嘘つきな君と、本当の僕

柚槙ゆみ

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「そんな嘘で莉奈は諦めないよ?」

 にっこり笑顔の莉奈。完全に通じていなかった……。

「いや、嘘じゃないから……」
「う~ん、じゃあ証明してほしいな。その人に会わせてほしい。で、莉奈の前でキスしてくれたら、信じるかも」

 めちゃくちゃである。しかしこれは自分で撒いた種。だが直人を巻き込んでまですることなのだろうかと頭を抱えた。莉奈は言い出したら聞かない性格なのを知っている。これはやるしかなさそうだ。

「会わせるのは無理だ。でも少し離れた場所から見ているならいい。ちゃんと莉奈に見えるように、キス、するから……」
「う~ん。どうしようかな。あんまりわがままを言ったら、春樹、莉奈のこと嫌いになるよね。わかった。じゃあ離れた場所で見てるから、ちゃんと彼女……あ、彼氏だって証明してね」

 莉奈は終始ニコニコしていた。この笑顔の裏にとんでもない顔を隠している気がして、春樹はその笑顔が怖くて仕方がない。
 それじゃあ、と二人はコーヒーを飲んでカフェを出た。直人と待ち合わせしている場所へ急いで向かう。時間はギリギリになってしまった。

「莉奈、この辺で待ってて。待ち合わせの場所はあそこだから」

 春樹は天使の像が立っている広場を指さした。そこには他にも待ち合わせをしている人たちがたくさんいる。

「わかった。あ、でも莉奈に嘘をついて逃げたら許さないからね?」
「それはわかってるって。とにかく俺の連れが彼氏だってわかれば納得するだろ?」
「それは……する、けど……」

 なんとなくいやな予感がする。とはいえ、ここまで連れてきてしまった自分も悪いので、なんとかするしかない。
 春樹は莉奈から離れて天使の像がある場所に移動した。春樹の右には年配の女性が立っていて、左には春樹と同じくらいの年齢の男性が立っている。しばらく待っていると、人混みを掻き分けて見知った顔が近づいてきた。

「ごめん。今度は俺が遅刻した」

 肩で息をして
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