転生したけど俺キノコ ~食用キノコによる、地味な世界征服~

草笛あたる(乱暴)

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 ――――この異世界を救うのじゃ!!


「だから、何度も言っているでしょ、無理だって!!」

 ノブナガ・マコトは死んだ。
 ここが三途の川なのか、何処なのか、とにかく辺りは闇ばかり。
 その闇の中で、ぽっかりと浮かんでいるのは、傘が開いたキノコ。
 1本のキノコだった。

「余は神じゃ」

 そのキノコが言葉を発している。
 神だと言い切っている。

「すべてのキノコの神じゃ」

 キノコの神であり、人間にも崇められるキノコ神だそうだ。

「あーはいはい。キノコのね。
 そりゃーまー、キノコといっても数万種類もあるわけだし、それを全部統括する神様だから凄いとは思うよ。
 偉い神様なんだろうと思うよ。
 だけどね、人間の俺をキノコに転生させてどうする気?
 格下げだよ、これ。弱くしてどうすんだよ」

「余は神じゃ。神がお告げを下しておる」

「いや、それ聞いたの5回目だから。
 でも、俺が世界を救うとかは別の話しだから!
 わざわざキノコに転生して世界を救うとか、ドМじゃないから」

「ただのキノコではない。ケンジンノコ。
 すべてのキノコの頂点に君臨するキノコの中のキノコが、ケンジンノコ、お前じゃ」

「いやいやいや、所詮はキノコ。
 キノコの俺になにが出来るっていうんだよ!
 人間に転生したほうが遥かにマシだって」

「余はキノコの神じゃ。転生はキノコにしかできん」

「堂々と言うなあ。
 しかも、神様が救えっていう異世界は、進化した豚。豚人間が支配してるんでしょ?
 全長せいぜい10cm程度のキノコが、2m近くもある豚人間にどう戦えと?
 進撃の巨人どころじゃないハンデあるんですけど!」

「ケンジンノコなら、余裕じゃ」

「え、そうなんだ。そんなに凄いのかそのケンジンなんとか」

「味覚は最高級」

「それって、キノコに意味なくない? 食べる人間に利があるだけじゃん」

「味覚だけではない。薬用にもなる」

「だから誰特なんだって話し」

「お前は特例で、ユニークスキル『ゲーム』が授かっておるのじゃ!
 ゆけ、ノブナガ」

「なにその、胡散臭いユニークスキルって! 『ゲーム』って!
 おい! ちょ、待て。いや、引き受けたわけじゃないから!」

「この世界から、忌々しい豚を一掃するのじゃ。
 人間とキノコが共存する世界にするのじゃぞっ!!」

「ちょっと、勝手に、おい! ちょっと!!
 おいっ!!」

 視界が完全に闇に落ちた。
 






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