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第13話『お告げ』
しおりを挟む「うむぅ…動きにくいの。」
「ガマンなさい、そういうものよ。」
「それにしても…揺れるのぉ。」
「それはあなたが石畳を壊したせいでしょ。」
ユーカとヴェルは、皇帝に呼ばれ、宮殿に行くために、馬車へと乗り込んだ。
しかし、思いの外、馬車が揺れるので、ふたりは少し苦い顔をしながら、吐き気を抑え、馬車に揺られた。
10分ほどで、宮殿につき、馬車から解放された後、執事さんの案内のもと、皇帝のいる部屋まで、長い廊下と階段をひたすら歩いた。
「こちらでございます、くれぐれも失礼がない様にだけはお願いします。」
「どうもありがとう。」
「うむ、ご苦労。」
ふたりは執事に礼を告げ、優雅に一礼してから中へと入る。
「よく来たな!レヴィンの代表たちよ!」
「あら…てっきり真ん中に大きな椅子があって、私たちはその前に三角座りだと思っていたわ。」
「ここは僕の私室なんだ、ゆっくりしてくれて構わないよ。」
「じゃあ遠慮なくそうさせて貰うわ。あ…そうだ、ヴェル、アレを渡してあげなさいな。」
「うむ、心得た。皇帝陛下よ、コレは我々からの手土産じゃ。安物ではあるが、綺麗な模様をしておるので、気に入ってくれるとありがたい。」
「へぇ、そんなもの用意してくれたんだ。開けてみていいかな?」
「開けても良いが、後悔はするでないぞ。」
「それじゃ遠慮なく、どれどれ…。」
皇帝は、ヴェルから受け取った包みを開けると、驚愕の表情を浮かべ、次にこちらをチラりと見てきた。
そのまま、手元とこちらを、目線が何度も往復した後に、しばらく固まり、ヴェルがワザとらしい咳をして、ようやく動き始めた。
「コレは…櫛、だね。まぁ、使う機会はないと思うけど、ありがたく受け取っておくよ。」
「うむ、本当はフリフリのかわいい服もと思ったのじゃが…予算が足りなくての。」
「ははは…笑えない冗談だなぁ。」
「なんと…まさかお主は趣味でソレを。」
「ヴェル!ストップよ。」
「なんじゃユーカ、止めんでくれ。我はあの捕縛令には腹が立っているのじゃ。」
「私もそうだけど、それとこれとは少し違うわ。彼女も頑張っているのだから、それをからかってはいけないわ。」
「おい、貴様たち。この事を他に知るものは居るのか…?」
「あら、皇帝陛下。私たちは何も知らないし、私たち以外は誰も知らないわ。」
「そうか…やはり貴様たちに声を掛けたのは正解だった様だ。」
「私たちも、陛下とお知り合いになれるなんて、とても光栄なことだわ。」
「立ち話はこの辺にしよう、座ってくれ。」
「ありがとう陛下。私はユーカ、こっちはヴェル。先ほどはヴェルが大変な失礼をしたわ。」
「うむ、済まなかった。」
「いや…良いよ。僕はシュークレア19世、皇帝をしている。」
「それにしても…陛下はお若いのね。」
「父が早くに亡くなったからね、即位したのは3年前さ。」
「それで、今回はなぜ、私たちを呼んだのかしら?」
「うーん…少し腹を割って話す必要がありそうだね。」
「そうね、私達も隠し事だらけだけど、あなたもそうじゃないの?」
「分かった、僕は、いや…私は、実は女なんだよ。櫛はありがたく使わせてもらうよ。」
「それは知ってたわ。ヴェルが気づいたのだもの。」
「やはりそうだったのか。かなり上手く変装していたはずなんだけど…。」
「凄腕の魔法使いにはすぐにバレるわよ。もっとも、凄腕なんて、私もヴェルくらいしか見たことはないけど。」
「うちの宮廷魔術士はどうかな?この大陸でも有数の魔法使いなんだけど。」
「見た事がないからなんとも言えないわ。でも…たぶん余裕で勝てるわね。」
「それは凄い…。まぁそんな訳だから、他に人がいない時はクレアと呼んでくれて構わないよ。」
「そう、じゃあそうさせてもらうわ。」
「そろそろ本題に入りたいんだけど、良いかな?」
「えぇ、私もヴェルも、なんで呼ばれたのか気になっていたのよ。」
「うむ、しょうもない悪事に手を貸せというのであれば、この場で喰らい殺してやるから覚悟するのじゃな。」
「うん、それじゃあ単刀直入に言うね。君たちには、私の手伝いをして欲しい。」
「私たちに得はあるのかしら?」
「捕縛令と出兵令の撤回。」
「あら、それは帝国の威信にかけて守らなければいけないのではなくて?」
「それは勝手に事を進めた軍部の老害どもが言ってるだけさ。」
「ひとつ良いかしら?」
「構わないよ、なんでも言ってくれ。」
「あなたは出兵だと言ったけど、側から見てると、侵攻としか思えないのだけど…。」
「そこは私の意地だよ。侵攻なんてさせない。ただ兵を出しただけさ。」
「それは信じても良いのかしら?」
「それは君たち次第だね。」
「具体的には我らに何をせよというのじゃ?」
「世界に統一国家を創る。それに手を貸して欲しい。」
「本気で言っているの?」
「ここでウソをつく必要も無いからね。どうかな?」
「我は反対じゃな、そんな絵空事の様な話、何年かかってもムリじゃ。」
「私はムリじゃないと思うわ。でも…今のままでは、例え1000年の時が流れようとも、絶対にムリね。」
「うん、私もそう思う。だから君たちに手伝って欲しいんだ。」
「ヴェルも言ったけど、話に具体性が全く無いわ。方法も無いのに、夢だけ語らないで頂戴。」
「それもそうだね。じゃあ私の思い描いてるプランを披露するよ。」
皇帝は、高らかにそう宣言すると、ソファーから立ち上がり、身振り手振りで全身を使って話し始める。
説明は数時間にわたり、ユーカとヴェルは、それを、頭の中でイメージしながら聴いていた。
「ーーーとまぁ、こんな感じなんだけど。」
「これは驚いたわね…。」
「うむ、際どいが、ムリと断言できるほどのものでも無いの。」
「でしょ!じゃあ手伝ってくれるのかな?」
「それとこれとは別よ。第一、私たちにはなにも得が無いじゃない。」
「得ならあるさ、先ほど言った様に、あのふたつのふざけた命令を、皇帝の権限で凍結させる。」
「私たちがいくらお人好しでも、悪いけどその程度のリターンしか望めないのでは、話にならないわ。」
「その通りじゃな。このまま民衆が立ち上がれば、どちらも撤回されるであろう事じゃ。」
「そうなれば帝国は滅び、皇帝のあなたは処刑といったところが適当かしら?」
「私は皇帝なんだぞ!皇帝に従うのは、臣民の義務ではないのか?」
「私は別に、この国の人間になった覚えはないわ。」
「支部戦の代表者も務め、それに歴史的な勝利までしたんだぞ!もはや君たちは、帝国の臣民じゃないか!」
「そう…でも、私たちは表彰式を辞退したわ。」
「うむ、我らは支部戦など参加しておらぬ、そう言ってしまえば貴様の言い分は通らぬぞ。」
「そんな…だって、私は。」
「そろそろ話して頂戴、クレア。あなたが本当に成し遂げたい事は何?」
「我からも頼む。貴様は腹に何を抱えておるのじゃ?」
「ーーーーー私は…神の、神のお告げを…聞けるんだ。」
「神というのは、神国が国教としているカーレイ教とはまた別のモノなの?」
「あぁ、そもそもカーレイ教に神の定義はない。アレは全てのものを神として捉えるからね。」
「ならば、ハーシュド教か?あれは邪教であるぞ?」
「そう考えるのは、カーレイ教の信者と、無宗教の者たちだけよ。」
「しかし、ハーシュド教の信仰は、全ての大陸で禁忌とされている、それが共通認識であろう?」
「私とて、ハーシュド教の信者なわけではないよ。でも、ソコの神からお告げを聞かされるのさ。」
「そのお告げの内容が、あなたが統一国家を創る理由なのね。」
「あぁそうさ、その通りだよ。私だって、こんなお告げ、ウソだと信じたいさ。でも、お告げの内容は、絶対に起こるんだ!いつ起こるかもわからない、そんな恐怖が!君たちに!分かるか!」
クレアは語気を強め、最後はグっと右の拳に力を込め、そのまま机に叩きつける。
拳は傷付き、血がにじむが、それを気にせず、両手で顔を覆い、嗚咽交じりに泣き始める。
ユーカは、出番だとばかりにヴェルの方を向いて頷き、ヴェルはまたかと思いながら、そっとクレアを抱きしめる。
ヴェルはクレアが泣き止むまで、背中をさすったり、頭を撫でたりしながら、時折、チラチラとユーカを見る。
ユーカは、その視線のことごとくを無視して、先ほどクレアが語った、世界統一のプランを思い出しながら、ひとつひとつ頭の中でシミュレートしていく。
その作業は、クレアが落ち着きを取り戻した後も続き、終わりを見せる気配すらなかった。
仕方がないので、ユーカの目の前で、ヴェルが柏手を打ち、ユーカの注意を引きつける。
その音で、ようやく現実に戻ってきたユーカは、何事だとヴェルに問うが、ヴェルは特に答えず、辺りを見渡す様に、ユーカに言った。
ユーカが周りを見ると、カーテンが閉められた窓や、灯りをつけられたシャンデリアなどが目に入り、最後に、目元を真っ赤に腫らしたクレアに目線がいった。
「あら…どのくらい経ったのかしら?」
「2時間は経っておるぞ…何をしておったのじゃ?」
「うーん…シミュレーション的な?」
「それで、その結果はどうなのじゃ?」
「失敗するわね。まぁ…手がないわけじゃないわ。」
「ふむ、さすがユーカじゃな。それはさておき、そろそろお告げの内容を聞かせてはくれまいか?」
「あなたたち…ナニモノなの?」
「ただの冒険者よ。」
「ただものなわけないじゃないか!私は、君たちが羨ましいよ。」
「何も羨むことなんて無いわ。借金はあるし、お金は無いし…。」
「そうじゃなくて、君たちの、強さが羨ましい。」
「まぁ我は強いからな!本気を出せば結構やれるぞ!」
「ヴェル、クレアが言っているのは、腕っぷしの事じゃないわよ。」
「ぐぬぬ…それは真か。」
「それで、お告げの事を話してくれる気にはなったのかしら?」
「えぇ…我の事、またムシ?我鳴いちゃう。」
「ヴェル、鳴いたら明日から3日間、お肉抜きだから。」
「分かった、静かにする。クレアよ、さっさと喋って、夕飯にしてくれ。我は腹が減って死にそうじゃ。」
「はじめに言っておくけど、コレはウソでもつくり話でもないから、心して聴いて欲しい。もちろん、他言無用で頼むよ…。」
「約束するわ。」
「うむ、約束じゃ。」
「私がこのお告げを受けたのは、今から約3年前、皇帝を継いで、まだ間もない時期の事さ。そして、その内容は…四大陸全土の文明の崩壊。」
「四大陸全土って事はこの世界の全ての文明が滅びるってわけね。」
「貴様の授かった、他のお告げはどんなものだったのじゃ?」
「それが…覚えていないんだ。」
「覚えてない?それじゃあお告げの存在自体が、まやかしかもしれないじゃない。」
「それは無い。お告げの内容は実際に起こってる、それは間違いないんだ。」
「その根拠が無いわ。なんでそう言い切れるのかしら?」
「私は以前、何度もお告げで起こる事を阻止しようとしたんだ…してたはずなんだ!それでも…その内容が起きる数日前には、記憶はおろか、記録すら残らず消えてしまう。」
「なぜ消えた事に気づくのじゃ?我なら忘れた事は思い出せんがの?」
「最初のうちは何もわからなかったさ。でも、それが何度も続くんだ。そのうち嫌でも気づくものだよ。」
「そういうものかの?」
「それじゃ、以前の内容は覚えてなくても、何かあったという事はわかるのでしょ?」
「あぁ、おそらくだが、お告げの内容が実際起こった事は間違いない。」
「その内容、実際はどんなものだったのよ?」
「確証は持てないが、ここ最近でいうと、あの事件はお告げで聞いていたはずなんだ。調べてもいたし、止めようともした。そのはずなんだ。」
「全てが消えてしまうからこそ、逆に見えてくるってわけね。」
「確かに、そこだけがスッポりと抜け落ちるのであれば、違和感を覚えるのも道理じゃな。」
「それで、その滅亡の経緯は分かってるのかしら?」
「そこまでは分からないんだ。ただ、事前に知ることしかできない。」
「それでも対策は立てれる、十分じゃない。」
「しかし、私が立てた策では成功しないと言ったじゃないか。」
「えぇムリね。でも…私とヴェルなら可能だわ。」
「どうやって!」
「それは言えないわ。いいえ、言いたくない、が正しいかしら。」
「ユーカよ、我には話してくれるのであろうな?知らぬ内に何かの片棒を担がされるのは、良い気分ではないぞ。」
「あなたには話すわよ。でも、それ以外の者には絶対に言えない。」
「それでもっ…それでも、世界が救えるのなら、私は君たちに…。」
クレアは、自分ではどうにもできないことを悟り、最後は俯き、弱々しい声で続ける。
「頼む…お願いだから、この世界を、救ってくれ。」
「えぇ、任されたわ。行くわよヴェル。」
「うむ、次回は是非とも宮廷料理を喰らいたいものじゃな。」
「ありがとう、本当にありがとう。」
「臣民は皇帝のために~というやつはどうしたのじゃ?」
「そうよ、別にあなたのためじゃないわ。私だって、この世界が好きなのだもの。」
そう言い残すと、ふたりは皇帝の私室を後にする。
街はすでに暗くなり、夜の賑わいが響き渡っている。
その夜、ユーカはヴェルに、クレアの立てた策を踏まえた上で、自分の考えを披露した。
ヴェルは終始、真剣な表情で聞き入り、話が終わると、神妙な顔をして考え込んだ。
しばらくひとりにして欲しいとヴェルが言うので、ユーカは黙って部屋を出て行き、夜の街を歩きに出かけた。
宿を出た後、ユーカは、ふたりで泊まっている部屋の方をチラりと一度だけ見て、すぐさま視線を戻す。
結局その夜は宿に戻らず、朝になるまで街道の壊れた石畳を直してまわった。
朝になり部屋に戻ると、小さなドラゴンが、ベッドの上でうずくまっていた。
ドアが開く音に気付き、首を動かし顔を上げる。
「帰ったか、ユーカ。その…悪かったな、わがままを言って。」
「良いわよ、別に。あのね、ヴェル…私も一晩中考えたのだけど…。」
「うむ、我も一晩中、我なりに思案してみた。」
「それでね、ヴェル。あなたがイヤなら構わないわ。私がひとりですれば良いのだもの。あなたに迷惑をかけていたわね、ごめんなさい。」
「何を言う!我はお主の相棒であるぞ!我も決めた、ユーカよ…共に行こう。」
「でも…あなたはそれで良いの?」
「うむ、構わぬ。どんな手を使おうとも、我はお主と、この世界を救う。」
「そうね…とりあえず、レヴィンの街に帰りましょうか。」
「そうじゃな、借金を返してからでないと、他の大陸には行けぬらしいからの。」
そして昼頃、帝都を発つふたりの人影と、家族の元へと戻るたくさんの人影、人々の、喜び、安心、安堵といった感情が、帝都を包み込む。
ふたりが去った事に、すぐさま気づくことができたのは、宿の店主やその子どもたち、それから皇帝、たったそれだけの人数だった。
「さぁヴェル、行きましょう!」
「うむ、これから楽しくなるの!」
「そうじゃないわよ…さっさとドラゴンになりなさいよ。」
「うむぅ…我は馬車馬か何かなのかや?」
ムムムムムーっ!
ーーーーーーーーポンっ!
「ウム、ノルガヨイゾ。」
「いきなりスピード出したり、急に方向を変えたら怒るからね!」
「ナンジャ、チュウモンガオオイノォ…。」
「何か文句あるの?ご飯抜きにするわよ!」
「ナンデモゴザラン、デハユクゾ!」
次回:第14話『帰還』
お楽しみにお待ちください。
8月29日 10時を投稿予定にしております。
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