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アフターストーリー
アフターストーリー小マリオン爆誕!
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「疲れたぁ~。充電~」
「預けてきたのか?」
「うん。もうお義父様もお義母様も、“何なら明日までゆっくりしても構わない”なんて言っちゃって、リオルのこと本当に可愛くて仕方がないみたい」
ソファーに座るマリオンに充電と称して抱きついているのは、エルメだ。ダリオンとエリザベートの“たまには二人でゆっくりしなさい”という計らいで、マリオンとエルメの子リオルを二人が預かってくれたのだ。
「久しぶりに、二人でゆっくりできるね」
「ああ、そうだな」と肯定のセリフを口にしながら、マリオンはエルメの肩を抱く。その表情は口の端を上げ、穏やかな雰囲気を漂わせている。そして、マリオンにくっつくエルメも、まるで温かい毛布に包まれているような甘美な温もりを堪能していた。
テラスへ続く窓から聞こえる鳥のさえずりはエルメの耳を楽しませ、差し込む穏やかな日差しは春の訪れを感じさせた。
「外、気持ちよさそう」
エルメの呟きにマリオンは「待ってろ」と言うと、エルメを軽々と抱き上げ、テラスのベンチへ連れて行く。穏やかな風は、木々のざわめきを耳に届ける。
エルメとマリオンは、雲ひとつない青空に見守られ、二人きりの時間を堪能していた。
しかしその時間は、想定よりだいぶ早く終わりを告げた。
「リオルが言葉を喋ったぞ!」
勢いよく二人がイチャつく部屋に飛び込んで来たのは、ダリオンだ。リオルを抱き上げ、興奮して入ってきた。後ろにはエリザベートの姿もある。
ピタリと寄り添うエルメとマリオンは、慌てて身体を離し、テラスから戻る。
「父上、何事ですか」
「おお、マリオン!リオルが言葉を喋ったぞ!」
ダリオンの言葉にエルメは「あっ!」と声を上げる。それに察したマリオンは苦笑すると、彼女の頭をポンと撫でた。
「父上、伝えるのを忘れていましたが、リオルは喋るようになりましたよ」
「なにっ!!なぜそれを早く言わんのだ!」
「そうよ!私たち、それはもう驚いたのよ!」
「お義父様、お義母様、申し訳ございませんでした。私がお話するのを、忘れていたんです」
「父上、母上、リオルはなかなか賢い子ですよ。いまお見せしますから、お座りください」
マリオンはそう言うと、ソファーへ皆を誘導した。皆が腰を落ち着けると、エルメがリオルと目線を合わせ、語りかける。
「リオル、練習の成果をお見せしましょうね。この人はだぁれ?」
エルメはそう言って、エリザベートを指し示す。それにリオルは「ばぁ」と答える。エリザベートは孫の様子に目をキラキラさせ、胸を押さえて感動している。
そして次に「この人は?」と、ダリオンを指すと、リオルは「じぃ」と答え、ダリオンもまた驚きの表情を浮かべ「天才だ」と呟いた。
そして、次のマリオンにも「ちち」とリオルは正解を答える。そして、最後にエルメは自分を指し、「じゃあこれは?」と尋ねるとリオルは「はな」と返した。
「はな!?」
「リオル、“はな”ではなくて、“母”だろう?」
マリオンがそう語りかけると、リオルは「はーなっ!」と繰り返した。エルメは「もう一回やってみましょうね」と言い、先程と同じやり取りをエリザベートから繰り返す。そして最後に自分のことを尋ねると、リオルの答えはやはり“はな”だった。
「母って、発音しづらいのかしら」
「でも、昨日はちゃんと出来てたじゃないか」
エルメとマリオンが疑問符を浮かべ話していると、突然ダリオンが豪快に笑いだした。
「ブハハハハッ・・いやいや・・リオルは賢い子だなっ!いったい誰に似たのか・・」
ダリオンの言葉にエリザベートが「私ですよ」と鼻息荒く返している。そんな皇帝と皇妃のやり取りを首を傾げ見守るエルメとマリオン。そんな二人にエリザベートは、笑顔で説明を始めた。
「エルメ、貴女の尋ね方よ。リオルは質問に忠実に答えを出したのですよ」
「忠実ですか?」
「ええ、だって貴女、私たちの時は“この人は?”と聞いたのに、自分の時は“これは”と聞いたでしょう?しかも自分の鼻を指して・・だからリオルは“母”ではなく“鼻”と言ったのです。本当に賢い子ねぇ」
ダリオンとエリザベートは、今にも溶け出しそうなデレデレの微笑みを浮かべて孫を見つめている。
「えっ!そんな些細な言葉の違いで?」
「そうですよ。今度は、ちゃんと尋ねてみなさい」
エリザベートに促され、エルメは自分を指し「この人はだぁれ?」と聞くと、リオルは「はは!」と答えた。
「ねえ、言ったとおりでしょう?」
「はい、本当に驚きました」
エルメとマリオンは、我が子の新しい一面に気付かされ、顔を見合わせる。
そしてダリオンは「よし!爺がもっと教えてやるぞ!」と宣言すると、リオルを抱き上げ扉へと足を進める。エリザベートも慌てて立ち上がり「私も一肌脱ぎましょう!」と後を追った。
嵐のように去っていった皇帝夫妻にマリオンとエルメは、顔を見合わせ苦笑する。そして再び部屋に訪れた二人きりの静寂にホッと胸をなでおろすと、マリオンに手を引かれたエルメは、春の日差しが降り注ぐテラスへと消えていった。
この後の夫婦水入らずの時間は、ダリオンたちがリオルを離さなかった為、翌日まで続いたのだった。
そして、この微笑ましい会話の日からちょうど一年後、エルメの耳に既視感ありすぎるリオルの宣言が届く。
「母上っ!賭けをしよう!僕が勝ったら、母上は僕のものになれっ!父上には絶対渡さないぞ!」
(はっ?賭けっ!?既視感半端な~い・・一体マリオンと何があったの・・・)
この瞬間、ガイアール皇家に小マリオンが爆誕したのだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
マリオンの後日談、続きます。
「預けてきたのか?」
「うん。もうお義父様もお義母様も、“何なら明日までゆっくりしても構わない”なんて言っちゃって、リオルのこと本当に可愛くて仕方がないみたい」
ソファーに座るマリオンに充電と称して抱きついているのは、エルメだ。ダリオンとエリザベートの“たまには二人でゆっくりしなさい”という計らいで、マリオンとエルメの子リオルを二人が預かってくれたのだ。
「久しぶりに、二人でゆっくりできるね」
「ああ、そうだな」と肯定のセリフを口にしながら、マリオンはエルメの肩を抱く。その表情は口の端を上げ、穏やかな雰囲気を漂わせている。そして、マリオンにくっつくエルメも、まるで温かい毛布に包まれているような甘美な温もりを堪能していた。
テラスへ続く窓から聞こえる鳥のさえずりはエルメの耳を楽しませ、差し込む穏やかな日差しは春の訪れを感じさせた。
「外、気持ちよさそう」
エルメの呟きにマリオンは「待ってろ」と言うと、エルメを軽々と抱き上げ、テラスのベンチへ連れて行く。穏やかな風は、木々のざわめきを耳に届ける。
エルメとマリオンは、雲ひとつない青空に見守られ、二人きりの時間を堪能していた。
しかしその時間は、想定よりだいぶ早く終わりを告げた。
「リオルが言葉を喋ったぞ!」
勢いよく二人がイチャつく部屋に飛び込んで来たのは、ダリオンだ。リオルを抱き上げ、興奮して入ってきた。後ろにはエリザベートの姿もある。
ピタリと寄り添うエルメとマリオンは、慌てて身体を離し、テラスから戻る。
「父上、何事ですか」
「おお、マリオン!リオルが言葉を喋ったぞ!」
ダリオンの言葉にエルメは「あっ!」と声を上げる。それに察したマリオンは苦笑すると、彼女の頭をポンと撫でた。
「父上、伝えるのを忘れていましたが、リオルは喋るようになりましたよ」
「なにっ!!なぜそれを早く言わんのだ!」
「そうよ!私たち、それはもう驚いたのよ!」
「お義父様、お義母様、申し訳ございませんでした。私がお話するのを、忘れていたんです」
「父上、母上、リオルはなかなか賢い子ですよ。いまお見せしますから、お座りください」
マリオンはそう言うと、ソファーへ皆を誘導した。皆が腰を落ち着けると、エルメがリオルと目線を合わせ、語りかける。
「リオル、練習の成果をお見せしましょうね。この人はだぁれ?」
エルメはそう言って、エリザベートを指し示す。それにリオルは「ばぁ」と答える。エリザベートは孫の様子に目をキラキラさせ、胸を押さえて感動している。
そして次に「この人は?」と、ダリオンを指すと、リオルは「じぃ」と答え、ダリオンもまた驚きの表情を浮かべ「天才だ」と呟いた。
そして、次のマリオンにも「ちち」とリオルは正解を答える。そして、最後にエルメは自分を指し、「じゃあこれは?」と尋ねるとリオルは「はな」と返した。
「はな!?」
「リオル、“はな”ではなくて、“母”だろう?」
マリオンがそう語りかけると、リオルは「はーなっ!」と繰り返した。エルメは「もう一回やってみましょうね」と言い、先程と同じやり取りをエリザベートから繰り返す。そして最後に自分のことを尋ねると、リオルの答えはやはり“はな”だった。
「母って、発音しづらいのかしら」
「でも、昨日はちゃんと出来てたじゃないか」
エルメとマリオンが疑問符を浮かべ話していると、突然ダリオンが豪快に笑いだした。
「ブハハハハッ・・いやいや・・リオルは賢い子だなっ!いったい誰に似たのか・・」
ダリオンの言葉にエリザベートが「私ですよ」と鼻息荒く返している。そんな皇帝と皇妃のやり取りを首を傾げ見守るエルメとマリオン。そんな二人にエリザベートは、笑顔で説明を始めた。
「エルメ、貴女の尋ね方よ。リオルは質問に忠実に答えを出したのですよ」
「忠実ですか?」
「ええ、だって貴女、私たちの時は“この人は?”と聞いたのに、自分の時は“これは”と聞いたでしょう?しかも自分の鼻を指して・・だからリオルは“母”ではなく“鼻”と言ったのです。本当に賢い子ねぇ」
ダリオンとエリザベートは、今にも溶け出しそうなデレデレの微笑みを浮かべて孫を見つめている。
「えっ!そんな些細な言葉の違いで?」
「そうですよ。今度は、ちゃんと尋ねてみなさい」
エリザベートに促され、エルメは自分を指し「この人はだぁれ?」と聞くと、リオルは「はは!」と答えた。
「ねえ、言ったとおりでしょう?」
「はい、本当に驚きました」
エルメとマリオンは、我が子の新しい一面に気付かされ、顔を見合わせる。
そしてダリオンは「よし!爺がもっと教えてやるぞ!」と宣言すると、リオルを抱き上げ扉へと足を進める。エリザベートも慌てて立ち上がり「私も一肌脱ぎましょう!」と後を追った。
嵐のように去っていった皇帝夫妻にマリオンとエルメは、顔を見合わせ苦笑する。そして再び部屋に訪れた二人きりの静寂にホッと胸をなでおろすと、マリオンに手を引かれたエルメは、春の日差しが降り注ぐテラスへと消えていった。
この後の夫婦水入らずの時間は、ダリオンたちがリオルを離さなかった為、翌日まで続いたのだった。
そして、この微笑ましい会話の日からちょうど一年後、エルメの耳に既視感ありすぎるリオルの宣言が届く。
「母上っ!賭けをしよう!僕が勝ったら、母上は僕のものになれっ!父上には絶対渡さないぞ!」
(はっ?賭けっ!?既視感半端な~い・・一体マリオンと何があったの・・・)
この瞬間、ガイアール皇家に小マリオンが爆誕したのだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
マリオンの後日談、続きます。
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