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黒幕編

9話

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シルベストの窮地を救った謎の男は素早く手を貸す
「立てるか」
「ああ」
「説明は後だ」
「おい!アイツは強いぞ!」
「大したことないよ」
「何!?」
シルベストは余裕の笑みを浮かべる男が不思議でしょうがなかった、駆けつけた男は指先から火炎放射を放った、そして左手から凍える吹雪を繰り出し一瞬で凍らせる、そしてち土に形を自在に操り巨大な金槌を形成する、そしてその金槌を凍りついたオーガを叩きつける、そして光の魔法でオーガの目を奪い雷の槍を何本も投げ続ける、オーガは激昂して無理矢理氷を砕いて殴りかかろうとしてくる、男はいつの間にか見えない壁を貼りオーガの攻撃を寄せ付けない、そして土の魔術でオーガの足を埋めて身動きが取れないようにして、そのまま、炎、氷、雷、土、光、五の属性を同時に放って攻撃をする、シルベストは信じられなかった、属性をこんなにも操る魔術師がいるなんて、オーガは男の容赦ない魔法攻撃で絶命した、男は怪我したシルベストと仲間三人を治癒したり病気を治したりした
「治癒魔法に補助魔法、やはり噂は本当だったのか」
「大丈夫かい?」
シルベストは男を凝視する
「どうした?」
男は自分をじっと見てくるシルベストに声を掛けた
「いや、すまない、そんな数の属性を操る魔術師が存在するなんて驚いただけだ」
「そうなんだ」
男はシルベストと仲間を誘導して洞窟から出る、男は去ろうとした瞬間、シルベストに声をかけられる
「もしよければ、あなたの名前を教えていただきたい」
「俺の名前はエルミン、エルミン・ミルティース」
「エルミンか(コイツ何処かで見たことあるような)
「ここは特殊個体のオーガが棲みついてるって噂なんだよ、そこにある看板の警告を無視して洞窟に入るあなた達をほっとけなかった」
「そうか感謝する」
「おい!シルベスト!授業サボって依頼を受注した事がバレたらヤバいぞ!」
「忘れてた!ありがとう、また何処かで会おう!」
シルベストと仲間はさっさと帰っていった
(そういえば、あの人達は何処がであったような、いや気のせいか)
エルミンは村に戻り小さな子供達に魔術の素晴らしさ面白さを教える
(どうやら属性による適性は一人に一つか多くて二つ、俺は火、雷、氷、土、光、治癒、補助が使える、俺だけが特別なのか、それとも神が存在するならこの才能で俺に何をやらせたいのか)
エルミンは子供達をほったらかして考察に入る
「エルミン!ねぇ!エルミンってばっ!」
「ああ!スマンスマン!」
「火の魔術を教えてよ」
「僕は氷の魔法!」
エルミンが分かりやすく小さな子供達に火や雷、氷の魔法をいろいろ教えた
「君達いいかい?幾ら自分が優れているからといって他人を見下したりバカにしたりしたらいけないよ」
「エルミン、君が言うと説得力がないよ」
「だろうね、でも魔法界隈は才能の世界だ、俺みたいに多くの属性を操れる人もいれば一つしか扱えない人もいる、多くて二つ、俺は特別な人間なんだと思う、何故特別な人間なのか分からない、ただ一つ言える事があるなら、魔法は素晴らしいって事だ」
「どうやら選民意識とかなさそうだな」
「ないよ、魔法界隈を敷居の高くしたくない」
「ああ、君の教え方は凄く分かりやすかった、君の元で修行すれば誰でも一つの属性だけはマスター出来るかもしれない」
そう褒めるエルミンの幼馴染

エルミンはまだ15歳の少年であるがもう大人顔負けの魔術を扱えるように成長した
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