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軽く復讐
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好きな人がいました。
好きな人に「好きだ」と言われました。
付き合いました。
付き合っていました。
付き合っていたと思っていました。
でも違いました。
好きな人が本当に好きなのは僕の弟でした。
弟も僕の好きな人が好きでした。
ある三月の暖かい日でした。
好きな人と弟の情事を目撃しました。
二人は「大好き」と言い合っていました。
僕は邪魔でした。
そこから消えようと思いました。
僕は絵を描くことが好きでした。
「留学をしないか?」と声をかけてくれている人がいました。
その話を受けることにしました。
手続きや準備に忙しくなりました。
好きな人と弟にも会わなくなりました。
久しぶりに好きな人と会ったのは四月頭の僕が出発をする日でした。
僕の部屋に好きな人を喚びました。
隣の部屋には弟がいました。
「久しぶりだな。」
「そうですね。」
「淋しかった。」
「そうですか。」
「お前は、淋しくなかったのか?」
「そうですね…。」
「薄情な奴だな。」
「そうですね。」
「…なんか、怒ってる?」
「いいえ。」
「じゃあ…!」
「ちょっと、来て下さい。」
好きな人の言葉を遮り手をとって部屋を出ました。
そのまま隣の部屋のドアを開けました。
弟がこちらを見てキョトンと目を丸くしていました。
僕は弟に向かって好きな人を突き飛ばしました。
「イッテェ…」
「え?な、何!?」
「僕、その人もういらないんであげます。」
「…は?」
「どう、いう…」
「僕からのお下がり、嬉しいでしょう?」
にっこりと笑って言ってやりました。
好きな人と弟は青ざめていました。
僕は清々しました。
そのまま部屋に戻りクローゼットを開けました。
中には準備していた荷物が入っていました。
それを持ち足取り軽く家を出ました。
やられたままなんかで終わるかよ。
最後のあいつらの顔は傑作だった。
あいつらの交尾を見たときから愛なんてモノ消え失せた。
これで忘れ物はない。
俺は今日、異国に発つ。
さようなら好きだった人。
さようなら弟だった人。
最後の贈り物として、後味の悪い恋愛をお前等に捧ぐ。
end
好きな人に「好きだ」と言われました。
付き合いました。
付き合っていました。
付き合っていたと思っていました。
でも違いました。
好きな人が本当に好きなのは僕の弟でした。
弟も僕の好きな人が好きでした。
ある三月の暖かい日でした。
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僕は邪魔でした。
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「久しぶりだな。」
「そうですね。」
「淋しかった。」
「そうですか。」
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「そうですね。」
「…なんか、怒ってる?」
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「じゃあ…!」
「ちょっと、来て下さい。」
好きな人の言葉を遮り手をとって部屋を出ました。
そのまま隣の部屋のドアを開けました。
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僕は弟に向かって好きな人を突き飛ばしました。
「イッテェ…」
「え?な、何!?」
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「…は?」
「どう、いう…」
「僕からのお下がり、嬉しいでしょう?」
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これで忘れ物はない。
俺は今日、異国に発つ。
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最後の贈り物として、後味の悪い恋愛をお前等に捧ぐ。
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