいで。せっかくの二人だけのムードを台無しにしたいのかい?」
そう言われれば、シャーロットは大人しくなるしかない。しかし、心臓がドキドキして、とてもじゃないがじっとしていられない。胸の奥がムズムズして、むず痒い。シャーロットか初めて感じる感覚だ。
徐々に頬を染める彼女にセリウスはクスリと笑う。
「フフ・・・可愛いな」
その言葉にシャーロットは、さらに胸の鼓動が速くなるのと同時に、全身から汗が吹き出すのを感じる。
(これがお仕置きなの・・・?メイドの仕事からは明らかに逸脱して・・ああ、だからお仕置きなのね。この凹凸のない棒のような身体を揶揄われているんだわ)
恥ずかしさで消え入りそうになるシャーロットだが、それでも必死に耐えていた。そんな彼女の様子にセリウスは「顔を上げてごらん」と優しく声をかける。それにシャーロットがチラッと上目遣いに彼を見る。
するとセリウスは「顔を上げて」と繰り返すと、シャーロットの顎を優しく持ち上げた。少しだけ強引に視線が上げられると、セリウスの顔がすぐ目の前にあり、すぐそばで視線が合う。今までで一番近い距離に途端に恥ずかしくなったシャーロットは慌てて目を逸らした。
それを面白そうに見つめていたセリウスだったが、急に真剣な表情になると言った。
「私が、こうする意味を考えてくれると、嬉しい・・」
その声にそらした瞳を戻すと、彼の赤い瞳には僅かな懇願の色が滲んでいた。
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