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黒幕編

12話

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シルベストがある台詞を言う
「俺の筋肉は全てを解決する!何故かってそれは女にもモテる!」
「ああん?」
この台詞はメルティールが自己紹介の時に言った言葉だった、メルティールは煽りと感じたので思い切り素早いパンチをシルベストの顔にぶん殴った
「すぐそうやって暴力を振るう!遅刻をしたり授業中にお菓子食べたり仮病して自分を優先する人間はまともじゃない!だから小さい頃から嫌いだった、嫌われ者の問題児!二度と魔法使うな!」
転校日早々にシルベストの陰口で喧嘩勃発した、ルーザーが補助魔法でエルミンに語り継ぐ
「この補助魔法...君か...」
ルーザーは指を動かしこちらに来いと合図を送る、そしてエルミンは隣の席に座る
「いつもあんな感じなの?」
「いつもではないが、まあシルベストの価値観が原因だな」
「価値観?」
「まあな」
エルミンはとんでもない所に来てしまったような感じがした
「メルティールは補助魔法で自分の筋力や身体能力を高める魔法を使う、肉弾戦だったら学校一番かもしれないね、それがシルベストの癪に触るのかもしれない、何故かね」
「ふーん」
その後、女子生徒がバンバロス先生を連れて来て事を終えてメルティールが軽い謝りをして済んだ、シルベストはそんな誠意のない謝罪に怒りを我慢して耐えた、シルベストは気に食わなかった、こんな野蛮な問題児が自分と同じ学校に通うだけで吐き気がする、魔法使いなら自分が認めた能力と人格しか認めない、そんな強い思想があり多くの魔術師から反感を買っている、だがシルベスト自身も魔術師としての才能はある、そしてある程度知名度もありファンも多いし有名魔術師同士フォローし合っている、メルティールもルーザーもその気になれば能力で有名になれるがその気はない、放課後になるとエルミンはシルベストと帰り、シルベストはエルミンにある道具を渡す
「おい、エルミン!これをやるよ」
「これは?」
「マジカルトーカーだ」
「マジカルトーカー?」
「魔法で遠くの人と会話が出来る道具だ」
「ほう、これは便利だな」
そしてシルベストはマジカルトーカーを開いて遠くにいる友人と通話をする
「マジで内の学校は化け物しかおらん、まともな奴が少ない」
「腐って名門だろ、どんまい」
「ちょっと愚痴っちゃおっと」
マジカルトーカーには通話だけでなく文書まで記録出来る機能がある、シルベストはそこに愚痴を吐く

ここは遠くの雪国の魔法学校の寮、ここの学校にも知名度のある優秀な魔術師がいる、シルベストとお互いフォローし合っている
「お!?シルベストからの通知が来た」
その魔術師はすかさずマジカルトーカーを開く
「何々?『マジ筋肉と身体能力を高める魔法使いとか魔法使いじゃないだろ、戦士に転職しろよ問題児』」
そして魔術師はシルベストの愚痴に返信をした
「あの噂の脳筋魔術師か」
「マジ害悪」
「どんまい、それよりルーザーに会ってみたいわ」
「アイツは他人に興味がないんよ、最初俺達のグループに招待しても拒否するし、アイツなら俺達と関わっていいのに」
「ふーん」
「それより今日はあの噂の魔法使いを紹介するわ」
シルベストはエルミンをマジカルトーカーのグリープに招待した、そしてそのグループに入ったエルミンは軽く自己紹介をした、エルミンは思ったそのグループの会話は酷いものだろうとな
「ウチの学校マジで社会不適合者の集まりだわ」
「分かる、自分しか興味がないって感じの頭のおかしい人、まともじゃない」
「授業中にポーション飲むなや!それでクソ教師の説教で一時間も無駄にしたわ」
「なんかルールが守れない奴が多い」
そのグループはほぼ愚痴か噂、それかオフ会の予定日、ホログラムクリップの貼り付け、エルミンはそんな意識高い系グループにいるのが心地良くなかった、ルーサーの気持ちも少し理解できた
(コイツらのまともぶった会話や常識気取りには反吐が出るが、有益な情報は得られるかもしれないね)
エルミンは我慢してそのグループに入る事に留まり出来るだけ既読だけ付けて見ないようにした
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