外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~

名無し

文字の大きさ
50 / 93

50話 祝賀会

しおりを挟む

 名前:カイン
 レベル:46
 年齢:16歳
 種族:人間
 性別:男
 冒険者ランク:S級

 能力値:
 腕力S+
 敏捷B
 体力S
 器用A
 運勢B
 知性S+

 装備:
 ルーズダガー
 ヴァリアントメイル
 怪力の腕輪
 クイーンサークレット
 活力の帯

 スキル:
【削除&復元】B
【ストーンアロー】C
【殺意の波動】B
【偽装】C
【ウィンドブレイド】C
【鑑定士】B
【武闘家】B
【瞬殺】E
【亜人化】E
【難攻不落】E
【進化】F

 テクニック:
《跳躍・大》
《盗み・中》
《裁縫・大》

 ダストボックス:
 アルウ(亡霊)
 ファラン(亡霊)
 重圧8
 緊張5

「……」

 今、僕は【鑑定士】スキルで自分のステータスを調べてるわけなんだけど、こうして眺めてるだけで放心状態になるくらい遠くまで来ちゃったんだと感じていた。

「カイン様、おめでとうございます!」

「カインどの、おめでとうなのだっ!」

「カイン君、おめでと~!」

「すげーぜっ、カイン、おめでとさん!」

「よくここまで頑張ったなぁ、カイン」

「……エリス、リーネ、ミュリア、セニア、クロードさん……みんなの応援がなかったら僕はここまで来られなかった。本当にありがとう……!」

 涙が出そうになるのをぐっと堪えて僕はみんなにお礼を言う。

 あれから、自分は猪人族を掃討してフィラルサの村を救った功績が認められてS級冒険者に昇格することになり、王城に招待されて盛大な祝賀会の真っただ中にいた。

 胸に燦然と輝く金竜の褒章こそ、S級冒険者――超一流冒険者――の証なんだ。凄く嬉しいけどその分プレッシャーとか緊張感が半端なくて、僕はちょくちょく削除していた。なんだか戦ってるときのほうがこういうのは感じなくなってきてるから不思議だね。

 これでようやくダンジョンにも一人で潜れるようになるから嬉しいけど、ここで満足するつもりはまったくなくて、S級より上のSS級、SSS級を目指していきたいところだ。

 さらに上には怪物級、英雄級、皇帝級、伝説級、神級、超神級なんていうとんでもない階級があるみたいで、しかもどのランクにも何人かいるって話だから聞いてて混乱しそうなくらい世界は広大だと感じる……。

 それでも、僕は猪人族の首領クアドラと戦ったことで、自分の立ち位置も大分見えてきた気がする。あれよりもずっと強いモンスターがダンジョンにはごろごろいるってことを考えたら、僕は世界規模ではまだ普通より少し上ってところなのかもしれない。

 なので今後は【進化】のような超強化スキルがものを言いそうだ。もちろん王位争いに巻き込まれやしないかっていう心配もあるけど、それはそれで自分なりに対処できる自信も前より出てきたしね。

「――カイン兄さん!」

「カインお兄ちゃんっ!」

「あっ……」

 聞き覚えのある子供たちの声がして振り返ると、僕が傷を縫合したあの男の子と、フィラルサの村で助けたその妹が駆け寄ってくるところだった。

 さらに、どよめきとともに現れたのは騎士然とした少女――第四王女ソフィア――で、自分を含めてみんなが一斉にひざまずくのがわかった。少し、ミュリアとクロードのいる方向から棘のある視線を感じるけど。

 こういうこともわかるようになるなんて、やっぱり【鑑定士】スキルの熟練度がそれだけ上がってるからなんだろうね。

「例のフィラルサの村を視察していたゆえ、遅れてしまった。申し訳ない、カイン……」

「い、いや、ソフィアが謝る必要なんてないよ……」

「いやいや、そこで子供たちから話を全て聞かせてもらった。あのような被害を受けていたのに、冒険者ギルドだけでなく村に駐屯している兵士たちまで、上の命令によって猪人族を避けるべく都への報告を怠っていたそうだ。そこで、あの地方にいる兵長らに厳罰を処すため、自ら向かったというわけだ……」

「なるほど……」

 ソフィアならアルウと同じように国民目線に立ったいい王様になれそうだけど、彼女自身がそれを望んでないしね……ん、例の男の子が緊張した様子で僕の前に立った。

「カ、カイン兄さん……猪人族をやっつけてくれただけじゃなくて、妹まで助けてくれて、本当にありがとう……! 俺、将来は絶対カイン兄さんみたいな冒険者になる!」

「頼もしいね。そういえば君の名前は?」

「俺、ルインっていうんだ!」

「ルイン、か。いい名前だね」

「へへっ!」

 照れ臭そうに笑うルインを見てるとこっちまで嬉しくなる。でも正直、ファランの話に出てたレインっていう人の名前にちょっと似てたからドキッとしちゃったけど。

「じゃあね、ユリイはカインお兄ちゃんの愛人になるっ!」

「あはは……」

 こんな子供が愛人っていう言葉を知ってるなんて、末恐ろしい……。

「おいおい、ユリイ。お前がカイン兄さんの愛人になるっていうなら、お嫁さんは一体誰なんだよ?」

「この人ぉー!」

「「……」」

 ユリイが迷わずソフィアを指差したので、僕たちははっとした顔で目を逸らし合った。なんか今、猛烈な熱視線を感じちゃった。むせるくらいの……。

「ユリイ……この人、じゃないだろ! この国の王女様だぞ!?」

「コ、コホンッ……それでは、我はこの辺で――っと、そうだ、カイン、これを……」

 僕はソフィアから古びた感じのロザリオを受け取った。

「ソフィア、これは……?」

「これは母上の形見でな……お守りなのだ。これを我だと思って、肌身離さず持っていてほしい。カインの働きには頭が下がるばかりだが、正直無謀すぎる。これ以上、余計な心配をかけないでくれ……」

「う、うん……」

「そ、それでは、失礼するっ……!」

 子供たちがニヤッとした顔を見合わせる中、ソフィアは逃げるように立ち去っていった……。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

神々に見捨てられし者、自力で最強へ

九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。 「天職なし。最高じゃないか」 しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。 天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

追放王子の気ままなクラフト旅

九頭七尾
ファンタジー
前世の記憶を持って生まれたロデス王国の第五王子、セリウス。赤子時代から魔法にのめり込んだ彼は、前世の知識を活かしながら便利な魔道具を次々と作り出していた。しかしそんな彼の存在を脅威に感じた兄の謀略で、僅か十歳のときに王宮から追放されてしまう。「むしろありがたい。世界中をのんびり旅しよう」お陰で自由の身になったセリウスは、様々な魔道具をクラフトしながら気ままな旅を満喫するのだった。

追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい

桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

処理中です...