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暴漢編

5話

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「俺はレオナルドの戦闘能力で上級貴族の鬱憤を晴らしてやる!俺は漢だ!金持ちのような汚い連中をぶちのめすのに自分の手を汚したくないからね、なんて俺は賢い漢なんだ」
「おい!アーノルド!」
「なんだ?」
レオナルドが思い切りアーノルドの股間を蹴り上げた
アーノルドが昇天する、ズボンから生臭い匂いした
「誰が君みたいな負の感情を正当化しようとするバカに協力しなきゃあかんのか、だから君は女を取られるんだよ、そもそも、あの女は君の彼女じゃないだろ!その腐った精神でよく恥もせずに生きてこられたな、それだけが君の強みだわ、これからも厚顔無恥で強く妬んで生きやがれ!じゃあな、負け組弱者!」
レオナルドはそう告げると、アーノルドが怒り任せに剣を抜いた、切り掛かってきた、だが、レオナルドは小指一本でアーノルドの斬撃を受け止めた
「なんだと!?」
「負の感情に支配された君に僕の体に触れることは不可能!」
「ふざけるな!俺は生まれた時から貧乏だったんだ、ずっとずっと周りの格差を我慢して生きてきたんだ!妬んで噛みついて何が悪い!、共感出来るなら、その強さでジェームズをこの世から消せよ!この世から上級貴族という階級を無くしてくれや!」
鍔迫り合いでアーノルドがレオナルドに負の感情の正当性を訴える
「アーノルド、消えるのは君の歪んだ感情だ、ジェームズ君?そんな奴はしらない」
レオナルドはそう言いアーノルドの額を小指でデコピンしてぶっ飛ばした
「くはっ!男なら分かるだろ?あのキザ男のいけ好かなさがよぉ、俺より能力が低いくせしてよ~カッコつけやがって」
額に手を押さえるアーノルド
「んじゃぁーぶっ飛ばして来れば?君のそういう妬むだけでの人生って楽しそう!」
レオナルドが皮肉った、相変わらずムキになるアーノルド君、連続攻撃を与えるが当たりやしない、妬んで噛み付く奴の攻撃なんか当たりでもしたら僕のプライドが傷ついちゃうからね、レオナルドは弄ぶ

「ジェームズ君、彼方で何か騒ぎが聞こえますわ」
「気にするな、ただの喧嘩でしょ、所でさっきから影から覗いてたけど私に何かようでしょうか?」
「いえ!ただ(ヤバいヤバいヤバい!どうしよどうしよどうしよ!好きです!なんて言えない!何か何か言い訳を考えろ私ぃ~そうだ!)稽古をつけて貰いたいなってね)
「稽古?なんの稽古でしょうか?フェイシングならできますけど」
「フェイシングでお願いします、( やったー!憧れのジェームズ君に近づけた!)」
「どうかしました?顔が赤いぞ?」
「いえ、なんでもないです(あの喧嘩騒ぎしてる2人に感謝しなきゃね)」

「どうしたぁ~?アーノルド君!もう限界か?」
大胆なポーズをとるレオナルド
「はぁはぁ、どいつもこいつも負の感情を理解してくれない薄情者ばかり...」
「負の感情?理解と共感は出来るが、正当化は出来ない、てのが僕の考えだ、誰も君の協力者も仲間はいない、君の同類なんて己の自尊心が許せないら反面教師にするだろう」
レオナルドが凄いスピードでアーノルドのうなじにチョップをかました、アーノルドは気絶した
「レオナルド、どうしてアーノルドを裏切った?」
「ルサンチマンは気持ち悪いから、ジェームズ君はDQNでも犯罪者でも嘘つきでもなさそうやし、別に興味ない」
「はう~ん」
 
宿泊施設にて
アーノルドが目を開けると宿泊施設のベッドの上だった
「あら、目が覚めた見たいね」
「ここは?って君はへティアちゃん!?」
彼女の名はヘティア・マーノン、アーノルドが想いを寄せてる女性だ
「あなたさっきから喧嘩騒ぎしてたでしょ?あなたのおかげで憧れのジェームズ君に近づけた事を感謝してるわ」

「はあぁ・・・・」
アーノルドは思った、女なんて腐る程いるんだから、ヘティア1人の女より、俺の魅力を理解してくれる女性に出会いに行けばいいんだと、そう思うとクエストを受けにギルドに向かった
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