209 / 247
第六章
クルトの商会立ち上げ
しおりを挟む
私、ユーリシアの前にいたのはこの国の王、カルロス・ホムーロス三世だ。
正式の名前は、この三倍くらい長いんだけど、私は元々この国の出身じゃないし、覚えていない。
私が陛下に謁見を許されたのは、一年以上前、王家直属の冒険者として任命されたときの一度だけだ。
その時は跪いていてはっきりとその顔を見ることはできなかったが、まさか王家直属の冒険者を引退してから、こうして同じ部屋で二人きりで会うことになるとは思ってもいなかった。
まぁ、私が連れて来たんだけど。
「ユーリシア、健在でなによりだ。だが、許可も得ずにつれ出すのはいささか無礼が過ぎるのではないか?」
「あの、陛下。いまさらそんなことを言われても。というか、何をしているんですか、本当に。余計なことを言わないで下さい」
「余計なことではあるまい。儂はただ、ロックハンス士爵をリーゼロッテの婿にしようとしただけだ」
「それが余計なことだって言うんです。もしも、陛下がリーゼの父親だとクルトに知られてから、陛下の正体にクルトが気付いたら、同時にリーゼが王女であることもバレてしまうのです」
「それの何が問題が?」
「陛下の耳にも届いているはずです。クルトは自分の能力に気付いたとき、意識を失ってしまう呪いのようなものに掛けられていることを。だから、リーゼが王女だと知ればどうなるか?」
「リーゼが王女であることを知るのと、クルトが自分の能力について気付くのは別問題であろう?」
陛下は何を言っているのだ? という目で私を見て来た。
そうだ、それとこれとは別の問題なんだ。
わかっていたが、私はそれを同じ問題として処理していた。
一応、一国の王女であるリーゼが、呪いを受けた状態そのままにしていたのか?
という問題はある。
誰にも解呪できなかった呪いを、クルトが解いてしまったのだから。
だが、それも誤魔化そうと思ったら簡単にできるのだ。
「まぁ、よい。儂はこれから、クルト殿専用の商会を立ち上げて商品を販売してもらう。こちらは問題あるまい?」
なんだって?
陛下が自ら商会を立ち上げて販売?
クルトが作った品を売る?
「いえいえ、それこそ大問題です。あいつの商品が評価されたら――」
「ロックハンス士爵は料理は得意だと知っているのであろう? それこそBランクだと自覚しているほどに。それに、彼の料理は身内だけでなく、親しい者には振舞われていると聞いている。なら、クルト士爵の作った料理だけを売ればいい」
「そこまでする理由がクルトにはございません。あいつは金には興味がない。というか、金なら十分にありますから」
クルトの貯金残高は、なんというか天文学的な数字になってきている。
ともかく、あいつの能力が世間にバレるのも危うい。
クルトに商会を作るなんて、危険の方が高い。
「自信にはなると思うぞ」
「え?」
「儂はロックハンス士爵のことをかっておる。だが、あの少年の自信の無さはいかんともしがたい。我が孫、アクリにも要らぬ影響を及ぼさぬとも限らん。それならば、せめて得意だと思っている料理の分野で、自信を付けさせるのはどうだ? 妙な商会に卸せば、料理人を調べようとする者が現れるやもしれん。だが、国王である儂が後ろ盾となりロックハンス士爵のことを隠せば、わざわざ儂を敵に回してまで料理人を調べる愚か者など出てはこんだろう。まずはワイン等、貴族が楽しむ嗜好品などを販売していこう」
クルトに自信を付けさせる。
あいつに自分の能力を気付かせたらいけないと思っていたが、確かに陛下の言う通りだ。
自分の能力が異常だと気付かない範囲で自信をつけてもらいたいという点については私も同意見だ。
だが――
「で、陛下の本音は?」
「ロックハンス士爵が作ったワインにより、貴族たちをロックハンス士爵の作ったワイン無しでは生きられる体に改造。これから先、ロックハンス士爵が王家に入るのを貴族が反対してきたとき、ワインを作っているのがロックハンス士爵であり、彼を王家に入れないとワインの供給を止めると脅せばよい。完璧な作戦だ」
ダメに決まってるだろ、そんな作戦!
考えていることが本当にリーゼとそっくりだ。
とはいえ、陛下の作戦、あながち的外れとは言えない。
いや、むしろあり得る話だから怖いのだ。
私だって、クルトが淹れた紅茶を飲み続けたせいで、他の紅茶が泥の味になる呪いにかかっている。
ゴルノヴァやマーレフィスといった炎の竜牙のメンバーもクルトが作った料理を食べ続けたせいで、他の料理が不味く思えるようになった。
もしもワインで同じことが起きたら――アルコールを含んでいるだけ恐怖だな。
「クルトの料理で誰かが不幸になるのは避けたい。ワインの販売数を限定していただきたい。たぶん、月にボトル一本までなら依存症にはならないと思う」
「商会については反対はせぬのか?」
「ええ……反対致しません、陛下の御心のままに」
「それと、アクリに週に一度会いに来ても――」
「ダメに決まって――」
私はそう言おうとして、孫と会いたいときに会えない陛下の辛さを感じた。
というのも、私の半身とも言えるユーナの奴、いまだにアクリとほとんど会えていなくて寂しそうだったから、つい同情してしまったのかもしれない。
「はぁ、リーゼと相談して、月に一度くらい王都に遊びに行くことにしますから、その時にお会いになられては?」
「なんと、それはまことか!?」
「ええ。といっても、宰相に黙って抜け出すのはやめてください。私まで怒られてしまいますから」
「うむ、わかった」
本当にわかってるんだろうな?
リーゼの親だから信用ならないぞ。
そう思っていたら、グリムリッパーの連中がファントムと一緒に現れ、「時間です、城にお戻りください」と言って、「待て、アクリに、もう一度我が孫に――」という願いを無視して連れ去っていった。
※※※
僕――クルトがキッチンでお客様のために紅茶を用意していると、ユーリシアさんが帰ってきた。
「あぁ、クルト。客なら帰ったぞ。私も紅茶は飲んできたから必要ない」
「え? もうお帰りになられたんですか? あの、話が――」
「結婚のことだろ。まぁ、あれは軽い冗談のようなものだ。気にするな」
「冗談? あぁ、やっぱりそうですよね。よく老人会にお手伝いに行くと、『うちの孫と結婚してほしい』ってお爺さんやお婆さんに言われるので、そうじゃないかって思ってたんです」
「ああ、そうだ、そういうノリだ。ちなみに、全部断ってるんだよな?」
「もちろんですよ。僕はまだ結婚するには半人前ですからって断っています。結婚って好きな人同士が結婚するものでしょ? 僕の両親もそうでしたし。あ、ユーリシアさん、会ったんですよね?」
「ああ、ニコラスさんとソフィさんな。いい人たちだった」
ユーリシアさんは懐かしむように言った。
ユーリシアさんから、過去の世界であったことはすべて聞いている。
どうやってこの世界に戻ってきたかも含めて、僕、リーゼさん、ユーリシアさん、アクリの四人で話を聞いた。
なんでも、家族全員で話を共有するべきだって大賢者様に言われたらしい。
そして、この世界の成り立ちについて、ポラン教会の人がハスト村を毛嫌いしていることについて。
それに――
「もしも僕が結婚しても、子供ができるかどうか不安ですし――」
ハスト村の人間は子供ができにくい体であるということについても知った。
僕の村でも子供の数は少なかった気がするけど、まさかそんな理由があるだなんて。
もしかして、僕が生まれるよりもっと昔は、もっと村の人口は多かったのかな?
「まぁ、子供がすべてってわけじゃないさ。それに、私やリーゼだったらアクリがいるから結婚してもいいんじゃないか?」
「あ、そうですね。確かにユーリシアさんやリーゼさんなら問題ありませんね」
「そうだろ――って私は何を言ってるんだ!?」
ユーリシアさんが自分に対してツッコミを入れた。一人ツッコミと言う奴だ。
そんな冗談で僕を元気づけようとしてくれるユーリシアさんの優しさが心に染みる。
「それで、お客様は何の用事がここに?」
「ああ、あのお客さん、これから商会を立ち上げるんだが、契約していたワイン酒房が破綻してワインが仕入れられなくなったんだ。それで、この工房にワインを作ってもらえないかって相談に来たんだよ」
「ワインですか。リクト様ってワインも作れるんですか?」
「いや、リクト様の専門は料理じゃないからな。そこで、クルト。お前がワインを作ってくれないか?」
「えぇっ!? 僕がですかっ!?」
「もちろん、嫌なら断る。でも、クルト。お前の料理の適性ランクはBランク、プロレベルだ。それにハスト村で飲んだワイン、あれは美味しかった(ホントは飲んでないけど)。きっと自然豊かな環境で作られた葡萄を素に作ったワインだから、あの味が出たんだろう」
確かに、ユーリシアさんの言う通り、村の人たちはワインについてかなりの拘りがあった。
何年ワインを寝かせたら、最良のワインができるか、というのでいつも大人の人たちが盛り上がって、時には喧嘩になっていた。
「クルト、ハスト村でどんな風にワインが造られていたかわかるか?」
「はい。飲んだことはありませんが、造り方なら覚えています」
「ハスト村が伝統的に作ってきたワイン、現代に蘇らせて販売してみせてくれないか?」
そう……だよね。
ヒルデガルドちゃんもハスト村に来たときは子供だったからワインのことは知らない。
この時代では、ハスト村のワインを作ることができるのは僕しかいないんだ。
「……わかりました! 僕、全力で作ってみます」
「いや、全力じゃなくてもいいんだぞ? 少しは手を抜いても」
「大丈夫です! 家事や他の仕事に穴を開けたりはしませんから! まずは葡萄畑作りから始めてみます!」
よし、やるぞ!
世界で一番のワイン……は無理かもしれないけど、ヴァルハで三番目くらいのワインを作るんだ!
正式の名前は、この三倍くらい長いんだけど、私は元々この国の出身じゃないし、覚えていない。
私が陛下に謁見を許されたのは、一年以上前、王家直属の冒険者として任命されたときの一度だけだ。
その時は跪いていてはっきりとその顔を見ることはできなかったが、まさか王家直属の冒険者を引退してから、こうして同じ部屋で二人きりで会うことになるとは思ってもいなかった。
まぁ、私が連れて来たんだけど。
「ユーリシア、健在でなによりだ。だが、許可も得ずにつれ出すのはいささか無礼が過ぎるのではないか?」
「あの、陛下。いまさらそんなことを言われても。というか、何をしているんですか、本当に。余計なことを言わないで下さい」
「余計なことではあるまい。儂はただ、ロックハンス士爵をリーゼロッテの婿にしようとしただけだ」
「それが余計なことだって言うんです。もしも、陛下がリーゼの父親だとクルトに知られてから、陛下の正体にクルトが気付いたら、同時にリーゼが王女であることもバレてしまうのです」
「それの何が問題が?」
「陛下の耳にも届いているはずです。クルトは自分の能力に気付いたとき、意識を失ってしまう呪いのようなものに掛けられていることを。だから、リーゼが王女だと知ればどうなるか?」
「リーゼが王女であることを知るのと、クルトが自分の能力について気付くのは別問題であろう?」
陛下は何を言っているのだ? という目で私を見て来た。
そうだ、それとこれとは別の問題なんだ。
わかっていたが、私はそれを同じ問題として処理していた。
一応、一国の王女であるリーゼが、呪いを受けた状態そのままにしていたのか?
という問題はある。
誰にも解呪できなかった呪いを、クルトが解いてしまったのだから。
だが、それも誤魔化そうと思ったら簡単にできるのだ。
「まぁ、よい。儂はこれから、クルト殿専用の商会を立ち上げて商品を販売してもらう。こちらは問題あるまい?」
なんだって?
陛下が自ら商会を立ち上げて販売?
クルトが作った品を売る?
「いえいえ、それこそ大問題です。あいつの商品が評価されたら――」
「ロックハンス士爵は料理は得意だと知っているのであろう? それこそBランクだと自覚しているほどに。それに、彼の料理は身内だけでなく、親しい者には振舞われていると聞いている。なら、クルト士爵の作った料理だけを売ればいい」
「そこまでする理由がクルトにはございません。あいつは金には興味がない。というか、金なら十分にありますから」
クルトの貯金残高は、なんというか天文学的な数字になってきている。
ともかく、あいつの能力が世間にバレるのも危うい。
クルトに商会を作るなんて、危険の方が高い。
「自信にはなると思うぞ」
「え?」
「儂はロックハンス士爵のことをかっておる。だが、あの少年の自信の無さはいかんともしがたい。我が孫、アクリにも要らぬ影響を及ぼさぬとも限らん。それならば、せめて得意だと思っている料理の分野で、自信を付けさせるのはどうだ? 妙な商会に卸せば、料理人を調べようとする者が現れるやもしれん。だが、国王である儂が後ろ盾となりロックハンス士爵のことを隠せば、わざわざ儂を敵に回してまで料理人を調べる愚か者など出てはこんだろう。まずはワイン等、貴族が楽しむ嗜好品などを販売していこう」
クルトに自信を付けさせる。
あいつに自分の能力を気付かせたらいけないと思っていたが、確かに陛下の言う通りだ。
自分の能力が異常だと気付かない範囲で自信をつけてもらいたいという点については私も同意見だ。
だが――
「で、陛下の本音は?」
「ロックハンス士爵が作ったワインにより、貴族たちをロックハンス士爵の作ったワイン無しでは生きられる体に改造。これから先、ロックハンス士爵が王家に入るのを貴族が反対してきたとき、ワインを作っているのがロックハンス士爵であり、彼を王家に入れないとワインの供給を止めると脅せばよい。完璧な作戦だ」
ダメに決まってるだろ、そんな作戦!
考えていることが本当にリーゼとそっくりだ。
とはいえ、陛下の作戦、あながち的外れとは言えない。
いや、むしろあり得る話だから怖いのだ。
私だって、クルトが淹れた紅茶を飲み続けたせいで、他の紅茶が泥の味になる呪いにかかっている。
ゴルノヴァやマーレフィスといった炎の竜牙のメンバーもクルトが作った料理を食べ続けたせいで、他の料理が不味く思えるようになった。
もしもワインで同じことが起きたら――アルコールを含んでいるだけ恐怖だな。
「クルトの料理で誰かが不幸になるのは避けたい。ワインの販売数を限定していただきたい。たぶん、月にボトル一本までなら依存症にはならないと思う」
「商会については反対はせぬのか?」
「ええ……反対致しません、陛下の御心のままに」
「それと、アクリに週に一度会いに来ても――」
「ダメに決まって――」
私はそう言おうとして、孫と会いたいときに会えない陛下の辛さを感じた。
というのも、私の半身とも言えるユーナの奴、いまだにアクリとほとんど会えていなくて寂しそうだったから、つい同情してしまったのかもしれない。
「はぁ、リーゼと相談して、月に一度くらい王都に遊びに行くことにしますから、その時にお会いになられては?」
「なんと、それはまことか!?」
「ええ。といっても、宰相に黙って抜け出すのはやめてください。私まで怒られてしまいますから」
「うむ、わかった」
本当にわかってるんだろうな?
リーゼの親だから信用ならないぞ。
そう思っていたら、グリムリッパーの連中がファントムと一緒に現れ、「時間です、城にお戻りください」と言って、「待て、アクリに、もう一度我が孫に――」という願いを無視して連れ去っていった。
※※※
僕――クルトがキッチンでお客様のために紅茶を用意していると、ユーリシアさんが帰ってきた。
「あぁ、クルト。客なら帰ったぞ。私も紅茶は飲んできたから必要ない」
「え? もうお帰りになられたんですか? あの、話が――」
「結婚のことだろ。まぁ、あれは軽い冗談のようなものだ。気にするな」
「冗談? あぁ、やっぱりそうですよね。よく老人会にお手伝いに行くと、『うちの孫と結婚してほしい』ってお爺さんやお婆さんに言われるので、そうじゃないかって思ってたんです」
「ああ、そうだ、そういうノリだ。ちなみに、全部断ってるんだよな?」
「もちろんですよ。僕はまだ結婚するには半人前ですからって断っています。結婚って好きな人同士が結婚するものでしょ? 僕の両親もそうでしたし。あ、ユーリシアさん、会ったんですよね?」
「ああ、ニコラスさんとソフィさんな。いい人たちだった」
ユーリシアさんは懐かしむように言った。
ユーリシアさんから、過去の世界であったことはすべて聞いている。
どうやってこの世界に戻ってきたかも含めて、僕、リーゼさん、ユーリシアさん、アクリの四人で話を聞いた。
なんでも、家族全員で話を共有するべきだって大賢者様に言われたらしい。
そして、この世界の成り立ちについて、ポラン教会の人がハスト村を毛嫌いしていることについて。
それに――
「もしも僕が結婚しても、子供ができるかどうか不安ですし――」
ハスト村の人間は子供ができにくい体であるということについても知った。
僕の村でも子供の数は少なかった気がするけど、まさかそんな理由があるだなんて。
もしかして、僕が生まれるよりもっと昔は、もっと村の人口は多かったのかな?
「まぁ、子供がすべてってわけじゃないさ。それに、私やリーゼだったらアクリがいるから結婚してもいいんじゃないか?」
「あ、そうですね。確かにユーリシアさんやリーゼさんなら問題ありませんね」
「そうだろ――って私は何を言ってるんだ!?」
ユーリシアさんが自分に対してツッコミを入れた。一人ツッコミと言う奴だ。
そんな冗談で僕を元気づけようとしてくれるユーリシアさんの優しさが心に染みる。
「それで、お客様は何の用事がここに?」
「ああ、あのお客さん、これから商会を立ち上げるんだが、契約していたワイン酒房が破綻してワインが仕入れられなくなったんだ。それで、この工房にワインを作ってもらえないかって相談に来たんだよ」
「ワインですか。リクト様ってワインも作れるんですか?」
「いや、リクト様の専門は料理じゃないからな。そこで、クルト。お前がワインを作ってくれないか?」
「えぇっ!? 僕がですかっ!?」
「もちろん、嫌なら断る。でも、クルト。お前の料理の適性ランクはBランク、プロレベルだ。それにハスト村で飲んだワイン、あれは美味しかった(ホントは飲んでないけど)。きっと自然豊かな環境で作られた葡萄を素に作ったワインだから、あの味が出たんだろう」
確かに、ユーリシアさんの言う通り、村の人たちはワインについてかなりの拘りがあった。
何年ワインを寝かせたら、最良のワインができるか、というのでいつも大人の人たちが盛り上がって、時には喧嘩になっていた。
「クルト、ハスト村でどんな風にワインが造られていたかわかるか?」
「はい。飲んだことはありませんが、造り方なら覚えています」
「ハスト村が伝統的に作ってきたワイン、現代に蘇らせて販売してみせてくれないか?」
そう……だよね。
ヒルデガルドちゃんもハスト村に来たときは子供だったからワインのことは知らない。
この時代では、ハスト村のワインを作ることができるのは僕しかいないんだ。
「……わかりました! 僕、全力で作ってみます」
「いや、全力じゃなくてもいいんだぞ? 少しは手を抜いても」
「大丈夫です! 家事や他の仕事に穴を開けたりはしませんから! まずは葡萄畑作りから始めてみます!」
よし、やるぞ!
世界で一番のワイン……は無理かもしれないけど、ヴァルハで三番目くらいのワインを作るんだ!
313
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
結界師、パーティ追放されたら五秒でざまぁ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「こっちは上を目指してんだよ! 遊びじゃねえんだ!」
「ってわけでな、おまえとはここでお別れだ。ついてくんなよ、邪魔だから」
「ま、まってくださ……!」
「誰が待つかよバーーーーーカ!」
「そっちは危な……っあ」
【完結】「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」
まほりろ
恋愛
王太子アビー・シュトースと聖女カーラ・ノルデン公爵令嬢の結婚式当日。二人が教会での誓いの儀式を終え、教会の扉を開け外に一歩踏み出したとき、国中の壁や窓に不吉な文字が浮かび上がった。
【本日付けで神を辞めることにした】
フラワーシャワーを巻き王太子と王太子妃の結婚を祝おうとしていた参列者は、突然現れた文字に驚きを隠せず固まっている。
国境に壁を築きモンスターの侵入を防ぎ、結界を張り国内にいるモンスターは弱体化させ、雨を降らせ大地を潤し、土地を豊かにし豊作をもたらし、人間の体を強化し、生活が便利になるように魔法の力を授けた、竜神ウィルペアトが消えた。
人々は三カ月前に冤罪を着せ、|罵詈雑言《ばりぞうごん》を浴びせ、石を投げつけ投獄した少女が、本物の【竜の愛し子】だと分かり|戦慄《せんりつ》した。
「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」
アルファポリスに先行投稿しています。
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
2021/12/13、HOTランキング3位、12/14総合ランキング4位、恋愛3位に入りました! ありがとうございます!
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。