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第三章 魔法学園

二人の息はぴったりでした

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唐突なリークの宣言にイライザは驚きすぎたのか気を失ってしまったらしい。

慌てて駆け寄った私たちが見守る中、リークの腕の中でイライザはすぐに意識を取り戻した。

「はっ!私…」

そして自分がどんな状況にいるか分かると顔を覆って勢いよく立ち上がった。
また耳が真っ赤になってる。

「イライザそんなに急に立ち上がったら危ないよ。」

私が手を差し出すとイライザは飛びつくように私の手を取り私の背中側に回った。

「リ、リークの様子が変ですわ。」

ギュッと身を縮こめて背中に隠れるイライザはなんだか猫みたいでかわいい。

「そんな隠れなくても…」

リークは笑いながらからかうように私の背後をのぞき込もうとするけどイライザは必死に顔を背けて隠れる。

そんな様子も可愛くてたまらないというように笑っているリークを見て本当にイライザが 好きなんだ。と嬉しいやら驚くやらなんだか感慨深い気持ちがこみ上げてくる。

「リークが俺様ナンパ王子に成長しなくて本当に良かった。」

あんな眼差しを向ける相手がいるならゲームのリークのようになる可能性は低いと思ってつい口走っちゃったんだけど…

「はぁ?ナンパ王子ってなんのことだよ!」

「そうですわ。聞き捨てなりませんわね。


うぇ~なんでこういう時は息ぴったりなんだろう。
リークもちょっと驚いてパッとイライザの方を見たけどイライザは素早くまた身を隠している。

「いや、別に深い意味は…」

目を泳がせる私を怪しむようにじっと見ていたリークははっと目を瞬かせ、

「分かった!アロイスの夢見の力だろう?」

と自信ありげに言い放った。

うわ~久しぶりに聞いた。そうそう昔はなんでも夢見の力で押し通してたよね。

「う、うん。そう。実はそうなんだよ~」

「アロイスの夢見の中で俺がそんな奴になってるってことか?」

「うん…でもでも今のリークは夢見の中のリークとは似てもにつかない感じになってる……らしいから大丈夫だよ。」

私たちの話についてこれないルルとセーラは黙って首をかしげている。

「なんだよそれ。ったく。アロイスの奴帰ってきたら捕まえて詳しく話させなきゃな。」

「私もですわ。リノアのことずっと女友達として親しく思っていたのに事情があるとはいえ話してくれなかったのはどういうつもりなのか聞いてみなくては気が済みませんわ。」

またも息ぴったりの2人に私は引きつった笑みを浮かべるしかなかった。

あぁ、のんちゃん今どこにいるの?
行方不明なのは心配だけどもう少し姿をくらませていたほうが良さそうだよ…

私の切実な思いは果たしてのんちゃんに通じるだろうか。
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