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第22話 ヒロインに起こるハプニングなのに、なぜ?
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落ちていくリーナは、まるでコマ送りのように流れていく景色を眺めていた。
(突き落とされるのって、ベタ恋ではヒロインのオルガのはずだったのに。しかも手を下すのは、私・・・あー、死ぬ時ってこんな感じなのかしら・・・あー、そういえば私、一度死んでるじゃない。あの時はどんな感じだったかしらね・・)
リーナはそう考えながら、やがて訪れる衝撃を覚悟し、意識を手放そうとする。しかし、ふいに落下速度が遅くなったような気がした。
(あら・・?)
不思議に思いながらも、地面に激突する寸前の所で何とか止まった事に安堵し、ホッとしていると、突然身体をたくましい腕に抱きかかえられた。見上げると、セドリックのグリーンの瞳にぶつかる。その瞳には安堵の色が滲み出ていた。
「はぁぁ・・良かった・・・すまなかった」
大きく息を吐き出し、額を合わせたセドリックは、そう謝った。なぜ謝罪されたのか分からないリーナが戸惑っていると、セドリックはフッと笑みをこぼす。同時に細まる目を間近で見つめるリーナは、そのキメの細かい肌、長いまつ毛に見とれた。
「悔しいが、彼がいなければ君はいま大変なことになっていたぞ」
セドリックは悔しそうに言葉を吐き出すが、リーナは混乱する。セドリックの言う“彼”とは誰なのか?全く思い当たらないリーナは、素直に聞き返す。
「えーっと、どういう意味でしょうか?」
それにセドリックはリーナを抱えたまましゃがむと、拾った何かを見せた。彼の手のひらには見覚えのある石が・・・冬馬のくれた石だ。どうやら、またしてもこの石に守られたようだった。
そしてセドリックが階段の踊り場を見上げると、リーナも見た両腕がまだあった。セドリックは立ち上がり、踊り場へと向かう。抱えられたままのリーナが「あの・・下ろしてください」と声をかけるも、彼は上を見据えたまま答えが返ってくることはない。
すると徐々に近づく踊り場で信じられない光景が・・腕だけだったそこに、身体や顔など他の部分がゆっくりと現れたのだ。
「えっ?なんで?腕だけだから、バレないって!」
そう狼狽えるのは、レオナだった。キョロキョロと周囲を見回し、助けを求めるが、誰もいない踊り場ではそんな者いない。一段一段近づいてくるセドリックの纏う雰囲気に、怯えるレオナの顔は真っ青だ。
そしてついに並んだレオナは、ガタガタと震えだす。
「あの・・その・・・これは」
言い訳を探しているだろうレオナに「誰の指示だ?」と、怖いくらいに落ち着いたセドリックの声が掛けられる。しかし、答えないレオナにセドリックは声を荒げる。
「誰の指示だっ!吐けっ!」
ビクッと肩を震わせて固まるレオナは、涙を流していた。そして、セドリックの怒鳴る声に気付いた生徒たち野次馬が集まりだす。
それでも白状しないレオナにセドリックは、一人の名前を告げる。それを聞いたレオナは、明らかに身体の震えが大きくなり、膝から崩れ落ちた。
言葉はなくとも、それだけでセドリックの予想が肯定されたことに、リーナは愕然とした。
「行こうか」
そう腕の中のリーナに声をかけると、セドリックは前を見据えて歩き出す。その瞳には、怒りと決意の入り混じっていた。リーナは、これから起こることに複雑な想いを抱いていた。
(突き落とされるのって、ベタ恋ではヒロインのオルガのはずだったのに。しかも手を下すのは、私・・・あー、死ぬ時ってこんな感じなのかしら・・・あー、そういえば私、一度死んでるじゃない。あの時はどんな感じだったかしらね・・)
リーナはそう考えながら、やがて訪れる衝撃を覚悟し、意識を手放そうとする。しかし、ふいに落下速度が遅くなったような気がした。
(あら・・?)
不思議に思いながらも、地面に激突する寸前の所で何とか止まった事に安堵し、ホッとしていると、突然身体をたくましい腕に抱きかかえられた。見上げると、セドリックのグリーンの瞳にぶつかる。その瞳には安堵の色が滲み出ていた。
「はぁぁ・・良かった・・・すまなかった」
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セドリックは悔しそうに言葉を吐き出すが、リーナは混乱する。セドリックの言う“彼”とは誰なのか?全く思い当たらないリーナは、素直に聞き返す。
「えーっと、どういう意味でしょうか?」
それにセドリックはリーナを抱えたまましゃがむと、拾った何かを見せた。彼の手のひらには見覚えのある石が・・・冬馬のくれた石だ。どうやら、またしてもこの石に守られたようだった。
そしてセドリックが階段の踊り場を見上げると、リーナも見た両腕がまだあった。セドリックは立ち上がり、踊り場へと向かう。抱えられたままのリーナが「あの・・下ろしてください」と声をかけるも、彼は上を見据えたまま答えが返ってくることはない。
すると徐々に近づく踊り場で信じられない光景が・・腕だけだったそこに、身体や顔など他の部分がゆっくりと現れたのだ。
「えっ?なんで?腕だけだから、バレないって!」
そう狼狽えるのは、レオナだった。キョロキョロと周囲を見回し、助けを求めるが、誰もいない踊り場ではそんな者いない。一段一段近づいてくるセドリックの纏う雰囲気に、怯えるレオナの顔は真っ青だ。
そしてついに並んだレオナは、ガタガタと震えだす。
「あの・・その・・・これは」
言い訳を探しているだろうレオナに「誰の指示だ?」と、怖いくらいに落ち着いたセドリックの声が掛けられる。しかし、答えないレオナにセドリックは声を荒げる。
「誰の指示だっ!吐けっ!」
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「行こうか」
そう腕の中のリーナに声をかけると、セドリックは前を見据えて歩き出す。その瞳には、怒りと決意の入り混じっていた。リーナは、これから起こることに複雑な想いを抱いていた。
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