神は眷属からの溺愛に気付かない

グランラババー

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二章・管理人

木の人化

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「あ、新しき神よ、挨拶を申し上げます。私はこの世界の世界樹を拝命しております。こ、今回は、あなた様への謝罪とあ、挨拶をさせていただきたく、参上しました。」

「ということで、この者は世界樹です。混乱されるとは思いますが、私が徹底的に確認をしました。その者は正しく世界樹であります。」

 やはりそうか。
 幽霊のように透けている彼を見た時から、魔力の感じから世界樹と瓜二つだとは思っていたが。
 否定したかったが、本人?本木?から言われ、さらにジークハルトからも言われてしまえば、納得するほかない。

「チッ!で?君は何を謝りたいのかな?」

「そ、それは、、、」

 僕が威圧しているからか涙目になりながら、世界樹は喋り出した。
 世界樹によると、世界樹の前で精霊が人間に忠義を捧げられるとその精霊を新たな神にする契約があった。そして、その条件を満たしたのが僕だったと。

 ご都合主義のように、僕が偶々その条件に適してしまった。
 僕はご都合主義は好きだけど、神になるなんて望んでないのに。望んでいないのだから、ご都合主義とは言わないか、嫌がらせだね。
 死ぬほど苦しい思いをしたし、神になんてなりたくなかったからね。

 そして、忠義を捧げられた精霊を神へと格上げする役目を前代の神より託されたのが世界樹だと言う。

 まあ、僕の気持ちを一言にするなら、、、

「ふざけんなよ。」

 だよね。
 うん、だって、勝手な都合で神にされて、僕の大事な?10年をふいにされたんだから。

「ひっ、、」

 なんか、僕が喋るたびに、世界樹がビクビクしている。

「あ、あの、ラント様には、、」

「名前呼び、許可した覚えないんだけどぉ~」

「は、ハヒッ、あ、あなた様は、存在してくれているだけで良いので、今まで通り、のんびりと生活して下さいぃぃい」

「いや、そんなん当たり前だろ。そっちの都合なんだから。僕は巻き込まれたんだよ?」

 さも私たちは良心があるんですよ?みたいなスタンスでいるのがめっちゃムカつく。

「そ、そうでございますね。」

 多分、僕もこの場だけで良いから落ち着いて話すことが最善なんだろうけど、腹が立つ目のは立つのだ。

「これからは、ジークを通して僕とのコンタクトを取ってね。いい?」

「え、ええ、それは、もちろん。そうさせていただきます!!」

 すごい勢いで頷かれた。そんなに僕と話すの嫌だったんだね。
 まあ、僕が話すたびにプルプル震えているし。

「ジーク、いい?」

「ええ、構いません。ラント様と世界樹の相性は最悪そうですしね。」

 それはもちろん。
 なんて言ったって、出会いが最悪だからね。
 まあ、僕も世界樹も前代の神にいいようにされたから被害者同士ではあるけどね。


***


 その後、僕は寝た。それはグッスリとね。
 多分だけど、神として構成されていた僕の身体を、精霊王の身体に作り変える過程が慣れないことだったらしく、めちゃくちゃに疲れた。
 て言うのは言い訳なんだけどね。
 僕はロングスリーパーだから、1日8時間睡眠だから。
 僕が神になっていたとか、気絶してから10年経っていたとか、浦島太郎状態になっていたとしても、睡眠欲は平等に訪れる。
 ちなみに、僕は人間関係が乏しいので、浦島太郎状態になったとしても、なんの悲しみもないね。いや、無駄に歳を取ってしまったと言う悲しみだけはある。

 そして翌朝。
 庭に咲きほこっている花の中には、いわゆる野菜となるような花もあったらしく、僕はこの世界に来て初めてサラダを食べた!!
 まあ、味は調味料が無いことを考えれば、ただの青臭い物体を食べているだけだった。だが、肉以外の物を食べることができたことに感動した!!
 やはり、同じ物ばかり食べるのはいけないね、飽きるわ。


 それにしても、世界樹の奴、いや、それよりもっと根本的なのは前代の神だな。
 勝手に僕に神の座を押し付けてきて、迷惑ったらありゃしない。
 僕は世界を支配したいわけでもないし、ましてや国を作り王になりたいわけでもない。でも、転生者や転移者が異世界で王になるのはアルアルだよね。
 そう思うと少しばかり憧れるね。
 
 なんか、都合の良い立場空いてないかね?もし、そんな立場に就くことができたら、たいした仕事をしなくても収入が入ると見込める。つまるところ、現段階での問題である資金難の解決がなせるということである。

 ちなみに、ジークハルトは僕が眠っている10年間は僕に付きっきりだったらしく、以前と変わらず金がない。懐な寒さが、天元突破しそうだ。氷点下行きだよ。

 これは、僕が自発的に資金集めに動かないと一生金無し生活だね。
 
「ラント様、今後の生活はどうしましょうか?」

 僕今、リビングにある椅子に座っている。目の前にはテーブルを挟んでジークハルトがいる。
 以前のジークハルトならば、いついかなる時も僕の斜め後ろに控えていたが、最近は僕と対等な位置にいてくれることが増えた。
 良い兆候だね!!

「う~、まあ、取り敢えず金を集めたいよね。買いたい物は家具だけじゃ無いし。調味料が欲しいよね。」

「そうですね。自然の味と言えば聞こえは良いですが、結局は無味ってことですからね。」

 ここは、異世界定番の冒険者で資金集めをするか?

「冒険者でもやる?」

「冒険者とは何ですか?」

 僕ビックリ。異世界なのに冒険者と言う単語がないなんて。
 も、もしや、ギルドとかもないのでは?
 いや、身近に危険がありまくるこの世界だ。戦闘に関する集団がないのは流石におかしいだろう。

「えっと、依頼を受けて魔物を倒す人たちのこと。そんな人いる?」

「ああ、それならいますよ。」

 良かったぁ~。居たよ。これで資金難解決に動けるね。

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